2026年版・6-6

権利擁護と被措置児童等虐待の防止の一問一答

保育士 筆記試験「社会的養護」から、権利擁護と被措置児童等虐待の防止に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-6

児童福祉法に定める被措置児童等虐待の行為者(施設職員等)に含まれるものはどれか。

  • ①入所児童の保護者
  • ②里親の同居人
  • ③学校の教員
  • ④面会に来た親族
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正解 ②里親の同居人
解説

児童福祉法第33条の10は、被措置児童等虐待を、施設職員等が、施設に入所する児童、里親等に委託された児童、一時保護が行われた児童などの被措置児童等について行う、身体的虐待・性的虐待・ネグレクト・心理的虐待にあたる行為と定めています。施設職員等には、乳児院や児童養護施設などの施設長や職員、ファミリーホームの養育者、一時保護施設の職員などのほか、里親若しくはその同居人が含まれます。里親家庭で一緒に暮らす人の行為も、子どもの安全に直接関わるためです。

他の選択肢が不適切な理由

・入所児童の保護者:保護者による虐待は、児童虐待の防止等に関する法律に定める「児童虐待」として扱われます。
・学校の教員:学校の教職員は、被措置児童等虐待の施設職員等には含まれていません。教員による児童生徒への性暴力などは、別の法律(教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律など)で対応されます。
・面会に来た親族:施設職員等には含まれません。ただし、施設職員が親族などによる子どもへの加害を放置した場合は、施設職員のネグレクトにあたる可能性があります。

【覚え方のポイント】
「保護者による虐待=児童虐待(児童虐待防止法)」「施設職員・里親とその同居人・一時保護施設の職員などによる虐待=被措置児童等虐待(児童福祉法)」。行為者で2つの制度を区別しましょう。
問26-6

児童福祉法に定める被措置児童等虐待の内容に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①被措置児童等に対する著しい暴言や著しく拒絶的な対応は、被措置児童等虐待にあたる。
  • ②同居人や生活を共にする他の児童による虐待と同様の行為の放置も、虐待にあたる。
  • ③被措置児童等にわいせつな行為をさせることも、被措置児童等虐待にあたる。
  • ④暴行は、実際に外傷が生じた場合に限って被措置児童等虐待にあたるとされている。
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正解 ④暴行は、実際に外傷が生じた場合に限って被措置児童等虐待にあたるとされている。
解説

児童福祉法第33条の10第1項第1号は、被措置児童等の身体に外傷が生じ、又は生じるおそれのある暴行を加えることを被措置児童等虐待と定めています。実際にけがをしていなくても、けがをするおそれのある暴行であれば虐待にあたります。子どもの安全を守るためには、結果として傷が残ったかどうかではなく、危険な行為そのものを防ぐ必要があるからです。この定義は、児童虐待の防止等に関する法律の身体的虐待の定義と同じ考え方です。

他の選択肢が適切な理由

・著しい暴言や拒絶的な対応:第33条の10第1項第4号の心理的虐待にあたり、正しい記述です。
・他の児童による虐待と同様の行為の放置:第3号で、同居人若しくは生活を共にする他の児童による虐待と同様の行為の放置が、施設職員等としての養育や業務を著しく怠ること(ネグレクト)にあたるとされており、正しい記述です。施設では子ども間の暴力や性的な問題を防ぐことも職員の責任です。
・わいせつな行為をさせる:第2号の性的虐待にあたり、正しい記述です。

【覚え方のポイント】
被措置児童等虐待の4類型は児童虐待と同じ(身体的・性的・ネグレクト・心理的)。違いは「他の児童による行為の放置」が明記されている点です。集団で暮らす施設ならではの規定として覚えましょう。
問36-6

2026年4月1日時点の児童福祉法において、被措置児童等虐待の通告等の対象となる「施設職員等」に含まれるものはどれか。

  • ①小学校の教員
  • ②病院の看護師
  • ③学習塾の講師
  • ④保育所の職員
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正解 ④保育所の職員
解説

