2026年版・2-2

保育所保育指針の総則と保育の目標の一問一答

保育士 筆記試験「保育原理」から、保育所保育指針の総則と保育の目標に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全1000問) 保育原理の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-2

次の文は、保育所保育指針「第1章 総則」の「保育の目標」の一部である。(A)(B)に入る語句の組み合わせとして正しいものはどれか。
保育所の保育は、子どもが(A)を最も良く生き、望ましい(B)をつくり出す力の基礎を培うために、次の目標を目指して行わなければならない。

  • ①A 今日 B 社会
  • ②A 現在 B 社会
  • ③A 現在 B 未来
  • ④A 乳幼児期 B 未来
答えと解説を見る
正解 ③A 現在 B 未来
解説

指針 第1章1(2)アは、保育所は子どもが生涯にわたる人間形成にとって極めて重要な時期に、その生活時間の大半を過ごす場であるとしたうえで、保育所の保育は「子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う」ために行うとしています。
保育所保育指針解説は、子どもたちの「現在」が心地よく生き生きと幸せなものとなることと、長期的な視野で「未来」を見据えて生涯にわたる生きる力の基礎を培うことの両方を目標にする、と説明しています。将来のために今を我慢させるのではなく、今を充実して生きること自体が未来の力につながる、という考え方です。

他の選択肢が不適切な理由

・A 今日 B 社会:どちらも条文の語ではありません。
・A 現在 B 社会:Bは「未来」です。「現在」と「未来」が対になっています。
・A 乳幼児期 B 未来:Aは「現在」です。乳幼児期という語は直前の「生涯にわたる人間形成にとって極めて重要な時期」という説明の文脈で使われる考え方で、この箇所の語ではありません。

【覚え方のポイント】
「現在を最も良く生き、望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う」は指針の中核フレーズです。現在と未来の対比で覚えましょう。全国保育士会倫理綱領の前文にも「現在(いま)を幸せに生活し、未来(あす)を生きる力を育てる」という似た表現があり、混同に注意します。
問22-2

保育所保育指針「保育の目標」のうち、人との関わりに関する目標は「人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとともに、自主、自立及び協調の態度を養い、( )を培うこと」とされている。( )に入る語句として正しいものはどれか。

  • ①規範意識の基礎
  • ②道徳性の芽生え
  • ③社会性の基盤
  • ④思いやりの心
答えと解説を見る
正解 ②道徳性の芽生え
解説

指針 第1章1(2)ア(ウ)は、「人との関わりの中で、人に対する愛情と信頼感、そして人権を大切にする心を育てるとともに、自主、自立及び協調の態度を養い、道徳性の芽生えを培うこと」と定めています。
保育の目標(ア)〜(カ)は、乳幼児期の育ちを完成させるのではなく、その「芽生え」や「基礎」を培うという表現で統一されています。(エ)は「思考力の芽生え」、(カ)は「創造性の芽生え」、(イ)は「心身の健康の基礎」です。乳幼児期はさまざまな力の土台をつくる時期であり、完成形を求めないという考え方が語尾に表れています。

他の選択肢が不適切な理由

・規範意識の基礎:保育の目標の語ではありません。なお「道徳性・規範意識の芽生え」は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の項目名です。
・社会性の基盤:保育の目標の語ではありません。
・思いやりの心:思いやりは第2章「人間関係」の内容などに登場しますが、この目標の語ではありません。

【覚え方のポイント】
保育の目標の語尾は「芽生え」「基礎」「豊かさ」で終わります。(ウ)道徳性の芽生え、(エ)思考力の芽生え、(カ)創造性の芽生えの「3つの芽生え」をまとめて覚えると、語句の入れ替え問題に強くなります。
問32-2

保育所保育指針「第1章 総則」の「保育の目標」(ア)〜(カ)に示されていないものはどれか。

  • ①健康、安全など生活に必要な基本的な習慣や態度を養う
  • ②生命、自然及び社会の事象についての興味や関心を育てる
  • ③様々な体験を通して、豊かな感性や表現力を育む
  • ④文字の読み書きや数の計算に必要な基礎的技能を養う
答えと解説を見る
正解 ④文字の読み書きや数の計算に必要な基礎的技能を養う
解説

