問14-7
金融商品取引業者に分別管理が義務づけられている理由について、正しいものはどれか。
- ①顧客から預かった資産の運用成果を、業者の側で高めるためである
- ②業者が破綻した場合でも、顧客の資産を返せるようにするためである
- ③顧客の資産を、業者の借入れの担保として使いやすくするためである
- ④相場の下落で顧客に生じた損失を、業者が補いやすくするためである
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正解
②業者が破綻した場合でも、顧客の資産を返せるようにするためである
解説
証券会社は、顧客から有価証券や売買代金となる金銭を預かって業務を行っています。もし預かった資産が会社の自前の財産と混ざっていると、会社が経営に行き詰まって破綻したときに、どこまでが顧客のものかを区別できず、会社の債権者への支払いに充てられてしまうおそれがあります。そこで金融商品取引法四十三条の二は、顧客から預託を受けた有価証券などを自己の固有財産と分けて管理すること(同条一項)と、顧客の計算に属する金銭を顧客分別金として管理すること(同条二項)を義務づけています。これによって、業者が破綻しても顧客の資産は会社の財産と切り離されており、顧客に返還できる状態が保たれます。分別管理は、破綻という最悪の場面を想定して先に手を打っておく制度なのです。
他の選択肢が不適切な理由
「顧客から預かった資産の運用成果を、業者の側で高めるためである」は誤りです。分別管理は預かった資産を動かさずに区分して保全する制度であり、運用によって成果を高めるための仕組みではありません。
「顧客の資産を、業者の借入れの担保として使いやすくするためである」も誤りです。むしろ逆で、顧客の資産が業者の債務の引き当てにされないように分けておくことが目的です。
「相場の下落で顧客に生じた損失を、業者が補いやすくするためである」も誤りです。相場の変動による損失を業者が補うことは損失補てんとして禁止されており(金融商品取引法三十九条)、分別管理はこれとまったく別の制度です。
覚え方のポイント
ここで間違える人が多いのは、分別管理を「損をしないようにしてくれる制度」と読んでしまう点です。守られるのは相場の損ではなく、業者が倒れたときに資産が戻ってくることだけ、と線を引いて覚えましょう。
証券会社は、顧客から有価証券や売買代金となる金銭を預かって業務を行っています。もし預かった資産が会社の自前の財産と混ざっていると、会社が経営に行き詰まって破綻したときに、どこまでが顧客のものかを区別できず、会社の債権者への支払いに充てられてしまうおそれがあります。そこで金融商品取引法四十三条の二は、顧客から預託を受けた有価証券などを自己の固有財産と分けて管理すること(同条一項)と、顧客の計算に属する金銭を顧客分別金として管理すること(同条二項)を義務づけています。これによって、業者が破綻しても顧客の資産は会社の財産と切り離されており、顧客に返還できる状態が保たれます。分別管理は、破綻という最悪の場面を想定して先に手を打っておく制度なのです。
他の選択肢が不適切な理由
「顧客から預かった資産の運用成果を、業者の側で高めるためである」は誤りです。分別管理は預かった資産を動かさずに区分して保全する制度であり、運用によって成果を高めるための仕組みではありません。
「顧客の資産を、業者の借入れの担保として使いやすくするためである」も誤りです。むしろ逆で、顧客の資産が業者の債務の引き当てにされないように分けておくことが目的です。
「相場の下落で顧客に生じた損失を、業者が補いやすくするためである」も誤りです。相場の変動による損失を業者が補うことは損失補てんとして禁止されており(金融商品取引法三十九条)、分別管理はこれとまったく別の制度です。
覚え方のポイント
ここで間違える人が多いのは、分別管理を「損をしないようにしてくれる制度」と読んでしまう点です。守られるのは相場の損ではなく、業者が倒れたときに資産が戻ってくることだけ、と線を引いて覚えましょう。