2026年版・6-8

社会的養育の現状と施設の職員の一問一答

保育士 筆記試験「社会的養護」から、社会的養育の現状と施設の職員に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-8

こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査」(令和5年2月1日現在)における、委託(入所)時の養護問題発生理由のうち最も割合が高いものに関する次のA〜Dの記述について、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 児童養護施設では「母の放任・怠だ」が最も高い。
B 乳児院では「母の精神疾患等」が最も高い。
C 児童自立支援施設では「父の虐待・酷使」が最も高い。
D ファミリーホームでは「養育拒否」が最も高い。

  • ①A○ B○ C○ D×
  • ②A○ B○ C× D○
  • ③A× B○ C× D○
  • ④A○ B× C○ D○
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正解 ②A○ B○ C× D○
解説

正解は「A○ B○ C× D○」です。「児童養護施設入所児童等調査」は、里親・ファミリーホームに委託されている児童や、児童養護施設・乳児院などに措置されている児童などの実態を明らかにするための調査で、令和5年2月1日現在の結果が令和6年2月に公表されています。養護問題発生理由(主な理由)で最も割合が高いものは次のとおりです。
・A:○。児童養護施設は「母の放任・怠だ」が16.4%で最も高くなっています。
・B:○。乳児院は「母の精神疾患等」が24.6%で最も高くなっています。里親も「母の精神疾患等」が14.8%で最も高くなっています。
・C:×。児童自立支援施設は「児童の問題による監護困難」が64.3%で最も高くなっています。児童心理治療施設も同じ理由が34.7%で最も高くなっています。子ども自身の行動上の問題などへの専門的な支援を目的とする施設であることが、数字にも表れています。
・D:○。ファミリーホームは「養育拒否」が13.5%で最も高くなっています。なお、自立援助ホームでは「父の虐待・酷使」が17.8%で最も高くなっています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C○ D×:自立援助ホームの結果(父の虐待・酷使)を児童自立支援施設と取り違え、ファミリーホームも誤りとした組み合わせです。
・A× B○ C× D○:児童養護施設の最多理由(A)を誤りとした組み合わせです。
・A○ B× C○ D○:乳児院の最多理由(B)を誤りとし、Cを正しいとした組み合わせです。

【覚え方のポイント】
施設の目的と最多理由を結び付けて覚えます。乳児院・里親=母の精神疾患等、児童養護施設=母の放任・怠だ、児童心理治療施設・児童自立支援施設=児童の問題による監護困難、ファミリーホーム=養育拒否、自立援助ホーム=父の虐待・酷使(いずれも令和5年2月1日現在)。数値は調査年によって変わるので、試験では出典の年を必ず確かめましょう。
問26-8

こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査」(令和5年2月1日現在)における、「虐待経験あり」の児童のうち最も割合が高い虐待の種類について、施設種別ごとに示した次の文の(A)〜(C)に入る語句の組み合わせとして正しいものはどれか。
児童養護施設では(A)、児童心理治療施設では(B)、母子生活支援施設では(C)が最も高い。

  • ①A 身体的虐待 B ネグレクト C 心理的虐待
  • ②A ネグレクト B 心理的虐待 C 身体的虐待
  • ③A ネグレクト B 身体的虐待 C 心理的虐待
  • ④A 心理的虐待 B 身体的虐待 C ネグレクト
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正解 ③A ネグレクト B 身体的虐待 C 心理的虐待
解説

正解は「A ネグレクト B 身体的虐待 C 心理的虐待」です。令和5年2月1日現在の調査では、「虐待経験あり」の児童のうち虐待の種類(複数回答)で最も割合が高いものは、次のようになっています。
・里親、児童養護施設、乳児院、ファミリーホーム:ネグレクト(児童養護施設は61.2%)
・児童心理治療施設、児童自立支援施設:身体的虐待(児童心理治療施設は68.3%)
・母子生活支援施設、自立援助ホーム:心理的虐待(母子生活支援施設は80.5%)
母子生活支援施設で心理的虐待が突出しているのは、この調査の母子生活支援施設への入所理由で「配偶者からの暴力」が50.3%と最も高いことと関係しています。子どもの目の前で親に暴力をふるうこと(面前DV)は、児童虐待の防止等に関する法律で心理的虐待に含まれます。

