2026年版・7-4

運動機能・感覚の発達と健康状態の観察の一問一答

保育士 筆記試験「子どもの保健」から、運動機能・感覚の発達と健康状態の観察に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-4

こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」で、それができると回答した乳幼児の割合が90%以上となった月齢として、正しい組み合わせはどれか。

  • ①首のすわり:生後2〜3か月未満 ひとり歩き:生後11〜12か月未満
  • ②首のすわり:生後4〜5か月未満 ひとり歩き:1年4〜5か月未満
  • ③首のすわり:生後6〜7か月未満 ひとり歩き:1年8〜9か月未満
  • ④首のすわり:生後4〜5か月未満 ひとり歩き:生後9〜10か月未満
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正解 ②首のすわり:生後4〜5か月未満 ひとり歩き:1年4〜5か月未満
解説

「令和5年乳幼児身体発育調査」の結果の概要では、それができると回答した割合が90%以上となった月齢が、首のすわりは生後4〜5か月未満、ねがえりは生後6〜7か月未満、ひとりすわりは生後9〜10か月未満、はいはいは生後10〜11か月未満、つかまり立ちは生後11〜12か月未満、ひとり歩きは生後1年4〜5か月未満とされています。「90%以上ができる月齢」は、その月齢までにほとんどの子どもができるようになるという意味であり、平均的にできるようになる時期よりも遅めの値です。保育の場では、この月齢を過ぎてもできない場合に、他の発達の様子も合わせて注意深く見ていく目安として使います。

他の選択肢が不適切な理由

・首のすわり生後2〜3か月未満、ひとり歩き生後11〜12か月未満:どちらも早すぎます。生後11〜12か月未満はつかまり立ちが90%を超える月齢です。
・首のすわり生後6〜7か月未満、ひとり歩き1年8〜9か月未満:どちらも遅すぎます。生後6〜7か月未満はねがえりの月齢です。
・ひとり歩き生後9〜10か月未満:首のすわりは正しいものの、生後9〜10か月未満はひとりすわりの月齢です。

【覚え方のポイント】
90%通過の月齢は「首4〜5、ねがえり6〜7、おすわり9〜10、はいはい10〜11、つかまり立ち11〜12、ひとり歩き1歳4〜5か月」と順番に並べて覚えます。調査は10年ごとに行われ、数値が少し変わることがあるので、「令和5年調査」の値であることも意識しておきましょう。
問27-4

乳児の運動機能の発達について、一般的な順序として正しいものはどれか。

  • ①ねがえり→ひとりすわり→首のすわり→つかまり立ち→ひとり歩き
  • ②ねがえり→首のすわり→つかまり立ち→ひとりすわり→ひとり歩き
  • ③首のすわり→ひとりすわり→ねがえり→ひとり歩き→つかまり立ち
  • ④首のすわり→ねがえり→ひとりすわり→つかまり立ち→ひとり歩き
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正解 ④首のすわり→ねがえり→ひとりすわり→つかまり立ち→ひとり歩き
解説

乳児の運動機能は、首のすわり→ねがえり→ひとりすわり→(はいはい)→つかまり立ち→ひとり歩きの順に発達するのが一般的です。こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」で、できると回答した割合が90%以上になった月齢も、首のすわり(生後4〜5か月未満)、ねがえり(6〜7か月未満)、ひとりすわり(9〜10か月未満)、はいはい(10〜11か月未満)、つかまり立ち(11〜12か月未満)、ひとり歩き(1年4〜5か月未満)の順に並んでいます。この順序は、発達が頭部から脚部へと進むという原則をよく表しています。まず頭を支える首の筋肉、次に体をひねる胴体、座るための腰、最後に立って歩くための脚、という順に使えるようになっていくのです。

他の選択肢が不適切な理由

・ねがえり→首のすわり→…:首がすわる前にねがえりが安定してできるようにはなりません。首のすわりが最初です。
・…ひとり歩き→つかまり立ち:つかまり立ちは、ひとり歩きより前に獲得されます。
・ねがえり→ひとりすわり→首のすわり→…:首のすわりを後回しにしている点が、頭部から脚部へという発達の方向に反します。

【覚え方のポイント】
運動発達の順序は「頭→胴→腰→脚」と体の上から下へ進むと覚えると、選択肢の並びを見ただけで判断できます。ただし、はいはいをほとんどせずに歩き出す子どももいるなど、順序や時期には個人差があることも押さえておきましょう。
問37-4

