2026年版・9-2

3歳以上児の保育の実際(事例)の一問一答

保育士 筆記試験「保育実習理論」から、3歳以上児の保育の実際(事例)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-2

4歳児クラスで、GくんとHくんが積み木の取り合いでけんかになり、互いに譲らず言い争っている。けがにつながる様子はない。保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①二人の思いをそれぞれ聞き、相手の気持ちに気付けるよう言葉を添える
  • ②けんかは良くないと伝え、積み木を片付けて別の遊びに誘って終わらせる
  • ③先に積み木を使っていた方に渡すよう、保育士が決めて二人に伝える
  • ④自分たちで解決する力を育てるため、保育士は声をかけずに離れておく
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正解 ①二人の思いをそれぞれ聞き、相手の気持ちに気付けるよう言葉を添える
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「人間関係」の内容の取扱いで、子どもが保育士等との信頼関係に支えられて自己を発揮する中で「互いに思いを主張し、折り合いを付ける体験をし、きまりの必要性などに気付き、自分の気持ちを調整する力が育つようにすること」を求めています(第2章3(2)イ(ウ)の5)。また、思いやりの気持ちは「葛藤やつまずきをも体験し、それらを乗り越えることにより次第に芽生えてくる」としています(同じ箇所の4)。
けがの危険がない言い争いは、この体験の機会です。保育士は二人の言い分をそれぞれ受け止め、「Hくんも使いたかったんだって」と相手の思いを伝えるなど、自分たちで解決に向かえるよう橋渡しをします。内容にも「自分の思ったことを相手に伝え、相手の思っていることに気付く」とあります(同(イ)の6)。

他の選択肢が不適切な理由

・片付けて別の遊びに誘って終わらせる:葛藤を乗り越える経験の機会を大人が取り上げてしまいます。
・保育士が決めて二人に伝える:大人が結論を出すと、互いの思いに気付き折り合いを付ける体験になりません。
・声をかけずに離れておく:4歳児が自分たちだけで解決するのは難しく、見守りと必要な援助は欠かせません。見守ることと放置することは違います。

【覚え方のポイント】
3歳以上児のけんかは「止める・決める」ではなく「思いを聞く・伝え合いを支える」。キーワードは「折り合いを付ける体験」です。
問29-2

5歳児クラスで、生活発表会の劇の内容を決めることになった。「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の「協同性」を踏まえた保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①話し合いには時間がかかるため、保育士が劇の内容と役を決めて伝える
  • ②意見を多く出した子どもの案を採用し、決まったことを皆で守らせる
  • ③子どもが考えを出し合い、共通の目的に向けて工夫する過程を支える
  • ④役の人気に偏りが出ないよう、くじ引きですべての役を割り振る
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正解 ③子どもが考えを出し合い、共通の目的に向けて工夫する過程を支える
解説

保育所保育指針は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の一つとして協同性を挙げ、「友達と関わる中で、互いの思いや考えなどを共有し、共通の目的の実現に向けて、考えたり、工夫したり、協力したりし、充実感をもってやり遂げるようになる」と示しています(第1章4(2)ウ)。
劇づくりは、この姿が育つよい機会です。保育士は、一人一人が考えを出せるよう話し合いを進め、意見が食い違ったときは整理して示すなど、子どもたちが自分たちで決めていく過程を支えます。「人間関係」の内容にも「友達と楽しく活動する中で、共通の目的を見いだし、工夫したり、協力したりなどする」とあります(第2章3(2)イ(イ)の8)。

他の選択肢が不適切な理由

・保育士が劇の内容と役を決めて伝える:効率は上がっても、考えを共有し工夫する経験が失われ、協同性は育ちません。
・意見を多く出した子どもの案を採用する:声の大きい子だけの考えで決まり、互いの思いを共有する過程になっていません。
・くじ引きですべての役を割り振る:公平には見えますが、話し合って決める経験がなく、共通の目的に向けて工夫する姿にはつながりません。

【覚え方のポイント】
「協同性」の定義は「思いや考えを共有」→「共通の目的」→「考え・工夫・協力」→「充実感をもってやり遂げる」の流れで覚えます。結果よりも過程を支える選択肢が正解になります。
問39-2