保育の目標(ア)〜(カ)は、(ア)生命の保持及び情緒の安定、(イ)生活に必要な基本的な習慣や態度・心身の健康の基礎、(ウ)人への愛情と信頼感・道徳性の芽生え、(エ)生命・自然・社会の事象への興味や関心・思考力の芽生え、(オ)言葉への興味や関心・言葉の豊かさ、(カ)豊かな感性や表現力・創造性の芽生え、の6つです。文字の読み書きや計算の技能を身に付けることは目標に含まれていません。
言葉については(オ)で「話したり、聞いたり、相手の話を理解しようとするなど、言葉の豊かさを養う」とされ、読み書きの技能訓練ではなく、生活の中での言葉への興味や関心が重視されています。文字や数量については、第2章「環境」などで、日常生活の中で子ども自身の必要感に基づく体験を大切にし、興味や関心、感覚を養うとされています。

他の選択肢が不適切な理由

・基本的な習慣や態度を養う:目標(イ)に当たります。
・生命、自然及び社会の事象への興味や関心:目標(エ)に当たります。
・豊かな感性や表現力を育む:目標(カ)に当たります。

【覚え方のポイント】
保育の目標(イ)〜(カ)は、第2章の5領域(健康・人間関係・環境・言葉・表現)の順とほぼ対応しています。(ア)は養護です。「養護+5領域」の骨格で覚えると、目標にない選択肢を見抜けます。
問42-2

保育所保育指針「第1章 総則」の「育みたい資質・能力」として示されていないものはどれか。

  • ①知識及び技能の基礎
  • ②思考力、判断力、表現力等の基礎
  • ③学びに向かう力、人間性等
  • ④協調性、規律性、社会性等
答えと解説を見る
正解 ④協調性、規律性、社会性等
解説

指針 第1章4(1)は、保育所において生涯にわたる生きる力の基礎を培うため、次の資質・能力を一体的に育むよう努めるとしています。(ア)豊かな体験を通じて、感じたり、気付いたり、分かったり、できるようになったりする「知識及び技能の基礎」、(イ)気付いたことやできるようになったことなどを使い、考えたり、試したり、工夫したり、表現したりする「思考力、判断力、表現力等の基礎」、(ウ)心情、意欲、態度が育つ中で、よりよい生活を営もうとする「学びに向かう力、人間性等」。
これらは幼稚園教育要領・幼保連携型認定こども園教育・保育要領と共通であり、小学校以上の学習指導要領が示す3つの柱にもつながります。そのため就学前の段階では「基礎」という語が付いている点が特徴です。また、これらは第2章のねらい及び内容に基づく保育活動全体によって育むものとされています。

他の選択肢が不適切な理由

・知識及び技能の基礎:資質・能力の(ア)です。
・思考力、判断力、表現力等の基礎:資質・能力の(イ)です。
・学びに向かう力、人間性等:資質・能力の(ウ)です。この項目だけ「基礎」が付かない点も要注意です。

【覚え方のポイント】
「知識・技能の基礎」「思考力・判断力・表現力等の基礎」「学びに向かう力・人間性等」の3つで、最初の2つにだけ「基礎」が付きます。「3つの資質・能力」と「10の姿」の数を取り違えないようにしましょう。
問52-2

保育所保育指針に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の項目として含まれていないものはどれか。

  • ①健康な心と体
  • ②自然との関わり・生命尊重
  • ③基本的生活習慣の自立
  • ④思考力の芽生え
答えと解説を見る
正解 ③基本的生活習慣の自立
解説

指針 第1章4(2)の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」は、次の10項目です。ア 健康な心と体、イ 自立心、ウ 協同性、エ 道徳性・規範意識の芽生え、オ 社会生活との関わり、カ 思考力の芽生え、キ 自然との関わり・生命尊重、ク 数量や図形、標識や文字などへの関心・感覚、ケ 言葉による伝え合い、コ 豊かな感性と表現。「基本的生活習慣の自立」という項目はありません。
基本的な生活習慣については、第2章の3歳以上児の保育の基本的事項で「基本的な生活習慣もほぼ自立できるようになる」と発達の特徴として述べられ、領域「健康」のねらい・内容で扱われています。10の姿のうち「健康な心と体」は、見通しをもって行動し、自ら健康で安全な生活をつくり出すようになる姿として示されています。

