2026年版・5-6

財政・国際収支と為替の一問一答

証券外務員一種「関連科目」から、財政・国際収支と為替に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全620問) 関連科目の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-6

国の予算に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①補正予算は、国会の議決を経ずに内閣の決定で成立するものである
  • ②暫定予算は、本予算が成立した後もそのまま効力を有し続ける
  • ③本予算は、内閣が作成し閣議で決定すれば成立するものである
  • ④暫定予算は、本予算が年度開始までに成立しない場合に組まれる
答えと解説を見る
正解 ④暫定予算は、本予算が年度開始までに成立しない場合に組まれる
解説
国の予算は、内閣が作成して国会に提出し、国会の議決を経て成立します。財政に関する権限を国民の代表である国会が握るという財政民主主義の表れです。
予算には、当初に組まれる本予算のほか、年度の途中で追加や変更を行う補正予算、そして暫定予算があります。
暫定予算は、本予算が年度の開始までに成立しない場合に、必要な経費を賄うために組まれる一時的な予算です。本予算が成立すると暫定予算は失効し、暫定予算に基づく支出は本予算に吸収されます。

他の選択肢が誤りである理由
補正予算が国会の議決を経ずに成立するという記述は誤りです。補正予算も本予算と同じく国会の議決が必要です。
暫定予算が本予算の成立後も効力を有し続けるという記述も誤りで、本予算の成立とともに失効します。
本予算が閣議決定で成立するという記述も誤りです。閣議決定は国会へ提出するための手続にすぎず、成立には国会の議決が必要です。

覚え方のポイント
「予算はすべて国会の議決が必要」を原則に置き、暫定予算は本予算までのつなぎで、成立と同時に役目を終えると覚えます。
問25-6

国債に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①建設国債は、毎年度の特例法に基づいて発行される国債である
  • ②特例国債は、特別の法律に基づいて発行される赤字国債をいう
  • ③財政法は、国の歳出をすべて公債でまかなうことを認めている
  • ④国債の償還財源は、日本銀行の引受けによって確保されている
答えと解説を見る
正解 ②特例国債は、特別の法律に基づいて発行される赤字国債をいう
解説
財政法は、国の歳出は原則として公債や借入金以外の歳入で賄わなければならないと定めています。将来世代に負担を先送りしないための原則です。
ただし例外として、公共事業費などの財源については公債の発行が認められています。これが建設国債です。道路や施設は将来世代も利用するため、費用の一部を将来世代が負担することに合理性があると考えられています。
これに対し、それ以外の経費を賄うために発行される国債は特例国債、いわゆる赤字国債と呼ばれ、その都度、特別の法律を制定して発行されます。

他の選択肢が誤りである理由
建設国債が毎年度の特例法に基づくという記述は誤りです。建設国債の根拠は財政法自体にあり、特例法を要するのは特例国債です。
歳出をすべて公債でまかなうことを認めているという記述も誤りで、財政法は公債によらないことを原則としています。
償還財源が日本銀行の引受けで確保されるという記述も誤りです。財政法は原則として日本銀行による国債の引受けを禁じています。

覚え方のポイント
「建設国債は財政法のただし書、特例国債は毎年の特別法」という根拠法の違いが出題の中心です。
問35-6

プライマリーバランス(基礎的財政収支)の説明として、正しいものはどれか。

  • ①国債費を除く歳出と、公債金収入を除く歳入との差額をいう
  • ②歳入の総額と歳出の総額との差額を表す指標のことをいう
  • ③国債残高を名目GDPで割って求められる比率のことをいう
  • ④利払費を含む国債費の総額を示す指標のことをいう
答えと解説を見る
正解 ①国債費を除く歳出と、公債金収入を除く歳入との差額をいう
解説
プライマリーバランスは、過去の借金の元利払いにあたる国債費を除いた歳出を、借入れである公債金収入を除いた歳入で賄えているかどうかを示す指標です。
この収支が均衡していれば、その年の政策的な支出を、その年の税収などで賄えていることになります。過去の借金の返済分を別扱いにすることで、現在の財政運営が身の丈に合っているかを見ることができます。
赤字であれば、政策的な支出のために新たな借入れを重ねている状態であり、国債残高は増え続けます。財政健全化の目標として用いられる理由がここにあります。

他の選択肢が誤りである理由
歳入総額と歳出総額の差額とする記述は誤りです。予算では両者は一致するように組まれるうえ、国債費と公債金収入を除くという要点が抜けています。
国債残高を名目GDPで割った比率とする記述も誤りで、それは債務残高対GDP比という別の指標です。
利払費を含む国債費の総額を示すという記述も誤りです。国債費はプライマリーバランスの計算から除かれる項目です。