2025年の児童福祉法改正(令和7年法律第29号)により、被措置児童等虐待の対象となる施設職員等に、保育所、認可外保育施設、家庭的保育事業等、放課後児童健全育成事業、一時預かり事業などに従事する者も含まれるようになりました。保育所などで職員による不適切な関わりや虐待の事案が相次いだことを受け、子どもや保護者が安心して保育所等を利用できるよう、虐待を発見した者の通告義務や、通告を受けた自治体の対応の仕組みを、保育所等にも広げたものです。2026年4月1日時点の児童福祉法第33条の10には、保育所の長や職員が明記されています。

他の選択肢が不適切な理由

・小学校の教員:学校は被措置児童等虐待の対象となる施設・事業に含まれていません。学校における問題は、教育関係の法律などで対応されます。
・病院の看護師:一般の病院の職員は含まれていません。なお、障害児の入院を受ける指定発達支援医療機関の従業者は含まれます。
・学習塾の講師:学習塾は児童福祉法上の施設・事業ではなく、含まれていません。

【覚え方のポイント】
被措置児童等虐待の対象は、もともとは「社会的養護の施設・里親・一時保護」が中心でしたが、2025年の改正で「保育所等の職員」まで広がりました。保育士として働く職場も対象であり、発見した場合には通告義務があることを必ず覚えておきましょう。
問46-6

次のA〜Dのうち、児童福祉施設における苦情解決の仕組みに関する記述として正しいものを○、誤ったものを×とした場合の正しい組み合わせはどれか。
A 児童福祉施設は、苦情を受け付けるための窓口を設置するなどの必要な措置を講じなければならない。
B 児童養護施設などは、苦情の解決に当たって、施設の職員以外の者を関与させなければならない。
C 社会福祉法に定める運営適正化委員会は、各施設の内部に置かれる委員会である。
D 子どもの権利ノートなどを通じて、苦情や相談の申出先を子どもに知らせる取組が行われている。

  • ①A○ B× C○ D○
  • ②A○ B○ C× D○
  • ③A× B○ C○ D×
  • ④A○ B○ C○ D×
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正解 ②A○ B○ C× D○
解説

Aは○です。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第14条の3第1項は、施設が、入所者や保護者等からの苦情に迅速かつ適切に対応するため、苦情受付の窓口を設置するなどの措置を講じなければならないと定めています。Bは○です。同条第2項で、乳児院、児童養護施設、障害児入所施設、児童発達支援センター、児童心理治療施設、児童自立支援施設は、苦情の公正な解決のため、施設の職員以外の者(第三者委員など)を関与させなければならないとされています。Cは×です。運営適正化委員会は、社会福祉法第83条に基づき都道府県社会福祉協議会に置かれる委員会で、施設内では解決が難しい苦情の相談などに応じます。施設は、運営適正化委員会が行う調査にできる限り協力しなければなりません(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第14条の3第4項)。Dは○です。子どもの権利ノートには、自治体の相談窓口や第三者委員の連絡先などが載せられています。

他の選択肢が不適切な理由

・A○ B× C○ D○:第三者の関与(B)は基準に定められているので○、運営適正化委員会(C)は施設の内部ではなく都道府県社会福祉協議会に置かれるので×です。
・A× B○ C○ D×:苦情受付窓口(A)と権利ノート(D)の記述は正しいので○、Cは×です。
・A○ B○ C○ D×:Cは誤った記述なので×、Dは正しい記述なので○です。

【覚え方のポイント】
苦情解決は3段構え。「施設内の窓口(苦情受付担当者・苦情解決責任者)」→「第三者委員の関与」→「都道府県社会福祉協議会の運営適正化委員会」。子どもが声を上げやすくする入口として、意見箱や権利ノートも活用されます。
問56-6

「子どもの権利ノート」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①入所時などに子どもに配付され、子どもの権利や相談先を年齢に応じて分かりやすく説明する冊子である。
  • ②施設職員向けの業務マニュアルで、子どもへの指導方法や施設の規則を職員に周知するために作られている。
  • ③施設を退所する子どもに配付され、退所後の相談先や生活に必要な手続きを説明する冊子である。
  • ④保護者が子どもの成長を記録するための手帳で、市町村が妊娠の届出をした者に交付するものである。
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正解 ①入所時などに子どもに配付され、子どもの権利や相談先を年齢に応じて分かりやすく説明する冊子である。
解説