他の選択肢が不適切な理由

・A 身体的虐待 B ネグレクト C 心理的虐待:Cは正しいものの、児童養護施設と児童心理治療施設を入れ替えています。
・A ネグレクト B 心理的虐待 C 身体的虐待:Aは正しいものの、児童心理治療施設と母子生活支援施設を入れ替えています。
・A 心理的虐待 B 身体的虐待 C ネグレクト:Bは正しいものの、AとCを入れ替えています。

【覚え方のポイント】
「家庭養護と乳児・児童養護=ネグレクト」「行動上の課題に対応する施設(児童心理治療・児童自立支援)=身体的虐待」「DVと関わりの深い母子生活支援施設=心理的虐待」と、施設の性格と結び付けて覚えます。統計の数値は調査年で変わるため、試験では出典の年を確かめて判断しましょう。
問36-8

こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査」(令和5年2月1日現在)において、「虐待経験あり」の割合が次の4つの中で最も高いものはどれか。

  • ①児童養護施設
  • ②児童心理治療施設
  • ③児童自立支援施設
  • ④乳児院
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正解 ②児童心理治療施設
解説

正解は「児童心理治療施設」です。令和5年2月1日現在の調査で、「虐待経験あり」の割合は、児童心理治療施設が83.5%と、調査対象の施設・里親等の中で最も高くなっています。前回(平成30年2月1日現在)の78.1%からも上昇しています。
児童心理治療施設は、心理的な困難を抱え日常生活に生きづらさを感じている子どもに、生活の場と心理治療を一体的に提供する施設です。虐待による心の傷(トラウマ)の影響が強い子どもが多く入所していることが、この数字に表れています。この調査では、心身の状況で障害等の「該当あり」の割合も、児童心理治療施設が87.6%で最も高くなっています。

他の選択肢が不適切な理由

・児童養護施設:71.7%です。前回の65.6%から上昇し、入所児童の7割を超えていますが、児童心理治療施設より低い割合です。
・児童自立支援施設:73.0%です。児童養護施設よりやや高いものの、児童心理治療施設には及びません。なお、この4つ以外では自立援助ホームが77.7%と高くなっています。
・乳児院:50.5%です。前回の40.9%から大きく上昇しましたが、4つの中では最も低い割合です。

【覚え方のポイント】
令和5年調査の「虐待経験あり」は、児童心理治療施設(83.5%)>自立援助ホーム(77.7%)>児童自立支援施設(73.0%)>児童養護施設(71.7%)の順で、いずれも前回より上昇しています。社会的養護のもとで暮らす子どもの多くが虐待を経験しているため、施設や里親には専門的なケアの力が求められている、という流れで理解しましょう。数値そのものは調査年によって変わります。
問46-8

こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査」(令和5年2月1日現在)の結果に関する次のA〜Dの記述について、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 平均の在所期間は、児童養護施設の方が乳児院よりも長い。
B 家族との「交流なし」の割合は、里親委託児童の方が児童養護施設入所児童よりも高い。
C 児童養護施設入所児童のうち、心身の状況で障害等の「該当あり」の割合は4割を超えている。
D 児童自立支援施設の平均の在所期間は、3年を超えている。

  • ①A○ B× C○ D×
  • ②A× B○ C○ D○
  • ③A○ B○ C× D×
  • ④A○ B○ C○ D×
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正解 ④A○ B○ C○ D×
解説

正解は「A○ B○ C○ D×」です。
・A:○。平均委託(在所)期間は、児童養護施設が5.2年、乳児院が1.4年です。乳児院は乳幼児期の養育を担い、その後は家庭復帰、里親委託、児童養護施設への措置変更などにつながるため、期間が短くなります。
・B:○。家族との「交流なし」の割合は、里親が63.9%、児童養護施設が24.9%です。里親には、保護者のない子どもや、養子縁組を前提とした子どもなど、家族との交流が難しい子どもが委託されることが多いためと考えられます。
・C:○。心身の状況の「該当あり」の割合は、児童養護施設で42.8%です(前回36.7%)。障害等のある子どもが増え、専門的なケアの必要性が高まっています。
・D:×。児童自立支援施設の平均在所期間は1.1年です。比較的短い期間で家庭復帰や自立につなぐ施設です。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B× C○ D×:「交流なし」の割合が施設の方が高いと考えた組み合わせです。実際は里親の方がはるかに高くなっています。
・A× B○ C○ D○:乳児院の方が在所期間が長いと誤り、児童自立支援施設の在所期間も長いと誤った組み合わせです。
・A○ B○ C× D×:障害等のある子どもの割合(C)を低く見積もった組み合わせです。

