2026年版・4-8

デリバティブ取引の規制と勧誘ルールの一問一答

証券外務員一種「デリバティブ取引・信用取引」から、デリバティブ取引の規制と勧誘ルールに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全620問) デリバティブ取引・信用取引の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-8

デリバティブ取引の勧誘に関して、金融商品取引業者が守るべきルールの説明として、正しいものはどれか。

  • ①勧誘を断った顧客に対して、その後さらに勧誘を続けることは禁じられている
  • ②勧誘を断られた場合でも、日を改めればあらためて勧誘することが認められる
  • ③勧誘を受ける意思があるかどうかを、あらかじめ確認することは求められない
  • ④顧客が法人であれば、勧誘に関するこれらの規制の対象から除かれている
答えと解説を見る
正解 ①勧誘を断った顧客に対して、その後さらに勧誘を続けることは禁じられている
解説
デリバティブ取引の勧誘には、通常の有価証券の勧誘よりも厳しい歯止めが三つ置かれています。求められていない勧誘を禁じる不招請勧誘の禁止、勧誘を受ける意思があるかを事前に確かめる勧誘受諾意思の確認、そして一度断られた相手への勧誘を禁じる再勧誘の禁止です。
このうち再勧誘の禁止は、顧客が契約を締結しない意思を示したときに働きます。日を改めても、担当者を替えても、勧誘を続けることはできません。
仕組みが複雑で損失が預けた資金を超えるおそれもある取引だからこそ、断ったのに勧誘され続けて根負けする、という事態を防ぐ趣旨です。

他の選択肢が誤りである理由
日を改めればあらためて勧誘できるとする記述は誤りで、断られた時点で勧誘を続けることはできません。
勧誘を受ける意思の確認が不要とする記述も誤りで、確認は求められています。
法人であれば規制の対象から除かれるとする記述も誤りです。市場デリバティブ取引の取次ぎ等に係る契約などは、顧客が法人であっても勧誘受諾意思の確認と再勧誘の禁止の対象となり、法人だから当然に規制が外れるというものではありません。

覚え方のポイント
不招請勧誘の禁止は勧誘を始める前、勧誘受諾意思の確認は勧誘を始める入口、再勧誘の禁止は断られた後、というように、時間の順番で三つを並べて覚えると混同しません。
問24-8

デリバティブ取引の勧誘に関する規制のうち、勧誘を受ける意思の確認および再勧誘に関する記述として正しいものはどれか。

  • ①勧誘に先立ち意思を確認する必要はないが、契約後の確認は必要とされる
  • ②勧誘に先立って、勧誘を受ける意思の有無を確認しなければならない
  • ③契約を締結しない旨を示した顧客に対しても、勧誘を続けることができる
  • ④勧誘を断られた場合でも、当日中であれば繰り返し勧誘を行ってよい
答えと解説を見る
正解 ②勧誘に先立って、勧誘を受ける意思の有無を確認しなければならない
解説
一定のデリバティブ取引の勧誘については、勧誘に先立って、顧客に勧誘を受ける意思があるかどうかを確認しなければならないとされています。
また、契約を締結しない旨や勧誘を受けたくない旨を顧客が示した場合には、その後に勧誘を継続したり、あらためて勧誘したりすることが禁じられています。これを再勧誘の禁止といいます。
これらの規制は、不招請勧誘の禁止と一体となって、顧客が望まない形で複雑な取引に引き込まれることを防ぐ役割を果たしています。
断られたのに勧誘を続ける行為は、時間の長短にかかわらず認められません。

他の選択肢が誤りである理由
契約後に確認すればよいとする記述は誤りで、確認は勧誘に先立って行う必要があります。
断られても勧誘を続けられるとする記述も誤りで、再勧誘の禁止に反します。
当日中であれば繰り返してよいとする記述も誤りで、そのような例外は設けられていません。

覚え方のポイント
「聞いてから勧誘する、断られたらやめる」という二段構えで押さえます。不招請勧誘の禁止と合わせて三点セットで整理すると出題に対応しやすくなります。
問34-8

