2026年版・2-1

保育の意義と保育所の役割の一問一答

保育士 筆記試験「保育原理」から、保育の意義と保育所の役割に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-1

児童福祉法第39条が定める保育所について、利用定員の下限として正しいものはどれか。

  • ①6人以上
  • ②10人以上
  • ③20人以上
  • ④30人以上
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正解 ③20人以上
解説

児童福祉法第39条第1項は、保育所を「保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設」と定め、括弧書きで利用定員が20人以上であるものに限るとしています。定員の下限をここで区切っているのは、それより小さい規模の保育を、別の類型(地域型保育事業)として制度化しているためです。保育所は一定の規模をもつ児童福祉施設として、設備運営基準の設備・職員配置の基準を満たして運営されます。
なお同条第2項により、保育所は特に必要があるときは、保育を必要とする「その他の児童」(小学生など)を通わせて保育することもできます。

他の選択肢が不適切な理由

・6人以上:利用定員6人以上19人以下は、児童福祉法第6条の3第10項に定める小規模保育事業の定員の範囲です。保育所の下限と混同しやすい数字です。
・10人以上:保育所の定員要件として法律に定められた数字ではありません。
・30人以上:保育所の定員要件ではありません。保育所の定員は20人以上であれば足ります。

【覚え方のポイント】
「19人までは小規模保育、20人からが保育所」とセットで覚えます。さらに小さい、保育者の居宅などで少人数を保育するものが家庭的保育事業です。保育所・小規模保育・家庭的保育の違いは、定員の大きさで整理すると混乱しません。
問22-1

次の文は、保育所保育指針「第1章 総則」の「保育所の役割」の一部である。(A)(B)に入る語句の組み合わせとして正しいものはどれか。
保育所は、その目的を達成するために、保育に関する専門性を有する職員が、家庭との緊密な連携の下に、子どもの状況や発達過程を踏まえ、保育所における(A)を通して、(B)を一体的に行うことを特性としている。

  • ①A 環境 B 養護及び教育
  • ②A 遊び B 養護及び教育
  • ③A 環境 B 保護及び教育
  • ④A 生活 B 教育及び福祉
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正解 ①A 環境 B 養護及び教育
解説

保育所保育指針 第1章1(1)イは、保育所の特性を「保育所における環境を通して、養護及び教育を一体的に行うこと」と定めています。乳幼児は、大人から一方的に教えられるよりも、身の回りの人・物・場に自分から関わる中で多くを学ぶため、保育士は環境を計画的に整えることで子どもの育ちを支えます。また保育所では、生命の保持・情緒の安定という「養護」と、発達の援助である「教育」を切り離さずに行う点が特性です。この考え方は設備運営基準第35条にも「養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし」と明記されています。

他の選択肢が不適切な理由

・A 遊び:遊びは乳幼児期の重要な学びですが、この条文の語は「環境」です。遊びは指針の「保育の方法」で「生活や遊びを通して総合的に保育すること」として登場します。
・B 保護及び教育:指針の用語は「養護」です。養護は生命の保持と情緒の安定を図る援助や関わりを指し、単なる保護とは意味が異なります。
・A 生活 B 教育及び福祉:どちらも条文の語ではありません。保育所は児童福祉施設ですが、特性として示されるのは養護と教育の一体性です。

【覚え方のポイント】
「環境を通して」「養護と教育を一体的に」は、保育所の特性を表す二大キーワードです。「保護」「遊び」「生活」との入れ替えで出題されやすいので、条文の語をそのまま覚えましょう。
問32-1

保育所保育指針「第1章 総則」の「保育所の役割」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①入所する子どもの最善の利益を考慮し、福祉を積極的に増進するのにふさわしい生活の場である
  • ②入所する子どもの保護者への支援と、地域の子育て家庭に対する支援等を行う役割を担う
  • ③保育士は、子どもを保育するとともに、保護者に対する養育に関する指導を行うものである
  • ④保育士は、職責を遂行するための専門性の向上に絶えず努めなければならないとされている
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正解 ③保育士は、子どもを保育するとともに、保護者に対する養育に関する指導を行うものである
解説