3歳以上児の保育における数量や文字への関わりとして、保育所保育指針に照らして不適切なものはどれか。

  • ①当番表に名前を書くなど、必要感のある場面で文字に触れる機会をつくる
  • ②就学に備え、全員が同じ文字の練習帳に毎日決まった時間取り組むようにする
  • ③おやつを配るときに人数と数を比べるなど、生活の中で数量への関心を育てる
  • ④簡単な標識や絵地図など、生活に関係の深い文字や記号に興味をもたせる
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正解 ②就学に備え、全員が同じ文字の練習帳に毎日決まった時間取り組むようにする
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「環境」の内容の取扱いで「数量や文字などに関しては、日常生活の中で子ども自身の必要感に基づく体験を大切にし、数量や文字などに関する興味や関心、感覚が養われるようにすること」と定めています(第2章3(2)ウ(ウ)の5)。
乳幼児期の学びは、遊びや生活の中で「知りたい」「使いたい」と感じたときに最も深まります。全員に同じ練習帳を決まった時間に課すやり方は、子どもの必要感から切り離された一斉の訓練であり、指針の考え方とは異なります。また指針は、小学校との連携でも「幼児期にふさわしい生活を通じて」基礎を培うことを求めています(第2章4(2)ア)。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は不適切なものを選ぶため、以下の3つは適切な記述です。
・当番表に名前を書くなど、必要感のある場面で文字に触れる:生活の中で文字を使う必要が生まれる場面を生かした関わりです。
・おやつの配分で人数と数を比べる:内容の「日常生活の中で数量や図形などに関心をもつ」に当たります。
・標識や絵地図など文字や記号に興味をもたせる:内容の「日常生活の中で簡単な標識や文字などに関心をもつ」に当たります。

【覚え方のポイント】
数量・文字は「必要感」「生活の中で」「興味や関心・感覚」がキーワード。「全員一斉」「毎日決まった時間の練習」は、指針の趣旨から外れる選択肢の典型です。
問49-2

3歳以上児の安全に関する指導について、保育所保育指針の記述として正しいものはどれか。

  • ①危険のある遊具は撤去し、危険に近づく経験そのものをなくすことを優先する
  • ②安全に関する指導は、事故が起きたときに個別に注意する形で行えば足りる
  • ③避難訓練は子どもに不安を与えるため、年長児になってから行うこととする
  • ④情緒の安定を図り、遊びを通して安全についての構えを身に付けるようにする
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正解 ④情緒の安定を図り、遊びを通して安全についての構えを身に付けるようにする
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「健康」の内容の取扱いで「安全に関する指導に当たっては、情緒の安定を図り、遊びを通して安全についての構えを身に付け、危険な場所や事物などが分かり、安全についての理解を深めるようにすること」と定めています。続けて、交通安全の習慣を身に付けること、避難訓練などを通して災害などの緊急時に適切な行動がとれるようにすることも求めています(第2章3(2)ア(ウ)の6)。
安全は、危険をすべて取り除くことでも、事故のたびに注意することでもなく、遊びや生活の中で子ども自身が危険に気付き、身を守る力を育てていくことが基本とされています。

他の選択肢が不適切な理由

・危険に近づく経験そのものをなくす:壊れた遊具など明らかな危険の除去は必要ですが、子どもが遊びの中で安全の構えを身に付ける機会まで奪うことは指針の考え方に反します。
・事故が起きたときに個別に注意する:事後の注意だけでは足りず、日常の遊びや生活、避難訓練などを通した計画的な指導が求められています。
・年長児になってから行う:避難訓練は全年齢で行います。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準は、避難及び消火に対する訓練を少なくとも毎月1回行うよう定めています(第6条第2項)。