乳幼児の運動発達の一般的な方向性に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①頭部から脚部へ向かって、上から下の順に発達が進んでいく
  • ②体の中心部から末梢部へ向かって、外側に向けて発達が進んでいく
  • ③指先の細かな動きが先に発達し、その後に全身の大きな動きが育つ
  • ④発達の順序はおおむね一定であるが、進む速さには個人差がある
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正解 ③指先の細かな動きが先に発達し、その後に全身の大きな動きが育つ
解説

運動発達は、一般に粗大運動(全身を使う大きな動き)から微細運動(手指などの細かな動き)へと進みます。例えば、腕全体を振って物をたたく動きが先にでき、その後、手のひら全体でつかむ、指先でつまむ、というように、動きがしだいに細かく正確になっていきます。「指先の細かな動きが先で、全身の大きな動きが後」という記述は、この方向性とは逆であり誤りです。保育では、まず体全体を十分に動かす遊びを大切にし、そのうえで手指を使う遊びへと広げていくことが、発達の順序に合った関わり方になります。

他の選択肢が適切な理由

・頭部から脚部へ:正しい記述です。首のすわり→おすわり→歩行という順序がその例です。
・中心部から末梢部へ:正しい記述です。肩や腕の付け根の動きが先に安定し、手首、指先へと細かな動きが進んでいきます。
・順序はおおむね一定で、速さには個人差がある:正しい記述です。発達には一定の順序と方向性がありますが、いつできるようになるかは一人一人違います。

【覚え方のポイント】
運動発達の方向性は「頭から足へ」「中心から末端へ」「大きな動きから細かな動きへ」の3つです。3つとも「大きい・中心・上」から始まる、とまとめて覚えると、逆にしたひっかけにすぐ気付けます。
問47-4

乳児の原始反射と姿勢反射に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①モロー反射は、大きな音などに驚いたときの反射で、おおむね生後4か月ごろまでに消失する
  • ②手のひらの把握反射は、手のひらを押すと握る反射で、遅くとも生後5〜6か月ごろには消失する
  • ③吸てつ反射は、口に入った乳首などを吸う反射で、新生児期から見られ、やがて消失する
  • ④パラシュート反射は、倒れそうになると手を出す反射で、生後4か月ごろまでに消失する
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正解 ④パラシュート反射は、倒れそうになると手を出す反射で、生後4か月ごろまでに消失する
解説

パラシュート反射は、体を支えて前や横に倒したときに、とっさに手を伸ばして体を支えようとする反応で、生まれたときにある原始反射ではなく、成長とともに後から現れる姿勢反射です。国立成育医療研究センター「改訂版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」では、10か月で前方パラシュート反射が見られないものを異常所見としています。つまり、生後半年を過ぎたころから現れ、その後は一生続く反射であり、「生後4か月ごろまでに消失する」という記述は誤りです。原始反射が消えていくことと、姿勢反射が現れてくることは、どちらも脳の成熟を示す大切なサインです。

他の選択肢が適切な理由

・モロー反射はおおむね生後4か月ごろまでに消失:正しい記述です。同マニュアルでも、4か月までに消失するとされ、4か月で残っている場合は異常所見としています。
・手のひらの把握反射は遅くとも5〜6か月ごろには消失:正しい記述です。生後3か月ごろから消え始めるとされています。
・吸てつ反射は新生児期から見られる:正しい記述です。生まれてすぐに乳を飲むための反射で、同マニュアルでは4〜6か月で消失するとされています。

【覚え方のポイント】
「原始反射=生まれつきあって、やがて消える(モロー・把握・吸てつなど)」「姿勢反射=後から現れて、ずっと残る(パラシュート反射など)」と2つのグループに分けて覚えます。消えるべき時期に残っている、現れるべき時期に出ない、のどちらも発達を確かめる手がかりになります。
問57-4

母子保健法施行規則に定める健康診査の項目のうち、満3歳を超え満4歳に達しない幼児の健康診査にはあるが、満1歳6か月を超え満2歳に達しない幼児の健康診査にはない項目はどれか。

  • ①眼の疾病及び異常の有無
  • ②言語障害の有無
  • ③予防接種の実施状況
  • ④精神発達の状況
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正解 ①眼の疾病及び異常の有無
解説

