2026年版・5-7

財務諸表の見方の一問一答

証券外務員一種「関連科目」から、財務諸表の見方に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-7

貸借対照表に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①貸借対照表は、一会計期間の収益と費用の状況を示す計算書である
  • ②貸借対照表の借方は資産、貸方は負債と純資産で構成されている
  • ③貸借対照表の純資産の部は、株主資本のみで構成されている
  • ④貸借対照表は、資産の合計と負債の合計が必ず一致する計算書だ
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正解 ②貸借対照表の借方は資産、貸方は負債と純資産で構成されている
解説
貸借対照表は、決算日という一定時点における財政状態を示す計算書です。
左側である借方には、集めた資金がどのような形で運用されているかを示す資産が並びます。右側である貸方には、その資金をどこから調達したかを示す負債と純資産が並びます。
負債は返済義務のある他人資本、純資産は返済義務のない自己資本を中心とした部分です。同じ資金の調達と運用を左右から見ているため、資産の合計は負債と純資産の合計に必ず一致します。

他の選択肢が誤りである理由
一会計期間の収益と費用の状況を示すという記述は誤りです。それは損益計算書の役割であり、貸借対照表は一時点の残高を示します。
純資産の部が株主資本のみで構成されるという記述も誤りです。純資産には、評価・換算差額等や新株予約権といった株主資本以外の項目も含まれます。
資産の合計と負債の合計が一致するという記述も誤りです。一致するのは資産の合計と、負債および純資産の合計です。

覚え方のポイント
「右で集めて左で使う」と覚えます。貸借対照表は一時点の写真、損益計算書は一期間の動画にあたります。
問25-7

資産および負債の流動・固定の区分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①受取手形や売掛金は、1年基準によって固定資産に区分される
  • ②建物や機械装置は、流動資産の部に計上される資産である
  • ③1年以内に返済期限が到来する借入金は、固定負債に区分される
  • ④営業循環にある売掛金や棚卸資産は、流動資産に区分される
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正解 ④営業循環にある売掛金や棚卸資産は、流動資産に区分される
解説
資産と負債を流動と固定に分ける基準には、正常営業循環基準と1年基準の二つがあります。
まず正常営業循環基準が適用され、仕入から製造、販売、代金回収という営業サイクルの中にある項目は、回収までの期間にかかわらず流動項目とされます。売掛金、受取手形、棚卸資産がこれにあたります。
営業サイクルの外にある項目については1年基準が適用され、決算日の翌日から1年以内に現金化または支払期限が到来するものが流動、それを超えるものが固定に区分されます。

他の選択肢が誤りである理由
受取手形や売掛金が1年基準で固定資産に区分されるという記述は誤りです。これらは営業循環の中にあるため流動資産です。
建物や機械装置を流動資産とする記述も誤りで、長期にわたり事業に用いる有形固定資産です。
1年以内に返済期限が到来する借入金を固定負債とする記述も誤りです。1年基準により流動負債に区分されます。

覚え方のポイント
「まず営業サイクルの内か外かを見て、外なら1年で切る」という二段階の順序で判断します。
問35-7

貸借対照表の純資産の部に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①純資産の部は、株主資本と株主資本以外の項目とに区分される
  • ②自己株式は、純資産の部に加算する形で計上される項目である
  • ③利益剰余金は、株主が払い込んだ金額を表す項目のことをいう
  • ④新株予約権は、貸借対照表の負債の部に計上される項目である
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正解 ①純資産の部は、株主資本と株主資本以外の項目とに区分される
解説
純資産の部は、株主資本と、それ以外の項目とに大きく区分されます。
株主資本には、資本金、資本剰余金、利益剰余金、そして控除項目である自己株式が含まれます。資本金と資本剰余金は株主が払い込んだ元手を、利益剰余金は会社が稼いで社内に留保した利益を表します。
株主資本以外の項目には、その他有価証券評価差額金などの評価・換算差額等や、新株予約権が含まれます。これらは株主が払い込んだ元手でも稼いだ利益でもないため、株主資本とは区別して表示されます。

他の選択肢が誤りである理由
自己株式を加算する形で計上するという記述は誤りです。自己株式は、株主への払戻しという性質から株主資本の控除項目として表示されます。
利益剰余金を株主が払い込んだ金額とする記述も誤りで、払い込まれた金額は資本金と資本剰余金です。
新株予約権を負債の部に計上するという記述も誤りです。新株予約権は純資産の部に表示されます。

