2026年版・9-3

保育の計画・記録と振り返り(事例)の一問一答

保育士 筆記試験「保育実習理論」から、保育の計画・記録と振り返り(事例)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-3

保育所保育指針における「全体的な計画」と「指導計画」の関係について、正しいものはどれか。

  • ①各クラスの指導計画を積み上げ、その合計を全体的な計画とする
  • ②全体的な計画は施設長が単独で作成し、職員に示す必要はない
  • ③全体的な計画は、3歳以上児のクラスについてのみ作成すればよい
  • ④全体的な計画に基づき、長期と短期の指導計画をそれぞれ作成する
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正解 ④全体的な計画に基づき、長期と短期の指導計画をそれぞれ作成する
解説

保育所保育指針は、保育所は保育の目標を達成するために、保育の方針や目標に基づき、子どもの発達過程を踏まえて全体的な計画を作成しなければならないとしています(第1章3(1)ア)。全体的な計画は「保育所保育の全体像を包括的に示すもの」で、これに基づく指導計画、保健計画、食育計画等を通じて各保育所が創意工夫して保育できるよう作成されます(同ウ)。
そして保育所は「全体的な計画に基づき」、子どもの生活や発達を見通した長期的な指導計画と、それに関連しながらより具体的な子どもの日々の生活に即した短期的な指導計画を作成しなければなりません(第1章3(2)ア)。つまり、全体的な計画が上位にあり、そこから年・期・月の長期計画、週・日の短期計画へと具体化していく関係です。

他の選択肢が不適切な理由

・指導計画を積み上げて全体的な計画とする:順序が逆です。全体的な計画が先にあり、指導計画はそれに基づいて作られます。
・施設長が単独で作成し、職員に示す必要はない:全体的な計画は保育所の保育の全体像であり、全職員が共通理解をもって保育に生かすものです。計画に基づく保育・評価・改善は全職員の共通理解の下で行うとされています(第1章3(5)イ)。
・3歳以上児のクラスについてのみ:全体的な計画は「保育所の生活の全体を通して」総合的に展開されるよう作成するもので、0歳から就学前までのすべての子どもが対象です。

【覚え方のポイント】
計画の階層は「全体的な計画(包括的)→ 長期の指導計画(年・期・月)→ 短期の指導計画(週・日)」。保健計画・食育計画も全体的な計画に基づいて作られます。
問29-3

保育実習生のPさんは、実習日誌に子どもの様子を記録している。実習日誌の書き方として、最も適切なものはどれか。

  • ①子どもの姿は「乱暴な子」など、自分の受けた印象を一言でまとめて書く
  • ②子どもの言葉や行動などの事実と、それに対する自分の考察とを分けて書く
  • ③正確さを重んじて、子どもの氏名や家庭の事情も省略せず詳しく書いておく
  • ④保育の流れが分かるよう、時間ごとの活動名を中心に簡潔に書いていく
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正解 ②子どもの言葉や行動などの事実と、それに対する自分の考察とを分けて書く
解説

実習日誌は、実習の一日を振り返り、翌日以降の実習や自分の保育の学びにつなげるための記録です。そのため、子どもが実際に話した言葉や行動、保育士の援助といった事実と、それを見て自分が考えたこと(考察)とを区別して書くことが基本になります。事実と解釈が混ざると、後から読み返したときに何が起きたのかが分からなくなり、振り返りの材料として使えなくなるからです。
保育所保育指針も、保育士等は保育の計画や保育の記録を通して自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならないとしています(第1章3(4)ア(ア))。実習日誌は、この「記録を通した振り返り」を身に付ける場でもあります。

他の選択肢が不適切な理由

・印象を一言でまとめて書く:「乱暴な子」のような決めつけは実習生の主観的な評価であり、行動の背景にある子どもの思いを捉えられません。指針は子ども一人一人の人格を尊重して保育を行うことを求めています(第1章1(5)ア)。どのような場面で何をしたのか、事実を具体的に書きます。
・氏名や家庭の事情も詳しく書く:指針は、保育所が入所する子ども等の個人情報を適切に取り扱うことを求めています(第1章1(5)ウ)。実習日誌でも、子どもの名前の書き方は実習先の指示に従って仮名やイニシャルにするなど配慮し、必要のない家庭の事情は書きません。
・活動名を中心に簡潔に書く:一日の流れを押さえることは必要ですが、活動名の羅列だけでは、子どもの具体的な言葉や行動、それに対する自分の考察が残らず、振り返りの材料になりません。

