2026年版・9-12

身体表現・遊びと保育士の倫理の一問一答

保育士 筆記試験「保育実習理論」から、身体表現・遊びと保育士の倫理に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-12

カイヨワは著書『遊びと人間』の中で、遊びを4つに分類した。その分類と遊びの例の組み合わせとして、誤っているものはどれか。

  • ①アゴン(競争)─ かけっこで速さを競い合う
  • ②ミミクリ(模擬)─ ブランコを大きくこいで揺れを楽しむ
  • ③アレア(偶然)─ くじ引きで当たりを引く楽しさを味わう
  • ④イリンクス(めまい)─ その場でくるくる回って目を回す
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正解 ②ミミクリ(模擬)─ ブランコを大きくこいで揺れを楽しむ
解説

フランスの思想家カイヨワは、著書『遊びと人間』(1958年)で、遊びを4つに分類しました。アゴン(競争)は、かけっこやスポーツのように、条件をそろえて力や技を競う遊びです。アレア(偶然)は、くじ引きやさいころのように、自分の力ではなく運によって結果が決まる遊びです。ミミクリ(模擬)は、ままごとやごっこ遊び、劇遊びのように、自分以外の何かになりきる遊びです。イリンクス(めまい)は、くるくる回る、ブランコで大きく揺れるなど、体の感覚が一時的に乱れるスリルを楽しむ遊びです。
したがって、ブランコを大きくこいで揺れを楽しむのはイリンクス(めまい)の例であり、ミミクリ(模擬)とする組み合わせが誤りです。
カイヨワは、遊びを文化の根源とみなしたホイジンガ(『ホモ・ルーデンス』)の遊び論を踏まえ、遊びの種類を整理しました。子どもの遊びがどのような楽しさに支えられているかを捉える手がかりとして、保育の場面でも役立つ考え方です。

他の選択肢が不適切な理由

※この問題は誤っているものを選ぶため、以下の3つは正しい組み合わせです。
・アゴン(競争)─ かけっこ:同じ条件で速さを競うので、競争の遊びです。
・アレア(偶然)─ くじ引き:結果が運によって決まるので、偶然の遊びです。
・イリンクス(めまい)─ くるくる回る:回転によって目が回る感覚そのものを楽しむので、めまいの遊びです。

【覚え方のポイント】
カイヨワの4分類は「競争(アゴン)・偶然(アレア)・模擬(ミミクリ)・めまい(イリンクス)」。ミミクリは「まねる・なりきる」、イリンクスは「ぐるぐる・ゆらゆら」と、遊びの中身で見分けます。
問29-12

全国保育士会倫理綱領の前文で保育士が宣言している3つのことを要約した、次の文の(A)〜(C)に入る語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。なお、(A)〜(C)には、前文で使われている語が入る。
・子どもの(A)を支える。
・保護者の(B)を支える。
・子どもと子育てにやさしい(C)をつくる。

  • ①A 発達 B 就労 C 地域
  • ②A 育ち B 就労 C 社会
  • ③A 発達 B 子育て C 地域
  • ④A 育ち B 子育て C 社会
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正解 ④A 育ち B 子育て C 社会
解説

全国保育士会倫理綱領(2003年採択)の前文は、全ての子どもが愛情の中で健やかに育ち、自ら伸びていく限りない可能性を持っているとしたうえで、保育士が一人ひとりの子どもを尊重して行うこととして、子どもの育ちを支えること、保護者の子育てを支えること、子どもと子育てにやさしい社会をつくることの3つを掲げています。
保育士の役割が、目の前の子どもへの保育にとどまらず、保護者の子育てを支えること、さらに社会全体を子どもと子育てにやさしいものにしていくことにまで広がっていることを示しています。

他の選択肢が不適切な理由

・A 発達 B 就労 C 地域:いずれも前文の語ではありません。保護者について前文が支えるとしているのは「就労」ではなく「子育て」です。
・A 育ち B 就労 C 社会:AとCは正しいものの、Bが誤りです。
・A 発達 B 子育て C 地域:Bは正しいものの、AとCが誤りです。「地域」は条文の見出し「地域の子育て支援」に出てくる語です。