覚え方のポイント
「元手は資本金と資本剰余金、稼ぎは利益剰余金、買い戻した自社株はマイナス」と株主資本の中身を整理します。
問45-7

損益計算書に表示される利益に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①売上総利益は、売上高から販売費及び一般管理費を引いて算出する
  • ②経常利益は、営業利益に特別利益を加えて特別損失を引いた額だ
  • ③営業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を引いて求める
  • ④当期純利益は、税引前当期純利益に法人税等を加算して算出する
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正解 ③営業利益は、売上総利益から販売費及び一般管理費を引いて求める
解説
損益計算書は、五つの利益を段階的に示すことで、利益がどこから生まれたのかを明らかにします。
売上高から売上原価を引いたものが売上総利益であり、商品やサービスそのものの利幅を表します。そこから、販売活動や管理活動にかかった販売費及び一般管理費を差し引いたものが営業利益です。営業利益は本業の稼ぐ力を示す最も重要な段階利益です。
さらに、受取利息や支払利息などの営業外損益を加減すると経常利益、特別損益を加減すると税引前当期純利益、法人税等を差し引くと当期純利益になります。

他の選択肢が誤りである理由
売上総利益を売上高から販売費及び一般管理費を引いて求めるという記述は誤りです。差し引くのは売上原価です。
経常利益を営業利益に特別損益を加減して求めるという記述も誤りで、加減するのは営業外損益です。
当期純利益を税引前当期純利益に法人税等を加算して求めるという記述も誤りです。法人税等は加算ではなく差し引きます。

覚え方のポイント
「本業の利幅、本業の利益、財務も含めた実力、臨時要因込み、税引後」と五段階の意味づけで順番を覚えます。
問55-7

営業外損益および特別損益に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①受取利息は、営業外費用として損益計算書に計上される項目だ
  • ②支払利息は、営業外費用として経常利益の計算に反映される
  • ③固定資産売却益は、営業外収益として計上される項目である
  • ④災害による損失は、販売費及び一般管理費として計上される
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正解 ②支払利息は、営業外費用として経常利益の計算に反映される
解説
営業外損益は、本業以外の活動から経常的に生じる損益であり、その中心は資金の調達と運用に関わる項目です。
借入金に対して支払う支払利息は、毎期継続して発生する財務活動の費用であるため、営業外費用に計上され、経常利益の計算に反映されます。逆に、預金や貸付金から生じる受取利息は営業外収益です。
これに対し特別損益は、固定資産の売却や災害による損失など、その期に臨時に発生した損益を表します。経常利益と区別することで、実力としての収益力が読み取れるようになっています。

他の選択肢が誤りである理由
受取利息を営業外費用とする記述は誤りで、収入であるため営業外収益に計上されます。
固定資産売却益を営業外収益とする記述も誤りです。固定資産の売却は臨時の事象であり、特別利益に計上されます。
災害による損失を販売費及び一般管理費とする記述も誤りで、臨時かつ巨額の損失として特別損失に計上されます。

覚え方のポイント
「毎期繰り返すなら営業外、その期限りなら特別」と、発生の反復性で区分すると判断できます。
問65-7

株主資本等変動計算書の内容として、正しいものはどれか。

  • ①一会計期間の資金の増減を、三つの活動に区分して示す書類である
  • ②一定の時点における資産と負債の残高を示すための書類である
  • ③一会計期間の収益と費用を対応させて利益を示す書類である
  • ④純資産の部の各項目について、期中の変動を示すための書類である
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正解 ④純資産の部の各項目について、期中の変動を示すための書類である
解説
株主資本等変動計算書は、貸借対照表の純資産の部に計上された各項目について、期首残高から期末残高までの変動事由と金額を示す計算書類です。
純資産は、剰余金の配当、当期純利益の計上、自己株式の取得や処分、新株の発行など、さまざまな要因で動きます。貸借対照表だけでは期首と期末の残高しか分からず、その間に何があったのかが読み取れません。
そこで変動の内訳を独立の計算書として示し、株主への還元と内部留保の状況を明らかにしています。

他の選択肢が誤りである理由
資金の増減を三つの活動に区分して示すという記述は誤りで、それはキャッシュ・フロー計算書の説明です。
一定時点の資産と負債の残高を示すという記述も誤りで、これは貸借対照表にあたります。
収益と費用を対応させて利益を示すという記述も誤りです。これは損益計算書の役割です。

覚え方のポイント
「貸借対照表の純資産の部だけを取り出して、その一年間の動きを説明する書類」と位置づけて覚えます。
問75-7

ある会社の流動資産が2,400万円、固定資産が3,600万円、流動負債が1,500万円、固定負債が2,000万円であるとき、流動比率はいくらか。

  • ①160.0%
  • ②62.5%
  • ③60.0%
  • ④260.0%
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正解 ①160.0%
解説
流動比率を求める問題です。流動比率は、1年以内に支払わなければならない流動負債を、1年以内に現金化できる流動資産でどれだけ賄えるかを示す短期の支払能力の指標です。
(1) 流動比率=流動資産÷流動負債×100
(2) 流動比率=2,400万円÷1,500万円×100=160.0%
(3) したがって答えは160.0%となります。
一般に100%を超えていれば短期の支払能力があるとされ、200%以上あれば安全性が高いと評価されます。固定資産と固定負債はこの計算には用いません。