【覚え方のポイント】
安全指導は「情緒の安定」「遊びを通して」「安全についての構え」の3語。避難訓練は「毎月1回以上」とセットで覚えます。
問59-2

5歳児クラスで飼っていたウサギが死んでしまい、子どもたちが悲しんでいる。保育士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①気持ちが落ち着くまでは、ウサギのことは話題にしないように配慮しておく
  • ②悲しみを早く忘れられるよう、すぐに新しいウサギを用意して飼い始める
  • ③子どもの悲しむ気持ちに寄り添い、命について皆で考える機会を大切にする
  • ④死について説明するのは難しいため、「遠くへ行った」と伝えておく
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正解 ③子どもの悲しむ気持ちに寄り添い、命について皆で考える機会を大切にする
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「環境」の内容に「身近な動植物に親しみをもって接し、生命の尊さに気付き、いたわったり、大切にしたりする」を挙げています(第2章3(2)ウ(イ)の5)。内容の取扱いでも、身近な事象や動植物に対する感動を伝え合い、共感し合うことなどを通して、「親しみや畏敬の念、生命を大切にする気持ち」などが養われるようにすることを求めています(同(ウ)の3)。
飼育動物の死は悲しい出来事ですが、命には終わりがあること、命を大切にするとはどういうことかを実感できる大切な経験でもあります。保育士は悲しむ気持ちを受け止めて共感し、お墓をつくる、思い出を話し合うなど、子どもたちが気持ちを表し、命について考えられる機会をつくります。

他の選択肢が不適切な理由

・落ち着くまで話題にしない:悲しむ気持ちを表す機会がなくなり、共感し合う体験にもなりません。気持ちを言葉にしたり、皆で思い出を話したりすることが、気持ちの整理にもつながります。
・すぐに新しいウサギを用意する:悲しみを受け止める過程を飛ばし、命がすぐ替えのきくもののように伝わるおそれがあります。
・「遠くへ行った」と伝える:事実と違う説明をすると、生命の尊さに気付く機会を大人が奪ってしまいます。子どもは後で事実を知ることもあり、不信感につながるおそれもあります。

【覚え方のポイント】
動植物に関わる問題は「生命の尊さ」「共感し合う」「生命を大切にする気持ち」がキーワード。隠す・忘れさせる対応は誤りの定番です。
問69-2

4歳児のIちゃんが、画用紙いっぱいに紫色の太陽を描き、「おひさま、ねむいの」と保育士に話した。保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①太陽は赤か黄色で描くものだと伝え、見たとおりの色で描き直すよう促す
  • ②Iちゃんの思いを受け止め、どんな様子の太陽なのかを尋ねて共感する
  • ③紫色の絵の具を使いすぎないよう、次回から使える色を減らしておく
  • ④作品展に向けて見栄えがよくなるよう、保育士が色や形を整えておく
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正解 ②Iちゃんの思いを受け止め、どんな様子の太陽なのかを尋ねて共感する
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「表現」の内容の取扱いで「子どもの自己表現は素朴な形で行われることが多いので、保育士等はそのような表現を受容し、子ども自身の表現しようとする意欲を受け止めて、子どもが生活の中で子どもらしい様々な表現を楽しむことができるようにすること」と定めています(第2章3(2)オ(ウ)の2)。
紫色の太陽は、「眠い太陽」というIちゃんのイメージを表したものです。見た目の正しさで評価するのではなく、込められた思いを受け止め、「眠いおひさまなんだね、どうして眠いのかな」と話を広げることで、表現する喜びや意欲が育ちます。同じ箇所の3番目も「表現する過程を大切にして自己表現を楽しめるように工夫すること」を求めています。

他の選択肢が不適切な理由

・見たとおりの色で描き直すよう促す:大人の基準で表現を正そうとしており、表現を受容するという指針の考え方に反します。
・使える色を減らしておく:指針はむしろ、様々な素材や表現の仕方に親しめるよう用具などを整えることを求めています。
・保育士が色や形を整えておく:子どもの表現を大人が作り替えることになり、表現する過程や本人の意欲を大切にしていません。