【覚え方のポイント】
前文の3本柱は「子どもの育ち」「保護者の子育て」「やさしい社会」。対象が「子ども → 保護者 → 社会」と広がっていく順番で覚えましょう。
問39-12

保育士の守秘に関する行動として、最も適切なものはどれか。

  • ①保護者から聞いた家庭の事情は、保育に必要な範囲で職員間で共有する
  • ②行事で撮影した子どもの写真を、顔を隠して個人のSNSに投稿している
  • ③退職した後であれば、在職中に知った家庭の事情を友人に話してもよい
  • ④他の保護者に尋ねられたら、けがをさせた子の名前を正直に伝えている
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正解 ①保護者から聞いた家庭の事情は、保育に必要な範囲で職員間で共有する
解説

児童福祉法第18条の22は「保育士は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。保育士でなくなつた後においても、同様とする」と定めています。全国保育士会倫理綱領も「プライバシーの保護」として、保育を通して知り得た個人の情報や秘密を守るとしています。
一方で、子どもに適切な保育を行うためには、家庭の状況などを職員間で共有することが必要な場合もあります。倫理綱領は「チームワークと自己評価」で職場におけるチームワークを大切にするとしており、保育に必要な範囲で職員間で共有することは、秘密を漏らすことには当たりません。

他の選択肢が不適切な理由

・顔を隠して個人のSNSに投稿している:顔を隠しても、服装や背景、行事の内容などから子どもや保育所が特定されるおそれがあります。保育の中で撮影した写真を個人のSNSに載せることは、プライバシーの保護に反します。
・退職した後であれば話してもよい:上記のとおり、秘密を守る義務は保育士でなくなった後も続きます。
・けがをさせた子の名前を伝えている:子どもどうしのトラブルは保育所が責任をもって対応すべきことで、他の保護者に子どもの情報を伝えることは守秘の観点から不適切です。

【覚え方のポイント】
守秘義務は「業務上知った秘密」「正当な理由がなければ漏らさない」「辞めた後も続く」。ただし、保育に必要な職員間の共有や、虐待が疑われる場合の通告は「正当な理由」に当たり、守秘義務に反しません。
問49-12

全国保育士会倫理綱領の条文の見出しと、その内容の組み合わせとして、誤っているものはどれか。

  • ①子どもの最善の利益の尊重 ─ 一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考える
  • ②チームワークと自己評価 ─ 常に子どもの視点に立って、自己評価を行う
  • ③利用者の代弁 ─ 保育士自身の労働条件の改善を、社会に向けて訴えていく
  • ④専門職としての責務 ─ 研修や自己研鑽を通して、人間性と専門性を高める
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正解 ③利用者の代弁 ─ 保育士自身の労働条件の改善を、社会に向けて訴えていく
解説

「利用者の代弁」は、日々の保育や子育て支援の活動を通して子どものニーズを受けとめ、子どもの立場に立ってそれを代弁すること、また、子育てをしているすべての保護者のニーズを受けとめ、それを代弁していくことも重要な役割と考え、行動することを定めた条文です。代弁の対象は利用者である子どもと保護者であり、保育士自身の労働条件ではありません。
自分の思いを十分に言葉にできない乳幼児の気持ちや願いを、専門職として社会に伝えていくことが、保育士に期待されている役割です。

他の選択肢が不適切な理由

※この問題は誤っているものを選ぶため、以下の3つは正しい組み合わせです。
・子どもの最善の利益の尊重:一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考え、保育を通してその福祉を積極的に増進するよう努めるとしています。
・チームワークと自己評価:職場におけるチームワークや関係する他の専門機関との連携を大切にし、また自らの行う保育について、常に子どもの視点に立って自己評価を行い、保育の質の向上を図るとしています。
・専門職としての責務:研修や自己研鑽を通して、常に自らの人間性と専門性の向上に努め、専門職としての責務を果たすとしています。

【覚え方のポイント】
「代弁」するのは「子どもと保護者のニーズ」。倫理綱領の主語は常に「私たち(保育士)」ですが、目的は子どもと保護者の利益である、という軸で各条文を読むと誤りに気付きやすくなります。
問59-12

