2026年版・7-2

身体発育と発育の評価の一問一答

保育士 筆記試験「子どもの保健」から、身体発育と発育の評価に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-2

乳児期の体重の増え方の目安として、最も適切なものはどれか。なお、出生時の体重はおおむね3kgとする。

  • ①生後3〜4か月でおおむね出生時の3倍、1歳でおおむね5倍になる
  • ②生後1〜2か月でおおむね出生時の2倍、1歳でおおむね4倍になる
  • ③生後6か月でおおむね出生時の2倍、1歳でおおむね2.5倍になる
  • ④生後3〜4か月でおおむね出生時の2倍、1歳でおおむね3倍になる
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正解 ④生後3〜4か月でおおむね出生時の2倍、1歳でおおむね3倍になる
解説

乳児期は一生のうちで最も発育の速い時期で、体重は生後3〜4か月でおおむね出生時の2倍、1歳でおおむね3倍になるのが目安です。こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」の平均値を見ても、男子は出生時約3.1kg、生後3〜4か月未満で約6.6kgとなっており、この目安に合っています。一方で、1歳を過ぎると増え方はゆるやかになり、幼児期には1年におおむね2kg前後ずつ増えていきます。保育の場では、体重の数字そのものよりも、その子の発育曲線に沿って増えているかを見ることが大切です。

他の選択肢が不適切な理由

・生後1〜2か月で2倍、1歳で4倍:増え方を大きく見積もりすぎています。生後1〜2か月の平均は約4.8kg(男子)で、2倍には達しません。
・生後6か月で2倍、1歳で2.5倍:反対に遅く、少なく見積もっています。2倍になるのは生後3〜4か月ごろです。
・生後3〜4か月で3倍、1歳で5倍:体重が3倍になるのは1歳ごろであり、明らかに過大です。

【覚え方のポイント】
「体重は3〜4か月で2倍、1歳で3倍」と、数字をセットで覚えます。身長(1歳で約1.5倍、4歳ごろに約2倍)と混同しやすいので、「体重は倍々で速い、身長はゆっくり」とイメージで区別するとひっかけに強くなります。いずれも個人差が大きいので「おおむね」の目安である点も押さえておきましょう。
問27-2

次の文の(A)(B)にあてはまる数値の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
「出生時の身長はおおむね50cmであり、1歳でおおむね出生時の(A)倍、4歳ごろにおおむね(B)倍になる。」

  • ①A 2 B 3
  • ②A 1.5 B 2
  • ③A 1.5 B 3
  • ④A 1.2 B 2
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正解 ②A 1.5 B 2
解説

身長は、出生時おおむね50cmで、1歳でおおむね1.5倍(約75cm)、4歳ごろにおおむね2倍(約100cm)になるのが目安です。こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」の平均値でも、男子は出生時約49cm、生後11〜12か月未満で約73cm、4歳0〜6か月未満で約101cmとなっており、この目安と合っています。体重に比べると身長の伸びはゆるやかで、1歳以降は伸び方がさらに落ち着いていきます。身長の伸びは栄養状態や睡眠、ホルモンの働きなどを反映するため、成長曲線に記録して、伸びが急に止まっていないかを継続して見ることが大切です。

他の選択肢が不適切な理由

・A 2 B 3:1歳で2倍(約100cm)は4歳ごろの値であり、過大です。3倍(約150cm)は小学校高学年以降の身長です。
・A 1.5 B 3:Aは正しいものの、4歳で3倍は明らかに過大です。
・A 1.2 B 2:1歳で1.2倍(約60cm)は生後2〜3か月ごろの値であり、過小です。

【覚え方のポイント】
身長は「50→75→100」と25cm刻みで覚えると簡単です。1歳で75cm(1.5倍)、4歳で100cm(2倍)です。体重の「3〜4か月で2倍、1歳で3倍」と並べ、倍率の違いで混同しないようにしましょう。
問37-2

乳幼児の身体発育の評価に用いるパーセンタイル値に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①50パーセンタイル値は、計測値を小さい順に並べたときの中央の値である
  • ②母子健康手帳の発育曲線の帯は、3〜97パーセンタイルの範囲を示している
  • ③10パーセンタイル値は、同じ月齢の子どもの10%がこの値より大きいことを示す
  • ④身長や体重が3パーセンタイル未満の場合は、経過を見るなどして注意深く評価する
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正解 ③10パーセンタイル値は、同じ月齢の子どもの10%がこの値より大きいことを示す
解説

