2026年版・6-5

支援の実際と自立支援の一問一答

保育士 筆記試験「社会的養護」から、支援の実際と自立支援に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-5

児童養護施設で暮らす高校3年生のCさんは、卒業後に就職して一人暮らしを始める予定である。施設の職員の関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①退所後の相談は児童相談所が担うため、施設は退所日までに支援を終えられるよう準備する。
  • ②退所前から金銭管理や調理などを練習し、退所後の相談先を伝えて、退所後も関わり続ける。
  • ③本人の自己決定を尊重し、就職先や住まいは本人に探させて、職員は結果の報告を受ける。
  • ④18歳での自立を前提とし、措置延長などの制度は本人から希望があったときだけ紹介する。
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正解 ②退所前から金銭管理や調理などを練習し、退所後の相談先を伝えて、退所後も関わり続ける。
解説

社会的養護のもとで育った若者は、家族の支えを得にくいまま、18歳前後で一人暮らしや就職を始めることが多く、生活・仕事・人間関係のつまずきが重なると孤立しやすい状況にあります。そのため、退所前から金銭管理、調理、各種手続きなどの生活技術を練習するリービングケアと、退所後も相談に応じ、見守り続けるアフターケアが大切です。児童福祉法第41条は、児童養護施設の目的に「退所した者に対する相談その他の自立のための援助」を含めています。あわせて、社会的養護自立支援拠点事業などの相談先を伝えておくことで、困ったときに頼れる場所を確保できます。

他の選択肢が不適切な理由

・退所日までに支援を終える:退所した者への相談その他の援助(アフターケア)は、児童養護施設自身の目的の一つです(第41条)。慣れ親しんだ施設とのつながりを退所で断つことは、孤立を深めます。
・本人に探させ結果の報告を受ける:本人の意思を尊重することは大切ですが、頼れる家族がいない若者には、自己決定を支えるための情報提供や助言、一緒に考える関わりが必要です。
・希望があったときだけ制度を紹介:制度を知らなければ希望も出せません。必要な場合は満20歳まで措置を延長でき(第31条)、児童自立生活援助事業(年齢要件の弾力化あり)や社会的養護自立支援拠点事業なども利用できるので、職員の側から情報を伝えます。

【覚え方のポイント】
自立支援は「入所前後(アドミッションケア)→入所中(インケア)→退所準備(リービングケア)→退所後(アフターケア)」の一連の流れ。特に「退所してからが本番」という意識でアフターケアを位置づけましょう。
問26-5

社会的養護における支援の段階のうち、施設を退所する前の時期に、退所後の生活に向けて生活技術の習得や進路・住まいの準備などを行う支援を何というか。

  • ①アドミッションケア
  • ②インケア
  • ③リービングケア
  • ④アフターケア
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正解 ③リービングケア
解説

リービングケア(退所準備のケア)は、施設や里親家庭を離れる前の時期に、退所後の生活を見据えて、金銭管理、調理、洗濯、公的な手続き、進学・就職の準備、住まいの確保などを支援するものです。社会的養護の支援は、入所の段階から退所後まで切れ目なく行われる必要があり、一般に、アドミッションケア(入所前後のケア)、インケア(入所中の日常生活を通じたケア)、リービングケア、アフターケア(退所後のケア)の4つの段階に整理されます。

他の選択肢が不適切な理由

・アドミッションケア:入所前後の時期に、子どもの不安を和らげ、なぜ施設で暮らすのかを子どもに分かるように説明し、新しい生活に適応できるよう支えるケアです。
・インケア:入所中の日常生活の中で、安心・安全な生活の保障、心の回復、学習や生活習慣の支援などを行うケアです。
・アフターケア:退所した後に、生活や就労の相談に応じ、見守りを続けるケアです。児童養護施設などの目的に含まれています。

【覚え方のポイント】
英語の意味で覚えます。admission(入所)→in(中)→leaving(離れる)→after(後)。「退所前=リービング」「退所後=アフター」の区別が最も問われます。
問36-5