【覚え方のポイント】
実習日誌は「事実と考察を分ける」「個人情報に配慮する」「うまくいかなかった場面も振り返りに生かす」の3点。記録は評価を得るための作文ではなく、次の保育をよりよくするための道具だと考えましょう。
問39-3

5歳児クラスの担任保育士が、縄跳びに取り組んだ1か月の保育を振り返っている。保育所保育指針に照らして、保育士の自己評価の姿勢として最も適切なものはどれか。

  • ①跳べた回数だけでなく、挑戦する意欲や取り組む過程にも目を向ける
  • ②クラス全員が目標の回数を跳べたかを、評価の唯一の基準とする
  • ③他のクラスの記録と比べて、自分のクラスの指導の優劣を判断していく
  • ④子どもの様子よりも、計画どおりに活動を進められたかを重点的に見る
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正解 ①跳べた回数だけでなく、挑戦する意欲や取り組む過程にも目を向ける
解説

保育所保育指針は、保育士等の自己評価について「保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない」とし(第1章3(4)ア(ア))、その際には「子どもの活動内容やその結果だけでなく、子どもの心の育ちや意欲、取り組む過程などにも十分配慮するよう留意すること」と定めています(同(イ))。
縄跳びなら、何回跳べたかという結果だけでなく、「できなくても何度も挑戦していた」「友達と励まし合っていた」といった姿を捉え、そうした意欲を支える援助ができていたかを振り返ることが大切です。

他の選択肢が不適切な理由

・全員が目標の回数を跳べたかを唯一の基準とする:結果だけで評価しており、心の育ちや意欲、過程への配慮を求める指針の考え方に反します。
・他のクラスの記録と比べて優劣を判断する:自己評価は他と比べる競争ではなく、自らの保育実践を振り返って改善につなげるためのものです。
・計画どおりに進められたかを重点的に見る:計画の遂行を確認することも必要ですが、子どもの姿から離れた振り返りでは保育の改善につながりません。計画は子どもの実態に即して見直すものとされています。

【覚え方のポイント】
自己評価のキーワードは「結果だけでなく過程」「心の育ちや意欲」。そして自己評価の目的は「専門性の向上」と「保育実践の改善」です。
問49-3

保育所の自己評価について、次のA〜Dのうち、保育所保育指針の記述として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 保育所は、保育の質の向上を図るため、保育の内容等について自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない。
B 保育所の自己評価は、施設長が一人で評価の観点や項目を決め、施設長の責任において単独で行う。
C 評価の観点や項目は、地域の実情や保育所の実態に即して適切に設定する。
D 保育の内容等の評価に当たっては、保護者及び地域住民等の意見を聴かなければならないと義務付けられている。

  • ①A× B× C○ D○
  • ②A○ B○ C× D×
  • ③A○ B× C○ D×
  • ④A○ B× C× D○
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正解 ③A○ B× C○ D×
解説

A ○:保育所保育指針は「保育所は、保育の質の向上を図るため、保育の計画の展開や保育士等の自己評価を踏まえ、当該保育所の保育の内容等について、自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならない」と定めています(第1章3(4)イ(ア))。公表は努力義務です。
B ×:指針は、保育所が自己評価を行うに当たっては評価の観点や項目等を適切に設定し、「全職員による共通理解をもって取り組むよう留意すること」としています(同(イ))。施設長が単独で行うものではありません。
C ○:同じ(イ)に「地域の実情や保育所の実態に即して、適切に評価の観点や項目等を設定し」とあります。
D ×:指針は「設備運営基準第36条の趣旨を踏まえ、保育の内容等の評価に関し、保護者及び地域住民等の意見を聴くことが望ましいこと」としており(同(ウ))、義務とはしていません。設備運営基準第36条は、保育所の長は保護者と密接な連絡をとり、保育の内容等について保護者の理解及び協力を得るよう努めなければならないと定めています。