【覚え方のポイント】
令和5年調査の平均在所期間は、児童養護施設5.2年・里親4.5年・ファミリーホーム4.3年・児童心理治療施設2.5年・乳児院1.4年・自立援助ホーム1.2年・児童自立支援施設1.1年です。「長く暮らす場(児童養護施設・里親)」と「一定期間で次につなぐ場(乳児院・児童自立支援施設)」に分けて整理しましょう。数値は調査年で変わります。
問56-8

こども家庭庁「社会的養育の推進に向けて」(令和7年6月)に示された里親等委託率に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①里親等委託率は、平成25年度末から令和5年度末にかけて上昇している
  • ②年齢区分別で見ると、令和5年度末は学童期以降の里親等委託率が最も高い
  • ③里親等委託率の算定では、ファミリーホームへの委託児童は含めない
  • ④里親等委託率は、都道府県市の間でほとんど差がないとされている
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正解 ①里親等委託率は、平成25年度末から令和5年度末にかけて上昇している
解説

正解は「里親等委託率は、平成25年度末から令和5年度末にかけて上昇している」です。「社会的養育の推進に向けて」(令和7年6月、こども家庭庁支援局家庭福祉課)は、里親等委託率が平成25年度末の15.6%から令和5年度末には25.1%に上昇したとしています。また、年齢区分別に見ても、全年齢区分で上昇しているとしています。
背景には、平成28年の児童福祉法改正で、子どもが家庭において養育されることが困難な場合には「家庭における養育環境と同様の養育環境」(里親、ファミリーホーム、養子縁組)での養育を優先するという家庭養育優先の原則が示されたことがあります。

他の選択肢が不適切な理由

・学童期以降の里親等委託率が最も高い:誤りです。令和5年度末の年齢区分別の里親等委託率は、「3歳未満児」26.9%、「3歳以上〜就学前」33.8%、「学童期以降」23.1%で、最も高いのは3歳以上〜就学前、最も低いのが学童期以降です。資料は、全年齢区分で上昇しているとしています。
・ファミリーホームへの委託児童は含めない:誤りです。資料は、里親等委託率の「里親等」には、平成21年度から制度化されたファミリーホーム(養育者の家庭で5〜6人の児童を養育)を含むとしています。里親等委託率は、代替養育が必要な児童数(乳児院・児童養護施設の入所児童と里親・ファミリーホームの委託児童の合計)に占める、里親・ファミリーホームへの委託児童の割合です。
・都道府県市の間でほとんど差がない:誤りです。資料は、里親等委託率は自治体間の格差が大きいとしています。

【覚え方のポイント】
里親等委託率は「上昇傾向」「ファミリーホームを含む」「自治体間の差が大きい」の3点で押さえます。「新しい社会的養育ビジョン」(平成29年)は、3歳未満はおおむね5年以内、就学前はおおむね7年以内に里親委託率75%以上、学童期以降はおおむね10年以内に50%以上という目標を掲げました。数値目標と実績の違いを混同しないようにしましょう。
問66-8

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準に定める家庭支援専門相談員に関する次のA〜Dの記述について、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 当該施設において児童の指導に3年以上従事した者は、家庭支援専門相談員となることができる。
B 乳児院、児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設には、家庭支援専門相談員を置かなければならない。
C 母子生活支援施設には、家庭支援専門相談員を置かなければならない。
D 社会福祉士の資格を有する者は、家庭支援専門相談員となることができる。

  • ①A○ B○ C× D○
  • ②A× B× C○ D○
  • ③A× B○ C× D○
  • ④A× B○ C○ D×
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正解 ③A× B○ C× D○
解説