児童福祉法に定める保育士について、正しいものはどれか。

  • ①業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならず、保育士でなくなった後も同様である
  • ②保育士の資格がなくても、保育所に勤務していれば保育士と名乗ることができる
  • ③保育士の業務は子どもの保育に限られ、保護者への保育に関する指導は含まれない
  • ④信用を傷つける行為の禁止は、保育士として勤務している時間中の行為に限られる
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正解 ①業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならず、保育士でなくなった後も同様である
解説

児童福祉法第18条の22は、保育士は正当な理由がなく、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならないとし、「保育士でなくなつた後においても、同様とする」と定めています。保育士は子どもや家庭の深い事情に触れる職業であるため、退職後も含めて秘密を守ることが求められています。

他の選択肢が不適切な理由

・保育所に勤務していれば保育士と名乗ることができる:同法第18条の23は「保育士でない者は、保育士又はこれに紛らわしい名称を使用してはならない」と定めています(名称独占)。保育士の名称を使えるのは、保育士登録を受けた者だけです。
・保護者への保育に関する指導は含まれない:同法第18条の4は、保育士を、登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって「児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者」と定義しています。保護者支援も保育士の業務です。
・勤務している時間中の行為に限られる:同法第18条の21は「保育士は、保育士の信用を傷つけるような行為をしてはならない」と定めており、勤務時間中に限る規定はありません。勤務時間外の行為であっても、保育士全体の信用を損なうような行為は禁止されています。

【覚え方のポイント】
保育士の3つの義務・規定は「信用失墜行為の禁止(第18条の21)」「秘密保持義務(第18条の22、辞めた後も)」「名称独占(第18条の23)」。定義(第18条の4)の「保護者に対する保育に関する指導」もあわせて覚えます。
問69-12

4歳児クラスで「いろいろな動物になってみよう」という身体表現の遊びを行った。保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①正しい動きを覚えられるよう、保育士の見本どおりに動く
  • ②上手に表現できた子どもだけを前に出し、皆のお手本として見せていく
  • ③子どもなりに考えた動きを認め、互いの表現を見合う機会もつくる
  • ④恥ずかしがる子どもには、できるまで一人で繰り返し練習するよう促す
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正解 ③子どもなりに考えた動きを認め、互いの表現を見合う機会もつくる
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「表現」の内容に「自分のイメージを動きや言葉などで表現したり、演じて遊んだりするなどの楽しさを味わう」を挙げています。内容の取扱いでは、表現する意欲を十分に発揮させることができるよう、様々な素材や表現の仕方に親しんだり、他の子どもの表現に触れられるよう配慮したりし、表現する過程を大切にして自己表現を楽しめるように工夫することを求めています。
同じ「ウサギ」でも、跳ねる子、耳を動かす子、草を食べるまねをする子など、表現は一人一人違います。保育士がそれぞれの工夫を認め、友達の表現を見合う機会をつくることで、互いの表現から刺激を受け、表現がさらに広がっていきます。

他の選択肢が不適切な理由

・保育士の見本どおりに動く:一つの正解の動きに合わせることになり、子どもが自分のイメージを表現する楽しさが失われます。
・上手に表現できた子どもだけを前に出す:「上手・下手」の基準で選ぶと、選ばれなかった子どもの表現する意欲を損ないます。見合う機会は、一人一人の良さを認め合う形でつくることが大切です。
・できるまで一人で繰り返し練習するよう促す:表現は練習して完成させるものではありません。恥ずかしがる子どもには、友達の様子を見たり、保育士と一緒に動いたりしながら、安心して表現できるように援助します。

【覚え方のポイント】
身体表現の遊びでは「一人一人の表現を認める」「互いの表現に触れる」「過程を大切に」。見本どおり・上手な子だけ・一人で練習、は典型的な誤りの選択肢です。
問79-12