指針 第1章1(1)エは、保育士は児童福祉法第18条の4の規定を踏まえ、「子どもを保育するとともに、子どもの保護者に対する保育に関する指導を行うもの」としています。「養育に関する指導」ではありません。児童福祉法第18条の4も、保育士を「児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者」と定義しています。保育士が保護者に行うのは、家庭での子育て全般を一方的に指導することではなく、保育の専門性を生かして保護者の子育てを支える働きかけである、という点が語の選び方に表れています。

他の選択肢が適切な理由

・最善の利益を考慮し、ふさわしい生活の場:指針 第1章1(1)アのとおりで正しい記述です。保育所は「入所する子どもの最善の利益を考慮し、その福祉を積極的に増進することに最もふさわしい生活の場でなければならない」とされています。
・保護者支援と地域の子育て家庭への支援:指針 第1章1(1)ウのとおりで正しい記述です。
・専門性の向上に絶えず努める:指針 第1章1(1)エの末尾のとおりで正しい記述です。

【覚え方のポイント】
保育士の業務は「子どもの保育」と「保護者に対する保育に関する指導」の2本柱です。法律(第18条の4)と指針で同じ語が使われているので、「保育に関する指導」という語をセットで覚えましょう。
問42-1

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準において、保育所における1日の保育時間の原則として定められているものはどれか。

  • ①6時間
  • ②8時間
  • ③10時間
  • ④11時間
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正解 ②8時間
解説

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準(設備運営基準)第34条は、保育所における保育時間は「1日につき8時間を原則とし、その地方における乳幼児の保護者の労働時間その他家庭の状況等を考慮して、保育所の長がこれを定める」としています。8時間はあくまで原則であり、保護者の就労時間や通勤時間などの実情に合わせて、各保育所の長が保育時間を決める仕組みです。実際の保育所では、延長保育などを組み合わせてより長く開所している例が多くあります。

他の選択肢が不適切な理由

・6時間:保育所の保育時間の原則ではありません。
・10時間:保育所の保育時間の原則として定められた数字ではありません。
・11時間:子ども・子育て支援制度で保育の必要量を認定する区分のうち「保育標準時間」の利用上限(1日最長11時間)として用いられる数字です。設備運営基準が定める保育時間の原則とは別のものです。

【覚え方のポイント】
「基準の原則は8時間、決めるのは保育所の長」と覚えます。11時間は利用者の認定区分(保育標準時間)の話であり、施設基準の原則とは異なる、という区別が得点のポイントです。
問52-1

保育所保育指針の性格に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①設備運営基準に基づいて告示されたもので、規範性を有する基準である
  • ②児童福祉法に基づく政令として定められ、違反に罰則を伴う基準である
  • ③各保育所の参考資料として局長通知で示された、拘束力のない指針である
  • ④学校教育法に基づいて告示され、幼稚園と共通の教育課程の基準である
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正解 ①設備運営基準に基づいて告示されたもので、規範性を有する基準である
解説

保育所保育指針は、設備運営基準第35条(保育所における保育は、養護及び教育を一体的に行うことをその特性とし、その内容については指針に従う)に基づいて定められています。平成20年(2008年)の改定の際に告示化され、保育所保育指針解説は、指針を「規範性を有する基準としての性格をもつ」と説明しています。現行の指針は平成29年(2017年)に告示され、平成30年(2018年)4月1日から適用されています。指針の内容には、遵守すべきもの、努力義務のもの、各保育所の創意工夫に委ねるものなどが区別されている点も押さえておきましょう。

他の選択肢が不適切な理由

・政令として定められ、罰則を伴う:指針は政令ではなく告示です。また、違反そのものに罰則を定めた基準ではありません。
・局長通知で示された、拘束力のない指針:昭和40年(1965年)の策定当初から平成11年の改訂までは通知でしたが、2008年の改定で告示化され、規範性をもつようになりました。
・学校教育法に基づいて告示:学校教育法に基づくのは幼稚園教育要領です。指針とは法的根拠が異なります。

【覚え方のポイント】
「1965年策定→1990年・1999年改訂→2008年告示化→2017年告示(2018年適用)」の流れを押さえます。「告示化=規範性をもつ基準になった」とセットで覚えましょう。
問62-1

次の文は、児童福祉法第48条の4第2項の規定である。( )に入る語句として正しいものはどれか。
保育所は、当該保育所が主として利用される地域の住民に対して、その行う( )がない限りにおいて、乳児、幼児等の保育に関する相談に応じ、及び助言を行うよう努めなければならない。