社会的養護関係施設における退所者への支援(アフターケア)に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①児童養護施設の目的には、退所した者に対する相談その他の自立のための援助が含まれている。
  • ②乳児院の目的には、退院した者について相談その他の援助を行うことが含まれている。
  • ③児童自立支援施設の目的には、退所した者について相談その他の援助を行うことが含まれている。
  • ④母子生活支援施設は、退所した者に対する相談その他の援助を行うことを目的としていない。
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正解 ④母子生活支援施設は、退所した者に対する相談その他の援助を行うことを目的としていない。
解説

母子生活支援施設の目的を定める児童福祉法第38条は、母子を保護し、自立の促進のために生活を支援することに加えて、「あわせて退所した者について相談その他の援助を行うこと」を目的に含めています。したがって、この記述は誤りです。退所した者への相談援助(アフターケア)は、2004年の児童福祉法改正で、乳児院、母子生活支援施設、児童養護施設、情緒障害児短期治療施設(現在の児童心理治療施設)、児童自立支援施設の5つの施設の目的として、そろって法律に明記されました。それ以前は職員の熱意に頼る部分が大きかったアフターケアを、施設の本来の業務として位置づけたものです。

他の選択肢が適切な理由

・児童養護施設:第41条に「退所した者に対する相談その他の自立のための援助」と明記されており、正しい記述です。
・乳児院:第37条に「退院した者について相談その他の援助を行う」と明記されており、正しい記述です。
・児童自立支援施設:第44条に「退所した者について相談その他の援助を行う」と明記されており、正しい記述です。

【覚え方のポイント】
社会的養護関係施設の目的の条文は、どれも「あわせて退所(退院)した者について相談その他の援助を行う」で締めくくられています。2004年改正で5施設にそろって入った、と覚えましょう。乳児院だけは「入院・退院」という言葉を使う点も押さえておきます。
問46-5

次の文は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第44条の規定である。(A)〜(C)にあてはまる語句の組み合わせとして正しいものはどれか。
児童養護施設における養護は、児童に対して( A )を整えるとともに、生活指導、学習指導、職業指導及び( B )の調整を行いつつ児童を養育することにより、児童の心身の健やかな成長とその( C )を支援することを目的として行わなければならない。

  • ①A 安定した生活環境 B 家庭環境 C 自立
  • ②A 集団生活の規律 B 学校環境 C 就労
  • ③A 安定した生活環境 B 学校環境 C 就労
  • ④A 集団生活の規律 B 家庭環境 C 自立
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正解 ①A 安定した生活環境 B 家庭環境 C 自立
解説

児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第44条は、児童養護施設における養護の目的を、児童に対して安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、職業指導及び家庭環境の調整を行いつつ児童を養育することにより、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援することと定めています。虐待や分離体験を経験した子どもにとって、まず「安心して暮らせる安定した生活」があることが回復と成長の土台になります。そのうえで、家族との関係の調整を行い、将来の自立を支えるという流れになっています。

他の選択肢が不適切な理由

・A 集団生活の規律:条文は「安定した生活環境」です。規律を優先する管理的な養育は、現在の社会的養護の考え方とは異なります。
・B 学校環境:条文は「家庭環境」の調整です。基準第45条第4項では、家庭環境の調整は親子関係の再構築等が図られるように行うとされています。
・C 就労:条文は「自立」です。就労はその一部ですが、生活・人間関係などを含む広い意味での自立の支援が目的とされています。

【覚え方のポイント】
児童養護施設の養護は「安定した生活環境+4つの指導・調整(生活・学習・職業・家庭環境)→健やかな成長と自立」。第45条で4つそれぞれの行い方が定められている、とセットで覚えましょう。
問56-5

社会的養護のもとで暮らす子どもが、信頼できる大人と一緒に、自分の生い立ちや家族のこと、過去の出来事などを整理し、過去・現在・未来をつなげて自分の人生を肯定的に受け止められるよう支援する取組を何というか。