デリバティブ取引に関する適合性の原則についての記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客の財産の状況のみを基準として、勧誘の可否を判断すれば足りる
  • ②顧客が理解していると自ら述べた場合には、他の事情を考慮しなくてよい
  • ③顧客の知識、経験、財産の状況および投資目的に照らして勧誘を判断する
  • ④十分な説明を行えば、いかなる顧客に対しても勧誘を行うことができる
答えと解説を見る
正解 ③顧客の知識、経験、財産の状況および投資目的に照らして勧誘を判断する
解説
適合性の原則とは、顧客の知識、経験、財産の状況および金融商品取引契約を締結する目的に照らして、不適当と認められる勧誘を行ってはならないという規制です。
デリバティブ取引は仕組みが複雑で、損失が預託した資金を超えるおそれもあるため、この原則が特に厳格に求められます。
そのため、金融商品取引業者は、デリバティブ取引を勧誘できる顧客の範囲についてあらかじめ社内で基準を定め、顧客ごとに適合性を確認する態勢を整えることが求められています。
顧客が理解していると述べたことだけを根拠に勧誘してよいわけではなく、客観的な事情を踏まえた判断が必要です。

他の選択肢が誤りである理由
顧客の申し出だけで足りるとする記述は誤りで、四つの要素を総合して判断する必要があります。
財産の状況のみで判断すれば足りるとする記述も誤りで、知識や経験、投資目的も考慮します。
説明を行えばいかなる顧客にも勧誘できるとする記述も誤りで、説明義務と適合性の原則は別の規制です。

覚え方のポイント
適合性の原則の判断要素は「知識・経験・財産の状況・投資目的」の四つです。説明を尽くしても、そもそも勧誘してはならない相手がいる、という点が説明義務との違いです。
問44-8

デリバティブ取引に係る契約締結前の情報の提供に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①顧客が支払うこととなる手数料等について、あらかじめ情報を提供する
  • ②損失が預託した証拠金の額を上回るおそれがある旨も提供する対象となる
  • ③取引の概要や、損失が生じるおそれの原因となる指標も提供の対象である
  • ④顧客から求めがあった場合に限り、あらかじめ情報を提供すれば足りる
答えと解説を見る
正解 ④顧客から求めがあった場合に限り、あらかじめ情報を提供すれば足りる
解説
金融商品取引業者等は、金融商品取引契約を締結しようとするときは、あらかじめ顧客に対して一定の事項に係る情報を提供しなければなりません(金融商品取引法第37条の3第1項)。
この情報の提供は顧客からの求めの有無にかかわらず行う義務であり、求めがあった場合に限られるとする記述は誤りです。
提供すべき事項には、契約の概要、顧客が支払う手数料等の対価、相場の変動により損失が生じるおそれがあるときはその旨、そしてその損失の額が預託すべき委託証拠金等の額を上回るおそれがあるときはその旨が含まれます。損失が預けた資金を超えうることは、デリバティブ取引に特有の重要な事項です。
なお、従来の契約締結前交付書面の交付義務は、令和5年の法改正により契約締結前の情報の提供義務に改められ、2025年4月1日から施行されています。書面の交付に加えて電磁的方法によることもできるようになりましたが、契約の前に情報を提供しなければならないという義務そのものは変わっていません。

他の選択肢が誤りである理由
手数料等について情報を提供するとする記述は正しい内容です。
証拠金の額を上回る損失のおそれも対象とする記述も正しく、条文に明記されています。
取引の概要や損失の原因となる指標も対象とする記述も正しい内容です。

覚え方のポイント
「契約の前に、求められなくても、決められた事項を伝える」が原則です。伝え方が書面か電磁的方法かは選べても、伝えること自体は省略できない、と押さえます。
問54-8

デリバティブ取引の勧誘に際して行う顧客への注意喚起に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①取引の危険性を的確に理解させるための説明を、契約の締結前に行う
  • ②取引の危険性に関する説明は、顧客が損失を被った後に行えば足りる
  • ③契約締結前の情報の提供を行えば、注意喚起は不要となる
  • ④書面を交付すれば足り、顧客が理解したかどうかは問われない
答えと解説を見る
正解 ①取引の危険性を的確に理解させるための説明を、契約の締結前に行う
解説
デリバティブ取引は損失が預託した資金を超えるおそれがあり、仕組みも複雑であることから、契約の締結前に取引の危険性を顧客に的確に理解させるための説明を行うことが求められます。
定められた事項の情報を提供するだけでなく、顧客の知識や経験に応じた方法で説明し、理解を得ることが必要です。書面や画面を示した事実だけで説明義務を果たしたことにはなりません。
実務では、契約締結前に提供する情報とは別に、危険性を要約した注意喚起の文書を用いて説明が行われています。
説明は契約の前に行ってこそ意味があり、損失が生じた後の説明では顧客の判断の助けになりません。

