2026年版・5-8

キャッシュ・フロー計算書と企業分析の一問一答

証券外務員一種「関連科目」から、キャッシュ・フロー計算書と企業分析に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-8

キャッシュ・フロー計算書の区分に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①キャッシュ・フロー計算書は、営業活動と財務活動の二つに区分する
  • ②借入金の返済による支出は、投資活動によるキャッシュ・フローだ
  • ③固定資産の取得による支出は、投資活動によるキャッシュ・フローだ
  • ④配当金の支払額は、営業活動によるキャッシュ・フローに含まれる
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正解 ③固定資産の取得による支出は、投資活動によるキャッシュ・フローだ
解説
キャッシュ・フロー計算書は、一会計期間の資金の増減を営業活動、投資活動、財務活動の三つに区分して示す計算書です。
投資活動の区分には、将来の収益を生み出すための支出や、それに伴う回収が計上されます。設備などの固定資産の取得による支出、固定資産の売却による収入、有価証券の取得や売却がこれにあたります。
損益計算書の利益は、代金の受払いの時期と一致しません。資金の動きを別に示すことで、利益が出ていても資金が不足する状態を把握できるようにしています。

他の選択肢が誤りである理由
二つに区分するという記述は誤りで、営業活動、投資活動、財務活動の三区分です。
借入金の返済による支出を投資活動とする記述も誤りです。資金の調達と返済は財務活動の区分に計上されます。
配当金の支払額を営業活動に含めるという記述も誤りで、株主への還元は財務活動の区分に計上されます。

覚え方のポイント
「本業で稼ぐのが営業、将来のために使うのが投資、資金を集めて返すのが財務」と目的で三区分を整理します。
問25-8

営業活動によるキャッシュ・フローに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①営業活動によるキャッシュ・フローは、本業で稼いだ資金を示す
  • ②間接法では、当期純利益から減価償却費を差し引いて調整する
  • ③売上債権の増加は、営業活動の資金の増加要因として扱われる
  • ④営業活動によるキャッシュ・フローは、常に当期純利益と一致する
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正解 ①営業活動によるキャッシュ・フローは、本業で稼いだ資金を示す
解説
営業活動によるキャッシュ・フローは、商品の販売や仕入れといった本業の活動から生じた資金の増減を示します。ここが継続的にプラスであることが、企業が自力で資金を生み出せていることの証しとなります。
間接法では、税引前当期純利益を出発点として、資金の動きを伴わない項目や運転資本の増減を調整します。減価償却費は現金の支出を伴わない費用であるため、利益に加算します。
また、売上債権が増えれば、その分だけ売上に見合う現金が未回収であることを意味するため、資金の減少要因として調整します。

他の選択肢が誤りである理由
間接法で減価償却費を差し引くという記述は誤りです。現金支出を伴わない費用なので、加算して戻します。
売上債権の増加を資金の増加要因とする記述も誤りで、回収が進んでいない状態であるため減少要因です。
当期純利益と一致するという記述も誤りです。売上の計上時点と入金時点がずれるため、両者は通常一致しません。

覚え方のポイント
間接法の調整は「現金が出ていない費用は足し戻す」「債権や在庫が増えたら資金は減る」という二つの原則で整理できます。
問35-8

投資活動によるキャッシュ・フローに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①投資活動によるキャッシュ・フローのマイナスは、常に危険を示す
  • ②有価証券の売却による収入は、財務活動の区分に計上されている
  • ③投資活動の区分には、社債の発行による収入が計上されている
  • ④設備投資を積極的に行う企業では、投資活動はマイナスとなる
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正解 ④設備投資を積極的に行う企業では、投資活動はマイナスとなる
解説
投資活動によるキャッシュ・フローは、将来の収益獲得のための支出と、その資産の売却による回収を示します。
成長を目指して設備投資を続けている企業では、取得による支出が売却による収入を上回るため、この区分はマイナスになるのが通常の姿です。つまりマイナスであること自体は、将来に向けた投資を行っている証しでもあります。
読み方の要点は、営業活動によるキャッシュ・フローの範囲内で投資が行われているかどうかにあります。本業で稼いだ資金を超える投資が続けば、借入れなどに頼らざるを得なくなります。

他の選択肢が誤りである理由
マイナスが常に危険を示すという記述は誤りです。投資を控えてマイナスが小さい状態が、必ずしも良好とは限りません。
有価証券の売却による収入を財務活動とする記述も誤りで、これは投資活動の区分に計上されます。
社債の発行による収入を投資活動とする記述も誤りです。資金の調達であるため財務活動の区分です。

