2026年版・8-4

乳汁栄養(母乳・育児用ミルク)の一問一答

保育士 筆記試験「子どもの食と栄養」から、乳汁栄養(母乳・育児用ミルク)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問18-4

分娩後数日間に分泌される初乳に多く含まれ、乳児の腸管の粘膜で病原体の侵入を防ぐ働きをする免疫物質はどれか。

  • ①カゼイン
  • ②分泌型IgA
  • ③乳糖
  • ④リノール酸
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正解 ②分泌型IgA
解説

初乳は分娩後数日間に分泌される、やや黄色みを帯びた粘りのある乳で、その後の成乳に比べて分泌型IgA(免疫グロブリンA)やラクトフェリンなどの感染防御因子を多く含んでいます。分泌型IgAは消化されにくく、乳児の腸管の粘膜表面で病原体が体内に侵入するのを防ぎます。生まれたばかりの乳児は自分で十分な量の抗体をつくる力が未熟なため、母乳を通じて受け取る免疫物質が感染予防に役立つのです。これは母乳栄養の大きな利点の1つです。

他の選択肢が不適切な理由

・カゼイン:乳に含まれるたんぱく質の一種です。牛乳ではたんぱく質の大部分を占めますが、母乳では乳清たんぱく質の割合が高く、カゼインの割合は低めです。免疫物質ではありません。
・乳糖:母乳の主な糖質で、エネルギー源となります。免疫物質ではありません。
・リノール酸:n-6系の必須脂肪酸で、免疫物質ではありません。

【覚え方のポイント】
初乳のキーワードは「分泌型IgA」「ラクトフェリン」「感染防御」です。胎盤を通して母親から受け取る抗体(IgG)と、母乳を通して受け取る抗体(分泌型IgA)の違いも、子どもの保健と合わせて整理しておきましょう。
問28-4

母乳と牛乳の成分の違いに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①牛乳は母乳に比べて、たんぱく質やミネラルを多く含む
  • ②母乳のたんぱく質は、牛乳より乳清たんぱく質の割合が高い
  • ③母乳は牛乳に比べて、糖質の乳糖を多く含んでいる
  • ④母乳はビタミンKを多く含み、新生児に補う必要はない
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正解 ④母乳はビタミンKを多く含み、新生児に補う必要はない
解説

日本人の食事摂取基準(2025年版)は、ビタミンKは胎盤を通過しにくいこと、母乳中のビタミンK含量が低いこと、乳児では腸内細菌によるビタミンKの産生・供給量が低いと考えられることから、新生児はビタミンKの欠乏に陥りやすいとしています。ビタミンKが不足すると、出生後数日で起こる新生児メレナ(消化管出血)や、約1か月後に起こる特発性乳児ビタミンK欠乏症(頭蓋内出血)が起こることがあるため、臨床の場では出生後直ちにビタミンKの経口投与が行われています。したがって「補う必要はない」は誤りです。

他の選択肢が適切な理由

・牛乳はたんぱく質やミネラルが多い:正しい記述です。牛乳はたんぱく質やミネラルが母乳より多く、そのまま乳児に与えると腎臓などへの負担になります。
・乳清たんぱく質の割合:正しい記述です。牛乳のたんぱく質はカゼインが大部分を占めますが、母乳は乳清たんぱく質の割合が高く、胃の中で固まりにくく消化されやすいとされます。
・乳糖が多い:正しい記述です。母乳は乳糖を牛乳より多く含み、乳児の主要なエネルギー源となっています。

【覚え方のポイント】
母乳の「弱点」は、ビタミンK、ビタミンD、鉄が少ない点です。ビタミンKは出生後の経口投与、ビタミンDと鉄は離乳を適切な時期に始めて食品で補う、と対応策とセットで覚えましょう。
問38-4

次のA〜Dのうち、「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」に示された、調乳・冷凍母乳の取扱いに関する記述として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 乳児用調製粉乳は、成分を壊さないよう、人肌程度(約40℃)のお湯で溶かす。
B 乳児用調製粉乳は、サルモネラ属菌等による食中毒対策として、70℃以上のお湯で調乳する。
C 調乳後2時間以内に使用しなかったミルクは廃棄する。
D 冷凍母乳の保管容器には名前を明記し、他の子どもに誤って飲ませないよう注意する。

  • ①A○ B○ C○ D×
  • ②A× B○ C○ D○
  • ③A× B× C○ D○
  • ④A○ B○ C× D○
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正解 ②A× B○ C○ D○
解説

