2026年版・5-4

経済の基礎知識と景気指標の一問一答

証券外務員一種「関連科目」から、経済の基礎知識と景気指標に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

国内総生産(GDP)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①GDPは、国内で生産された財やサービスの産出額を合計したものである
  • ②GDPは、国民が海外で得た所得を含み、国内の外国人の所得を除く
  • ③GDPは、生産面・分配面・支出面のいずれから見ても等しい値となる
  • ④GDPの支出面は、民間消費と民間投資の合計として定義されている
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正解 ③GDPは、生産面・分配面・支出面のいずれから見ても等しい値となる
解説
GDPは、一定期間に国内で新たに生み出された付加価値の合計です。
生み出された付加価値は、賃金や営業余剰などの形で誰かの所得となり、その所得は消費や投資として支出されます。したがって、生産・分配・支出のどの面から測っても金額は一致します。これを三面等価の原則といいます。
支出面から見たGDPは、民間消費、民間投資、政府支出、輸出から輸入を差し引いた純輸出の合計として表されます。

他の選択肢が誤りである理由
産出額を単純に合計したものとする記述は誤りです。原材料などの中間投入額を差し引いた付加価値の合計がGDPであり、単純合計では二重計上になります。
国民が海外で得た所得を含むという記述も誤りで、それは国民総所得の考え方です。GDPは国内での生産を対象とするため、国内で働く外国人の生産分は含まれます。
支出面を民間消費と民間投資の合計とする記述も誤りで、政府支出と純輸出が抜けています。

覚え方のポイント
「国内で生み出された付加価値」がGDP、「国民が稼いだ所得」がGNIです。どこで生み出したかと、誰が稼いだかで区別します。
問25-4

ある年の名目GDPが600兆円、GDPデフレーターが120であるとき、実質GDPはいくらか。

  • ①500兆円
  • ②480兆円
  • ③550兆円
  • ④720兆円
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正解 ①500兆円
解説
実質GDPを求める問題です。
実質GDPは、名目GDPから物価変動の影響を取り除いた値であり、次の式で求めます。
(1) 実質GDP=名目GDP÷GDPデフレーター×100
(2) 実質GDP=600兆円÷120×100=500兆円
(3) したがって答えは500兆円となります。
GDPデフレーターが120というのは、基準年に比べて物価が2割高い状態を表します。名目の600兆円のうち2割分は物価上昇による見かけの増加なので、それを取り除くと500兆円になります。

他の選択肢が誤りである理由
720兆円は、名目GDPにデフレーターを掛けてしまった値であり、割るべきところを掛けた誤りです。
480兆円は、600兆円から2割を単純に引いた値です。デフレーターは基準年比の倍率なので、割り算で戻す必要があります。
550兆円は、いずれの計算過程からも導かれない値です。

覚え方のポイント
GDPデフレーター=名目GDP÷実質GDP×100という関係を覚えておけば、どの項目を問われても式を変形して答えられます。
問35-4

GDPに計上されるものは、次のうちどれか。

  • ①家庭内で行われる家事労働
  • ②土地の値上がりによる売却益
  • ③中古住宅の売買価格そのもの
  • ④自己所有の住宅の帰属家賃
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正解 ④自己所有の住宅の帰属家賃
解説
GDPは市場で取引された付加価値を集計するのが原則ですが、例外的に帰属計算が行われるものがあります。その代表が持ち家の帰属家賃です。
持ち家に住む人は家賃を払っていませんが、同じ住宅を借りていれば家賃が発生します。持ち家か借家かという住まい方の違いだけでGDPが変わってしまうと、国際比較や時系列比較がゆがみます。そこで、持ち家についても市場家賃相当額のサービスが生産されたとみなして計上します。

他の選択肢が誤りである理由
家事労働は市場で取引されておらず、帰属計算も行われないためGDPには含まれません。
土地の値上がりによる売却益は、新たに付加価値が生み出されたものではなく資産価格の変動にすぎないため計上されません。
中古住宅の売買価格そのものも、過去に生産されたものの持ち主が変わるだけなので計上されません。ただし、仲介業者が受け取る手数料はその期のサービス生産として計上されます。

覚え方のポイント
「その期に新しく生み出された価値か」を基準にします。資産の値上がりや持ち主の交替は、生み出された価値ではありません。
問45-4

景気動向指数に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①ディフュージョン・インデックスは、景気変動の大きさを測る指標である
  • ②コンポジット・インデックスは、景気変動の大きさやテンポを表す
  • ③景気動向指数は、日本銀行が毎月作成して公表している統計指標である
  • ④採用される系列は、先行系列と一致系列の二つに区分されている
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正解 ②コンポジット・インデックスは、景気変動の大きさやテンポを表す
解説
景気動向指数は内閣府が毎月作成する指標で、コンポジット・インデックス(CI)とディフュージョン・インデックス(DI)の二つがあります。
CIは、採用系列の変化率を合成したもので、景気変動の大きさやテンポ、すなわち量的な勢いを表します。現在はCIを中心とした公表となっています。
DIは、上昇している系列の割合を示すもので、景気の変化が経済全体にどれだけ広がっているかという波及度を表します。50%を上回るか下回るかが局面判断の目安とされます。