子どもの権利ノートは、児童養護施設などに入所する子どもに対し、施設での生活の中で子どもの権利が守られること、困ったときの相談先(自治体の窓口や第三者委員など)などを、子どもの年齢に応じて分かりやすく説明する冊子です。法律で義務づけられたものではなく、各自治体などが自主的に作成しているもので、入所の際に子どもに渡し、年齢や理解力に応じて説明する形で使われています(例えば大阪府は、措置の際に子どもに渡して説明しています)。子どもが自分の権利を知り、声を上げられるようにするための大切な道具です。

他の選択肢が不適切な理由

・職員向けの業務マニュアル:権利ノートは子どもに向けて作られた冊子です。職員向けには、施設種別ごとの運営指針や手引書(ハンドブック)があります。
・退所する子どもに配付:権利ノートは、入所の時に、施設での生活で守られる権利や困ったときの相談先を伝えるものです。退所に向けた生活の手続きの案内は、リービングケアの中で行われます。なお、権利ノートは法律で様式や配付が定められたものではなく、自治体の自主的な取組です。
・市町村が妊娠の届出をした者に交付する手帳:これは母子保健法に基づく母子健康手帳の説明です。

【覚え方のポイント】
権利ノートは「子ども向け・入所の際に渡す・権利と相談先の案内・自治体の自主的な取組」。自治体によっては届出用のはがきを添えるなど、被措置児童等虐待の届出(子ども本人も届け出ることができます)の方法を伝える手段としても活用されています。
問66-6

児童福祉法に定める事業のうち、施設入所や一時保護などの措置に関する子どもの意見や意向を、児童の福祉に関し知識や経験を有する者が把握し、それを踏まえて児童相談所や関係機関との連絡調整などを行う事業はどれか。

  • ①親子関係形成支援事業
  • ②子育て世帯訪問支援事業
  • ③意見表明等支援事業
  • ④児童育成支援拠点事業
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正解 ③意見表明等支援事業
解説

意見表明等支援事業は、2022年の児童福祉法改正で創設された事業で、一時保護や施設入所などの措置の対象となる子どもや、措置が採られている子どもの、措置や処遇についての意見又は意向を、児童の福祉に関し知識又は経験を有する者が意見聴取などの適切な方法で把握し、それを勘案して児童相談所、都道府県その他の関係機関との連絡調整などを行う事業です(第6条の3)。子どもの立場に立って意見の表明を支えることから、「子どもアドボカシー」とも呼ばれます。子どもの権利条約の意見表明権を、社会的養護の現場で具体的に保障するための仕組みです。

他の選択肢が不適切な理由

・親子関係形成支援事業:親子間の適切な関係性の構築を目的として、子どもと保護者に情報提供や相談・助言などを行う事業です。
・子育て世帯訪問支援事業:要支援児童の保護者などの居宅を訪問し、子育てに関する情報提供や家事・養育の援助などを行う事業です。
・児童育成支援拠点事業:養育環境などに課題を抱える子どもに生活の場を与えるための場所を開設し、相談や関係機関との連絡調整などを行う事業です。

【覚え方のポイント】
2022年改正の子どもの権利擁護は「意見聴取等措置(第33条の3の3・児童相談所などが措置の際に子どもの意見を聴く義務)」と「意見表明等支援事業(第三者が子どもの意見表明を支える)」の2本立て。前者は機関の義務、後者は子どもの味方となる支援者の事業、と区別しましょう。
問76-6