A:×。人肌程度のお湯では、粉ミルクに混入している可能性のある菌を死滅させることができません。70℃以上のお湯で溶かし、その後、流水などで飲ませる温度まで冷まします。
B:○。乳児用調製粉乳は製造工程で完全に無菌にすることが難しく、サルモネラ属菌などが混入している可能性があるため、70℃以上のお湯で調乳して菌を死滅させます。
C:○。ガイドラインは、調乳後2時間以内に使用しなかったミルクは廃棄するとしています。時間がたつと菌が増殖するおそれがあるためです。
D:○。母乳を介して感染する感染症もあるため、冷凍母乳の保管容器には名前を明記し、他の子どもに誤って飲ませないよう十分注意します。
したがって「A× B○ C○ D○」が正解です。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C○ D×:Aの人肌程度のお湯での調乳は誤りなので×、Dの冷凍母乳の容器への記名は正しいので○です。
・A× B× C○ D○:Bの70℃以上のお湯での調乳は正しいので○です。
・A○ B○ C× D○:Aは×、Cの2時間以内に使用しなかったミルクの廃棄は正しいので○です。

【覚え方のポイント】
調乳は「70℃以上で溶かす→冷まして飲ませる→2時間以内に使わなければ捨てる」の3ステップで覚えましょう。これはFAO/WHOのガイドラインに基づく方法で、家庭でも保育所でも同じです。
問48-4

授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)で紹介されている乳児用液体ミルクに関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①常温で保存できる、液状の人工乳を容器に密封したものである
  • ②調乳の手間がなく、消毒した哺乳瓶に移してすぐに飲める
  • ③製品による違いがないため、使用方法の表示確認は不要である
  • ④水や燃料を使わず授乳できるので、災害時の備えにもなる
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正解 ③製品による違いがないため、使用方法の表示確認は不要である
解説

乳児用液体ミルクは、平成30年(2018年)8月の改正省令等の公布により、国内で製造・販売できるようになりました。ガイドは使用上の留意点として、製品により容器や賞味期限、使用方法が異なるため、使用する場合は製品に記載されている使用方法等の表示を必ず確認することが必要だとしています。したがって「表示確認は不要」は誤りです。

他の選択肢が適切な理由

・常温で保存できる人工乳:正しい記述です。液状の人工乳を容器に密封したもので、常温での保存が可能です。
・調乳の手間がない:正しい記述です。消毒した哺乳瓶に移し替えて、すぐに飲むことができます。
・災害時の備え:正しい記述です。地震等の災害でライフラインが断絶しても、水や燃料を使わずに授乳できるため、流通体制が整い使用方法の理解が進むことを前提に、災害時の備えとして活用できるとされています。

【覚え方のポイント】
液体ミルクは「2018年解禁・常温保存・調乳不要・災害時に役立つ・製品ごとに表示確認」の5点セットで覚えましょう。「育児用ミルク」には乳児用調製粉乳と乳児用調製液状乳(液体ミルク)の両方が含まれる点もあわせて押さえておきます。
問58-4

牛乳アレルギーのある乳児に対して、医師の指示のもとで用いられる調製粉乳として、最も適切なものはどれか。

  • ①低出生体重児用粉乳
  • ②フォローアップミルク
  • ③無乳糖乳
  • ④アレルギー用調製粉乳
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正解 ④アレルギー用調製粉乳
解説

牛乳アレルギーは、牛乳のたんぱく質に対してアレルギー反応が起こるものです。そのため、たんぱく質を細かく分解してアレルギーを起こしにくくした加水分解乳や、アミノ酸を原料とした調製粉乳などのアレルギー用調製粉乳が、医師の指示のもとで用いられます。保育所におけるアレルギー対応ガイドライン(2019年改訂版)は、牛乳アレルギーの乳幼児の多くは保育所でアレルギー用調製粉乳を授乳することになるとし、牛乳を除去するとカルシウムが不足しやすいため、離乳完了後も乳製品の位置づけでアレルギー用調製粉乳を利用していくことも必要だとしています。

他の選択肢が不適切な理由

・低出生体重児用粉乳:未熟性のある低出生体重児の栄養のためのもので、牛乳アレルギーの対応ではありません。
・フォローアップミルク:母乳代替食品ではなく、離乳が順調に進まず鉄欠乏のリスクが高い場合などに医師と相談して活用を検討するものです。牛乳を原料としているため、牛乳アレルギーの対応には使えません。
・無乳糖乳:乳糖を分解できない乳糖不耐症などに用いるもので、たんぱく質によるアレルギーには対応しません。

【覚え方のポイント】
「たんぱく質が原因=アレルギー用(加水分解乳・アミノ酸乳)」「糖が原因=無乳糖乳」と、原因物質で使い分けを覚えましょう。どのミルクを使うかは必ず医師の指示に従い、保育所が独自に判断しないことも大切です。
問68-4