他の選択肢が誤りである理由
DIが景気変動の大きさを測るという記述は誤りで、大きさを表すのはCIです。DIは広がりを表します。
日本銀行が作成しているという記述も誤りで、作成し公表するのは内閣府です。
系列が二つに区分されているという記述も誤りです。先行系列、一致系列、遅行系列の三つに区分されています。

覚え方のポイント
「CIは大きさ、DIは広がり」と対で覚えます。系列は先行・一致・遅行の三つです。
問55-4

景気動向指数の先行系列に採用されているものは、次のうちどれか。

  • ①有効求人倍率(除学卒)
  • ②完全失業率
  • ③新設住宅着工床面積
  • ④法人税収入
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正解 ③新設住宅着工床面積
解説
先行系列は、景気の動きに先立って変化する指標で構成されます。住宅は着工から完成まで時間がかかり、将来の景気見通しを織り込んで着工が決まるため、新設住宅着工床面積は代表的な先行系列です。
ほかに、新規求人数、東証株価指数、消費者態度指数などが先行系列に含まれます。いずれも、企業や家計が先行きの見通しに基づいて動かす性質を持ちます。
先行系列は景気の転換点を早めにとらえる手がかりとなりますが、振れも大きい点には注意が必要です。

他の選択肢が誤りである理由
有効求人倍率は、実際の求人と求職の状況を映すため一致系列に採用されています。
完全失業率は、企業が景気の変化を確認してから雇用調整を行うため遅れて動き、遅行系列に採用されています。
法人税収入も、企業の決算を経て納税されるため景気に遅れて動き、遅行系列に採用されています。

覚え方のポイント
雇用関連では「新規求人数は先行、有効求人倍率は一致、完全失業率は遅行」と三段階で整理すると混同しません。
問65-4

景気動向指数の採用系列に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①完全失業率は遅行系列に、有効求人倍率は一致系列に採用される
  • ②鉱工業生産指数は、景気に先行して動く先行系列に採用されている
  • ③東証株価指数は、景気に遅れて動く遅行系列に採用されている
  • ④家計消費支出は、景気とほぼ同時に動く一致系列に採用されている
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正解 ①完全失業率は遅行系列に、有効求人倍率は一致系列に採用される
解説
採用系列は、景気の山や谷に対してどのタイミングで動くかによって三つに区分されます。
企業はまず生産や求人を調整し、その後に人員そのものを調整します。そのため、求人と求職の状況を映す有効求人倍率は景気とほぼ同時に動く一致系列に、実際に職を失った人の割合である完全失業率は景気に遅れて動く遅行系列に採用されています。
この区分を理解しておくと、指標を見たときにそれが現状を示すのか将来を示すのかを判断できます。

他の選択肢が誤りである理由
鉱工業生産指数を先行系列とする記述は誤りです。生産活動そのものは景気とほぼ同時に動くため一致系列です。
東証株価指数を遅行系列とする記述も誤りで、株価は将来の企業収益を織り込んで動くため先行系列です。
家計消費支出を一致系列とする記述も誤りです。所得の増減を確認してから支出が変わるため遅行系列に採用されています。

覚え方のポイント
「株価は先を読む、生産は今を映す、消費と失業は後からついてくる」と流れで覚えると系列の判別が容易になります。
問75-4

全国企業短期経済観測調査(日銀短観)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①調査は毎月実施され、翌月の初旬に結果が公表されている
  • ②業況判断は、調査対象となる企業の売上高を集計して算出される
  • ③調査は内閣府が実施し、景気動向指数の一部を構成している
  • ④業況判断DIは、良いと答えた割合から悪いと答えた割合を引く
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正解 ④業況判断DIは、良いと答えた割合から悪いと答えた割合を引く
解説
日銀短観は、日本銀行が全国の企業を対象に実施する統計調査で、3月、6月、9月、12月の年4回行われます。
中心となる業況判断DIは、自社の業況について「良い」「さほど良くない」「悪い」から選んでもらい、「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した企業の割合を差し引いて算出します。
金額ではなく企業自身の実感を数値化するため、統計の集計を待たずに景気の転換を早くとらえられる点に特徴があります。先行きの見通しも同時に調査されます。

他の選択肢が誤りである理由
毎月実施されるという記述は誤りで、調査は四半期ごとの年4回です。
売上高を集計して算出するという記述も誤りです。業況判断DIは金額の集計ではなく、企業の判断の構成比から求めます。
内閣府が実施するという記述も誤りで、実施主体は日本銀行です。景気動向指数を作成しているのが内閣府であり、両者は別の統計です。