覚え方のポイント
三区分の符号は「営業がプラス、投資がマイナス、財務がマイナス」が成熟企業の典型です。組合せで企業の局面を読み取ります。
問45-8

財務活動によるキャッシュ・フローに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①株式の発行による収入は、投資活動の区分に計上される項目だ
  • ②銀行からの借入れによる収入は、財務活動の区分に計上される
  • ③法人税等の支払額は、財務活動の区分に計上される項目である
  • ④財務活動がプラスであれば、常に財務内容が良好といえる
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正解 ②銀行からの借入れによる収入は、財務活動の区分に計上される
解説
財務活動によるキャッシュ・フローは、営業活動と投資活動を支えるための資金をどのように調達し、返済したかを示す区分です。
銀行からの借入れによる収入、借入金の返済による支出、社債の発行と償還、株式の発行による収入、配当金の支払額などがここに計上されます。
この区分がプラスであれば資金を新たに調達したこと、マイナスであれば返済や株主還元を進めたことを意味します。符号だけで良し悪しは決まらず、営業活動や投資活動と合わせて読む必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
株式の発行による収入を投資活動とする記述は誤りです。資金の調達であるため財務活動に計上されます。
法人税等の支払額を財務活動とする記述も誤りで、営業活動によるキャッシュ・フローの区分に計上されます。
財務活動がプラスであれば常に良好とする記述も誤りです。プラスは借入れなどで資金を集めた状態であり、本業の資金不足を補っている場合もあります。

覚え方のポイント
「借りる・返す・出す・配る」は財務活動と覚えます。税金の支払いが営業活動に入る点は間違いやすいので注意します。
問55-8

ある会社の営業活動によるキャッシュ・フローが800億円、投資活動によるキャッシュ・フローが300億円の支出超過であるとき、フリーキャッシュフローはいくらか。

  • ①1,100億円
  • ②300億円
  • ③500億円
  • ④800億円
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正解 ③500億円
解説
フリーキャッシュフローを求める問題です。フリーキャッシュフローは、本業で稼いだ資金から、事業の維持と成長に必要な投資を差し引いて残る、企業が自由に使える資金を表します。
(1) フリーキャッシュフロー=営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー
(2) 投資活動は300億円の支出超過であるため、マイナス300億円として加えます。
(3) 800億円+(△300億円)=500億円
(4) したがって答えは500億円となります。
残った資金は、借入金の返済、配当や自己株式の取得による株主還元、手元資金の積み増しなどに充てられます。

他の選択肢が誤りである理由
1,100億円は、投資活動の支出を加算してしまった値です。支出超過はマイナスとして扱います。
300億円は、投資活動によるキャッシュ・フローの金額そのものです。
800億円は、営業活動によるキャッシュ・フローの金額そのままで、投資による支出が反映されていません。

覚え方のポイント
「稼いだ資金から必要な投資を引いた残り」がフリーキャッシュフローです。符号の扱いを誤らないことが得点の分かれ目です。
問65-8

ある会社の当期純利益が48億円、自己資本が600億円、総資産が1,600億円であるとき、ROE(自己資本利益率)はいくらか。

  • ①8.0%
  • ②3.0%
  • ③12.5%
  • ④37.5%
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正解 ①8.0%
解説
ROEを求める問題です。ROEは、株主が拠出した資本を用いてどれだけの利益を上げたかを示す指標で、株主から見た収益性を表します。
(1) ROE=当期純利益÷自己資本×100
(2) ROE=48億円÷600億円×100=8.0%
(3) したがって答えは8.0%となります。
分母が自己資本である点が重要です。同じ利益であっても、借入れを増やして自己資本の割合を下げれば、ROEは上昇します。したがってROEの高さは、収益力の高さと財務レバレッジの大きさの両方から生じ得ます。

他の選択肢が誤りである理由
3.0%は、当期純利益48億円を総資産1,600億円で割った値であり、ROA(総資産利益率)にあたります。
12.5%は、自己資本600億円を当期純利益48億円で割った値(600÷48=12.5)であり、分母と分子が逆になっています。
37.5%は、自己資本600億円を総資産1,600億円で割った自己資本比率であり、収益性の指標ではありません。

覚え方のポイント
「ROEの分母は自己資本、ROAの分母は総資産」と分母で覚えます。分子はいずれも利益で、混同しやすいのは分母のほうです。
問75-8

ある会社の売上高当期純利益率が5.0%、総資本回転率が1.2回、財務レバレッジが2.0倍であるとき、ROEはいくらか。

  • ①6.0%
  • ②10.0%
  • ③8.2%
  • ④12.0%
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正解 ④12.0%
解説
ROEを三つの要素に分解して求める問題です。この分解により、ROEが収益性、効率性、財務構成のどこから生じているかが分かります。
(1) ROE=売上高当期純利益率×総資本回転率×財務レバレッジ
(2) ROE=5.0%×1.2回×2.0倍
(3) 5.0×1.2=6.0、6.0×2.0=12.0
(4) したがって答えは12.0%となります。
売上高当期純利益率は利幅の厚さ、総資本回転率は資産を何回転させて売上を生んだかという効率、財務レバレッジは総資産を自己資本で割った値で、他人資本の活用度合いを表します。

