2026年版・3-6

付随業務(貸株・その他の業務)の一問一答

証券外務員一種「投資信託・付随業務」から、付随業務(貸株・その他の業務)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-6

有価証券の貸借に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①有価証券の貸借は、貸金業の登録を受けなければ行うことができない業務である。
  • ②有価証券の貸借およびその媒介・代理は、付随業務として行うことができる。
  • ③有価証券の貸借の媒介は、承認を受けて行う承認業務として分類されている。
  • ④有価証券の貸借は、信用取引に係るものに限って行うことが認められている。
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正解 ②有価証券の貸借およびその媒介・代理は、付随業務として行うことができる。
解説
有価証券の貸借とは、株式などの有価証券を貸し借りする取引で、金融商品取引業者はこれを自ら行うことも、その媒介や取次ぎ、代理を行うこともでき、いずれも付随業務に位置づけられています。
貸借の対象となる有価証券は信用取引に関係するものに限られず、顧客から株式を借り受けて他の投資家の売り需要に応じるといった取扱いも含まれます。
有価証券の貸借は、売り需要と買い需要の橋渡しをして市場の流動性を高める役割を持っており、金融商品取引業と密接に関連するため、届出も承認も要しない業務とされています。
金銭ではなく有価証券の貸借であるため、貸金業には該当しません。

他の選択肢が誤りである理由
貸金業の登録が必要とする記述は誤りで、貸すのは金銭ではなく有価証券です。
承認業務に分類されるという記述も誤りで、承認は要しません。
信用取引に係るものに限られるという記述も誤りで、対象はそれに限定されません。

覚え方のポイント
「貸すのが有価証券なら付随業務」と押さえ、金銭の貸付けと区別します。
問23-6

顧客から株式を借り受ける、いわゆる貸株に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①顧客から株式を借り受ける貸株では、金融商品取引業者が顧客に貸株料を支払う。
  • ②顧客から株式を借り受けた場合でも、その株式の議決権は顧客に残ることになる。
  • ③貸株中の株式は、金融商品取引業者が破綻しても分別管理により保全されている。
  • ④貸株の期間中に権利確定日が到来した場合、顧客は必ず配当金を受け取ることになる。
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正解 ①顧客から株式を借り受ける貸株では、金融商品取引業者が顧客に貸株料を支払う。
解説
貸株は、顧客が保有する株式を金融商品取引業者に貸し出し、その対価として貸株料を受け取る取扱いです。
業者は借り受けた株式を、信用取引の売り建てに伴う調達など有価証券の貸借の場面で活用します。
ここで注意すべきは、貸株が消費貸借の性質を持ち、貸し出した株式の所有権が業者へ移る点です。
そのため貸出中の株式は分別管理の対象とはならず、顧客が持つのは同じ銘柄・同じ数量の株式の返還を求める権利になります。
業者が破綻した場合には返還を受けられないおそれがあり、投資者保護基金の補償の対象にもなりません。
権利確定日には株主としての権利も業者側にあるため、顧客は配当金そのものではなく配当金相当額を受け取ります。

他の選択肢が誤りである理由
議決権が顧客に残るという記述は誤りで、貸出中は株主としての権利も移転します。
分別管理により保全されるという記述も誤りで、貸株は分別管理の対象外です。
必ず配当金を受け取るという記述も誤りで、受け取るのは配当金相当額です。

覚え方のポイント
「貸株料はもらえるが、株主の地位と保全は手放す」という損得の対で押さえます。
問33-6

金融商品取引業者の業務の区分に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①付随業務と届出業務は、いずれも事前に内閣総理大臣の承認を要する業務である。
  • ②届出業務に該当しない業務であっても、届出を行えば当然に営むことができる。
  • ③承認業務は、届出を行うことによって承認を受けたものとみなされる業務である。
  • ④付随業務は届出も承認も要しないが、届出業務はあらかじめ届出が必要である。
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正解 ④付随業務は届出も承認も要しないが、届出業務はあらかじめ届出が必要である。
解説
金融商品取引業者が営むことのできる業務は、金融商品取引業と関連の深さに応じて三段階に整理されています。
もっとも関連が深い付随業務は、届出も承認も要さず当然に営むことができます。
次に、商品市場における取引や貸金業のように、法令が個別に列挙した業務は届出業務とされ、あらかじめ内閣総理大臣に届け出ることで営めます。
そして、そのいずれにも該当しない業務については、投資者保護に支障が生じないかを個別に確かめる必要があるため、内閣総理大臣の承認を受けなければ営むことができません。
関連が薄くなるほど手続が重くなるという一貫した考え方で組み立てられています。

他の選択肢が誤りである理由
付随業務にも承認が必要とする記述は誤りで、付随業務は手続を要しません。
届出業務に該当しない業務でも届出で足りるという記述も誤りで、その場合は承認が必要です。
届出により承認を受けたものとみなされるという記述も誤りで、承認は別個の手続です。

