2026年版・9-1

乳児・3歳未満児の保育の実際(事例)の一問一答

保育士 筆記試験「保育実習理論」から、乳児・3歳未満児の保育の実際(事例)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全1000問) 保育実習理論の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問19-1

生後8か月のAちゃんは、最近、担当の保育士以外の大人が近づくと泣いて、担当の保育士にしがみつくようになった。保育士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①いろいろな大人に慣れるよう、日ごとに違う保育士が交代で関わっていく
  • ②担当の保育士が応答的に関わり、その安心を支えに周囲へ広げていく
  • ③泣く経験も必要と考え、担当外の保育士が泣きやむまで抱き続ける
  • ④人見知りが強まらないよう、当面は担当の保育士が関わる時間を減らす
答えと解説を見る
正解 ②担当の保育士が応答的に関わり、その安心を支えに周囲へ広げていく
解説

見知らぬ大人を嫌がって特定の人にしがみつく「人見知り」は、特定の大人との間に情緒的な絆(愛着)が育ってきたことの表れで、一般に生後半年を過ぎたころからよく見られます。保育所保育指針は、乳児期には「特定の大人との応答的な関わりを通じて、情緒的な絆が形成される」とし(第2章1(1)ア)、保育の実施に関わる配慮事項として「欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努めること」と定めています(第2章1(3)イ)。
安心できる大人がいることで、子どもはそこを拠り所(安全基地)にして、少しずつ周りの人や物へ関心を広げていきます。担当の保育士がそばにいる場面で他の保育士とも関わるなど、安心を土台に関係を広げていくのが適切です。

他の選択肢が不適切な理由

・日ごとに違う保育士が交代で関わる:関わる大人が毎日変わると、安心できる関係そのものが築けません。指針が「特定の保育士」の応答的な関わりを求めている趣旨に反します。
・担当外の保育士が泣きやむまで抱き続ける:不安を強めるだけで、泣いて訴える欲求に応えていません。乳児保育は「愛情豊かに、応答的に」行うことが特に必要とされています。
・担当の保育士が関わる時間を減らす:人見知りは愛着の育ちを示す通常の姿です。安心の拠り所である担当の保育士との関わりを減らすと、かえって不安が強まります。

【覚え方のポイント】
乳児保育のキーワードは「特定の保育士」「応答的」「愛情豊かに」。人見知りは困った行動ではなく、愛着が育っている証拠と捉えると、正しい対応を選べます。
問29-1

1歳児クラスの食事場面における保育士の関わりとして、不適切なものはどれか。

  • ①手づかみで食べると散らかるため、毎回スプーンで食べるよう指導する
  • ②食べようとする意欲を大切にし、手づかみ食べも認めて見守っている
  • ③ゆったりとした雰囲気の中で、食事や間食を楽しめるように配慮する
  • ④食物アレルギーのある子どもには、嘱託医等の指示や協力の下で対応する
答えと解説を見る
正解 ①手づかみで食べると散らかるため、毎回スプーンで食べるよう指導する
解説

厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」は、手づかみ食べは生後9か月頃から始まり、1歳過ぎの子どもの発育・発達にとって「積極的にさせたい行動」であるとしています。食べ物を触ったり握ったりして固さや感触を確かめることが、食べ物への関心や、自分の意志で食べようとする行動につながるからです。
周りが汚れる・時間がかかるという大人の都合で手づかみを禁じ、スプーンだけを強いることは、子どもの「自分で食べたい」という意欲をしぼませてしまいます。スプーンは、手づかみで食べる経験を十分に積んだうえで、発達に合わせて少しずつ使えるようにしていくものです。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は不適切なものを選ぶため、以下の3つは適切な記述です。
・手づかみ食べも認めて見守る:上のガイドの考え方どおりで、自分で食べようとする意欲を育てる関わりです。
・ゆったりとした雰囲気の中で楽しめるように:保育所保育指針の1歳以上3歳未満児「健康」の内容に「ゆったりとした雰囲気の中で食事や間食を楽しむ」とあります(第2章2(2)ア(イ)の4)。
・嘱託医等の指示や協力の下で対応:指針は、食物アレルギーのある子どもへの対応を「嘱託医等の指示や協力の下に適切に対応すること」としています(第2章2(2)ア(ウ)の2)。

【覚え方のポイント】
「手づかみ食べ=積極的にさせたい行動」と覚えます。汚れや時間を理由に大人が止めたくなる行動ほど、試験では「意欲を育てる大切な経験」として問われます。
問39-1

