上場株式等の配当等の課税において軽減された源泉徴収税率の対象から外される「大口株主等」に関する記述として、正しいものはどれか。
- ①発行済株式の総数等の3%以上を保有する個人が該当する
- ②発行済株式の総数等の5%超を保有する個人に限られる
- ③発行済株式の総数等の10%以上を保有する法人をいう
- ④発行済株式の総数等の1%以上を保有する個人と定義される
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大口株主等とは、配当等の支払を受ける個人が、その配当等の支払に係る基準日において発行済株式の総数等の3%以上に相当する株式等を保有している場合をいいます(国税庁タックスアンサーNo.1330)。上場株式等の配当等であっても大口株主等が受け取るものは、軽減された源泉徴収税率15.315%(所得税および復興特別所得税。ほかに地方税5%)の対象とならず、20.42%(地方税の源泉徴収なし)で源泉徴収され、申告分離課税を選択することもできず総合課税になります。これは、会社に対する影響力が大きい株主が受け取る配当は、広く一般の投資者に開かれた上場株式等への投資を後押しするという優遇の趣旨があてはまりにくいと考えられているためです。なお令和9年(2027年)1月1日以後は、復興特別所得税が1.1%に引き下げられ、防衛特別所得税(1%相当)が新たに加わるため、税率の内訳が変わる予定です。
他の選択肢が不適切な理由
「発行済株式の総数等の5%超を保有する個人に限られる」は割合が誤りです。5%超は大量保有報告書の提出義務が生じる水準(金融商品取引法27条の23)で、税制上の判定とは別の制度です。「発行済株式の総数等の10%以上を保有する法人をいう」は、割合が誤りであるうえ、大口株主等の判定は個人について行うものなので主体も誤りです。「発行済株式の総数等の1%以上を保有する個人と定義される」も割合が誤りで、1%以上は大量保有報告書の変更報告書を要する増減の水準です。
覚え方のポイント
ここで最も多い間違いは、開示制度の「5%」との混同です。5%超は大量保有報告書(情報開示のルール)、3%以上は税制上の大口株主等(課税のルール)と、目的の違う2つの制度であることをセットで押さえてください。