  • ①定員に不足
  • ②保護者の反対
  • ③市町村の指示
  • ④保育に支障
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正解 ④保育に支障
解説

児童福祉法第48条の4第2項は、保育所が地域の住民に対し、「その行う保育に支障がない限りにおいて」、乳児、幼児等の保育に関する相談に応じ、助言を行うよう努めなければならないと定めています。保育所の第一の役割は入所している子どもの保育であるため、それを損なわない範囲で、地域の子育て家庭を支えることが求められているのです。同条第3項では、保育所に勤務する保育士に、相談・助言に必要な知識及び技能の修得、維持及び向上に努めることも求めています。
保育所保育指針 第4章3(1)アも、この規定に基づき、保育に支障がない限りにおいて地域の保護者等への子育て支援を積極的に行うよう努めることを示しています。

他の選択肢が不適切な理由

・定員に不足:地域への相談・助言は、定員の充足状況を条件とするものではありません。
・保護者の反対:入所児童の保護者の同意・反対を条件とする規定ではありません。
・市町村の指示:市町村の指示がない限り、という条件はありません。保育所自らが努める努力義務です。

【覚え方のポイント】
地域子育て支援のキーフレーズは「保育に支障がない限りにおいて」です。指針第4章でもそのまま使われているので、法と指針をつなげて覚えると効率的です。
問72-1

保育所保育指針「第1章 総則」に示された「保育所の社会的責任」に含まれないものはどれか。

  • ①子どもの人権への配慮と一人一人の人格の尊重
  • ②保護者や地域社会への保育の内容の適切な説明
  • ③個人情報の適切な取扱いと保護者の苦情の解決
  • ④外部の第三者評価の毎年度の受審と結果の公表
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正解 ④外部の第三者評価の毎年度の受審と結果の公表
解説

指針 第1章1(5)「保育所の社会的責任」は、次の3つを示しています。ア 子どもの人権に十分配慮するとともに、子ども一人一人の人格を尊重して保育を行う。イ 地域社会との交流や連携を図り、保護者や地域社会に、保育の内容を適切に説明するよう努める。ウ 入所する子ども等の個人情報を適切に取り扱うとともに、保護者の苦情などに対し、その解決を図るよう努める。
「外部の第三者評価を毎年度受審する」ことは社会的責任の項目にはありません。外部評価については、設備運営基準第36条の2第2項が「定期的に外部の者による評価を受けて、それらの結果を公表し、常にその改善を図るよう努めなければならない」と努力義務を定めていますが、毎年度の受審を義務づけているわけではありません。

他の選択肢が適切な理由

・人権への配慮と人格の尊重:社会的責任のアに当たります。
・保育の内容の説明:社会的責任のイに当たります。
・個人情報と苦情の解決:社会的責任のウに当たります。

【覚え方のポイント】
社会的責任は「人権・説明・個人情報と苦情」の3点セットです。外部評価は「定期的に」「努める」であり、「毎年度」「義務」と書かれていたら誤りと判断します。
問82-1

保育所保育指針「第1章 総則」の「保育の方法」に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①子どもの主体としての思いや願いを受け止めること
  • ②同年齢の平均的な発達に合わせて一斉に保育すること
  • ③子どもが自発的・意欲的に関われる環境を構成すること
  • ④子ども相互の関係や互いに尊重する心を大切にすること
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正解 ②同年齢の平均的な発達に合わせて一斉に保育すること
解説

指針 第1章1(3)ウは、「子どもの発達について理解し、一人一人の発達過程に応じて保育すること。その際、子どもの個人差に十分配慮すること」と定めています。同じ年齢でも発達の姿は大きく異なるため、平均的な発達を基準にして全員を一律に扱うのではなく、その子がいまどの過程にいるかを捉えて援助するのが保育所保育の方法です。指針が「年齢」ではなく「発達過程」という語を使うのも、この考え方を表しています。