パーセンタイル値は、計測値を小さい順に並べたとき、全体の何%目にあたるかを示す値です。10パーセンタイル値は「その値より小さい子どもが10%いる」ことを示し、裏返すと90%の子どもはその値より大きいことになります。「10%がこの値より大きい」は逆の説明で、誤りです。パーセンタイルは平均値と違い、極端に大きい・小さい値に引っ張られにくいため、分布に偏りのある体重などの評価に向いています。乳幼児身体発育調査の結果も、3・10・25・50・75・90・97パーセンタイル値で示されています。

他の選択肢が適切な理由

・50パーセンタイル値は中央の値:正しい記述です。ちょうど真ん中の順位の値で、中央値と同じ意味です。
・発育曲線の帯は3〜97パーセンタイルの範囲:正しい記述です。母子健康手帳の身体発育曲線の帯には、全体の94%の子どもの値が入ります。
・3パーセンタイル未満は注意して評価する:正しい記述です。乳幼児健康診査の身体診察マニュアル(国立成育医療研究センター)でも、3パーセンタイル未満や97パーセンタイル以上を確認することが求められています。ただし、それだけで異常と決めつけず、出生体重やそれまでの経過を合わせて判断します。

【覚え方のポイント】
「○パーセンタイル=下から○%の位置」と覚えます。帯の範囲は「3〜97」で、その外側が注意の目安です。1回の値が帯の中か外かだけでなく、曲線に沿って増えているか(経時的な変化)も見る、という二段構えで理解しておきましょう。
問47-2

乳幼児の体格の評価に用いるカウプ指数の求め方として、正しいものはどれか。

  • ①体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
  • ②体重(kg)÷身長(cm)×100
  • ③身長(cm)÷体重(kg)÷体重(kg)
  • ④体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)÷身長(m)
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正解 ①体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
解説

カウプ指数は、体重(kg)を身長(m)の2乗で割った値です。計算式は成人の肥満判定に使うBMI(体格指数)と同じで、「体重(g)÷身長(cm)の2乗×10」と書かれることもありますが、単位を換算すると同じ値になります。例えば体重10kg・身長75cmの子どもでは、10÷0.75÷0.75=約17.8です。身長の2乗で割ることで、背の高さによる体重の違いをならし、太り気味かやせ気味かを比べやすくしています。ただし、乳幼児は月齢によって体型が大きく変わるため、同じ値でも年齢によって意味が異なります。そのため判定の目安は年齢ごとに幅をもって示され、近年の乳幼児健診では身長体重曲線(肥満度判定曲線)による肥満度の評価が広く使われています。

他の選択肢が不適切な理由

・体重(kg)÷身長(cm)×100:身長で1回割るだけでは体格の指標として成り立たず、カウプ指数の式ではありません。
・身長(cm)÷体重(kg)÷体重(kg):分子と分母が逆になっています。
・体重(kg)÷身長(m)の3乗:身長の3乗で割るのは、学童期に用いられるローレル指数の考え方です(ローレル指数は体重(kg)÷身長(cm)の3乗×10の7乗で求めます)。

【覚え方のポイント】
「乳幼児はカウプ=身長の2乗(BMIと同じ)」「学童はローレル=身長の3乗」と、対象年齢と乗数をセットで覚えます。カウプ指数は年齢で判定の目安が変わるので、1つの数値だけで太っている・やせていると決めつけないことも押さえておきましょう。
問57-2

幼児の体格を肥満度で評価する方法に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①幼児の肥満度は、+30%から−30%までをすべて正常の範囲として判定している
  • ②肥満度は、実測体重から同じ年齢の平均体重を引き、身長で割って百分率で表す
  • ③肥満度は、実測体重と身長別の標準体重との差を、標準体重で割って百分率で表す
  • ④幼児の肥満度は、実測体重がその月齢の50パーセンタイル値を超えると肥満とする
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正解 ③肥満度は、実測体重と身長別の標準体重との差を、標準体重で割って百分率で表す
解説