他の選択肢が誤りである理由
契約締結前の情報の提供を行えば注意喚起が不要とする記述は誤りで、理解を得るための説明が別に求められます。
損失を被った後に説明すれば足りるとする記述も誤りで、説明は契約の締結前に行います。
顧客の理解が問われないとする記述も誤りで、理解させることが説明の目的です。

覚え方のポイント
「渡す」ことと「分かってもらう」ことは別だ、という点が説明義務の核心です。適合性の原則とあわせ、デリバティブ取引では顧客保護の要請が特に強く働きます。
問64-8

デリバティブ取引に係る顧客の適格性の確認に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①顧客の適格性の基準は、担当する外務員が個別の判断で定めることができる
  • ②取引を行う顧客の範囲について、あらかじめ社内の基準を定めておく
  • ③いったん取引を開始した顧客については、以後の確認を要しない
  • ④顧客が法人である場合には、適格性の確認を省略することができる
答えと解説を見る
正解 ②取引を行う顧客の範囲について、あらかじめ社内の基準を定めておく
解説
デリバティブ取引は損失が拡大しうる取引であることから、金融商品取引業者は、どのような顧客であれば取引を行わせてよいかについて、あらかじめ社内の基準を定めておくことが求められます。
基準は、顧客の知識や経験、財産の状況、投資目的、資金の性格などを踏まえて設けられ、これに沿って顧客ごとに適格性が確認されます。
基準を組織として定めることにより、担当者ごとの判断のばらつきを防ぎ、適合性の原則を実効的に働かせることができます。
また、顧客の状況は時間とともに変わりうるため、取引開始後も継続的に状況を把握することが必要です。

他の選択肢が誤りである理由
外務員が個別に基準を定めるとする記述は誤りで、基準は業者として定めるものです。
取引開始後の確認が不要とする記述も誤りで、状況の変化を継続的に把握する必要があります。
法人であれば確認を省略できるとする記述も誤りで、法人であっても適合性の確認は必要です。

覚え方のポイント
「基準は組織で定め、確認は継続して行う」という二点が要点です。個人か法人かによって規制が当然に外れるわけではない、という点も押さえておきます。
問74-8

外務員の資格と取扱いできる業務の範囲に関する記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①二種外務員は、有価証券関連デリバティブ取引等を取り扱うことができる
  • ②一種外務員は、信用取引を取り扱うことが認められていない
  • ③一種外務員は、有価証券関連デリバティブ取引等を取り扱うことができる
  • ④二種外務員は、信用取引を単独で取り扱うことが認められている
答えと解説を見る
正解 ③一種外務員は、有価証券関連デリバティブ取引等を取り扱うことができる
解説
外務員の資格は取り扱える業務の範囲によって分かれており、一種外務員はすべての外務員の職務を行うことができます。
これに対して二種外務員は、有価証券関連デリバティブ取引等、信用取引、選択権付債券売買取引、新株予約権証券に係る取引などを取り扱うことができません。
これらはいずれも、損失が投資元本を上回るおそれがあるか、仕組みが複雑で高い専門性を要する取引であり、より広い知識が求められるためです。
したがって、デリバティブ取引を顧客に勧誘し取り扱うには、一種外務員の資格が必要になります。

他の選択肢が誤りである理由
二種外務員が有価証券関連デリバティブ取引等を取り扱えるとする記述は誤りです。
一種外務員が信用取引を取り扱えないとする記述も誤りで、一種はすべての職務を行えます。
二種外務員が信用取引を単独で取り扱えるとする記述も誤りで、信用取引は取扱いの範囲外です。

覚え方のポイント
「一種はすべて、二種は元本を超える損失が生じうる取引を除く」と整理します。デリバティブ・信用取引・選択権付債券売買が二種の範囲外である点が繰り返し問われます。
問84-8

デリバティブ取引における証拠金に関する規制の趣旨についての記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①証拠金は、顧客が支払う手数料をあらかじめ預かるための制度である
  • ②証拠金は、取引所が顧客の利益を保証するために預かる資金である
  • ③証拠金は、顧客の損失を金融商品取引業者が補填するための資金である
  • ④証拠金は、決済の履行を確保し、損失の拡大を防ぐための制度である
答えと解説を見る
正解 ④証拠金は、決済の履行を確保し、損失の拡大を防ぐための制度である
解説
証拠金は、デリバティブ取引において生じうる損失を担保し、決済が確実に履行されるようにするための制度です。
建玉は日々値洗いされ、計算上の損失によって預託額が所要額を下回れば追加の差入れが求められます。これによって損失が積み上がる前に手当てが行われ、決済不能に陥ることを防いでいます。
また、証拠金の水準を一定以上に保つことは、過度なレバレッジによる取引を抑える働きも果たします。
デリバティブ取引では損失が預託した証拠金の額を上回るおそれがあるため、この点は契約締結前の説明においても重要な事項とされています。