他の選択肢が不適切な理由

・健康な心と体:10の姿のアです。
・自然との関わり・生命尊重:10の姿のキです。自然に触れて感動する体験や、身近な動植物への関わりを通して育つ姿です。
・思考力の芽生え:10の姿のカです。

【覚え方のポイント】
10の姿は「健・自・協・道・社・思・自然・数・言・感」と頭文字でまとめて覚える方法があります。似ているけれど存在しない項目(基本的生活習慣の自立、自己肯定感、運動能力など)を入れた選択肢が出たら注意しましょう。
問62-2

保育所保育指針に示された「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」に関する記述として、適切でないものはどれか。

  • ①資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿である
  • ②保育士等が指導を行う際に考慮するものとして示されている
  • ③ねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して育まれていく
  • ④就学までに全ての子どもが到達すべき達成目標として示されている
答えと解説を見る
正解 ④就学までに全ての子どもが到達すべき達成目標として示されている
解説

指針 第1章4(2)は、「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を、第2章のねらい及び内容に基づく保育活動全体を通して資質・能力が育まれている子どもの小学校就学時の具体的な姿であり、保育士等が指導を行う際に考慮するものと位置づけています。つまり、保育の方向性を見通すための手がかりであって、全ての子どもが一律に到達しなければならない「達成目標」ではありません。子どもの育ちには個人差があり、項目ごとに到達したかどうかを判定して評価するものではない、という点が重要です。
また、指針 第2章4(2)イでは、保育所保育と小学校教育の円滑な接続のため、小学校教師と「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を共有するなど連携を図るよう努めることも示されています。

他の選択肢が適切な理由

・小学校就学時の具体的な姿:指針の記述どおりで適切です。
・指導を行う際に考慮するもの:指針の記述どおりで適切です。
・保育活動全体を通して育まれていく:指針の記述どおりで適切です。特定の活動だけで取り出して育てるものではありません。

【覚え方のポイント】
10の姿は「到達目標」ではなく「方向目標」「考慮するもの」と覚えます。「全員が到達」「達成度で評価」「就学前に完成」といった表現があれば誤りです。
問72-2

保育所保育指針の章立てについて、「第3章」の表題として正しいものはどれか。

  • ①保育の内容
  • ②健康及び安全
  • ③子育て支援
  • ④職員の資質向上
答えと解説を見る
正解 ②健康及び安全
解説

現行の保育所保育指針(平成29年告示、平成30年4月適用)は、第1章 総則、第2章 保育の内容、第3章 健康及び安全、第4章 子育て支援、第5章 職員の資質向上、の5章で構成されています。
第3章は、子どもの健康支援、食育の推進、環境及び衛生管理並びに安全管理、災害への備え、の4つの節からなります。平成29年の改定では、アレルギー疾患への対応や重大事故が起こりやすい場面(睡眠中、プール活動・水遊び中、食事中等)の事故防止、災害への備えに関する節の新設など、健康及び安全の記載が見直されました。

他の選択肢が不適切な理由

・保育の内容:第2章の表題です。乳児、1歳以上3歳未満児、3歳以上児に分けてねらい及び内容を示しています。
・子育て支援:第4章の表題です。改定前の「保護者に対する支援」から改められました。
・職員の資質向上:第5章の表題です。

【覚え方のポイント】
「総則→内容→健康安全→子育て支援→職員」の順で、「子ども本人の保育(1〜3章)→保護者・地域(4章)→職員(5章)」と対象が広がっていく流れで覚えると忘れにくくなります。
問82-2

平成29年告示の保育所保育指針において、改定前は別の章で扱われていた「養護に関する基本的事項」が記載されることになった章として、正しいものはどれか。

  • ①第1章 総則
  • ②第2章 保育の内容
  • ③第3章 健康及び安全
  • ④第4章 子育て支援
答えと解説を見る
正解 ①第1章 総則
解説

保育所保育指針解説は、改定の要点として、養護は保育所保育の基盤であり、保育所保育指針全体にとって重要なものであることから、「養護に関する基本的事項」を総則において記載することとした、と説明しています。現行指針では第1章2に「養護に関する基本的事項」があり、養護の理念と、「生命の保持」「情緒の安定」のねらい及び内容が示されています。
改定前の指針では、養護は保育の内容の章の中で示されていました。総則に移したことで、養護が特定の年齢や場面だけのものではなく、保育所保育全体を通じて行われるものであることが明確になりました。また同じ改定で、「保育の計画及び評価」も総則で示され、「保育課程の編成」は「全体的な計画の作成」に改められています。