覚え方のポイント
「借金の返済分と新たな借入れを両方とも外して比べる」と手順で覚えると、似た指標と混同しません。
問45-6

財政の機能に含まれないものは、次のうちどれか。

  • ①資源配分の機能
  • ②所得の再分配機能
  • ③通貨の発行機能
  • ④経済の安定化機能
答えと解説を見る
正解 ③通貨の発行機能
解説
財政には、資源配分の調整、所得の再分配、経済の安定化という三つの機能があります。
資源配分の調整は、道路や防衛のように市場に任せても十分に供給されない公共財を、税を財源として供給する機能です。
所得の再分配は、累進課税や社会保障給付を通じて所得の格差を緩和する機能です。
経済の安定化は、景気に応じて歳出や減税を行う裁量的な政策と、累進課税や雇用保険が景気変動を自動的に和らげるビルトイン・スタビライザーの二つから成ります。

他の選択肢が誤りである理由
通貨の発行は中央銀行の役割であり、財政の機能ではありません。なお、硬貨の発行は政府が行いますが、これは財政の三機能として整理される項目ではありません。
資源配分の調整機能、所得の再分配機能、経済の安定化機能は、いずれも財政の三機能に含まれます。

覚え方のポイント
「配分・再分配・安定化」の三つで覚え、通貨や金利の調節は金融政策の領域だと切り分けます。
問55-6

国際収支統計に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①経常収支は、貿易収支と金融収支を合計したものとして算出されている
  • ②第二次所得収支には、対外投資から生じる利子や配当が計上される
  • ③サービス収支には、財の輸出入の金額そのものが計上される
  • ④経常収支は、貿易・サービス収支と第一次・第二次所得収支からなる
答えと解説を見る
正解 ④経常収支は、貿易・サービス収支と第一次・第二次所得収支からなる
解説
経常収支は、貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の三つから構成されます。
貿易・サービス収支は、財の輸出入を表す貿易収支と、輸送や旅行、知的財産権等使用料などを表すサービス収支に分かれます。
第一次所得収支は、対外的な投資から生じる利子や配当などの受払いです。対外資産の蓄積が進むと、この収支が経常収支を支える柱になります。
第二次所得収支は、対価を伴わない資金の移転であり、無償の資金援助や個人間の送金などが計上されます。

他の選択肢が誤りである理由
経常収支を貿易収支と金融収支の合計とする記述は誤りです。金融収支は経常収支とは別の区分であり、資産と負債の増減を記録します。
第二次所得収支に利子や配当が計上されるという記述も誤りで、これらは第一次所得収支に計上されます。
サービス収支に財の輸出入の金額そのものが計上されるという記述も誤りです。財の輸出入は貿易収支に計上され、サービス収支に入るのは輸送や旅行などの取引です。

覚え方のポイント
「モノとサービス」「投資から生まれる所得」「見返りのない移転」の三段構成として経常収支を整理します。
問65-6

金融収支に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①金融収支には、直接投資と証券投資のみが計上されている
  • ②金融収支には、外貨準備の増減も含まれることとなっている
  • ③金融収支は、経常収支に含まれる項目の一つとされている
  • ④対外資産の増加は、金融収支のマイナスとして計上されている
答えと解説を見る
正解 ②金融収支には、外貨準備の増減も含まれることとなっている
解説
金融収支は、居住者と非居住者の間の金融資産と負債の取引を記録する区分で、直接投資、証券投資、金融派生商品、その他投資、外貨準備の五つから構成されます。
外貨準備は、通貨当局が保有する対外資産であり、その増減も金融収支に計上されます。
金融収支は資産側を基準に記録するため、対外資産が増えればプラスとして表されます。経常収支の黒字は、その分だけ対外資産の増加として金融収支に現れるという関係にあります。

他の選択肢が誤りである理由
直接投資と証券投資のみとする記述は誤りです。金融派生商品、その他投資、外貨準備も金融収支の構成項目です。
金融収支が経常収支に含まれるという記述も誤りで、経常収支、資本移転等収支、金融収支は並列の区分です。
対外資産の増加をマイナスとして計上するという記述も誤りです。現行の国際収支統計では、対外資産の増加はプラスとして記録されます。

覚え方のポイント
「経常収支+資本移転等収支-金融収支+誤差脱漏=0」という関係式を覚えておくと、符号を問う問題に対応できます。
問75-6

為替相場の変動が経済に及ぼす影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①円高が進むと、輸出企業の円建ての受取額は一般に増加する
  • ②円安が進むと、原材料の輸入価格は一般に低下することになる
  • ③円安が進むと、輸出企業の円建ての採算は一般に改善しやすい
  • ④円高が進むと、海外旅行に要する費用は一般に割高となる
答えと解説を見る
正解 ③円安が進むと、輸出企業の円建ての採算は一般に改善しやすい
解説
為替相場の影響は、外貨建ての金額を円に換算する場面で考えると整理できます。
1ドル=140円が150円になる円安では、同じ1ドルの売上が140円から150円に増えます。そのため輸出企業の円建ての受取額は増え、採算は改善しやすくなります。輸出企業の業績改善は株価の上昇要因ともなります。
反対に円高が進むと、同じ1ドルの売上が円に換算すると目減りするため、輸出企業には不利に働きます。輸入企業や海外旅行を行う家計にとっては有利です。