覚え方のポイント
「近いほど軽く、遠いほど重い」と関連の深さで手続の重さを結び付けます。
問43-6

他人の事業の譲渡や合併に関する仲介、いわゆるM&Aの仲介業務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①他人の事業の譲渡や合併に関する仲介は、付随業務として自由に行うことができる。
  • ②他人の事業の譲渡や合併に関する仲介は、金融商品取引業者には禁止されている。
  • ③他人の事業の譲渡や合併に関する仲介は、届出業務として営むことが認められる。
  • ④他人の事業の譲渡や合併に関する仲介は、承認を受けなければ営むことができない。
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正解 ③他人の事業の譲渡や合併に関する仲介は、届出業務として営むことが認められる。
解説
他人の事業の譲渡や譲受け、合併、会社の分割などに関して相談に応じ、またはこれらの仲介を行う業務は、届出業務として法令に列挙されています。
あらかじめ内閣総理大臣に届け出ることによって営むことができ、承認までは求められません。
企業の合併や事業の売買には、対象会社の価値の評価、資金調達の設計、株式の取扱いなど、金融商品取引業者が本来の業務で培った知見が生きる場面が多く、金融商品取引業と一定の関連性が認められます。
他方で、業務の中身は有価証券の売買そのものではなく、顧客の企業戦略に深く関わるものであるため、付随業務よりは一段重い手続として届出が求められています。

他の選択肢が誤りである理由
付随業務として自由に行えるという記述は誤りで、届出が必要です。
禁止されているという記述も誤りで、届出をすれば営むことができます。
承認を受けなければ営めないという記述も誤りで、承認までは求められていません。

覚え方のポイント
「M&Aの仲介は届出業務」と、代表例として名前ごと覚えてしまうのが確実です。
問53-6

投資信託や投資法人に関連する金融商品取引業者の業務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①投資信託の収益金の支払は、委託会社が投資家へ直接行うため代理は生じ得ない。
  • ②投資信託の収益金や償還金の支払に係る業務の代理は、付随業務に当たっている。
  • ③投資信託の解約金の支払に係る代理は、承認業務として位置づけられている。
  • ④投資法人の金銭の分配に係る代理業務は、付随業務から除かれることとされる。
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正解 ②投資信託の収益金や償還金の支払に係る業務の代理は、付随業務に当たっている。
解説
投資信託の収益金、償還金、解約金の支払に係る業務の代理は、金融商品取引業者の付随業務として認められています。
これらの金銭は本来、投資信託委託会社が受益者に支払うべきものですが、実際に受益者と口座を通じてつながっているのは販売会社ですから、販売会社が委託会社に代わって支払う形をとるほうが、投資家にとっても事務のうえでも合理的です。
同様に、登録投資法人の投資証券に係る金銭の分配、金銭の払戻し、償還金の支払に係る代理業務も付随業務とされています。
いずれも有価証券の販売に伴って当然に生じる事務であり、金融商品取引業と一体のものと評価できるためです。

他の選択肢が誤りである理由
委託会社が直接支払うため代理が生じないとする記述は誤りで、実務では販売会社が代理して支払います。
解約金の支払の代理が承認業務とする記述も誤りで、これも付随業務です。
投資法人の金銭の分配に係る代理が付随業務から除かれるという記述も誤りで、付随業務に含まれます。

覚え方のポイント
「投資家にお金を渡す事務は付随業務」とまとめて押さえます。
問63-6

有価証券に関連する情報の提供や助言に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①有価証券に関連する情報の提供や助言は、付随業務として行うことができる。
  • ②有価証券に関連する情報の提供は、投資助言業の登録を受けた者に限られている。
  • ③有価証券に関連する助言は、報酬を受けなければ届出業務として分類される。
  • ④有価証券の価値等の分析に基づく助言は、承認を受ければ付随業務に該当する。
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正解 ①有価証券に関連する情報の提供や助言は、付随業務として行うことができる。
解説
有価証券に関連する情報の提供や助言は、金融商品取引業者の付随業務として認められており、届出も承認も要しません。
顧客が有価証券の売買を判断するには市場や銘柄に関する情報が欠かせず、その提供は売買の取次ぎ等の業務と切り離せないためです。
ただし、これは付随業務として行える範囲での情報提供や助言であり、顧客と投資顧問契約を結び、その対価を得て継続的に投資判断の助言を行う投資助言業に当たる行為を営むには、別途その業務についての登録が必要です。
助言そのものを商品として対価を得るかどうかが、両者を分ける実質的な境目になります。

他の選択肢が誤りである理由
情報の提供が投資助言業の登録を受けた者に限られるという記述は誤りで、付随業務として行えます。
報酬を受けなければ届出業務に分類されるという記述も誤りで、付随業務の範囲にとどまります。
承認を受ければ付随業務に該当するという記述も誤りで、付随業務はもともと承認を要しません。