他の選択肢が誤りである理由
手数料を預かる制度とする記述は誤りで、手数料と証拠金は別のものです。
業者が損失を補填するための資金とする記述も誤りで、損失の補填は原則として禁止されています。
取引所が利益を保証するとする記述も誤りで、証拠金は利益を保証する仕組みではありません。

覚え方のポイント
証拠金の目的は「決済の確保」と「損失拡大の防止」です。利益の保証でも手数料の前受けでもない、という消去の仕方で判断できます。
問94-8

デリバティブ取引の勧誘に関する記述のうち、誤っているものはどれか。

  • ①顧客が経験者であれば、確実に利益が出ると述べて勧誘してもよい
  • ②顧客に損失が生じた場合に、これを補填する旨を約束してはならない
  • ③利益が生じることが確実であると誤解させるような表示をしてはならない
  • ④相場の変動について、断定的な判断を提供して勧誘してはならない
答えと解説を見る
正解 ①顧客が経験者であれば、確実に利益が出ると述べて勧誘してもよい
解説
金融商品取引法は、不確実な事項について断定的な判断を提供し、または確実であると誤解させるおそれのあることを告げて勧誘する行為を禁じています。
これは顧客の知識や経験の有無にかかわらず適用される禁止行為であり、経験者であれば許されるということはありません。したがってこの記述が誤りです。
相場の先行きは誰にも確実には分からず、確実であるかのような説明は顧客の判断を誤らせるためです。
あわせて、顧客に生じた損失を補填する旨を約束したり、実際に補填したりする行為も原則として禁じられています。これらを認めると、投資に伴うリスクを顧客が負うという市場の前提が崩れてしまうためです。

他の選択肢が誤りである理由
断定的判断の提供を禁じるとする記述は正しい内容です。
損失の補填を約束してはならないとする記述も正しく、原則として禁止されています。
確実であると誤解させる表示を禁じるとする記述も正しい内容です。

覚え方のポイント
「断定的判断の提供」「損失補填」「誤解させる表示」は、顧客の属性を問わない絶対的な禁止行為です。適合性の原則が相手によって結論が変わる規制であるのと対照的だ、と整理すると区別できます。
問104-8

店頭デリバティブ取引に関する規制の考え方についての記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①相対の取引であるため、顧客保護のための規制は設けられていない
  • ②取引所取引と異なる特性を踏まえ、勧誘や説明に関する規制が設けられる
  • ③顧客が法人である場合には、契約締結前の情報の提供を省略することができる
  • ④相対の店頭取引であるため、断定的判断の提供の禁止は適用されない
答えと解説を見る
正解 ②取引所取引と異なる特性を踏まえ、勧誘や説明に関する規制が設けられる
解説
店頭デリバティブ取引は相対で行われるため、市場価格が常に存在するとは限らず、途中で自由に手じまうことも難しく、相手方の信用リスクも負います。
こうした特性を踏まえ、市場デリバティブ取引よりも慎重な取扱いが求められ、不招請勧誘の禁止や勧誘を受ける意思の確認、再勧誘の禁止といった規制が設けられています。
また、契約締結前に定められた事項の情報を提供することや、取引の危険性を的確に理解させるための説明も求められます。
相対取引であることは、規制が緩くなる理由ではなく、むしろ顧客保護の必要性が高まる理由だと理解する必要があります。

他の選択肢が誤りである理由
顧客保護のための規制がないとする記述は誤りで、むしろ手厚い規制が設けられています。
法人であれば情報の提供を省略できるとする記述も誤りで、顧客の属性により一律に不要となるものではありません。
断定的判断の提供の禁止が適用されないとする記述も誤りで、この禁止は取引の場を問わず適用されます。

覚え方のポイント
「相対だから規制が緩い」という発想は誤りです。価格が見えにくく途中でやめにくい取引ほど、事前の勧誘と説明に関する規制が重くなる、という方向で覚えます。

証券外務員一種の対策問題(全620問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。