母子保健法施行規則第2条は、1歳6か月児健康診査と3歳児健康診査の項目を定めています。両方に共通するのは、身体発育状況、栄養状態、脊柱及び胸郭の疾病及び異常の有無、皮膚の疾病の有無、歯及び口腔の疾病及び異常の有無、四肢運動障害の有無、精神発達の状況、言語障害の有無、予防接種の実施状況、育児上問題となる事項などです。これに加えて、3歳児健康診査だけにあるのが、眼の疾病及び異常の有無と、耳、鼻及び咽頭の疾病及び異常の有無の2項目です。3歳ごろになると、視力検査や聴力の確認に子ども自身が協力できるようになるため、弱視や斜視、難聴などを見つけるのに適した時期だと考えられています。視力や聴力の問題は早く見つけて対応するほど効果が大きいので、この時期の健診が重視されています。

他の選択肢が不適切な理由

・言語障害の有無:1歳6か月児・3歳児の両方の健診項目に含まれています。
・予防接種の実施状況:これも両方の健診項目に含まれています。
・精神発達の状況:これも両方の健診項目に含まれています。1歳6か月では言葉の出始めや指さしなど、3歳では会話や社会性などを確かめます。

【覚え方のポイント】
「3歳児健診で増えるのは、目と耳(耳・鼻・咽頭)」と覚えます。保育所でも、呼んでも振り向かない、テレビに極端に近づく、目を細めて見るといった様子に気付いたら、保護者に伝えて健診や受診につなげることが大切です。
問67-4

朝の受け入れ時の健康観察に関する保育士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①保護者は忙しいので、家庭での様子は聞かずに保育士の観察だけで状態を判断する
  • ②登所時は検温を中心に行い、機嫌や食欲は保育中の様子から後で確かめる
  • ③保護者から家庭での様子を聞き、顔色や機嫌、食欲などを平常時と比べて把握する
  • ④気になる様子は担任が覚えておき、症状が出た時点で記録して職員間で共有する
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正解 ③保護者から家庭での様子を聞き、顔色や機嫌、食欲などを平常時と比べて把握する
解説

保育所保育指針第3章1(1)イは、「保護者からの情報とともに、登所時及び保育中を通じて子どもの状態を観察し」、疾病が疑われる状態や傷害が認められた場合には保護者に連絡し、嘱託医と相談するなど適切な対応を図ることとしています。朝の受け入れでは、前夜からの睡眠、朝食、排便、家での機嫌などを保護者から聞き取り、顔色・表情・機嫌・目や鼻の様子・皮膚の状態などを、その子のふだんの様子と比べて確かめます。「保育所における感染症対策ガイドライン」も、元気がなく顔色が悪い、便がゆるい、普段より食欲がないなどの「いつもと違う」様子を子どもからのサインとして示しています。

他の選択肢が不適切な理由

・登所時は検温中心、機嫌や食欲は後で確かめる:検温は大切ですが、体温は観察項目の一つにすぎません。熱がなくても、病気の始まりや不適切な養育のサインが顔色や機嫌に表れていることがあります。指針は「登所時及び保育中を通じて」観察するとしており、受け入れの時点で全身の様子を確かめることが必要です。
・家庭での様子は聞かずに保育士の観察だけで判断:夜間の咳や嘔吐、食欲など、家庭でしか分からない情報は多く、保護者からの聞き取りは欠かせません。
・担任が覚えておき、症状が出てから記録・共有する:担任の記憶だけに頼ると、担当の交代や時間帯の違いで変化を見落とします。気になる様子はその時点で記録し、職員間で共有しておくことで、変化に早く気付くことができます。

【覚え方のポイント】
健康観察の基本は「保護者から聞く」「ふだんと比べて見る」「記録して共有する」の3つです。キーワードは「いつもと違う」で、数値だけでなく表情や行動の変化に目を向けることが、子どもの体調変化にいち早く気付くコツです。
問77-4

「保育所における感染症対策ガイドライン」に示された、呼吸が苦しいときの観察のポイントと、その説明の組み合わせとして、正しいものはどれか。
A 陥没呼吸
B 鼻翼呼吸
C 起坐呼吸
ア 息苦しくて横になることができない
イ 胸やのどが呼吸のたびに引っ込む
ウ 小鼻をピクピクさせる