【覚え方のポイント】
「表現」は結果より過程。キーワードは「素朴な表現を受容」「表現しようとする意欲を受け止める」「表現する過程を大切に」です。
問79-2

保育所保育指針の「保育の実施に関して留意すべき事項」に照らして、3歳以上児クラスでの保育士の対応として不適切なものはどれか。

  • ①ごっこ遊びで、男の子には運転手役、女の子には料理役を割り当てる
  • ②外国籍の子どもの国の料理やあいさつを紹介し、互いの文化に親しむ
  • ③入所したばかりの子どもには、できるだけ個別に関わり安心を支える
  • ④発達や活動の個人差を踏まえ、一人一人の気持ちを受け止めて援助する
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正解 ①ごっこ遊びで、男の子には運転手役、女の子には料理役を割り当てる
解説

保育所保育指針は「保育全般に関わる配慮事項」の一つとして、「子どもの性差や個人差にも留意しつつ、性別などによる固定的な意識を植え付けることがないようにすること」と定めています(第2章4(1)カ)。
性別で役割を決めて割り当てることは、「男の子は運転手、女の子は料理」という固定的な見方を保育士自身が子どもに伝えることになります。ごっこ遊びの役は、子どもがやりたい役を選べるようにし、多様な役割を経験できるようにするのが適切です。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は不適切なものを選ぶため、以下の3つは適切な記述です。
・外国籍の子どもの国の料理やあいさつを紹介する:同じ配慮事項に「子どもの国籍や文化の違いを認め、互いに尊重する心を育てるようにすること」とあります(第2章4(1)オ)。
・入所したばかりの子どもには個別に関わる:入所時の保育は「できるだけ個別的に対応し、子どもが安定感を得て、次第に保育所の生活になじんでいくようにする」とされています(同エ)。あわせて、既に入所している子どもに不安や動揺を与えないようにすることも求められています。
・個人差を踏まえ、一人一人の気持ちを受け止める:同じ配慮事項の最初の項目どおりです(同ア)。

【覚え方のポイント】
保育全般の配慮事項は「個人差」「自主性・社会性」「試行錯誤を見守る」「入所時は個別に」「国籍や文化」「性別による固定的な意識」の6つ。最後の2つが特によく出ます。
問89-2

5歳児クラスで夏野菜を育てて収穫し、調理して食べる活動を計画した。保育士の配慮として、不適切なものはどれか。

  • ①水やりや観察を子どもと行い、生長の変化に気付けるよう言葉をかける
  • ②調理の前に、食物アレルギーのある子どもの除去する食材を確かめる
  • ③収穫した野菜を使う料理を、栄養士や調理員とも相談しながら計画していく
  • ④苦手な野菜を克服させるため、収穫した物は残さず食べるよう約束させる
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正解 ④苦手な野菜を克服させるため、収穫した物は残さず食べるよう約束させる
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「健康」の内容の取扱いで、食育を通じた望ましい食習慣の形成に当たっては「和やかな雰囲気の中で保育士等や他の子どもと食べる喜びや楽しさを味わったり、様々な食べ物への興味や関心をもったりするなどし、食の大切さに気付き、進んで食べようとする気持ちが育つようにすること」と定めています(第2章3(2)ア(ウ)の4)。
自分で育てた野菜は、苦手な食べ物に興味をもつきっかけになります。しかし「残さず食べる」と約束させて無理に食べさせると、食べることが苦痛になり、かえって進んで食べようとする気持ちを損ないます。一口でも味わってみようとする気持ちを認めることが大切です。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は不適切なものを選ぶため、以下の3つは適切な記述です。
・水やりや観察で生長の変化に気付けるようにする:指針の食育の推進は、自然の恵みとしての食材への意識などが育つよう、食に関わる体験を重視しています(第3章2(2)ア)。
・食物アレルギーのある子どもの除去食材を確かめる:指針は、食物アレルギーのある子どもなどには嘱託医、かかりつけ医等の指示や協力の下に適切に対応することを求めています(第3章2(2)ウ)。
・栄養士や調理員とも相談する:指針は、栄養士が配置されている場合は専門性を生かした対応を図ること、子どもと調理員等との関わりに配慮することを求めています。

【覚え方のポイント】
食育は「楽しさ」「興味・関心」「進んで食べようとする気持ち」。「残さず」「克服させる」「約束させる」といった強制は誤りの定番です。
問99-2