正解は「A× B○ C× D○」です。家庭支援専門相談員(ファミリーソーシャルワーカー)は、入所している子どもの保護者への相談援助を通じて、家庭復帰や親子関係の再構築を支える職員です。
・A:×。資格要件は、当該施設において乳幼児の養育又は児童の指導に「5年以上」従事した者、又は児童福祉法第13条第3項各号(児童福祉司の任用資格)のいずれかに該当する者です(設備運営基準 第21条第2項、第42条第2項、第73条第4項、第80条第2項)。
・B:○。乳児院(第21条・第22条)、児童養護施設(第42条)、児童心理治療施設(第73条)、児童自立支援施設(第80条)の職員として、いずれも家庭支援専門相談員が定められています。
・C:×。母子生活支援施設の職員は、母子支援員、嘱託医、少年を指導する職員、調理員等で、家庭支援専門相談員は定められていません(第27条)。母子が一緒に入所する施設なので、母親への支援は母子支援員が担います。
・D:○。児童福祉法第13条第3項は児童福祉司の任用資格として社会福祉士を挙げているため、社会福祉士は家庭支援専門相談員の要件を満たします。精神保健福祉士や公認心理師なども同項に挙げられています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C× D○:B〜Dは正しく判断できていますが、従事年数を3年と誤っています。
・A× B× C○ D○:配置される施設(BとC)を取り違えた組み合わせです。
・A× B○ C○ D×:母子生活支援施設にも置くと誤り、社会福祉士の要件も誤りとした組み合わせです。

【覚え方のポイント】
家庭支援専門相談員は「子どもが親と離れて暮らす4施設(乳児院・児童養護・児童心理治療・児童自立支援)」に置かれ、要件は「その施設で5年以上」か「児童福祉司の任用資格(社会福祉士・精神保健福祉士など)」です。母と子が一緒に暮らす母子生活支援施設には置かれない、と対比して覚えましょう。
問76-8

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準に定める心理療法担当職員に関する記述として正しいものを、次のA〜Eから2つ選んだ組み合わせとして正しいものはどれか。
A 児童養護施設では、心理療法を行う必要があると認められる児童10人以上に心理療法を行う場合には、心理療法担当職員を置かなければならない。
B 児童心理治療施設では、心理療法担当職員は必ず置く職員であり、その数はおおむね児童10人につき1人以上とされている。
C 乳児院では、心理療法を行う対象の人数は乳幼児だけで数え、その保護者は含めない。
D 母子生活支援施設には、心理療法担当職員を置く規定はない。
E 児童養護施設の心理療法担当職員は、短期大学で心理学を専修する学科を修めて卒業した者でもよい。

  • ①A・C
  • ②B・D
  • ③C・E
  • ④A・B
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正解 ④A・B
解説

正解は「A・B」です。
・A:○。設備運営基準第42条第3項の規定です。児童養護施設では、心理療法を行う必要があると認められる児童が10人以上いて、その児童に心理療法を行う場合に心理療法担当職員を置かなければならないとされています。児童自立支援施設(第80条第3項)も同じ形の規定です。
・B:○。児童心理治療施設は心理治療を目的とする施設なので、第73条第1項で心理療法担当職員は必ず置く職員とされ、第5項でその数は「おおむね児童10人につき1人以上」と定められています。
・C:×。乳児院では「心理療法を行う必要があると認められる乳幼児又はその保護者10人以上」に心理療法を行う場合に置くとされており、保護者も含まれます(第21条第3項)。
・D:×。母子生活支援施設にも、心理療法を行う必要があると認められる母子10人以上に心理療法を行う場合には、心理療法担当職員を置かなければならないとされています(第27条第2項)。
・E:×。資格要件は、学校教育法の規定による大学(短期大学を除く)若しくは大学院で心理学を専修する学科等を修めて卒業した者であって、個人及び集団心理療法の技術を有するもの等とされています(第42条第4項)。