2歳児クラスのBくんは、午睡明けにおむつがぬれていないことが多くなってきた。排泄の自立に向けた保育士の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①クラスで時刻を決め、全員を一斉に便器に座らせて出るまで待たせる
  • ②失敗をなくすため、3歳の誕生日を迎えてから便器に誘っていく
  • ③排尿間隔を把握し、おむつがぬれていないときに便器に誘ってみる
  • ④おむつがぬれない日が毎日続くようになってから、便器に誘い始める
答えと解説を見る
正解 ③排尿間隔を把握し、おむつがぬれていないときに便器に誘ってみる
解説

保育所保育指針は、1歳以上3歳未満児の「健康」の内容の取扱いで、排泄の習慣について「一人一人の排尿間隔等を踏まえ、おむつが汚れていないときに便器に座らせるなどにより、少しずつ慣れさせるようにすること」と定めています(第2章2(2)ア(ウ)の3)。
午睡明けにおむつがぬれていないのは、膀胱に尿をためておける時間が長くなってきたサインです。このタイミングで便器に誘えば、「便器で出た」という成功体験につながりやすくなります。また同じ箇所の4番目では、基本的な生活習慣は一人一人の状態に応じて落ち着いた雰囲気の中で行い、子どもが自分でしようとする気持ちを尊重すること、家庭との適切な連携の下で行うことも求めています。

他の選択肢が不適切な理由

・全員を一斉に座らせて出るまで待たせる:排尿間隔は一人一人違います。一律に長時間座らせると、トイレを嫌な場所と感じさせてしまいます。
・3歳の誕生日を迎えてから:年齢で一律に区切るのではなく、その子の体の準備が整ったサインに合わせて始めるのが指針の考え方です。
・ぬれない日が毎日続いてから誘う:指針は、おむつが汚れていないときに便器に座らせるなどにより「少しずつ慣れさせる」としています。完全にぬれなくなるのを待つのではなく、サインが見え始めた時期から少しずつ誘っていきます。

【覚え方のポイント】
排泄の自立は「一人一人の排尿間隔」「ぬれていないときに誘う」「少しずつ慣れさせる」の3点セット。「一斉に」「完全にできるまで待つ」「年齢で区切る」は誤りの定番です。
問49-1

1歳児クラスで、Cちゃん(1歳10か月)が、友達の持っている玩具を取ろうとして友達の腕にかみついた。保育士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①Cちゃんが友達に謝ることができるまで、遊びに戻らないよう見守る
  • ②かみつきが続かないよう、当面Cちゃんは他の子と離れた場所で遊ばせる
  • ③かまれた子の保護者にCちゃんの名前を伝え、保護者同士で話してもらう
  • ④かまれた子の手当てをし、Cちゃんの思いを言葉にして関わり方を伝える
答えと解説を見る
正解 ④かまれた子の手当てをし、Cちゃんの思いを言葉にして関わり方を伝える
解説

まず優先するのは、かまれた子のけがの手当てです。そのうえでCちゃんには、「これで遊びたかったんだね」と思いを代わりに言葉にして受け止め、「貸してって言おうね」など相手への伝え方を知らせます。
保育所保育指針は、1歳以上3歳未満児の「人間関係」の内容の取扱いで、この時期は「自己と他者との違いの認識がまだ十分ではない」ため、保育士等が仲立ちとなって、自分の気持ちを相手に伝えることや相手の気持ちに気付くことの大切さなどを丁寧に伝えていくよう求めています(第2章2(2)イ(ウ)の3)。言葉で思いを表しきれない時期のかみつきは、気持ちの表れとして受け止め、言葉に置き換えていく援助が基本です。

他の選択肢が不適切な理由

・謝ることができるまで遊びに戻さない:謝罪の形を強いても、相手の気持ちに気付く経験にはなりません。指針は不安定な感情の表出を受容的に受け止めるよう求めています(同じ箇所の2)。
・他の子と離れた場所で遊ばせる:関わりの機会そのものを奪い、関わり方を学ぶ場が失われます。保育士がそばで仲立ちすることが大切です。
・保護者にCちゃんの名前を伝える:保育中の出来事は保育所が責任をもって説明し対応すべきことで、保護者同士に解決を委ねるのは不適切です。