授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)に示された母乳育児に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①6か月間の母乳栄養は、小児期のアレルギー疾患を予防すると結論されている
  • ②母乳育児では、生後6か月の時点で鉄欠乏を生じやすいという報告がある
  • ③授乳の支援では、発育曲線のほか、排尿・排便の回数や機嫌なども確認する
  • ④母乳で育てたいと思う母親が、無理せず自然に取り組めるよう支援することが大切
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正解 ①6か月間の母乳栄養は、小児期のアレルギー疾患を予防すると結論されている
解説

ガイドは、母乳による予防効果について、システマティックレビューでは6か月間の母乳栄養は、小児期のアレルギー疾患の発症に対する予防効果はないと結論していると記載しています。ただし同じレビューでは、子どもの消化器感染症の減少や、母体の体重減少効果などの利点があることから、6か月間の母乳栄養そのものは推奨しています。つまり「母乳はよいものだが、アレルギー予防の根拠にはならない」という整理です。

他の選択肢が適切な理由

・生後6か月時点の鉄欠乏:正しい記述です。ガイドは、母乳育児の場合、生後6か月の時点でヘモグロビン濃度が低く鉄欠乏を生じやすいとの報告があるとし、適切な時期に離乳を開始し、鉄やビタミンDの供給源となる食品を意識的に取り入れることが重要だとしています。
・発育曲線や排尿・排便、機嫌:正しい記述です。乳幼児身体発育曲線を用いた発育経過のほか、授乳回数や授乳量、排尿排便の回数や機嫌等の子どもの状態に応じた支援を行うとされています。
・無理せず自然に取り組めるよう支援:正しい記述です。一方で、母乳だけにこだわらず、必要に応じて育児用ミルクを使う等、適切な支援を行うことも示されています。

【覚え方のポイント】
母乳の利点は「感染症の減少」などであり、「アレルギー予防」ではない、という点が2019年改定版の重要ポイントです。「母乳でアレルギーを防ぐ」という表現が出たら誤りと判断しましょう。
問78-4

授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)において、子どもの成長につれて授乳の間隔や回数、量が安定してくる「授乳のリズムの確立」は、一般にいつ頃以降といわれているか。

  • ①生後1〜2週以降
  • ②生後3〜4週以降
  • ③生後6〜8週以降
  • ④生後4〜5か月以降
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正解 ③生後6〜8週以降
解説

ガイドは、授乳のリズムの確立とは子どもが成長するにつれて授乳の間隔や回数、量が安定してくることをいい、授乳のリズムが確立するのは生後6〜8週以降と言われているとしています。ただし子どもによって個人差があるので、母親等と子どもの状態を把握しながら、あせらず授乳のリズムを確立できるよう支援することが大切だとされています。それまでの時期は、子どもが欲しがるとき、母親が飲ませたいときにはいつでも授乳できるよう支援します。

他の選択肢が不適切な理由

・生後1〜2週以降:この時期はまだ授乳の間隔や量が安定しない時期です。
・生後3〜4週以降:ガイドで示された時期ではありません。
・生後4〜5か月以降:離乳の開始が近づく時期で、授乳のリズムの確立として示された時期ではありません。離乳の開始は生後5〜6か月頃が適当とされています。

【覚え方のポイント】
授乳・離乳の時期は「授乳のリズム確立=生後6〜8週以降」「離乳開始=生後5〜6か月頃」「離乳完了=生後12〜18か月頃」と、時期の数字を一続きで覚えておくと、取り違えを防げます。
問88-4

授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)における「育児用ミルク」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①フォローアップミルクも、育児用ミルクに含まれる
  • ②乳児用液体ミルクは、育児用ミルクに含まれない
  • ③健康増進法の特別用途食品の表示許可を受ける
  • ④食品衛生法の成分規格等の対象とはならない
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正解 ③健康増進法の特別用途食品の表示許可を受ける
解説

ガイドでは、育児用ミルクを「母乳の代替として飲用に供する乳児用調製粉乳及び乳児用調製液状乳」と定義しています。これらは、食品としての安全性の観点から食品衛生法に基づく乳及び乳製品の成分規格等に関する省令の承認を受け、母乳代替食品として栄養学的・医学的に適する旨の表示の観点から、健康増進法に基づく特別用途食品の表示の許可を受けなければならないとされています。二つの法律によって安全性と栄養面の両方が担保されているのです。