他の選択肢が不適切な理由

・A・C:乳児院で保護者を含めないとするCを選んでいます。
・B・D:母子生活支援施設に規定がないとするDを選んでいます。
・C・E:どちらも誤りの記述です。

【覚え方のポイント】
心理療法担当職員は「10人」がキーワードです。児童養護施設・児童自立支援施設は「対象の児童10人以上で配置」、乳児院は「乳幼児又はその保護者10人以上」、母子生活支援施設は「母子10人以上」、児童心理治療施設は「必置で、おおむね児童10人につき1人以上」。要件は「大学(短大を除く)等で心理学を専修」です。
問86-8

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準に定める職員に関する次のA〜Dの記述について、正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 児童指導員は、保育士の資格を有する者であれば任用することができる。
B 児童養護施設の児童指導員及び保育士の総数は、通じて、少年おおむね5.5人につき1人以上とされている。
C 母子生活支援施設では、母子20世帯以上を入所させる場合、少年を指導する職員を2人以上置くこととされている。
D 児童心理治療施設には、医師と心理療法担当職員を置かなければならない。

  • ①A× B○ C○ D○
  • ②A○ B○ C× D○
  • ③A○ B× C○ D×
  • ④A× B○ C× D○
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正解 ①A× B○ C○ D○
解説

正解は「A× B○ C○ D○」です。
・A:×。児童指導員の資格は設備運営基準第43条に定められており、児童福祉施設の職員を養成する学校等の卒業者、社会福祉士、精神保健福祉士、こども家庭ソーシャルワーカー、大学で社会福祉学・心理学・教育学・社会学を専修する学科等を修めて卒業した者などが挙げられています。保育士資格は要件に含まれていません。児童養護施設では、児童指導員と保育士はそれぞれ別の職種として置かれ、その総数で配置基準を満たす仕組みです。
・B:○。第42条第6項は、児童指導員及び保育士の総数を、通じて、満2歳に満たない幼児おおむね1.6人につき1人以上、満2歳以上満3歳に満たない幼児おおむね2人につき1人以上、満3歳以上の幼児おおむね4人につき1人以上、少年おおむね5.5人につき1人以上と定めています(児童45人以下の施設はさらに1人以上を加える)。
・C:○。第27条第6項の規定です。母子生活支援施設には母子支援員、嘱託医、少年を指導する職員、調理員等を置き(同条第1項)、母子支援員は20世帯以上で3人以上とされています。
・D:○。第73条第1項の規定です。医師は精神科又は小児科の診療に相当の経験を有する者でなければならず、心理療法担当職員の数はおおむね児童10人につき1人以上とされています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B○ C× D○:児童指導員の要件に保育士が含まれると誤り、母子生活支援施設の規定(C)も誤りとした組み合わせです。
・A○ B× C○ D×:Aを正しいとし、児童養護施設の配置基準と児童心理治療施設の職員を誤りとした組み合わせです。
・A× B○ C× D○:Aは正しく×にできていますが、母子生活支援施設の規定(C)を誤りとしています。

【覚え方のポイント】
児童養護施設の配置基準は「2歳未満の幼児1.6人・2歳の幼児2人・3歳以上の幼児4人・少年5.5人につき1人」。児童自立支援施設と児童心理治療施設は「おおむね児童4.5人につき1人」です。児童指導員と保育士は別の資格であり、保育士資格だけで児童指導員にはなれない点にも注意しましょう。
問96-8

児童養護施設運営指針(平成24年厚生労働省通知)に示された「性に関する教育」の考え方として、最も適切なものはどれか。

  • ①性に関する教育は、被害や加害を防ぐため、思春期に達した子どもを対象として行う
  • ②性に関する学習会は、子どもの不安を招かないよう、外部講師を招かずに職員だけで行う
  • ③性をタブー視せず、子どもの疑問や不安に答え、年齢・発達段階に応じた性教育を行う
  • ④性に関する教育は、子どもから質問があった場合に限って、その都度個別に対応して行う
答えと解説を見る
正解 ③性をタブー視せず、子どもの疑問や不安に答え、年齢・発達段階に応じた性教育を行う
解説