【覚え方のポイント】
1〜2歳のトラブルは「手当て → 気持ちの代弁 → 伝え方を知らせる」の順。キーワードは指針の「仲立ち」です。
問59-1

0歳児クラスの午睡時の対応として、不適切なものはどれか。

  • ①医師からの特別な指示がない限り、顔が見える仰向けに寝かせる
  • ②顔の周りに、ひも状の物や柔らかすぎる寝具などを置かないようにする
  • ③睡眠中も子どもを一人にせず、呼吸や顔色などを定期的に確かめる
  • ④うつぶせで寝入った子どもは、よく眠れているのでそのままにしておく
答えと解説を見る
正解 ④うつぶせで寝入った子どもは、よく眠れているのでそのままにしておく
解説

保育所保育指針解説は、乳幼児突然死症候群(SIDS)について、うつぶせ・仰向けのどちらでも発症するものの、うつぶせに寝かせたときの方が発生率が高いことが分かっているとし、子どもの顔が見える仰向けに寝かせることが重要だと述べています。SIDSは生後2か月から6か月に多いとされます。
また指針は、睡眠中・プール活動や水遊び中・食事中は重大事故が発生しやすい場面だとして、必要な対策を講じるよう求めています(第3章3(2)イ)。うつぶせで寝入った場合は、よく眠っているように見えても仰向けに直すのが原則です。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は不適切なものを選ぶため、以下の3つは適切な記述です。
・顔が見える仰向けに寝かせる:指針解説が示す窒息リスクの除去の基本です。医学的な理由で医師が別の寝かせ方を指示している場合は、その指示に従います。
・ひも状の物や柔らかすぎる寝具を置かない:顔が埋もれたり首に絡まったりする窒息事故を防ぐための環境づくりです。
・一人にせず、呼吸や顔色などを定期的に確かめる:解説も「睡眠時に子どもを一人にしないこと」を挙げています。異変を早く見つけるための点検です。

【覚え方のポイント】
午睡は「仰向け・一人にしない・顔の周りに物を置かない・定期的に確認」。重大事故が起きやすい3場面「睡眠・水遊び・食事」とあわせて覚えます。
問69-1

次のA〜Dは、保育所保育指針における乳児保育及び1歳以上3歳未満児の保育に関する記述である。正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 乳児保育では、一人一人の生育歴の違いに留意しつつ、欲求を適切に満たし、特定の保育士が応答的に関わるように努める。
B 3歳未満児の指導計画は、クラス全体の計画を作成すれば、個別の計画は作成しなくてよい。
C 担当の保育士が替わる場合には、子どものそれまでの経験や発達過程に留意し、職員間で協力して対応する。
D 1歳以上3歳未満児は自我が形成される重要な時期であり、情緒の安定を図りながら子どもの自発的な活動を尊重する。

  • ①A○ B× C○ D○
  • ②A○ B○ C○ D×
  • ③A× B× C○ D○
  • ④A○ B× C× D○
答えと解説を見る
正解 ①A○ B× C○ D○
解説

A ○:乳児保育の「保育の実施に関わる配慮事項」の記述どおりです(第2章1(3)イ)。
B ×:指針は指導計画の作成について「3歳未満児については、一人一人の子どもの生育歴、心身の発達、活動の実態等に即して、個別的な計画を作成すること」と定めています(第1章3(2)イ(ア))。発達の個人差が大きく、生活のリズムも一人一人違う時期だからです。
C ○:乳児保育(第2章1(3)オ)と1歳以上3歳未満児の保育(第2章2(3)エ)の両方に、担当の保育士が替わる場合の配慮が示されています。乳児では「生育歴や発達過程」、1歳以上3歳未満児では「経験や発達過程」に留意するという書き分けがあります。
D ○:1歳以上3歳未満児の配慮事項に「自我が形成され、子どもが自分の感情や気持ちに気付くようになる重要な時期であることに鑑み、情緒の安定を図りながら、子どもの自発的な活動を尊重するとともに促していくこと」とあります(第2章2(3)ウ)。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C○ D×:Bは個別的な計画の作成を求める規定に反し、Dは指針どおりの記述です。
・A× B× C○ D○:Aは指針の配慮事項そのものであり、誤りではありません。
・A○ B× C× D○:Cは乳児・1歳以上3歳未満児の両方に定められた配慮事項です。

【覚え方のポイント】
「3歳未満児=個別的な計画」「3歳以上児=個の成長と協同的な活動」「異年齢=一人一人を把握した援助」の3点は、指導計画の作成で繰り返し問われる組み合わせです。
問79-1

生後10か月のGちゃんは、最近、低い棚につかまって立ち上がろうとする姿がよく見られる。保育所保育指針の乳児保育の考え方に照らして、保育士の対応として最も適切なものはどれか。