他の選択肢が誤りである理由
62.5%は、流動負債1,500万円を流動資産2,400万円で割ってしまった値であり、分母と分子が逆になっています。
60.0%は、総資産6,000万円に対する固定資産3,600万円の割合を計算した値であり、固定資産比率にあたります。流動比率とは別の指標です。
260.0%は、流動資産2,400万円に流動負債1,500万円を加えた3,900万円を流動負債で割った値です。分子に加える必要のない流動負債を含めた誤りです。

覚え方のポイント
安全性の比率は「短期の支払能力は流動比率と当座比率、長期の安定性は自己資本比率と固定比率」と対象期間で整理します。
問85-7

ある会社の現金預金が800万円、受取手形が300万円、売掛金が500万円、棚卸資産が400万円、流動負債が1,200万円であるとき、当座比率はいくらか。

  • ①166.7%
  • ②75.0%
  • ③133.3%
  • ④108.3%
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正解 ③133.3%
解説
当座比率を求める問題です。当座比率は流動比率よりも厳しく短期の支払能力を測る指標で、流動資産のうち換金性の高い当座資産だけを用います。
(1) 当座資産=現金預金800万円+受取手形300万円+売掛金500万円=1,600万円
(2) 当座比率=当座資産÷流動負債×100=1,600万円÷1,200万円×100=133.3%
(3) したがって答えは133.3%となります。
棚卸資産は、売れなければ現金にならず、値引きを迫られる可能性もあるため当座資産に含めません。この点が流動比率との違いです。

他の選択肢が誤りである理由
166.7%は、棚卸資産400万円まで含めた2,000万円で計算した値であり、これは流動比率にあたります。
75.0%は、流動負債1,200万円を当座資産1,600万円で割ってしまった値で、分母と分子が逆になっています。
108.3%は、受取手形300万円を当座資産に含め忘れ、1,300万円で計算した値です。当座資産の構成を数え落とすとこの値になります。

覚え方のポイント
「当座資産は現金預金・受取手形・売掛金・有価証券。棚卸資産は入らない」と構成を暗記し、100%以上が一つの目安と押さえます。
問95-7

ある会社の総資産が5,000万円、負債合計が3,500万円(うち固定負債1,500万円)であるとき、自己資本比率はいくらか。

  • ①70.0%
  • ②30.0%
  • ③42.9%
  • ④233.3%
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正解 ②30.0%
解説
自己資本比率を求める問題です。自己資本比率は、総資本のうち返済義務のない自己資本がどれだけを占めるかを示す、長期的な安全性の指標です。
(1) 自己資本=総資産-負債合計=5,000万円-3,500万円=1,500万円
(2) 自己資本比率=自己資本÷総資本×100=1,500万円÷5,000万円×100=30.0%
(3) したがって答えは30.0%となります。
自己資本比率が高いほど、借入れに頼らずに資産を保有していることになり、景気の悪化にも耐えやすい財務体質と評価されます。

他の選択肢が誤りである理由
70.0%は、負債合計3,500万円が総資産に占める割合であり、他人資本の比率です。
42.9%は、自己資本1,500万円を負債合計3,500万円で割った値であり、分母を総資本としていません。
233.3%は、負債合計を自己資本で割った値で、これは負債比率にあたります。

覚え方のポイント
分母は総資本、すなわち負債と純資産の合計です。「自己資本比率の分母は総資産と同額」と覚えると、分母の取り違えを防げます。
問105-7

ある会社の固定資産が2,400万円、自己資本が1,600万円、固定負債が800万円であるとき、固定比率はいくらか。

  • ①100.0%
  • ②66.7%
  • ③300.0%
  • ④150.0%
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正解 ④150.0%
解説
固定比率を求める問題です。固定比率は、長期にわたって資金が固定される固定資産を、返済義務のない自己資本でどれだけ賄えているかを示す指標です。
(1) 固定比率=固定資産÷自己資本×100
(2) 固定比率=2,400万円÷1,600万円×100=150.0%
(3) したがって答えは150.0%となります。
固定比率は100%以下であることが望ましいとされます。本問では100%を上回っており、固定資産の一部を他人資本で賄っている状態です。ただし固定負債800万円を加えた固定長期適合率は2,400万円÷2,400万円×100=100.0%であり、長期資金の範囲には収まっています。

他の選択肢が誤りである理由
100.0%は、自己資本と固定負債の合計で計算した固定長期適合率の値であり、固定比率ではありません。
66.7%は、自己資本を固定資産で割った値で、分母と分子が逆になっています。
300.0%は、固定資産を固定負債で割った値であり、自己資本を分母としていません。

覚え方のポイント
「固定比率の分母は自己資本だけ、固定長期適合率の分母は自己資本+固定負債」と、分母の違いで二つを区別します。

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