  • ①ペアレント・トレーニング
  • ②ソーシャルスキル・トレーニング
  • ③ライフストーリーワーク
  • ④ケースカンファレンス
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正解 ③ライフストーリーワーク
解説

ライフストーリーワークは、社会的養護のもとで暮らす子どもが、信頼できる大人と一緒に、自分の生い立ち、家族のこと、なぜ家族と離れて暮らしているのかなどを整理し、過去・現在・未来をつなげて理解していく取組です。生い立ちに空白や誤解があると、子どもは「自分のせいで家族と暮らせなくなった」などと思い込み、自己肯定感を持ちにくくなることがあります。事実を年齢に応じて知り、自分の歴史を肯定的に受け止め直すことで、アイデンティティの形成と将来への見通しを支えます。写真やアルバム、成長の記録なども活用されます。

他の選択肢が不適切な理由

・ペアレント・トレーニング:保護者が子どもの行動への効果的な関わり方を学ぶプログラムで、子ども自身が生い立ちを整理する取組ではありません。
・ソーシャルスキル・トレーニング:挨拶、気持ちの伝え方、断り方など、対人関係に必要な社会的な技能を練習して身につける訓練です。
・ケースカンファレンス:支援に関わる職員や関係機関が集まり、一人一人の子どもの支援方針を検討する会議です。

【覚え方のポイント】
「ライフ(人生)+ストーリー(物語)+ワーク(作業)」=自分の人生の物語を一緒に整理する作業。里親家庭での「真実告知」と深く関わる取組として、あわせて覚えておきましょう。
問66-5

社会的養護関係施設における子どもへの心理的な支援に関する記述として、不適切なものはどれか。

  • ①心理療法担当職員は、心理療法が必要な子どもに対して個別や集団での心理療法を行う。
  • ②安心できる日常生活の中で大切にされる体験を積むことも、心の回復を支える支援になる。
  • ③必要に応じて、児童相談所や医療機関と連携して、子どもの心のケアを進めていく。
  • ④心理療法の内容は、生活担当の保育士や児童指導員とは共有しないことを原則とする。
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正解 ④心理療法の内容は、生活担当の保育士や児童指導員とは共有しないことを原則とする。
解説

虐待などで傷ついた子どもの回復には、心理療法担当職員による専門的な心理療法とともに、日常生活そのものが大きな意味を持ちます。毎日決まった時間に食事が出る、困ったときに大人が助けてくれる、失敗しても見捨てられない、といった当たり前の経験の積み重ねが、安心感や信頼感、自己肯定感を育てるからです。そのため、心理職と生活を担う保育士・児童指導員が情報を共有し、生活支援と心理的支援を一体的に行うことが求められます。心理療法の内容を生活担当の職員と共有しないことを原則とするのは誤りで、子どもの了解や伝え方に配慮しつつ、必要な情報を共有して支援を組み立てます。

他の選択肢が適切な理由

・心理療法担当職員による心理療法:児童福祉施設の設備及び運営に関する基準で、心理療法が必要な子どもが一定数以上いる場合に置くこととされた職員が担う支援で、適切な記述です。
・日常生活での体験による回復:社会的養護の原理「回復をめざした支援」で示されている考え方で、適切な記述です。
・児童相談所や医療機関との連携:専門的な診断や治療が必要な場合など、関係機関との連携は欠かせず、適切な記述です。

【覚え方のポイント】
社会的養護の心のケアは「生活の場でのケア(ケアワーク)」と「専門的な心理療法」の両輪。心理職と生活担当職員が情報を共有しないやり方は、この一体性に反します。
問76-5

乳児院で暮らす1歳半のDちゃんが、養育里親に委託されることになった。措置変更にあたっての関わりとして、最も適切なものはどれか。

  • ①愛着の混乱を防ぐため、乳児院の担当養育者は交流に加わらず、里親だけが面会を重ねる。
  • ②乳児院と里親が連携し、段階的な交流を重ねたうえで、生活習慣や好みなどを丁寧に引き継ぐ。
  • ③里親家庭になじむまでの間は、乳児院の職員は里親宅への訪問や連絡を控えるようにする。
  • ④引継ぎは病歴や予防接種の記録に絞り、生活習慣は里親家庭で新たに作っていけるようにする。
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正解 ②乳児院と里親が連携し、段階的な交流を重ねたうえで、生活習慣や好みなどを丁寧に引き継ぐ。
解説