  • ①早く歩けるよう、保育士が両手を引いて歩く練習を毎日繰り返させる
  • ②転ぶと危ないため、立ち上がらないよう座った姿勢のまま遊ばせる
  • ③安全につかまれる物を用意し、体を動かす機会を十分に確保する
  • ④転ぶと危ないので、立つときは保育士が後ろから必ず体を支える
答えと解説を見る
正解 ③安全につかまれる物を用意し、体を動かす機会を十分に確保する
解説

保育所保育指針は、乳児保育の視点「健やかに伸び伸びと育つ」の内容の取扱いで、「寝返り、お座り、はいはい、つかまり立ち、伝い歩きなど、発育に応じて、遊びの中で体を動かす機会を十分に確保し、自ら体を動かそうとする意欲が育つようにすること」と定めています(第2章1(2)ア(ウ)の1)。内容にも「一人一人の発育に応じて、はう、立つ、歩くなど、十分に体を動かす」とあります(同(イ)の2)。
つかまり立ちは、自分の力で立ち上がりたいという意欲の表れです。倒れにくい低い棚など安全につかまれる物を用意し、転んだときにけがをしないよう周りの環境を整えたうえで、Gちゃんが自分から体を動かせる機会を十分につくることが適切です。

他の選択肢が不適切な理由

・両手を引いて歩く練習を繰り返させる:大人が主導して練習させても、自分から体を動かそうとする意欲は育ちません。運動の発達は、遊びの中で子ども自身が体を動かす経験を通して促されます。
・座った姿勢のまま遊ばせる:危険を避けることは大切ですが、立とうとする機会そのものを奪ってしまいます。安全は、動きを制限するのではなく、環境を整えることで確保します。
・保育士が必ず体を支える:安全への配慮は大切ですが、毎回大人が支えると、自分の力で立とうとする意欲や、バランスをとる経験が育ちにくくなります。安全は、つかまりやすい物を置き、周りの環境を整えることで確保します。

【覚え方のポイント】
乳児の運動は「発育に応じて」「遊びの中で」「機会を十分に確保」「自ら体を動かそうとする意欲」。大人が急がせる・止める・支えすぎる、の3つはいずれも誤りの定番です。
問89-1

2歳児クラスのEくんは、着替えのときに「自分で!」と言って保育士の手伝いを嫌がるが、ズボンに足を通すのに時間がかかっている。保育士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①次の活動に遅れないよう、嫌がっても保育士が手早く着替えさせる
  • ②時間に余裕をもち、自分でしたい気持ちを尊重して難しい所を手伝う
  • ③できないことを知る機会と考え、手伝わずにできるまで待ち続ける
  • ④「一人で着られたらシールをあげる」と伝え、最後まで一人でさせる
答えと解説を見る
正解 ②時間に余裕をもち、自分でしたい気持ちを尊重して難しい所を手伝う
解説

保育所保育指針は、1歳以上3歳未満児の基本的事項で、自分でできることが増えてくる時期であることから、保育士等は「自分でしようとする気持ちを尊重し、温かく見守るとともに、愛情豊かに、応答的に関わることが必要である」としています(第2章2(1)ア)。「健康」の内容にも「保育士等の助けを借りながら、衣類の着脱を自分でしようとする」とあります(第2章2(2)ア(イ)の6)。
「自分で!」は自我が育ってきた表れです。時間に余裕のある流れをつくり、本人にやらせながら、かかとを通すなど難しい部分だけをさりげなく手伝えば、「自分でできた」という満足感と意欲が育ちます。

他の選択肢が不適切な理由

・嫌がっても保育士が手早く着替えさせる:大人の都合を優先し、自分でしようとする気持ちを摘んでしまいます。
・手伝わずにできるまで待ち続ける:尊重は放任ではありません。指針が「助けを借りながら」としているように、必要な援助をしないと失敗体験が重なり意欲を失います。
・ごほうびで釣り、最後まで一人でさせる:ごほうびで動機づけても、難しい部分を手伝わなければ失敗が重なりやすく、指針の「助けを借りながら」自分でしようとするという考え方に合いません。

【覚え方のポイント】
1〜2歳の生活習慣は「自分でしようとする気持ちの尊重」+「さりげない援助」。「させる」「待ち続ける」の両極端は、どちらも誤りになります。
問99-1