  • ①A-イ B-ウ C-ア
  • ②A-ア B-ウ C-イ
  • ③A-イ B-ア C-ウ
  • ④A-ウ B-イ C-ア
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正解 ①A-イ B-ウ C-ア
解説

「保育所における感染症対策ガイドライン」の別添(咳の時の対応)は、呼吸が苦しいときの観察のポイントとして、呼吸が速い(多呼吸)、肩を上下させる(肩呼吸)、胸やのどが呼吸のたびに引っ込む(陥没呼吸)、息苦しくて横になることができない(起坐呼吸)、小鼻をピクピクさせる呼吸(鼻翼呼吸)、吸気に比べて呼気が2倍近く長くなる(呼気の延長)、呼吸のたびにゼイゼイ・ヒューヒューという音がする(喘鳴)などを挙げています。
A 陥没呼吸:息を吸うときに胸の内側の圧が強く下がり、肋骨の間やみぞおち、のどのくぼみが引っ込みます→イ。
B 鼻翼呼吸:少しでも多くの空気を取り込もうとして、小鼻が広がったり縮んだりします→ウ。
C 起坐呼吸:横になると息苦しさが強まるため、座った姿勢をとろうとします→ア。
いずれも、呼吸を助けるために無理をしている状態で、早めの受診が必要なサインです。

他の選択肢が不適切な理由

・A-ア B-ウ C-イ:陥没呼吸と起坐呼吸の説明が入れ替わっています。
・A-イ B-ア C-ウ:鼻翼呼吸と起坐呼吸の説明が入れ替わっています。
・A-ウ B-イ C-ア:陥没呼吸と鼻翼呼吸の説明が入れ替わっています。

【覚え方のポイント】
名前の漢字がそのまま答えになっています。「陥没=へこむ」「鼻翼=小鼻(鼻のつばさ)」「起坐=起きて坐る」です。ガイドラインは、咳込んだら前かがみの姿勢をとらせる、午睡中は上半身を高くするなどのケアも示しているので、観察とケアをセットで押さえておきましょう。
問87-4

「保育所における感染症対策ガイドライン」に示された、脱水症状として注意すべき様子として、誤っているものはどれか。

  • ①唇や舌が乾いている
  • ②尿が半日以上出ていない
  • ③目が落ちくぼんで見える
  • ④尿の量が増え、色が薄い
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正解 ④尿の量が増え、色が薄い
解説

体の水分が不足すると、腎臓は少しでも水分を体に残そうとして尿を濃くし、量を減らします。そのため脱水では、尿の量が少なくなり、色が濃くなるのが特徴で、「尿の量が増え、色が薄い」は逆の記述です。「保育所における感染症対策ガイドライン」の別添(下痢・嘔吐の時の対応)は、脱水症状として注意すべき様子に、下痢と一緒に嘔吐がある、水分が摂れない、唇や舌が乾いている、尿が半日以上出ない、尿の量が少なく色が濃い、目が落ちくぼんで見える、皮膚の張りがないなどを挙げ、こうした様子が見られるときは至急受診が必要な場合があるとしています。乳幼児は体の水分の割合が高く、脱水になりやすいので、特に注意が必要です。

他の選択肢が適切な理由

・唇や舌が乾いている:正しい記述です。口の中の潤いが減るのは、脱水の分かりやすいサインです。
・尿が半日以上出ていない:正しい記述です。おむつがぬれない時間が長いことは、保育の場でも気付きやすい大切なサインです。
・目が落ちくぼんで見える:正しい記述です。体の水分が減ると、目のまわりがくぼんで見えるようになります。

【覚え方のポイント】
脱水のサインは「乾く(唇・舌)」「減る・濃くなる(尿)」「くぼむ(目)」「張りがない(皮膚)」と、体の各部位の変化で覚えます。下痢や嘔吐のある子どもでは、おむつ交換のたびに尿の量と色を確かめる習慣をつけておきましょう。
問97-4