他の選択肢が誤りである理由
6.0%は、財務レバレッジ2.0倍を掛け忘れた値であり、これはROAにあたります。
10.0%は、総資本回転率1.2回を掛けずに、利益率と財務レバレッジだけを掛けた値です。
8.2%は、三つの数値を掛け合わせるべきところを足し合わせた値(5.0+1.2+2.0=8.2)であり、分解の式に沿った計算ではありません。

覚え方のポイント
「利幅×回転×てこ」の三要素で覚えます。ROEが高い企業を見たときは、どの要素が効いているのかを確かめる習慣をつけます。
問85-8

企業分析の指標に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①総資本回転率は、総資本を売上高で割って求める指標である
  • ②ROAは、売上高利益率と総資本回転率とに分解することができる
  • ③総資本回転率が低いほど、資産が効率的に使われているといえる
  • ④ROEは、当期純利益を総資産で割って算出する指標のことをいう
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正解 ②ROAは、売上高利益率と総資本回転率とに分解することができる
解説
ROAは、総資本を使ってどれだけの利益を上げたかを示す指標で、当期純利益などの利益を総資本で割って求めます。
この式の分子と分母に売上高を掛けて分解すると、利益を売上高で割った売上高利益率と、売上高を総資本で割った総資本回転率の積になります。つまりROAは、一つの売上からどれだけ利益を残せたかという利幅と、資産をどれだけ効率よく売上に結びつけたかという回転の二つに分かれます。
利幅の薄い事業でも回転を速めれば高いROAを実現でき、業種による戦略の違いを読み取ることができます。

他の選択肢が誤りである理由
総資本回転率を総資本÷売上高とする記述は誤りです。正しくは売上高÷総資本であり、何回転したかを表します。
総資本回転率が低いほど効率的とする記述も誤りで、回転率は高いほど資産を効率よく使えていることを示します。
ROEを当期純利益÷総資産とする記述も誤りです。ROEの分母は自己資本であり、総資産を分母とするのはROAです。

覚え方のポイント
「回転率は売上高が分子」と押さえます。ROAは利幅と回転、ROEはそこに財務レバレッジを加えた分解になります。
問95-8

ある会社の売上高が1,000百万円、変動費が600百万円、固定費が300百万円であるとき、損益分岐点売上高はいくらか。

  • ①500百万円
  • ②900百万円
  • ③750百万円
  • ④1,200百万円
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正解 ③750百万円
解説
損益分岐点売上高を求める問題です。損益分岐点売上高とは、利益がちょうどゼロとなる売上高をいいます。
(1) 変動費率=変動費÷売上高=600百万円÷1,000百万円=0.6
(2) 限界利益率=1-変動費率=1-0.6=0.4
(3) 損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率=300百万円÷0.4=750百万円
(4) したがって答えは750百万円となります。
限界利益率は、売上が1単位増えたときに固定費の回収に回せる割合を表します。固定費をこの割合で割ることで、固定費を回収し切る売上高が求められます。

他の選択肢が誤りである理由
500百万円は、固定費を限界利益率ではなく変動費率0.6で割った値です。
900百万円は、変動費と固定費を単純に合計した値であり、変動費が売上に応じて増える点が考慮されていません。
1,200百万円は、いずれの計算過程からも導かれない値です。

覚え方のポイント
「固定費÷限界利益率」が公式です。限界利益率は1から変動費率を引いて求める、という前段の一手を忘れないことが要点です。
問105-8

ある会社の当期純利益が80億円、配当金の総額が24億円であるとき、配当性向はいくらか。

  • ①30.0%
  • ②42.9%
  • ③3.3%
  • ④70.0%
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正解 ①30.0%
解説
配当性向を求める問題です。配当性向は、稼いだ利益のうちどれだけを株主への配当に回したかを示す指標で、株主還元の姿勢を測るために用いられます。
(1) 配当性向=配当金の総額÷当期純利益×100
(2) 配当性向=24億円÷80億円×100=30.0%
(3) したがって答えは30.0%となります。
1株当たり配当金を1株当たり当期純利益で割っても同じ値になります。配当性向が低ければ内部留保が厚く、成長のための投資に資金を回していると読むことができ、高ければ株主還元を重視していると読めます。

他の選択肢が誤りである理由
42.9%は、当期純利益から配当金を差し引いた内部留保56億円を分母に用いた値です。分母は当期純利益80億円とします。
3.3%は、当期純利益80億円を配当金24億円で割った値であり、分母と分子が逆になっています。
70.0%は、配当に回さずに内部留保となった割合であり、配当性向とは逆の見方です。

覚え方のポイント
「配当性向+内部留保率=100%」という関係を押さえておくと、どちらを問われても即座に答えられます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。