文部科学省「幼児期運動指針」(2012年)の内容として、正しいものはどれか。

  • ①特定のスポーツの技能を、早い時期から身に付けることを重視している
  • ②体を動かす時間については、1日に合計30分程度を目安とするとしている
  • ③運動は、決められた種目を大人の指導の下で行うことを中心としている
  • ④様々な遊びを中心に、毎日合計60分以上楽しく体を動かすことが望ましい
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正解 ④様々な遊びを中心に、毎日合計60分以上楽しく体を動かすことが望ましい
解説

文部科学省が2012年(平成24年)に策定した「幼児期運動指針」は、幼稚園や保育所などに限らず、家庭や地域での活動も含めた一日の生活全体の身体活動を合わせて、幼児が様々な遊びを中心に、毎日、合計60分以上、楽しく体を動かすことが望ましいとしています。
幼児期は運動機能が急速に発達し、多様な動きを身に付けやすい時期です。指針は、特定のスポーツよりも遊びの方が動きに幅があり、運動を調整する能力が身に付きやすいとしています。たとえば鬼遊びでは、走る・よける・くぐるなど多様な動きを、夢中になって遊ぶうちに経験できます。「60分」は屋内での活動や、散歩・手伝いなど生活の中の動きも含めた1日の合計時間です。

他の選択肢が不適切な理由

・特定のスポーツの技能を重視している:指針は、特定のスポーツに偏るのではなく、遊びを通して多様な動きを経験することを重視しています。
・1日に合計30分程度を目安とする:指針が示す目安は「毎日、合計60分以上」です。
・決められた種目を大人の指導の下で行う:指針は、子どもが自発的に楽しんで体を動かす遊びを中心とすることを求めています。

【覚え方のポイント】
幼児期運動指針は「様々な遊び中心」「毎日」「合計60分以上」「楽しく」の4語。「特定のスポーツ」「大人の指導中心」は誤りの目印です。
問89-12

1歳児クラスで音楽を流すと、Tちゃんが音楽に合わせて体を上下に揺らし始めた。保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①リズムに合っていないため、正しい拍で動くよう手拍子で教えていく
  • ②保育士も一緒に体を揺らし、音楽に合わせて動く楽しさを共有する
  • ③まだ音楽は理解できない時期のため、特に反応せずに見守っている
  • ④動きをそろえるため、決まった振り付けを覚えるよう繰り返し促す
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正解 ②保育士も一緒に体を揺らし、音楽に合わせて動く楽しさを共有する
解説

保育所保育指針は、1歳以上3歳未満児の「表現」の内容に「音楽、リズムやそれに合わせた体の動きを楽しむ」「歌を歌ったり、簡単な手遊びや全身を使う遊びを楽しんだりする」を挙げています。内容の取扱いでは、子どもの表現は遊びや生活の様々な場面で表出されているものであることから、それらを積極的に受け止め、様々な表現の仕方や感性を豊かにする経験となるようにすることを求めています。
音楽に合わせて体を揺らす姿は、まさに音楽やリズムを体で感じて楽しんでいる表現です。保育士が一緒に体を揺らして「楽しいね」と共感することで、音楽に合わせて動く楽しさがいっそう広がります。

他の選択肢が不適切な理由

・正しい拍で動くよう教えていく:この時期は、正確さよりも音楽やリズムに合わせて動く楽しさを味わうことが大切です。
・特に反応せずに見守っている:Tちゃんは音楽に反応して表現しています。受け止めずにいると、表現する喜びが広がりません。
・決まった振り付けを覚えるよう促す:動きをそろえることを求めるのは、1歳児の発達に合わず、自由に体を動かす楽しさを損ないます。

【覚え方のポイント】
1歳以上3歳未満児の「表現」は「感じる・楽しむ」が中心。保育士の役割は「積極的に受け止める」「一緒に楽しむ」ことです。
問99-12

全国保育士会倫理綱領に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①全国保育士会が採択したもので、前文と8つの条文によって構成されている
  • ②前文で、保育の仕事に誇りと責任をもち、人間性と専門性の向上に努めるとしている
  • ③地域の子育て支援では、地域の人々や関係機関とともに子育てを支援するとしている
  • ④保育士登録を受けるための要件として、児童福祉法にその内容が定められている
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正解 ④保育士登録を受けるための要件として、児童福祉法にその内容が定められている
解説