肥満度は、「(実測体重−標準体重)÷標準体重×100(%)」で求めます。ここでいう標準体重は、年齢ではなく身長に応じた標準体重です。背の高い子どもは体重も重くて当然なので、同じ身長の子どもの標準体重と比べることで、体格のバランスを評価できます。国立成育医療研究センターの「改訂版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」では、幼児は肥満度−15%から+15%を正常範囲とし、肥満度+30%以上を肥満、−20%以下をやせと判定するとしています。母子健康手帳の幼児の身長体重曲線(肥満度判定曲線)もこの考え方でつくられており、+30%以上を「ふとりすぎ」、−20%以下を「やせすぎ」と区分しています。

他の選択肢が不適切な理由

・同じ年齢の平均体重を引き、身長で割る:基準にするのは年齢別の平均ではなく身長別の標準体重で、割るのも身長ではなく標準体重です。
・+30%から−30%までをすべて正常:正常範囲は−15%から+15%です。+30%以上は「ふとりすぎ」と判定されます。
・50パーセンタイル値を超えると肥満:50パーセンタイル値は真ん中の値であり、これを超える子どもは全体の約半数います。肥満の判定基準ではありません。

【覚え方のポイント】
式は「実測と標準の差÷標準」、基準は「身長別の標準体重」と覚えます。幼児の目安は「±15%が正常、+30%でふとりすぎ、−20%でやせすぎ」です。学童では肥満度+20%以上を肥満とする基準が使われるため、幼児の数字と混同しないようにしましょう。
問67-2

次のA〜Dのうち、スキャモンの発育曲線に関する記述として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 神経型は、乳幼児期に急速に発達し、6歳ごろには成人のおおむね90%に達する。
B リンパ型は、思春期ごろに成人の値を大きく上回り、その後、成人の値まで下がる。
C 一般型は、乳幼児期と思春期に大きく伸びるS字状の曲線を描く。
D 生殖型は、乳幼児期に最も急速に発達し、思春期にはほとんど変化しない。

  • ①A○ B× C○ D×
  • ②A○ B○ C○ D×
  • ③A× B○ C× D○
  • ④A○ B○ C× D×
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正解 ②A○ B○ C○ D×
解説

スキャモンの発育曲線は、体の器官を発育のしかたによって4つの型に分け、20歳時点を100%として年齢ごとの発育の割合を示したものです。
A:○。神経型(脳・脊髄・感覚器など)は乳幼児期に急速に発達し、6歳ごろには成人のおおむね90%に達します。乳幼児期の豊かな経験が大切だといわれる根拠の一つです。
B:○。リンパ型(胸腺・リンパ節・扁桃など)は思春期ごろに成人の約2倍近くまで達し、その後成人の値まで下がります。幼児期に扁桃が大きく見えやすいのもこのためです。
C:○。一般型(身長・体重・骨格・筋肉・内臓など)は、乳幼児期と思春期の2回大きく伸びるため、S字状の曲線になります。
D:×。生殖型(生殖器など)は、幼児期・学童期にはほとんど発達せず、思春期に急速に発達します。記述は逆になっています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B× C○ D×:リンパ型が成人の値を上回ってから下がるというBは正しい記述です。
・A× B○ C× D○:神経型のA、一般型のCはいずれも正しく、生殖型のDは誤りです。
・A○ B○ C× D×:一般型のS字状の曲線を示すCは正しい記述です。

【覚え方のポイント】
4つの型は「神経=早い(6歳で約90%)」「リンパ=一度成人を超えて戻る」「一般=S字(2回伸びる)」「生殖=思春期に急上昇」と、曲線の形で覚えます。グラフを思い浮かべて、どれが最初に立ち上がるかを確かめると、ひっかけの選択肢を見抜きやすくなります。
問77-2

乳歯の本数と、親知らず(第三大臼歯)を含めた永久歯の本数の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  • ①乳歯24本・永久歯32本
  • ②乳歯20本・永久歯28本
  • ③乳歯28本・永久歯32本
  • ④乳歯20本・永久歯32本
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正解 ④乳歯20本・永久歯32本
解説