覚え方のポイント
「短観は日本銀行・年4回・企業の実感」「景気動向指数は内閣府・毎月・統計の合成」と作成主体ごとに整理します。
問85-4

物価指数に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①消費者物価指数は、日本銀行が毎月作成して公表している統計である
  • ②企業物価指数は、企業間で取引される財の価格を対象としている
  • ③消費者物価指数には、家計が購入する土地の価格が含まれている
  • ④GDPデフレーターは、輸入品の価格が上がると必ず上昇する
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正解 ②企業物価指数は、企業間で取引される財の価格を対象としている
解説
企業物価指数は日本銀行が作成する指標で、企業間で取引される財の価格を対象とします。原材料や部品などの動きを反映するため、消費者物価指数より早く、また振れ幅も大きく動く傾向があります。
一方、消費者物価指数は総務省が作成し、家計が購入する財とサービスの価格を対象とします。企業物価の上昇は、時間をかけて消費者物価に波及していきます。
作成主体と対象範囲の違いを押さえることが、両指数の使い分けの出発点です。

他の選択肢が誤りである理由
消費者物価指数を日本銀行が作成するという記述は誤りで、作成しているのは総務省です。
消費者物価指数に土地の価格が含まれるという記述も誤りです。土地は消費されるものではなく資産の取得にあたるため、対象に含まれません。
輸入品の価格上昇でGDPデフレーターが必ず上昇するという記述も誤りです。GDPデフレーターは国内で生み出された付加価値が対象で、輸入は控除されるため、輸入価格の上昇はむしろ低下要因となります。

覚え方のポイント
「企業物価は日本銀行、消費者物価は総務省」と作成主体で覚え、輸入価格の影響が逆に出るGDPデフレーターの性質を押さえます。
問95-4

雇用に関する統計についての次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①完全失業率は、15歳以上人口に占める完全失業者の割合をいう
  • ②有効求人倍率は、有効求職者数を有効求人数で割って算出する
  • ③有効求人倍率は、公共職業安定所の求人と求職から算出される
  • ④完全失業率は、厚生労働省が毎月公表している統計指標である
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正解 ③有効求人倍率は、公共職業安定所の求人と求職から算出される
解説
有効求人倍率は、公共職業安定所に登録された有効求人数を有効求職者数で割って算出する指標で、厚生労働省が毎月公表しています。
1倍を上回れば求職者一人あたり1件を超える求人があることを意味し、労働需給が引き締まっている状態を示します。行政の窓口に集まる実際の求人と求職を用いるため、労働市場の需給を直接的に映す点が特徴です。
一方、完全失業率は総務省の労働力調査に基づき、労働力人口に占める完全失業者の割合として算出されます。

他の選択肢が誤りである理由
完全失業率を15歳以上人口に占める割合とする記述は誤りです。分母は、働く意思と能力を持つ人からなる労働力人口です。
有効求職者数を有効求人数で割るという記述も誤りで、分母と分子が逆になっています。
完全失業率を厚生労働省が公表するという記述も誤りです。公表しているのは総務省であり、厚生労働省は有効求人倍率を公表しています。

覚え方のポイント
「失業率は総務省、求人倍率は厚生労働省」と役所で分け、失業率の分母が労働力人口である点を押さえます。
問105-4

前年の名目GDPが500兆円でGDPデフレーターが100、本年の名目GDPが546兆円でGDPデフレーターが104であるとき、本年の実質経済成長率はいくらか。

  • ①9.2%
  • ②5.0%
  • ③4.0%
  • ④5.2%
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正解 ②5.0%
解説
実質経済成長率を求める問題です。名目値のままでは物価上昇分が混じるため、まず両年を実質化します。
(1) 前年の実質GDP=500兆円÷100×100=500兆円
(2) 本年の実質GDP=546兆円÷104×100=525兆円
(3) 実質経済成長率=(525兆円-500兆円)÷500兆円×100=5.0%
(4) したがって答えは5.0%となります。
実質化とは、同じ物価水準で両年を比べ直す作業です。生産量が本当に増えたのかを見るために不可欠な手続です。

他の選択肢が誤りである理由
9.2%は、名目GDPの伸び率をそのまま答えたもので、物価上昇分が取り除かれていません。
4.0%は、GDPデフレーターの上昇率そのものであり、成長率ではありません。
5.2%は、名目成長率9.2%からデフレーター上昇率4.0%を単純に引いた近似値です。簡便法としては使えますが、実質値を計算した正確な答えとは一致しません。

覚え方のポイント
「実質成長率=名目成長率-物価上昇率」はあくまで近似です。選択肢に近似値と正確値の両方が並ぶ問題では、必ず実質GDPを計算します。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。