全国保育士会倫理綱領は、全国保育士会が2003年(平成15年)に採択した、保育士の専門職としての倫理を示した綱領です。保育士自身が職業上の倫理を自ら定めて表明したものであり、法律(児童福祉法)に定められたものではありません。保育士登録の要件でもないため、この記述は誤りです。
一方、児童福祉法には、信用失墜行為の禁止(第18条の21)、秘密保持義務(第18条の22)、名称独占(第18条の23)など、保育士の義務が法律として定められています。倫理綱領は、こうした法的な義務に加えて、専門職としてどうあるべきかを示すものです。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は誤っているものを選ぶため、以下の3つは正しい記述です。
・前文と8つの条文で構成されている:前文の後に、子どもの最善の利益の尊重から専門職としての責務までの8つの条文が続きます。
・保育の仕事に誇りと責任をもち、人間性と専門性の向上に努める:前文は、子どもが現在(いま)を幸せに生活し、未来(あす)を生きる力を育てる保育の仕事に誇りと責任をもって、自らの人間性と専門性の向上に努め、一人ひとりの子どもを心から尊重するとしています。
・地域の子育て支援:地域の人々や関係機関とともに子育てを支援し、そのネットワークにより、地域で子どもを育てる環境づくりに努めるとしています。

【覚え方のポイント】
「法律=児童福祉法(信用失墜の禁止・秘密保持・名称独占)」と「倫理綱領=全国保育士会が採択した自主的な規範(前文+8条)」を区別して覚えます。
問109-12

保育士のUさんは、同僚の保育士が、言うことを聞かない子どもを大きな声で怒鳴りつけ、腕を強く引っ張る場面を何度か目にした。Uさんの対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①見過ごさずに施設長に報告し、あわせて市町村などに速やかに通告する
  • ②同僚との関係を大切にするため、自分の担当以外のことには触れない
  • ③子どもの保護者に直接事情を伝え、どう対応すべきか判断してもらう
  • ④同僚の行為を匿名でSNSに投稿し、広く社会に問題を訴えるようにする
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正解 ①見過ごさずに施設長に報告し、あわせて市町村などに速やかに通告する
解説

同僚が子どもを怒鳴りつけたり腕を強く引っ張ったりする関わりは、子どもの心身を傷つける不適切な保育であり、見過ごしてはいけません。2025年10月1日施行の児童福祉法の改正で、保育所の職員などによる虐待も「被措置児童等虐待」に含まれることになり(第33条の10第1項)、被措置児童等虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに都道府県知事又は市町村長に通告しなければならないとされています(第33条の12第1項)。守秘義務に関する規定は通告を妨げず(同条第5項)、職員は通告をしたことを理由に解雇などの不利益な取扱いを受けません(同条第6項)。
あわせて、施設長など上司に報告し、保育所として事実を確かめて職員全体で保育を見直すことも大切です。全国保育士会倫理綱領は「子どもの最善の利益の尊重」を第一に掲げ、「チームワークと自己評価」で職場におけるチームワークを大切にするとしています。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第9条の2も、職員は児童の心身に有害な影響を与える行為をしてはならないと定めています。

他の選択肢が不適切な理由

・自分の担当以外のことには触れない:子どもの最善の利益より職員間の関係を優先しており、不適切な関わりが続くことを許してしまいます。法律上の通告の義務にも反します。
・保護者に直接事情を伝え、判断してもらう:対応の判断を保護者に委ねることはできません。保育所として事実を確かめて責任をもって対応するとともに、行政への通告を行います。保護者への説明は、保育所として適切な方法で行います。
・匿名でSNSに投稿する:子どもや保育所が特定されて子どもや家庭が傷つくおそれがあり、問題の解決にもつながりません。訴える先は、法律で定められた通告先(都道府県知事又は市町村長)です。

【覚え方のポイント】
不適切な保育に気付いたら「見過ごさない」「一人で抱えず組織に報告」「市町村などへ通告(2025年10月から法律上の義務)」。通告しても守秘義務違反にはならず、通告を理由に不利益な扱いを受けることもありません。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育実習理論の一問一答

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