他の選択肢が適切な理由

・主体としての思いや願いを受け止める:指針 第1章1(3)アのとおりで正しい記述です。子どもが安心感と信頼感をもって活動できるよう、思いや願いを受け止めることが求められています。
・自発的・意欲的に関われる環境を構成する:指針 第1章1(3)オのとおりで正しい記述です。オは続けて、子どもの主体的な活動や子ども相互の関わりを大切にし、生活や遊びを通して総合的に保育することを求めています。
・子ども相互の関係や互いに尊重する心:指針 第1章1(3)エのとおりで正しい記述です。集団における活動を効果あるものにするよう援助します。

【覚え方のポイント】
指針の保育の方法は「一人一人」「主体」「生活や遊びを通して総合的に」がキーワードです。「一斉に」「平均に合わせて」「年齢で一律に」といった表現が出てきたら、誤りを疑いましょう。
問92-1

次の文は、保育所保育指針「第1章 総則」の「保育の環境」の一部である。(A)〜(C)に入る語句の組み合わせとして正しいものはどれか。
保育の環境には、保育士等や子どもなどの(A)、施設や遊具などの(B)、更には(C)などがある。

  • ①A 人的環境 B 物的環境 C 自然や社会の事象
  • ②A 人的環境 B 物的環境 C 家庭や地域の文化
  • ③A 社会的環境 B 物的環境 C 自然や社会の事象
  • ④A 人的環境 B 空間的環境 C 自然や社会の事象
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正解 ①A 人的環境 B 物的環境 C 自然や社会の事象
解説

指針 第1章1(4)は、保育の環境には「保育士等や子どもなどの人的環境、施設や遊具などの物的環境、更には自然や社会の事象などがある」とし、これら人、物、場などの環境が相互に関連し合い、子どもの生活が豊かなものとなるよう、計画的に環境を構成し、工夫して保育しなければならないとしています。保育士自身も子どもにとっての大切な環境の一つである、という点がこの規定の要です。
さらに同項は留意事項として、子ども自らが環境に関わり自発的に活動できるよう配慮すること、保健的環境や安全を確保すること、保育室を温かな親しみとくつろぎの場とすること、子どもが人と関わる力を育てる環境を整えることを挙げています。

他の選択肢が不適切な理由

・C 家庭や地域の文化:条文の語は「自然や社会の事象」です。
・A 社会的環境:保育士等や子どもは「人的環境」と表現されています。
・B 空間的環境:施設や遊具は「物的環境」と表現されています。

【覚え方のポイント】
「人・物・自然や社会の事象」の3分類で覚えます。保育士も子どもにとっての「人的環境」に含まれる、という点が事例問題でもよく問われます。
問102-1

保育所に関する次のA〜Dの記述について、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 保育所は、児童福祉法に定める児童福祉施設である。
B 保育所は、学校教育法第1条に定める学校である。
C 保育所には、保育士、嘱託医及び調理員を置くことが原則として必要である。
D 保育士の数は、乳児おおむね3人につき1人以上とされている。

  • ①A○ B○ C× D○
  • ②A○ B× C○ D○
  • ③A× B× C○ D×
  • ④A○ B× C× D○
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正解 ②A○ B× C○ D○
解説

A ○:児童福祉法第7条は、児童福祉施設として助産施設、乳児院、母子生活支援施設、保育所、幼保連携型認定こども園などを列挙しています。
B ×:学校教育法第1条が定める学校は、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校です。保育所は含まれません。所管も、保育所はこども家庭庁、幼稚園は文部科学省と異なります。
C ○:設備運営基準第33条第1項は、保育所には保育士、嘱託医及び調理員を置かなければならないとしています。ただし調理業務の全部を委託する施設では、調理員を置かないことができるため「原則として」となります。
D ○:同条第2項は、保育士の数を乳児おおむね3人につき1人以上、満1歳以上満3歳未満の幼児おおむね6人につき1人以上などと定め、保育所1か所につき2人を下ることはできないとしています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C× D○:保育所は学校ではなく(B×)、保育士・嘱託医・調理員の配置は原則として必要です(C○)。
・A× B× C○ D×:保育所は児童福祉施設であり(A○)、乳児3人につき1人以上は正しい基準です(D○)。
・A○ B× C× D○:Cは設備運営基準第33条第1項のとおり正しい記述です。

【覚え方のポイント】
保育所=児童福祉施設(児童福祉法第7条)、幼稚園=学校(学校教育法第1条)という根拠法の違いは頻出です。職員は「保育士・嘱託医・調理員」の3職種で覚えます。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 保育原理の一問一答

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