乳幼児にとって、慣れ親しんだ養育者や環境から離れることは大きな負担です。そのため、措置変更にあたっては、乳児院の職員と里親が連携し、面会や外出、外泊などの段階的な交流を重ねて、子どもが新しい養育者との関係を少しずつ築けるようにします。あわせて、睡眠や食事のリズム、好きな遊び、安心できる関わり方などの生活習慣や好み、成長の記録を丁寧に引き継ぐことで、子どもの生活の連続性を守ります。社会的養護の原理「継続的支援と連携アプローチ」の具体的な実践です。

他の選択肢が不適切な理由

・担当養育者は交流に加わらない:慣れ親しんだ担当養育者が一緒にいることで、子どもは安心して新しい大人に近づけます。担当養育者から里親へ、関係を橋渡ししていくことが大切です。
・なじむまで訪問や連絡を控える:委託直後こそ、里親は育児の不安を抱えやすい時期です。乳児院の里親支援専門相談員などが里親を支えるなど、継続的な支援が求められています。
・医療の記録だけを引き継ぐ:睡眠や食事のリズム、好きな遊び、安心できる関わり方などの生活習慣を引き継ぐことで、子どもの生活の連続性が守られます。成長の記録は、その子の生い立ちを後から知る手がかりにもなり、将来のライフストーリーワークにも欠かせません。

【覚え方のポイント】
措置変更の3原則は「段階的に移る」「生活と記録を引き継ぐ」「移った後も支え続ける」。子どもの生活と育ちの記録を途切れさせない、と覚えましょう。
問86-5

児童福祉法において、都道府県が行わなければならない業務として定められているものはどれか。

  • ①措置解除者等の実情を把握し、その自立のために必要な援助を行うこと
  • ②こども家庭センターを設置し、妊産婦や子育て家庭を包括的に支援すること
  • ③保育を必要とする乳児・幼児について、保育所において保育を行うこと
  • ④乳児のいる全ての家庭を訪問する乳児家庭全戸訪問事業を行うこと
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正解 ①措置解除者等の実情を把握し、その自立のために必要な援助を行うこと
解説

2022年の児童福祉法改正で、都道府県の業務として、措置解除者等の実情を把握し、その自立のために必要な援助を行うことが明記されました(第11条第1項第2号ヌ)。措置解除者等とは、児童養護施設などの措置を解除された者などをいいます。それまでは、退所した若者への支援は施設のアフターケアなどに頼る部分が大きく、地域によって差がありました。都道府県が社会的養護経験者の状況を把握し、社会的養護自立支援拠点事業や児童自立生活援助事業などを通じて、自立を公的に支える責任を明確にしたものです。

他の選択肢が不適切な理由

・こども家庭センターを設置し包括的に支援:児童福祉法第10条の2で、こども家庭センターの設置に努めなければならないとされているのは市町村です。都道府県の業務ではありません。
・保育所において保育を行う:児童福祉法第24条第1項で、保育を必要とする児童を保育所において保育しなければならないとされているのは市町村です。
・乳児家庭全戸訪問事業:児童福祉法第21条の10の2で、乳児家庭全戸訪問事業を行うよう努めるとされているのは市町村です。

【覚え方のポイント】
子どもや家庭に身近な支援(こども家庭センター・保育の実施・乳児家庭全戸訪問)は市町村、社会的養護の措置と措置解除者等の自立支援は都道府県、と役割分担で整理します。
2022年改正の自立支援は「都道府県の義務としての実情把握と援助(第11条)」「児童自立生活援助事業の年齢要件の弾力化」「社会的養護自立支援拠点事業の創設」の3点セットで覚えましょう。
問96-5