他の選択肢が不適切な理由

・A× B× C○ D○:Aは指針の記述どおりであり、Dは「望ましい」を「義務」としている点で誤りです。
・A○ B○ C× D×:Bは全職員で取り組むという規定に反し、Cは指針の記述どおりです。
・A○ B× C× D○:Cは正しく、Dは誤りです。

【覚え方のポイント】
保育士等の自己評価は「専門性の向上・保育実践の改善」、保育所の自己評価は「全職員の共通理解」「結果の公表(努力義務)」「保護者・地域住民等の意見を聴くことが望ましい」と、主語ごとに整理します。
問59-3

保育所保育指針の「指導計画の展開」に示された保育の記録の扱いとして、正しいものはどれか。

  • ①子どもの実態や状況の変化に即して保育の過程を記録し、計画の見直しに生かす
  • ②記録は保護者への説明に備えるためのもので、指導計画の見直しには用いない
  • ③記録は、指導計画どおりに進んだ活動についてだけ、その結果を簡潔に残す
  • ④記録は年度末にまとめて作成し、翌年度の全体的な計画にだけ反映させるようにする
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正解 ①子どもの実態や状況の変化に即して保育の過程を記録し、計画の見直しに生かす
解説

保育所保育指針は「指導計画の展開」の留意事項として、「保育士等は、子どもの実態や子どもを取り巻く状況の変化などに即して保育の過程を記録するとともに、これらを踏まえ、指導計画に基づく保育の内容の見直しを行い、改善を図ること」と定めています(第1章3(3)エ)。
記録は、保育を振り返るための材料です。計画どおりにいかなかった場面や、予想外の子どもの姿こそ、次の計画を考える手がかりになります。指針は自己評価でも「保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り」と、記録を振り返りの土台に位置付けています(第1章3(4)ア(ア))。

他の選択肢が不適切な理由

・計画の見直しには用いない:記録を計画の見直しに生かすことは、指針が明示している記録の役割そのものです。
・計画どおりに進んだ活動についてだけ:指針は「保育の過程」を記録するとしています。結果だけでなく、途中の子どもの姿や計画と違った展開こそ記録する価値があります。
・年度末にまとめて作成する:記録は、子どもの実態や状況の変化に即して日々の保育の中で残すものです。後からまとめて書くと、その時の子どもの姿を正確に捉えられません。

【覚え方のポイント】
「計画 → 実践 → 記録 → 振り返り(評価)→ 計画の見直し(改善)」の循環で覚えます。記録はこの循環をつなぐ役割を果たしています。
問69-3

保育実習生のMさんは、4歳児クラスでこいのぼりを製作する部分実習の指導案を作成している。指導案の「ねらい」の書き方として、最も適切なものはどれか。

  • ①こいのぼりをクラス全員が時間内に完成させる
  • ②はさみの正しい使い方を子どもに教える
  • ③製作の手順を説明して材料を順番に配る
  • ④自分なりに模様を工夫して作ることを楽しむ
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正解 ④自分なりに模様を工夫して作ることを楽しむ
解説

保育所保育指針は、第2章の冒頭で「ねらい」を「保育を通じて育みたい資質・能力を、子どもの生活する姿から捉えたもの」と説明しています。また「内容」は、ねらいを達成するために保育士等が適切に行う事項と、保育士等が援助して子どもが環境に関わって経験する事項を示したものとしています。
そのため指導案のねらいは、子どもを主語にして、活動を通して育ってほしい心情・意欲・態度を書くのが基本です。「自分なりに模様を工夫して作ることを楽しむ」は、子どもの側から見た育ちの方向を示しており、ねらいとしてふさわしい書き方です。

他の選択肢が不適切な理由

・全員が時間内に完成させる:作品の完成という結果を目標にしており、子どもの心情や意欲を示していません。子ども一人一人のペースへの配慮も欠けています。
・はさみの正しい使い方を子どもに教える:保育者が主語の書き方で、「保育者の援助・配慮」の欄に書く内容です。
・製作の手順を説明して材料を順番に配る:保育者の動きであり、指導案の「保育者の援助」や「環境構成」に当たります。

