問12-3
金融商品取引業者等が負う誠実公正義務に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ①顧客に対して誠実かつ公正に業務を遂行しなければならないという義務である
- ②顧客に生じた損失を業者が誠意をもって補償しなければならない義務である
- ③顧客の求めに応じてより有利な取引条件を提示しなければならない義務である
- ④顧客の資産が減少しないように業者が運用方針を決定する義務のことである
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正解
①顧客に対して誠実かつ公正に業務を遂行しなければならないという義務である
解説
金融商品取引業者等およびその役員・使用人は、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、顧客等に対して誠実かつ公正に業務を遂行しなければなりません。この義務は、令和5年の法改正により金融商品取引法から金融サービス提供法2条1項へ移され(令和6年11月施行)、銀行や保険会社も含めた金融サービスの提供者に横断的に課される形になりました。同じような金融サービスを受ける利用者が、どの業態を通じて買ったかによって保護の程度が変わることをなくす狙いによるものです。これは個々の禁止行為の集まりではなく、すべての行為規制の土台となる基本的な義務であり、条文に列挙されていない場面でも顧客の利益を犠牲にしてはならないという判断基準を与えるものです。業者と顧客の間には情報量と専門性に大きな差があり、業者が自らの利益を優先すれば顧客は容易に不利益を受けます。だからこそ、個別の禁止規定に触れていなくても顧客の利益を害する行為は誠実公正義務に反すると評価されます。
他の選択肢が不適切な理由
「顧客に生じた損失を業者が誠意をもって補償しなければならない義務である」は誤りで、損失の補てんはむしろ禁止されており、誠実公正義務の内容ではありません。「顧客の求めに応じてより有利な取引条件を提示しなければならない義務である」も誤りです。求めてきた顧客だけに有利な条件を与えれば、かえって他の顧客との公平を損ない、誠実公正義務の趣旨に反します。「顧客の資産が減少しないように業者が運用方針を決定する義務のことである」も誤りで、投資判断とその結果は顧客に帰属するのが原則です。
覚え方のポイント
誠実公正義務は「行為規制の親玉」です。個別の禁止規定に当てはまらない行為でも、顧客の利益を後回しにしていれば違反になりうる、という広さを押さえてください。
金融商品取引業者等およびその役員・使用人は、顧客等の最善の利益を勘案しつつ、顧客等に対して誠実かつ公正に業務を遂行しなければなりません。この義務は、令和5年の法改正により金融商品取引法から金融サービス提供法2条1項へ移され(令和6年11月施行)、銀行や保険会社も含めた金融サービスの提供者に横断的に課される形になりました。同じような金融サービスを受ける利用者が、どの業態を通じて買ったかによって保護の程度が変わることをなくす狙いによるものです。これは個々の禁止行為の集まりではなく、すべての行為規制の土台となる基本的な義務であり、条文に列挙されていない場面でも顧客の利益を犠牲にしてはならないという判断基準を与えるものです。業者と顧客の間には情報量と専門性に大きな差があり、業者が自らの利益を優先すれば顧客は容易に不利益を受けます。だからこそ、個別の禁止規定に触れていなくても顧客の利益を害する行為は誠実公正義務に反すると評価されます。
他の選択肢が不適切な理由
「顧客に生じた損失を業者が誠意をもって補償しなければならない義務である」は誤りで、損失の補てんはむしろ禁止されており、誠実公正義務の内容ではありません。「顧客の求めに応じてより有利な取引条件を提示しなければならない義務である」も誤りです。求めてきた顧客だけに有利な条件を与えれば、かえって他の顧客との公平を損ない、誠実公正義務の趣旨に反します。「顧客の資産が減少しないように業者が運用方針を決定する義務のことである」も誤りで、投資判断とその結果は顧客に帰属するのが原則です。
覚え方のポイント
誠実公正義務は「行為規制の親玉」です。個別の禁止規定に当てはまらない行為でも、顧客の利益を後回しにしていれば違反になりうる、という広さを押さえてください。