児童福祉法第33条の3の3に定める意見聴取等措置に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①一時保護を行う場合やこれを解除する場合には、原則としてあらかじめ意見聴取等措置をとる。
  • ②施設入所や里親委託の措置を採る場合や解除する場合にも、意見聴取等措置をとる。
  • ③緊急でいとまがないときは、措置を行った後速やかに意見聴取等措置をとればよい。
  • ④意見聴取等措置は、自分の意見を正確に言葉で説明できる15歳以上の児童に限られる。
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正解 ④意見聴取等措置は、自分の意見を正確に言葉で説明できる15歳以上の児童に限られる。
解説

児童福祉法第33条の3の3は、都道府県知事、児童相談所長、措置施設の長が、一時保護や施設入所等の措置などを行う場合に、児童の最善の利益を考慮するとともに児童の意見又は意向を勘案して措置を行うため、あらかじめ、年齢、発達の状況その他の当該児童の事情に応じ、意見聴取その他の措置(意見聴取等措置)をとらなければならないと定めています。対象を年齢で限定しておらず、言葉で十分に説明できない幼い子どもについても、表情やしぐさ、遊びの様子などから気持ちをくみ取るなど、その子に合った方法で意向を把握することが求められます。

他の選択肢が適切な理由

・一時保護の開始・解除:第33条の3の3第4号に定められており、正しい記述です。
・施設入所・里親委託の措置と解除:第2号に定められており、正しい記述です。措置の期間を更新する場合や、保護者との面会・通信を制限する場合も対象です。
・緊急時は事後速やかに:同条ただし書で、児童の生命又は心身の安全を確保するため緊急を要し、あらかじめ意見聴取等措置をとるいとまがないときは、措置の後速やかにとらなければならないとされています。正しい記述です。

【覚え方のポイント】
意見聴取等措置は「全ての子どもが対象(年齢・発達に応じた方法で)」「措置の前に(緊急時は後で速やかに)」。「15歳以上に限る」のような年齢の限定は、特別養子縁組の本人同意(15歳以上)と混同させるひっかけです。
問86-6

被措置児童等虐待に関する都道府県等の対応として、児童福祉法に定められているものはどれか。

  • ①内閣総理大臣及び都道府県知事は、毎年度、被措置児童等虐待の状況や講じた措置などを公表する。
  • ②所管行政庁は、講じた措置を都道府県児童福祉審議会に報告して、その承認を受けなければならない。
  • ③被措置児童等虐待の状況は、こども家庭庁長官が5年ごとに取りまとめて公表するとされている。
  • ④被措置児童等虐待の通告先は、その施設を所管する都道府県の児童相談所長に限られている。
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正解 ①内閣総理大臣及び都道府県知事は、毎年度、被措置児童等虐待の状況や講じた措置などを公表する。
解説

児童福祉法第33条の16は、内閣総理大臣及び都道府県知事が、毎年度、被措置児童等虐待の状況、講じた措置その他の事項を公表するものと定めています。施設の中で起きたことは外から見えにくく、閉ざされたままでは同じことが繰り返されるおそれがあります。状況を社会に明らかにすることで、施設運営の透明性を高め、虐待の防止につなげる趣旨です。通告や届出を受けた都道府県知事や市町村長は、必要があるときは、その施設や事業を所管する行政庁(所管行政庁)に速やかに通知し、所管行政庁が事実を確認するための措置や、被措置児童等の保護などのため必要な措置を講じます(第33条の14)。

他の選択肢が不適切な理由

・審議会の承認:所管行政庁は講じた措置を審議会等(都道府県児童福祉審議会など)に報告し、審議会等は意見を述べることができるとされています(第33条の15)。承認を得る仕組みではありません。
・5年ごとにこども家庭庁長官が公表:公表は毎年度で、公表するのは内閣総理大臣及び都道府県知事です(第33条の16)。
・通告先は児童相談所長に限られる:通告先は都道府県知事又は市町村長です(第33条の12第1項)。児童委員を介して通告することもできます。

【覚え方のポイント】
被措置児童等虐待の流れは「発見→通告(都道府県知事又は市町村長)→事実確認・必要な措置(所管行政庁)→都道府県児童福祉審議会等の関与→毎年度の公表」。閉ざされた場所だからこそ「外の目」を入れる仕組みになっています。
問96-6