1歳児クラスの探索活動と環境構成に関する記述として、不適切なものはどれか。

  • ①指先の発達を促すため、口に入る大きさの玩具も自由に取れる棚に置く
  • ②はう、登る、くぐるなど全身を使う遊びができるよう、空間を工夫する
  • ③子どもの手が届く所にある物は、安全かどうかを日々点検しておく
  • ④つまむ、めくる、引っ張るなど、手指を使って遊べる玩具を用意する
答えと解説を見る
正解 ①指先の発達を促すため、口に入る大きさの玩具も自由に取れる棚に置く
解説

1歳児は何でも手に取って口に入れて確かめる時期で、誤飲・窒息の危険が高い年齢です。保育所保育指針は、1歳以上3歳未満児の配慮事項で「探索活動が十分できるように、事故防止に努めながら活動しやすい環境を整え、全身を使う遊びなど様々な遊びを取り入れること」としています(第2章2(3)イ)。
指先の発達を促すことは大切ですが、そのために口に入る大きさの物を自由に取れる場所に置くことは、事故防止の要請に反します。手指を使う遊びは、誤飲の心配のない大きさの玩具を選んだり、保育士がそばで見守る中で行ったりする工夫が必要です。

他の選択肢が適切な理由

※この問題は不適切なものを選ぶため、以下の3つは適切な記述です。
・全身を使う遊びができるよう空間を工夫する:上の配慮事項の「全身を使う遊び」、また「健康」の内容「走る、跳ぶ、登る、押す、引っ張るなど全身を使う遊びを楽しむ」に沿っています。
・安全かどうかを日々点検しておく:乳児保育でも、身の回りのものについて「常に十分な点検を行うこと」とされており、1歳児でも同じ考え方です。
・手指を使って遊べる玩具を用意する:この時期は、つまむ・めくるなど指先の機能が発達する時期とされています(第2章2(1)ア)。

【覚え方のポイント】
1歳児の環境は「探索したい気持ちを満たす」と「事故防止」の両立がセット。どちらか一方だけを優先している選択肢は誤りと判断できます。
問109-1

1歳児クラスのFちゃんは、生活管理指導表に基づき、未摂取を理由に卵を除去している。ある日、保護者から「家で卵焼きを食べても大丈夫でした」と口頭で伝えられた。保育所の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①家で食べられたのなら問題ないため、翌日の給食から卵料理を出す
  • ②家で食べた量と同じくらいの卵を、保育所の給食でも試しに出してみる
  • ③除去食に慣れているため、卒園まで卵の除去をそのまま続けていく
  • ④複数回食べて症状が出ないことを確かめ、書面で解除を申請してもらう
答えと解説を見る
正解 ④複数回食べて症状が出ないことを確かめ、書面で解除を申請してもらう
解説

「保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)」は、保育所での食物アレルギー対応は安全を優先して単純化し、「完全除去」か「解除」の両極で対応することが望ましいとしています。未摂取を理由に除去していた食品が家庭で食べられるようになった場合は、保護者からの書面の申請により除去を解除するものとされ、ガイドラインの参考様式「除去解除申請書」も、医師の指導の下でこれまでに複数回食べて症状が誘発されていないことを記入する形になっています(なお、症状が出たために除去していた食品を負荷試験の結果などで解除する場合は、家庭で複数回、保育所での最大摂取量を食べても症状が出ないことを確かめてから進めるべきだとされています)。
また、解除に生活管理指導表や医師の診断書の提出は求めないものの、口頭のやりとりだけで済ませず、保護者と保育所の間で所定の書類(除去解除申請書)を作成して対応することが必要だとしています。1回食べられたという口頭の報告だけで給食を変えるのは危険です。

他の選択肢が不適切な理由

・翌日の給食から卵料理を出す:1回食べられたという報告だけでは、複数回食べて症状が出ないことを確かめたことになりません。書面での解除の申請もありません。
・同じくらいの卵を試しに出してみる:少量だけ出すような中間的な対応は、完全除去か解除かの両極で対応するという原則に反します。ガイドラインは、家庭で食べたことのない食物は基本的に保育所では提供しないとしています。
・卒園まで除去を続けていく:食物アレルギーは成長とともに治ることが多く、除去は定期的な見直しが必要とされています。不必要な除去を続けることも避けなければなりません。

【覚え方のポイント】
保育所のアレルギー対応は「完全除去か解除か」「初めて食べる物は家庭で先に」「解除は書面で」の3原則です。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育実習理論の一問一答

同じ章の他のテーマもどうぞ。

【PR】