【覚え方のポイント】
指導案の欄は「ねらい=子どもが主語(〜を楽しむ、〜しようとする)」「内容=子どもが経験すること」「環境構成・援助=保育者が主語」と書き分けます。
問79-3

自閉スペクトラム症の診断を受けている4歳児Nくんの保育の計画について、保育所保育指針に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①Nくんは加配の保育士が別室で保育し、クラスの計画とは切り離して扱う
  • ②クラスの指導計画に位置付け、家庭や関係機関と連携して個別の計画も作る
  • ③診断があるため、保育の計画は専門機関が作成したものをそのまま用いる
  • ④他の子どもと同じ経験をさせるため、個別の配慮は計画に盛り込まずに進める
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正解 ②クラスの指導計画に位置付け、家庭や関係機関と連携して個別の計画も作る
解説

保育所保育指針は、障害のある子どもの保育について「一人一人の子どもの発達過程や障害の状態を把握し、適切な環境の下で、障害のある子どもが他の子どもとの生活を通して共に成長できるよう、指導計画の中に位置付けること。また、子どもの状況に応じた保育を実施する観点から、家庭や関係機関と連携した支援のための計画を個別に作成するなど適切な対応を図ること」と定めています(第1章3(2)キ)。
ポイントは二つです。第一に、クラスの仲間と共に過ごし育ち合うことを大切にし、クラスの指導計画の中に位置付けること。第二に、その子の状態に応じた支援を行うため、家庭や療育機関などと連携して個別の支援計画もあわせて作成することです。

他の選択肢が不適切な理由

・別室で保育し、クラスの計画と切り離す:個別の配慮は必要でも、常に別室で過ごさせては「他の子どもとの生活を通して共に成長」するという趣旨に反します。
・専門機関が作成したものをそのまま用いる:関係機関との連携は大切ですが、保育所での生活の計画は、保育所が子どもの実態を把握して作成するものです。
・個別の配慮は計画に盛り込まない:障害の状態に応じた配慮をしないことは、平等ではなく必要な支援の欠如です。

【覚え方のポイント】
障害のある子どもの保育は「指導計画の中に位置付ける(共に成長)」+「個別の支援計画(家庭・関係機関と連携)」の二本立てで覚えます。
問89-3

朝7時から夕方7時まで在園する子どもと、9時から16時まで在園する子どもが共に過ごす3歳児クラスで、1日の流れを見直すことになった。保育所保育指針に照らして、最も適切な考え方はどれか。

  • ①午前中に活動を集中させ、午後は全員が静かに過ごす時間に統一する
  • ②在園時間の長い子どもには、午後も午前と同じ量の活動を追加で行う
  • ③活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図り、在園時間の違いに配慮する
  • ④在園時間の違いは家庭の事情であるため、計画では考慮せず一律に進める
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正解 ③活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図り、在園時間の違いに配慮する
解説

保育所保育指針は、指導計画の作成に当たって「一日の生活のリズムや在園時間が異なる子どもが共に過ごすことを踏まえ、活動と休息、緊張感と解放感等の調和を図るよう配慮すること」と定めています(第1章3(2)エ)。さらに、長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けることも求めています(同カ)。
長く園で過ごす子どもにとって、夕方は疲れが出やすい時間帯です。夕方は少人数でゆったり過ごせる環境をつくるなど、1日を通して活動と休息のバランスがとれるよう計画することが大切です。

他の選択肢が不適切な理由

・午後は全員が静かに過ごす時間に統一する:一人一人の生活のリズムの違いを考えず、全員を同じ過ごし方にそろえており、調和を図るという趣旨に合いません。
・午後も午前と同じ量の活動を追加で行う:長時間の在園による疲れに配慮しておらず、休息や解放感とのバランスを欠きます。
・計画では考慮せず一律に進める:指針は在園時間の違いを踏まえることを明示しており、長時間保育は指導計画に位置付けるものとされています。

【覚え方のポイント】
1日の流れの問題は「活動と休息」「緊張感と解放感」の2つの対の調和がキーワード。在園時間の違いは「考慮しない」ではなく「計画に位置付ける」ものです。
問99-3