乳歯は上下合わせて20本、永久歯は親知らず(第三大臼歯)を含めると32本です。乳歯は、上下それぞれ左右に乳中切歯・乳側切歯・乳犬歯・第一乳臼歯・第二乳臼歯の5本ずつ(5本×4=20本)で構成されています。永久歯は、これに小臼歯と大臼歯が加わり、左右上下に8本ずつ(8本×4=32本)になります。生える時期には個人差が大きいものの、一般に乳歯は生後半年ごろに下の前歯から生え始め、3歳ごろまでに20本がそろい、6歳ごろから永久歯への生え変わりが始まるとされています。乳歯はエナメル質が薄く、むし歯が進みやすいため、歯が生え始めたら仕上げみがきなどの口腔ケアを始め、甘い飲み物をだらだら飲まない習慣づくりが大切です。また、乳歯は食べ物をかむ、発音を助ける、後から生える永久歯の場所を確保するといった大切な役割をもっています。

他の選択肢が不適切な理由

・乳歯24本・永久歯32本:乳歯の本数が誤りです。乳歯には小臼歯がなく、上下左右に5本ずつの20本です。
・乳歯20本・永久歯28本:28本は親知らずを除いた永久歯の本数です。問題文は親知らずを含めた本数を問うているため、32本が正しい数です。
・乳歯28本・永久歯32本:28本は乳歯ではなく、親知らずを除いた永久歯の本数です。

【覚え方のポイント】
「乳歯は5本×4か所で20本」「永久歯は8本×4か所で32本(親知らずを除くと7本×4か所で28本)」と、片側の本数に4を掛けて覚えると間違えません。乳歯のむし歯は永久歯の歯並びや質にも影響するため、「いずれ抜けるから大丈夫」ではないことも押さえておきましょう。
問87-2

乳幼児の身体計測の方法に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①頭囲は、眉間の中点と後頭部で最も突き出た点を通る周囲を巻き尺で測る
  • ②乳児の体重は10g単位、幼児の体重は100g単位で測定する
  • ③身長は、年齢にかかわらず必ず立った姿勢で0.1cm単位まで測る
  • ④計測した値は発育曲線に記入し、前回からの変化も合わせて見る
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正解 ③身長は、年齢にかかわらず必ず立った姿勢で0.1cm単位まで測る
解説

身長は、まだ立つことができない乳児や、立位を正しく保てない年齢の子どもでは、仰向けに寝かせた姿勢(臥位)で測ります。国立成育医療研究センター「改訂版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」でも、身長は「臥位または立位で0.1cm単位まで測定する」とされています。年齢にかかわらず必ず立位で測るという記述は誤りです。一般に2歳ごろまでは臥位、それ以降は立位で測ることが多く、同じ子どもでも臥位のほうがやや長めに出るため、測り方を記録しておくと経過を正しく比べられます。

他の選択肢が適切な理由

・頭囲は眉間の中点と後頭部で最も突き出た点を通る周囲:正しい記述です。同マニュアルでは「眉間の中点と外後頭隆起をつなぐ線」で0.1cm単位まで測るとしています。
・乳児の体重は10g単位、幼児は100g単位:正しい記述です。乳児は体重が少なく変化も大きいため、より細かい単位で測ります。
・発育曲線に記入し、前回からの変化も合わせて見る:正しい記述です。1回の値だけでなく、曲線に沿って増えているかを見ることで、体重増加不良などに早く気付けます。

【覚え方のポイント】
身体計測は「身長=臥位か立位、0.1cm」「体重=乳児10g・幼児100g」「頭囲=眉間と後頭部の出っ張り」の3点で覚えます。測定した数字は必ず発育曲線に書き込み、「点」ではなく「線」で見る習慣をつけておきましょう。
問97-2

出生時の頭囲と胸囲に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①出生時は、頭囲がおおむね33cm、胸囲がおおむね32cmで、頭囲のほうがやや大きい
  • ②出生時は、頭囲がおおむね33cm、胸囲がおおむね35cmで、胸囲のほうがやや大きい
  • ③出生時は、頭囲がおおむね40cm、胸囲がおおむね32cmで、頭囲のほうがかなり大きい
  • ④出生時は、頭囲も胸囲もおおむね28cmで、両者の大きさに違いはほとんど見られない
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正解 ①出生時は、頭囲がおおむね33cm、胸囲がおおむね32cmで、頭囲のほうがやや大きい
解説