「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」について、次のA〜Dのうち正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの、小学校就学時の具体的な姿である。
B 5歳児の年度末までに全員が到達すべき目標であり、項目ごとに取り出して個別に指導する。
C 保育士等が指導を行う際に考慮するものであり、小学校教師と共有するなどして連携を図る。
D 「健康な心と体」「自立心」「協同性」など、10の項目で示されている。

  • ①A○ B○ C× D○
  • ②A○ B× C○ D○
  • ③A× B× C○ D×
  • ④A○ B○ C○ D○
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正解 ②A○ B× C○ D○
解説

A ○:保育所保育指針は、この姿を「第2章に示すねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であり、保育士等が指導を行う際に考慮するもの」と定めています(第1章4(2))。
B ×:保育所保育指針解説は、実際の指導では、この姿が到達すべき目標ではないことや、個別に取り出されて指導されるものではないことに十分留意する必要があると述べています。遊びを通して一人一人の発達の特性に応じて育っていくもので、全ての子どもに同じように見られるものではないとされています。
C ○:Aのとおり「指導を行う際に考慮するもの」です。また指針は、小学校教師との意見交換や合同の研究の機会などを設け、この姿を共有するなど連携を図るよう努めることを求めています(第2章4(2)イ)。
D ○:健康な心と体/自立心/協同性/道徳性・規範意識の芽生え/社会生活との関わり/思考力の芽生え/自然との関わり・生命尊重/数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚/言葉による伝え合い/豊かな感性と表現、の10項目です。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C× D○:Bを正しいとしている点、Cを誤りとしている点の両方が誤りです。
・A× B× C○ D×:AとDは指針の記述どおりです。
・A○ B○ C○ D○:Bは解説が明確に否定している考え方です。

【覚え方のポイント】
10の姿は「到達目標ではない」「個別に取り出して指導しない」「指導の際に考慮する」「小学校と共有する」。この4点で正誤問題はほぼ判断できます。
問109-2

3歳児クラスのJくんが、登所してすぐ保育士に「きのう、でんしゃ、みた!」とうれしそうに話しかけてきた。保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①文で話せるように「電車を見ました、と言ってごらん」と言い直しをさせる
  • ②朝は受け入れで忙しいため、話は後で皆の前で発表するように伝える
  • ③「電車を見たの。どんな電車だった?」と受け止め、話したい思いに応える
  • ④うれしい気持ちは伝わっているので、うなずくだけで言葉では返さない
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正解 ③「電車を見たの。どんな電車だった?」と受け止め、話したい思いに応える
解説

保育所保育指針は、3歳以上児の「言葉」のねらいに「自分の気持ちを言葉で表現する楽しさを味わう」「人の言葉や話などをよく聞き、自分の経験したことや考えたことを話し、伝え合う喜びを味わう」を挙げています(第2章3(2)エ(ア))。内容にも「保育士等や友達の言葉や話に興味や関心をもち、親しみをもって聞いたり、話したりする」「したり、見たり、聞いたり、感じたり、考えたりなどしたことを自分なりに言葉で表現する」とあります(同(イ)の1と2)。
Jくんは、うれしかった経験を自分なりの言葉で伝えようとしています。保育士がその言葉を受け止め、「どんな電車だった?」と問いかけて話を広げることで、話す楽しさと伝え合う喜びが育ちます。保育士が自然な文で言い返すことは、正しい言い方に触れる機会にもなります。

他の選択肢が不適切な理由

・言い直させる:言葉の形の正しさを求めると、伝えたい気持ちがしぼみます。3歳児は「自分なりに」表現することが大切にされる時期です。
・後で皆の前で発表するように伝える:今伝えたいという思いに応えていません。朝の受け入れは一人一人の様子を受け止める大切な場面でもあります。
・うなずくだけで言葉では返さない:言葉のやり取りの楽しさを経験できず、話を広げる機会も失われます。

【覚え方のポイント】
「言葉」の領域は「表現する楽しさ」と「伝え合う喜び」。言い直させる・後回しにする選択肢は、まず誤りと考えてよいでしょう。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育実習理論の一問一答

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