朝、2歳のCちゃんの保護者から「昨日の夕方に38.5℃の熱が出たが、今朝は37.1℃に下がり元気そうなので登園させたい」と相談があった。「保育所における感染症対策ガイドライン」に照らした保育士の対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①24時間以内に38℃以上の発熱があったため、登園は控えるのが望ましいと伝える
  • ②今朝は平熱に近く元気そうなので、特に注意事項は伝えずにそのまま受け入れることにする
  • ③熱が下がっているので、解熱剤を持たせてもらい、熱が出たら園で使用すると伝える
  • ④念のため、登園は認めるが午睡の時間までには必ず迎えに来てほしいと伝える
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正解 ①24時間以内に38℃以上の発熱があったため、登園は控えるのが望ましいと伝える
解説

「保育所における感染症対策ガイドライン」の別添(発熱時の対応)は、登園前に保護者から相談を受けた場合に登園を控えるのが望ましい場合として、「24時間以内に38℃以上の熱が出た場合や、又は解熱剤を使用している場合」を挙げています。Cちゃんは前日の夕方に38.5℃の発熱があり、まだ24時間がたっていません。朝に熱が下がっていても、再び熱が上がったり、感染症の初期であったりする可能性があるため、家庭で様子を見てもらうのが望ましい対応です。子どもにとっても、体調が回復しきらないうちに集団生活に戻ることは負担が大きいため、保護者の事情に配慮しながら、理由を丁寧に説明することが大切です。

他の選択肢が不適切な理由

・注意事項は伝えずにそのまま受け入れる:24時間以内の38℃以上の発熱という、登園を控えるのが望ましい条件に当てはまっており、ガイドラインに沿っていません。
・解熱剤を持たせてもらい、園で使う:解熱剤で熱を下げても病気が治るわけではなく、症状が見えにくくなるだけです。ガイドラインも解熱剤を使用している場合は登園を控えるのが望ましいとしています。また、保育所で薬を使うのは医師の診断と指示に基づく場合に限られます。
・午睡の時間までに迎えに来てもらう:時間を区切っても、登園を控えるのが望ましいという判断を変える理由にはなりません。

【覚え方のポイント】
発熱で登園を控える目安は「24時間以内に38℃以上」「解熱剤を使っている」「朝から37.5℃を超え、元気・食欲がないなど全身状態が悪い」の3つです。数値はあくまでめやすで、一人一人の平熱と全身状態で判断する、という点も合わせて覚えておきましょう。
問107-4

保育中に発熱した子どもについて、「保育所における感染症対策ガイドライン」で至急受診が必要と考えられる場合として示されているものはどれか。

  • ①3歳児に37.5℃の発熱があるが、機嫌よく遊んでいるとき
  • ②生後2か月の乳児の体温を測ると、38℃を超えていたとき
  • ③4歳児が38℃の発熱後、水分がとれていて眠っているとき
  • ④1歳児が37.8℃で、食欲もあり元気に過ごしているとき
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正解 ②生後2か月の乳児の体温を測ると、38℃を超えていたとき
解説

「保育所における感染症対策ガイドライン」の別添(発熱時の対応)は、保育中の対応として、至急受診が必要と考えられる場合に「3か月未満児で38℃以上の発熱があるとき」を挙げています。生後3か月未満の乳児は、免疫の働きが未熟で、発熱の背景に重い細菌感染症が隠れていることがあり、しかも症状が急に進みやすいためです。このほか、発熱の有無にかかわらず、顔色が悪く苦しそう、小鼻がピクピクして呼吸が速い、意識がはっきりしない、頻回の嘔吐や下痢がある、不機嫌でぐったりしている、けいれんが起きた、といった場合も至急受診が必要とされています。

他の選択肢が不適切な理由

・3歳児に37.5℃の発熱があるが機嫌よく遊んでいる:全身状態がよく、至急受診の目安には当たりません。経過を観察し、検温を繰り返して変化を見ます。
・4歳児が38℃の発熱後、水分がとれていて眠っている:38℃以上で元気がない、水分がとれないなどの場合は保護者への連絡が望ましいとされていますが、この状況は至急受診の例として示されたものではありません。保護者への連絡と観察を続けます。
・1歳児が37.8℃で、食欲もあり元気:全身状態は良好で、至急受診の目安には当たりません。

【覚え方のポイント】
至急受診は「3か月未満で38℃以上」と、熱の高さに関係なく「顔色・呼吸・意識・ぐったり・けいれん・頻回の嘔吐下痢」のような全身状態の悪化、の2本立てで覚えます。熱の数字より、全身の様子が大切という考え方がガイドライン全体に共通しています。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 子どもの保健の一問一答

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