児童養護施設での日常生活の支援として、最も適切なものはどれか。

  • ①外出時のトラブルを防ぐため、中高生の外出も必ず職員が付き添うようにしておく。
  • ②買い物や調理、小遣いの管理など、退所後の生活に必要な体験を日常で積めるようにする。
  • ③小遣いは職員が預かって管理し、必要なときに必要な額だけを子どもへ渡すようにしている。
  • ④調理は衛生管理のため職員が担い、子どもには配膳と後片付けだけを手伝ってもらう。
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正解 ②買い物や調理、小遣いの管理など、退所後の生活に必要な体験を日常で積めるようにする。
解説

社会的養護のもとで暮らす子どもにも、一般の家庭の子どもと同じような「あたりまえの生活」を保障することが大切です。家庭で育つ子どもは、家族の買い物について行ったり、料理を手伝ったり、小遣いをやりくりしたりする中で、自然と生活の力を身につけていきます。施設でも、年齢や発達に応じて、買い物、調理、金銭管理などの経験を日常の中で積めるよう工夫することが、退所後の自立につながります。児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第45条も、生活指導は将来自立した生活を営むために必要な知識及び経験を得ることができるように行うとしています。

他の選択肢が不適切な理由

・中高生の外出にも必ず付き添う:安全への配慮は必要ですが、年齢に応じて地域で過ごす経験を奪うことは、社会性や自立に必要な力の育ちを妨げます。
・小遣いを職員が預かって管理:自分でやりくりする経験がないまま退所すると、一人暮らしで金銭トラブルに陥りやすくなります。年齢に応じて自分で管理する経験を積ませます。
・調理は職員が担い配膳だけ手伝う:衛生への配慮は必要ですが、調理の経験を積めないまま退所すると、一人暮らしの食生活に困ることにつながります。

【覚え方のポイント】
施設での生活支援の合言葉は「あたりまえの生活」と「生活の中での自立支援」。小規模グループケアや地域小規模児童養護施設では、こうした経験を積みやすいことも利点とされています。
問106-5

社会的養護における家族への支援と家庭復帰に関する記述として、誤っているものはどれか。

  • ①保護者が子どもへの関わり方を学べるよう、養育の方法に関するプログラムなどを活用する。
  • ②家庭復帰に向けては、面会や外出、外泊などの交流を段階的に進めていくことが大切である。
  • ③家庭復帰の判断は、施設だけで決めず、児童相談所と連携し家庭の状況を確認して行う。
  • ④子どもが家庭に復帰した時点で、施設や児童相談所の関わりは終了することとされている。
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正解 ④子どもが家庭に復帰した時点で、施設や児童相談所の関わりは終了することとされている。
解説

家庭復帰は支援のゴールではなく、新たなスタートです。親子が再び一緒に暮らし始めた直後は、生活のリズムの変化や養育の負担から、再び不適切な養育が起きるリスクもあります。そのため、家庭復帰後も、施設のアフターケア、児童相談所による指導や見守り、市町村のこども家庭センターや要保護児童対策地域協議会による支援など、関係機関が連携して継続的に関わることが求められます。2022年の児童福祉法改正で創設された親子再統合支援事業も、親子の再統合が必要な児童と保護者を支える事業です。

他の選択肢が適切な理由

・保護者が関わり方を学ぶプログラム:ペアレント・トレーニングなどを通じて保護者の養育力を高めることは、家庭復帰に向けた重要な支援で、適切な記述です。
・段階的な交流:面会、外出、外泊と段階を踏み、親子の関係や家庭の状況を確かめながら進めることが大切で、適切な記述です。
・児童相談所との連携による判断:措置の解除は都道府県(児童相談所)の権限であり、施設と児童相談所が情報を共有して判断します。適切な記述です。

【覚え方のポイント】
家族支援の流れは「保護者への支援(家庭支援専門相談員・プログラム)→段階的な交流→児童相談所と連携した判断→家庭復帰後の継続的な見守り」。「復帰したら終わり」ではない、と覚えましょう。
保育士 筆記試験の問題を続けて解く(全1000問) 社会的養護の一問一答

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