出生時の頭囲はおおむね33cm、胸囲はおおむね32cmで、頭囲のほうがやや大きいのが特徴です。こども家庭庁「令和5年乳幼児身体発育調査」の平均値でも、出生時の胸囲は男子約32.0cm、女子約31.7cmとなっています。胎児期から脳が急速に発達しているため、新生児は体に比べて頭が大きく、頭と体の比率はおおむね1対4です。その後、胸郭や体幹が大きくなるにつれて胸囲が追いつき、一般に1歳前後で頭囲と胸囲がほぼ同じになり、それ以降は胸囲が頭囲を上回っていきます。頭囲は脳の発育を反映するため、乳幼児健診では頭囲の急な拡大や伸びの不足がないかも確かめます。

他の選択肢が不適切な理由

・胸囲がおおむね35cmで胸囲のほうが大きい:出生時は頭囲のほうが大きいので誤りです。胸囲が頭囲を上回るのは1歳前後以降です。
・頭囲がおおむね40cm:40cmは生後3〜4か月ごろの頭囲に近い値であり、出生時としては大きすぎます。
・頭囲も胸囲もおおむね28cm:いずれも出生時の平均より小さすぎ、両者に差がないという点も誤りです。

【覚え方のポイント】
出生時は「頭33・胸32・身長50・体重3」と4つの数字をまとめて覚えます。頭囲と胸囲は「生まれたときは頭が勝ち、1歳前後で並び、その後は胸が勝つ」という順番で押さえておくと、どの時期を問われても迷いません。
問107-2

1歳8か月のBちゃんは、これまで体重が50パーセンタイル付近の発育曲線に沿って増えていたが、この3か月ほどで体重がほとんど増えず、発育曲線の線を2本横切って下がってきている。現在の体重は、まだ3〜97パーセンタイルの範囲内にある。保育士の判断と対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①幼児期は体重が増えにくい時期なので問題はないと考え、記録のみを残して経過を見守る
  • ②3〜97パーセンタイルの範囲内にあるので正常と考え、特に対応はせずに次回の計測まで待つ
  • ③体重が減ってきているため、保護者に知らせずに給食やおやつの量を保育所の判断で増やす
  • ④範囲内でも曲線から急に外れているため注意が必要と考え、保護者や嘱託医と情報を共有する
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正解 ④範囲内でも曲線から急に外れているため注意が必要と考え、保護者や嘱託医と情報を共有する
解説

発育の評価では、1回の計測値が正常範囲に入っているかだけでなく、発育曲線に沿って増えているか(経時的な変化)を見ることが大切です。国立成育医療研究センター「改訂版 乳幼児健康診査 身体診察マニュアル」では、体重がパーセンタイル曲線を2本下降することを体重増加不良の判定基準の一つとし、身長・体重が正常範囲内でも急激な変動がある場合は追跡観察とするよう示しています。体重増加不良の背景には、病気のほか、食事の量や内容、養育環境の問題が隠れていることもあります。保育所保育指針第3章1(1)イが示すように、保護者から家庭での様子を聞き、嘱託医とも相談して、必要な受診や支援につなげることが適切です。

他の選択肢が不適切な理由

・範囲内なので特に対応せず次回まで待つ:範囲内であっても、曲線から急に外れる変化は注意すべきサインです。見過ごすと、病気や不適切な養育の発見が遅れます。
・保護者に知らせず給食やおやつを増やす:原因が分からないまま保育所だけで対応するのは不適切です。家庭との情報共有と、医師の判断を経ることが必要です。
・幼児期は増えにくい時期なので問題ない:幼児期は乳児期より増え方がゆるやかになりますが、曲線を2本横切るほどの停滞は、その範囲を超えた変化です。

【覚え方のポイント】
発育の評価は「点ではなく線で見る」が合言葉です。「範囲の外にある」ことと、「曲線から急に外れた」ことの2つが注意のサインだと覚えておきましょう。気付いたら、保護者・嘱託医と共有することが保育士の役割です。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 子どもの保健の一問一答

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