児童養護施設の職員Eさんは、夜間に大声を出した入所児童の腕を、同僚の職員が強くつかんで廊下を引きずる場面を目撃した。Eさんの対応として、最も適切なものはどれか。

  • ①まずは同僚本人と話し合い、改善が見られない場合に限って施設長に相談する。
  • ②同僚本人に注意し、施設内の職員会議で共有するにとどめて、外部には知らせない。
  • ③子どもの安全を確保し施設長に報告するとともに、都道府県等への通告も速やかに行う。
  • ④施設長の許可が得られるまでは、都道府県等への通告は控えなければならないと考える。
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正解 ③子どもの安全を確保し施設長に報告するとともに、都道府県等への通告も速やかに行う。
解説

子どもの腕を強くつかんで引きずる行為は、身体に外傷が生じるおそれのある暴行であり、被措置児童等虐待にあたる可能性が高い行為です。児童福祉法第33条の12は、被措置児童等虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに都道府県知事又は市町村長に通告しなければならないと定めています。施設の職員もこの義務を負い、施設長の許可は条件になっていません。まず子どもの安全と心身の状態を確認し、施設長にも報告して組織として対応するとともに、通告を行います。施設職員は、通告をしたことを理由に解雇その他不利益な取扱いを受けないとされています。

他の選択肢が不適切な理由

・同僚と話し合い、改善がなければ相談:通告は発見した時点で速やかに行う義務があり、様子を見ている間に子どもの安全が守られず、虐待が繰り返されるおそれがあります。
・施設内の共有にとどめる:施設内だけで処理すると、問題が見過ごされたり隠されたりする危険があります。外部の目による確認が制度の趣旨です。
・施設長の許可まで通告を控える:通告は発見した者の義務であり、施設長の許可を待つ必要はありません。

【覚え方のポイント】
職員による虐待を見たら「子どもの安全確認→報告→通告(都道府県知事又は市町村長)」。「通告者は不利益を受けない」「守秘義務より通告が優先」という保護の規定もセットで覚えておきましょう。
問106-6

被措置児童等虐待の通告等に関する児童福祉法の規定として、誤っているものはどれか。

  • ①被措置児童等は、被措置児童等虐待を受けたときは、その旨を届け出ることができる。
  • ②施設職員等は、通告をしたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いを受けない。
  • ③被措置児童等虐待の通告は、児童委員を介して行うことができるとされている。
  • ④虚偽であると知りながら行った通告も、守秘義務違反に問われないよう保護される。
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正解 ④虚偽であると知りながら行った通告も、守秘義務違反に問われないよう保護される。
解説

児童福祉法第33条の12第5項は、刑法の秘密漏示罪など守秘義務に関する規定は、一般通告(虚偽であるもの及び過失によるものを除く)をすることを妨げるものと解釈してはならないと定めています。つまり、守秘義務との関係で保護されるのは、事実に基づく誠実な通告であり、虚偽の通告は保護の対象外です。通告しやすくするための保護規定を、他人をおとしめるために悪用させないための限定です。ただし、「虐待と思われた」段階での通告は虚偽ではなく、結果として虐待でなかったとしても、確証がないことを理由に通告をためらう必要はありません。

他の選択肢が適切な理由

・被措置児童等本人の届出:第33条の12第4項で、被措置児童等は、被措置児童等虐待を受けたときは、その旨を都道府県知事又は市町村長に届け出ることができるとされています。正しい記述です。
・不利益取扱いの禁止:第33条の12第6項で、施設職員等は、一般通告をしたことを理由として、解雇その他不利益な取扱いを受けないとされています。正しい記述です。
・児童委員を介した通告:第33条の12第2項で、一般通告は児童委員を介して行うことができるとされています。正しい記述です。

【覚え方のポイント】
被措置児童等虐待の通告の保護は「守秘義務より優先」「不利益取扱いの禁止」「本人も届出可」。ただし「虚偽・過失による通告は保護の対象外」という例外がある、と押さえておくと、やや難しい問題にも対応できます。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 社会的養護の一問一答

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