正解は「性をタブー視せず、子どもの疑問や不安に答え、年齢・発達段階に応じた性教育を行う」です。児童養護施設運営指針の第Ⅱ部 各論「養育・支援」は、「性に関する教育」として、子どもの年齢・発達段階に応じて、異性を尊重し思いやりの心を育てるよう、性についての正しい知識を得る機会を設けるとし、その具体的な内容として、性をタブー視せず、子どもの疑問や不安に答えること、年齢・発達段階に応じた性教育を実施すること、日頃から職員間で性教育のあり方等を検討し職員の学習会を行うこと、必要に応じて外部講師を招いて職員や子どもに対して学習会などを実施すること、を挙げています。
施設で暮らす子どもの中には、性的虐待を受けた経験のある子どもや、自分の体や心を大切にする経験が不足している子どももいます。性に関する正しい知識は、自分と他者を大切にし、被害にも加害にもつながらないための土台になります。

他の選択肢が不適切な理由

・思春期に達した子どもを対象に行う:誤りです。指針は「子どもの年齢・発達段階に応じて」正しい知識を得る機会を設けるとしています。思春期になってからではなく、幼い時期からその年齢にふさわしい内容で取り組みます。
・外部講師を招かずに行う:誤りです。指針は、日頃から職員間で性教育のあり方等を検討して職員の学習会を行うとともに、必要に応じて外部講師を招いて、学習会などを職員や子どもに対して実施するとしています。
・子どもから質問があった場合に限って…:誤りです。疑問に答えることは大切ですが、指針は受け身の対応に限らず、年齢・発達段階に応じた性教育を「実施する」としています。

【覚え方のポイント】
運営指針の性に関する教育は「タブー視しない」「疑問や不安に答える」「年齢・発達段階に応じて実施」「職員間で検討・学習会」「必要に応じて外部講師」の5点です。個人任せにせず施設として組織的に取り組む、という点が選択肢の判断の決め手になります。
問106-8

こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査」(令和5年2月1日現在)に関する記述として正しいものを、次のA〜Eから2つ選んだ組み合わせとして正しいものはどれか。
A この調査は、対象となる里親・施設等の児童等の全員を調査客体とする全数調査である。
B 母子生活支援施設への入所理由は、「配偶者からの暴力」が最も高い。
C 里親への委託経路は、「乳児院から」が最も高い。
D 障害児入所施設の入所児童は、この調査の対象に含まれていない。
E 児童養護施設の入所児童数は、前回調査(平成30年2月1日現在)よりも増加している。

  • ①A・B
  • ②B・C
  • ③C・D
  • ④A・E
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正解 ①A・B
解説

正解は「A・B」です。
・A:○。調査の概要に、対象となる児童等の「全員を調査客体とした」「すべて全数調査」であると明記されています。
・B:○。母子生活支援施設への入所理由は「配偶者からの暴力」が50.3%で最も高く、次いで「住宅事情による」15.8%、「経済的理由による」10.6%となっています。DV被害から母子を守る場としての役割が大きいことが分かります。
・C:×。里親への委託経路は「家庭から」が43.9%で最も高く、「乳児院から」は29.8%で2番目です。児童養護施設、児童心理治療施設、児童自立支援施設、乳児院などでも「家庭から」が最も高くなっています。
・D:×。この調査では、障害児入所施設の入所児童(8,244人)も対象に含まれています。
・E:×。児童養護施設の入所児童数は23,043人で、前回の27,026人から減少しています。乳児院も3,023人から2,404人に減少した一方、里親は5,382人から6,057人、ファミリーホームは1,513人から1,713人に増えています。家庭養育優先の流れが数字にも表れています。

他の選択肢が不適切な理由

・B・C:里親への委託経路を「乳児院から」が最多と誤っています。
・C・D:どちらも誤りの記述です。
・A・E:児童養護施設の入所児童数が増えたとするEを選んでいます。実際は減少し、里親・ファミリーホームの委託児童が増えています。

【覚え方のポイント】
令和5年調査は「全数調査」「前回は平成30年」。施設の入所児童は減り、里親・ファミリーホームの委託児童は増えた。母子生活支援施設の入所理由はDVが約半数。統計問題は数値の丸暗記より「どの方向に動いたか」「何が最多か」を押さえるのが効率的です。数値は調査年で変わるため、出典の年を必ず確かめましょう。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 社会的養護の一問一答

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