他の選択肢が不適切な理由

・フォローアップミルクも含まれる:ガイドは、ここでいう育児用ミルクにはフォローアップミルクは含まれないとしています。フォローアップミルクは母乳代替食品ではありません。
・液体ミルクは含まれない:乳児用調製液状乳(液体ミルク)も育児用ミルクに含まれます。
・食品衛生法の対象外:食品衛生法に基づく省令の承認を受ける必要があり、誤りです。

【覚え方のポイント】
「育児用ミルク=粉ミルク+液体ミルク(フォローアップミルクは別物)」「安全性は食品衛生法、表示は健康増進法(特別用途食品)」と整理しましょう。フォローアップミルクが“母乳代替ではない”ことは離乳の問題でも頻出です。
問98-4

次のA〜Dのうち、授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)に示された育児用ミルクを用いる場合の支援として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 授乳量は子どもによって異なるので、回数よりも1日に飲む量を中心に考えるようにする。
B 混合栄養の場合は、母乳分泌を守るため、育児用ミルクはできるだけ使わないよう指導する。
C 1日の目安量に達しなくても、子どもが元気で体重が増えているならば心配はない。
D 母子の健康等の理由から育児用ミルクを選択した場合は、その決定を尊重する。

  • ①A○ B× C○ D○
  • ②A× B○ C○ D×
  • ③A○ B× C× D○
  • ④A○ B○ C○ D×
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正解 ①A○ B× C○ D○
解説

A:○。ガイドは、授乳量は子どもによって異なるので、回数よりも1日に飲む量を中心に考えるようにするとしています。
B:×。混合栄養の場合は、母乳が少しでも出るなら、母乳育児を続けるために育児用ミルクを有効に利用するという考え方に基づき支援を行うとされています。ミルクを使わないよう指導するのは誤りです。
C:○。育児用ミルクの授乳では、1日の目安量に達しなくても子どもが元気で体重が増えているならば心配はないとされています。
D:○。母子の健康等の理由から育児用ミルクを選択する場合は、その決定を尊重するとともに、母親の心の状態等に十分に配慮し、安心感を与えるような支援が必要だとされています。
したがって「A○ B× C○ D○」が正解です。

他の選択肢が不適切な理由

・A× B○ C○ D×:Aの「1日に飲む量を中心に考える」は○、Bの混合栄養でミルクを使わないよう指導するのは×、Dの決定の尊重は○です。
・A○ B× C× D○:Cの「目安量に達しなくても元気で体重が増えていれば心配ない」は正しいので○です。
・A○ B○ C○ D×:Bは×、Dは○です。

【覚え方のポイント】
2019年改定版の支援の基本は「乳汁の種類にかかわらず、母子の健康と母子・親子関係の形成を促し、育児に自信をもたせる」ことです。母乳かミルクかの“どちらか一方”にこだわらせる選択肢は誤りと考えましょう。
問108-4

胎盤を通過しにくく、母乳中の含量も低いうえ、乳児では腸内細菌による産生も少ないため、新生児で欠乏しやすく、新生児メレナ(消化管出血)や乳児の頭蓋内出血の原因となるビタミンはどれか。

  • ①ビタミンK
  • ②ビタミンD
  • ③ビタミンB1
  • ④ビタミンC
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正解 ①ビタミンK
解説

ビタミンKは血液を固める凝固因子の合成に必要なビタミンです。日本人の食事摂取基準(2025年版)は、ビタミンKが胎盤を通過しにくいこと、母乳中のビタミンK含量が低いこと、乳児では腸内細菌によるビタミンKの産生・供給量が低いと考えられることから、新生児はビタミンKの欠乏に陥りやすいとしています。不足すると、出生後数日で起こる新生児メレナ(消化管出血)や、約1か月後に起こる特発性乳児ビタミンK欠乏症(頭蓋内出血)が起こることがあります。そのため臨床の場では出生後直ちにビタミンKの経口投与が行われ、食事摂取基準の乳児の目安量はこの経口投与が行われていることを前提に設定されています。

他の選択肢が不適切な理由

・ビタミンD:母乳栄養児で不足しやすく、くる病の原因となるビタミンですが、出血とは関係しません。
・ビタミンB1:不足すると脚気などを起こします。ガイドでは、イオン飲料の多量摂取による乳幼児のビタミンB1欠乏が報告されていると注意喚起されています。
・ビタミンC:不足すると壊血病を起こします。新生児メレナの原因ではありません。

【覚え方のポイント】
「K=血液凝固(Koagulation)」と覚え、「新生児・出血・経口投与」とセットにしましょう。母乳栄養児で注意したい栄養素は「ビタミンK(出生直後)」「ビタミンDと鉄(離乳の時期)」と、時期で分けて整理すると確実です。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 子どもの食と栄養の一問一答

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