保育所保育指針に示された小学校との連携に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①保育所保育が、小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮する
  • ②小学校教師との意見交換や合同の研究の機会などを設け、連携を図るよう努める
  • ③就学に際し、子どもの育ちを支えるための資料を保育所から小学校へ送付する
  • ④円滑な接続のため、5歳児には小学校の教科の内容を先取りして指導していく
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正解 ④円滑な接続のため、5歳児には小学校の教科の内容を先取りして指導していく
解説

保育所保育指針は、小学校との連携について、保育所保育が小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮し、「幼児期にふさわしい生活を通じて、創造的な思考や主体的な生活態度などの基礎を培うようにすること」と定めています(第2章4(2)ア)。
円滑な接続とは、小学校の学習を前倒しすることではありません。遊びや生活を通して育まれた資質・能力を小学校につなげることであり、教科の内容を先取りして指導することは、幼児期にふさわしい生活という指針の考え方に反します。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は誤っているものを選ぶため、以下の3つは正しい記述です。
・小学校以降の生活や学習の基盤の育成につながることに配慮する:第2章4(2)アの記述どおりです。
・小学校教師との意見交換や合同の研究の機会:「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を共有するなど連携を図り、保育所保育と小学校教育との円滑な接続を図るよう努めるとされています(同イ)。
・子どもの育ちを支えるための資料を送付する:就学に際し、市町村の支援の下に資料が保育所から小学校へ送付されるようにするとされています(同ウ)。保育所保育指針解説は、保育所に入所している全ての子どもについて、この資料を保育所児童保育要録として送付するとしています。

【覚え方のポイント】
小学校との連携は「幼児期にふさわしい生活」「10の姿の共有」「保育所児童保育要録の送付」の3点。「先取り」「教科の指導」は誤りの目印です。
問109-3

保育の計画と評価について、保育所保育指針の記述として誤っているものはどれか。

  • ①保育士等の自己評価の結果は、個々に公表することが義務付けられている
  • ②保育士等は、保育の計画や記録を通して自らの保育実践を振り返り評価する
  • ③保育所は、評価の結果を踏まえ、当該保育所の保育の内容等の改善を図る
  • ④計画・評価・改善の一連の取組は、全職員が共通理解をもって取り組む
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正解 ①保育士等の自己評価の結果は、個々に公表することが義務付けられている
解説

保育所保育指針で、評価の結果の公表が示されているのは「保育所の自己評価」です。指針は、保育所は保育の質の向上を図るため、保育の内容等について自ら評価を行い、その結果を公表するよう努めなければならないとしています(第1章3(4)イ(ア))。これは保育所としての努力義務であり、保育士等一人一人の自己評価の結果を公表することを義務付けたものではありません。
保育士等の自己評価は、保育の計画や記録を通して自らの実践を振り返り、専門性の向上や保育実践の改善につなげるためのものです。指針は、自らの保育実践の振り返りや職員相互の話し合い等を通じて、専門性の向上及び保育の質の向上のための課題を明確にするとともに、保育所全体の保育の内容に関する認識を深めることを求めています(第1章3(4)ア(ウ))。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は誤っているものを選ぶため、以下の3つは正しい記述です。
・保育の計画や記録を通して振り返り評価する:「保育の計画や保育の記録を通して、自らの保育実践を振り返り、自己評価することを通して、その専門性の向上や保育実践の改善に努めなければならない」とあります(同(ア))。
・評価の結果を踏まえ、保育の内容等の改善を図る:「評価を踏まえた計画の改善」に定められています(第1章3(5)ア)。
・全職員が共通理解をもって取り組む:「保育の計画に基づく保育、保育の内容の評価及びこれに基づく改善という一連の取組により、保育の質の向上が図られるよう、全職員が共通理解をもって取り組むことに留意すること」とあります(同イ)。

【覚え方のポイント】
評価は主語で整理します。「保育士等の自己評価=振り返りと職員相互の話し合いで専門性の向上」「保育所の自己評価=全職員で取り組み、結果の公表に努める(努力義務)」。公表が出てくるのは保育所の自己評価です。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育実習理論の一問一答

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