他の選択肢が誤りである理由
円高で輸出企業の円建て受取額が増加するという記述は誤りです。外貨建ての売上を円に換算した額は減少します。
円安で輸入価格が低下するという記述も誤りです。円安では同じ量の輸入品を買うのに多くの円が必要となり、輸入価格は上昇します。
円高で海外旅行の費用が割高となるという記述も誤りです。円高では少ない円で外貨を得られるため、海外旅行の費用は割安になります。

覚え方のポイント
「円安は輸出に追い風、輸入に逆風」「円高はその逆」を、外貨を円に直す一つの換算で判断します。
問85-6

購買力平価説に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①為替相場は、長期的には両国の物価水準の比によって決まる
  • ②為替相場は、両国間の金利差のみによって決まるものである
  • ③物価上昇率の高い国の通貨は、他の通貨に対して上昇する
  • ④短期の為替相場の変動を説明するための理論とされている
答えと解説を見る
正解 ①為替相場は、長期的には両国の物価水準の比によって決まる
解説
購買力平価説は、同じ財は世界のどこでも同じ価格になるはずだという考え方を出発点とし、為替相場は両国の物価水準の比によって決まると説明する理論です。
たとえば同じ商品が日本で150円、米国で1ドルであれば、1ドル=150円が理論上の水準となります。実際の相場がこれより円安であれば、日本で買って米国で売る動きが生じ、相場は理論値に近づくと考えられます。
もっとも、現実の為替相場は資本移動や思惑にも左右されるため、購買力平価は短期の変動ではなく長期的な方向性を説明する理論と位置づけられます。

他の選択肢が誤りである理由
金利差のみによって決まるとする記述は誤りです。金利差に着目するのは金利平価説であり、購買力平価説とは異なる考え方です。
物価上昇率の高い国の通貨が上昇するという記述も誤りです。物価が上がる国の通貨は購買力が落ちるため、理論上は下落します。
短期の変動を説明する理論とする記述も誤りで、購買力平価が説明力を持つのは長期です。

覚え方のポイント
「購買力平価は物価、金利平価は金利」と対応させ、購買力平価はインフレの高い国の通貨が安くなる、という向きを押さえます。
問95-6

直物為替および先物為替に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①先物為替相場は、常に直物為替相場と同じ水準で決まっている
  • ②金利の高い通貨は、先物ではディスカウントとなりやすい
  • ③直物為替取引は、約定から1か月後に受渡しを行う取引である
  • ④為替予約は、将来の為替変動の影響を拡大する手段である
答えと解説を見る
正解 ②金利の高い通貨は、先物ではディスカウントとなりやすい
解説
先物為替相場は、直物為替相場に両通貨の金利差を反映して決まります。
金利の高い通貨で運用すれば多くの利息が得られますが、それだけで有利になるなら誰もが同じ取引を行い、利益は消えてしまいます。そこで、金利の高い通貨は将来の交換において割り引かれ、直物より安い水準で取引されます。この状態をディスカウントといいます。
逆に金利の低い通貨は先物でプレミアムとなります。金利差が先物相場に織り込まれることで、どちらの通貨で運用しても為替を固定した場合の収益が等しくなる仕組みです。

他の選択肢が誤りである理由
先物相場が常に直物相場と同水準とする記述は誤りです。両者の間には金利差に基づく差が生じます。
直物為替取引を約定から1か月後の受渡しとする記述も誤りで、直物取引は約定から2営業日目に受け渡す取引です。
為替予約が変動の影響を拡大する手段とする記述も誤りです。為替予約は将来の為替相場をあらかじめ確定させ、変動の影響を抑えるための手段です。

覚え方のポイント
「高金利通貨は先物で割安、低金利通貨は先物で割高」と覚えれば、金利差と先物相場の関係を一度に押さえられます。
問105-6

ある年のわが国の経常収支が20兆円の黒字、資本移転等収支が1兆円の赤字、誤差脱漏がゼロであるとき、金融収支はいくらか。

  • ①21兆円の黒字
  • ②19兆円の赤字
  • ③19兆円の黒字
  • ④21兆円の赤字
答えと解説を見る
正解 ③19兆円の黒字
解説
国際収支統計の恒等式から金融収支を求める問題です。
(1) 恒等式は、経常収支+資本移転等収支-金融収支+誤差脱漏=0
(2) 数値を代入すると、20兆円+(-1兆円)-金融収支+0=0
(3) 19兆円-金融収支=0
(4) 金融収支=19兆円となり、答えは19兆円の黒字となります。
経常収支の黒字は、受け取った外貨がそのまま対外資産の増加となって現れます。金融収支の黒字は対外純資産が増えたことを意味しており、両者が対応する関係にあります。

他の選択肢が誤りである理由
21兆円の黒字は、資本移転等収支の赤字1兆円を足してしまった値です。赤字はマイナスとして加えます。
19兆円の赤字は、符号を取り違えたものです。恒等式では金融収支が引かれる形で入るため、左辺が0となる金融収支はプラスになります。
21兆円の赤字は、金額と符号の双方を誤ったものです。

覚え方のポイント
恒等式は金融収支だけがマイナスで入る点が要注意です。「経常黒字なら金融収支も黒字」という対応関係で答えの向きを確認します。

証券外務員一種の対策問題(全620問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。