他の選択肢が不適切な理由

・第2章 保育の内容:主に教育に関わる側面からの視点(乳児の3つの視点、1歳以上の5領域)でねらい及び内容を示す章です。ただし各視点・領域の内容は養護と一体となって展開されることに留意するとされています。
・第3章 健康及び安全:子どもの健康支援や安全管理などを扱う章です。
・第4章 子育て支援:保護者や地域への子育て支援を扱う章です。

【覚え方のポイント】
「養護は保育の基盤だから総則へ」と理由とセットで覚えます。総則の構成「1 基本原則、2 養護、3 計画及び評価、4 幼児教育を行う施設として共有すべき事項」も一緒に押さえましょう。
問92-2

保育所保育指針の変遷に関して、指針が「告示化」された改定として正しいものはどれか。

  • ①昭和40年(1965年)の策定
  • ②平成2年(1990年)の改訂
  • ③平成20年(2008年)の改定
  • ④平成29年(2017年)の改定
答えと解説を見る
正解 ③平成20年(2008年)の改定
解説

保育所保育指針解説は、「保育所保育指針は、昭和40年に策定され、平成2年、平成11年と2回の改訂を経た後、前回平成20年度の改定に際して告示化された」と述べています。それまでの指針は通知として示されたガイドラインでしたが、告示化によって規範性を有する基準としての性格をもつことになりました。あわせて平成20年の改定では、内容が大綱化され、「保護者に対する支援」が新たに章として設けられています。
現行の指針は平成29年(2017年)に告示され、平成30年(2018年)4月1日から適用されています。この改定では、乳児・1歳以上3歳未満児の保育に関する記載の充実や、幼児教育を行う施設としての位置づけの明確化などが行われました。

他の選択肢が不適切な理由

・昭和40年(1965年)の策定:指針が初めて策定された年です。告示ではありませんでした。
・平成2年(1990年)の改訂:1回目の改訂で、告示化はされていません。
・平成29年(2017年)の改定:現行指針の告示ですが、告示化されたのは前回の平成20年の改定時です。

【覚え方のポイント】
「65(策定)→90→99(改訂)→08(告示化)→17(現行・18年度適用)」と年号を並べて覚えます。2017年を「初めての告示」と誤解しやすいので注意しましょう。
問102-2

保育所保育指針「保育の目標」の、入所する子どもの保護者に対する援助に関する次のA〜Dの記述について、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 保護者の意向を受け止める。
B 子どもと保護者の安定した関係に配慮する。
C 保育所の特性や保育士等の専門性を生かして援助に当たる。
D 保護者の要望を常に最優先し、子どもの状況よりも保護者の希望に従って援助する。

  • ①A○ B○ C○ D×
  • ②A○ B○ C× D×
  • ③A× B○ C○ D○
  • ④A○ B× C○ D×
答えと解説を見る
正解 ①A○ B○ C○ D×
解説

指針 第1章1(2)イは、「保育所は、入所する子どもの保護者に対し、その意向を受け止め、子どもと保護者の安定した関係に配慮し、保育所の特性や保育士等の専門性を生かして、その援助に当たらなければならない」と定めています。
A ○:保護者の意向を受け止めることが援助の出発点です。
B ○:子どもと保護者の関係が安定するよう配慮することが明記されています。
C ○:保育所の特性(子どもが常に存在する環境など)や保育士等の専門性を生かすことが求められています。
D ×:保護者の意向を受け止めることは、要望に無条件で従うことではありません。指針全体を通じて、保育は子どもの最善の利益を考慮して行うものとされ、第4章でも子どもの福祉が尊重されるよう努めることが示されています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C× D×:Cは指針の記述どおりで○です。
・A× B○ C○ D○:Aは○、Dは×です。
・A○ B× C○ D×:Bは指針の記述どおりで○です。

【覚え方のポイント】
保護者への援助は「受け止める・安定した関係に配慮・専門性を生かす」の3点です。「受け止める」と「言いなりになる」は違う、という判断基準は、子育て支援の事例問題でも繰り返し使えます。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育原理の一問一答

同じ章の他のテーマもどうぞ。

【PR】