覚え方のポイント
「売買に伴う情報提供は付随業務、助言そのものを売るなら登録」と線を引きます。
問73-6

他社株転換可能債(EB債)に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①他社株転換可能債は、保有者の判断で発行者の株式に転換できる社債である。
  • ②他社株転換可能債は、対象となる株式の価格が上昇すると株式で償還されやすい。
  • ③他社株転換可能債は、一般の社債に比べて表面利率が低く設定される傾向にある。
  • ④他社株転換可能債は、償還時に発行者以外の会社の株式で償還される場合がある。
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正解 ④他社株転換可能債は、償還時に発行者以外の会社の株式で償還される場合がある。
解説
他社株転換可能債は、発行者とは別の会社の株式を対象として、その株価の水準によって償還の方法が変わる仕組債の一種です。
対象株式の価格があらかじめ定めた水準を下回った場合には、金銭ではなく対象株式そのもので償還されることがあり、その選択権は発行者の側にあります。
投資者から見ると、株価が下がったときに値下がりした株式を受け取ることになるため、下落局面での損失を負う立場に置かれます。
その代わりに、一般の社債よりも高い表面利率が設定されるのが通例です。
高い利回りは、投資者が実質的に売った選択権の対価であるという構造を理解することが重要です。

他の選択肢が誤りである理由
保有者の判断で発行者の株式に転換できるという記述は誤りで、それは転換社債型新株予約権付社債の説明です。
対象株式の価格が上昇すると株式で償還されやすいという記述も誤りで、株式償還となるのは下落した場合です。
表面利率が低く設定されるという記述も誤りで、一般の社債より高く設定されます。

覚え方のポイント
「高い利率と引換えに、下落したら株式を受け取る」という関係で整理します。
問83-6

有価証券の売買の媒介、取次ぎおよび代理に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①有価証券の売買の媒介は、付随業務として届出なしに行えるものとされている。
  • ②有価証券の売買の取次ぎとは、顧客の代理人として売買を行うことをいう。
  • ③有価証券の売買の媒介・取次ぎ・代理は、付随業務ではなく本来の業務に当たる。
  • ④有価証券の売買の代理とは、業者が自己の名で顧客の計算により行うことをいう。
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正解 ③有価証券の売買の媒介・取次ぎ・代理は、付随業務ではなく本来の業務に当たる。
解説
有価証券の売買の媒介、取次ぎ、代理は、金融商品取引業そのものを構成する行為であり、第一種金融商品取引業の登録を受けることによって営む本来の業務です。
付随業務は、この本来の業務に付随して行うことができる業務ですから、両者は区別しなければなりません。
三つの行為の違いは、誰の名前で契約するかにあります。
媒介は、当事者どうしの契約が成立するよう間を取り持つだけで、業者は契約の当事者になりません。
取次ぎは、業者が自己の名をもって顧客の計算で売買を行うもので、委託取引の基本形です。
代理は、業者が顧客の代理人として顧客の名で売買を行うものです。

他の選択肢が誤りである理由
媒介が付随業務であるという記述は誤りで、本来の業務です。
取次ぎを顧客の代理人として行うものとする記述も誤りで、それは代理の説明です。
代理を自己の名で顧客の計算により行うものとする記述も誤りで、それは取次ぎの説明です。

覚え方のポイント
「媒介は仲介役、取次ぎは業者の名前、代理は顧客の名前」と、名義で区別します。
問93-6

登録投資法人の資産の保管に係る業務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①登録投資法人の資産の保管に係る業務は、付随業務として行うことができる。
  • ②登録投資法人の資産の保管は、信託会社でなければ受託できない業務である。
  • ③登録投資法人の資産の保管は、承認を受けて行う承認業務に該当している。
  • ④登録投資法人の資産の保管を行う者は、あわせてその資産の運用も指図する。
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正解 ①登録投資法人の資産の保管に係る業務は、付随業務として行うことができる。
解説
登録投資法人の資産の保管に係る業務は、金融商品取引業者の付随業務として法令に掲げられています。
投資法人は自ら資産を保管することができず、外部の資産保管会社に委託しなければなりませんが、その受託者は信託会社に限られておらず、第一種金融商品取引業を行う者なども担うことができます。
有価証券の保管は金融商品取引業者が日常的に行っている業務であり、その延長として無理なく担えるためです。
ただし、資産の保管を担う者と資産の運用を指図する者は分けられており、同一の主体が保管と運用を兼ねることは、相互の牽制を働かせる制度の趣旨に反します。

他の選択肢が誤りである理由
信託会社でなければ受託できないという記述は誤りで、金融商品取引業者も担えます。
承認業務に該当するという記述も誤りで、付随業務として位置づけられています。
保管を行う者が運用も指図するという記述も誤りで、保管と運用は別の主体が担います。

覚え方のポイント
「保管は付随業務、ただし運用とは兼ねない」という二点で押さえます。
問103-6

金融商品取引業者の承認業務に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①承認業務は、日本証券業協会の承認を受けることによって営むことができる。
  • ②承認業務は、営業を開始した後に事後の届出を行えば足りるものである。
  • ③承認業務に該当するかどうかは、金融商品取引業者が自ら判断してよい。
  • ④付随業務にも届出業務にも当たらない業務は、承認を受けなければ営めない。
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正解 ④付随業務にも届出業務にも当たらない業務は、承認を受けなければ営めない。
解説
金融商品取引業者は、付随業務と、法令が列挙する届出業務のほかに、内閣総理大臣の承認を受けた業務を営むことができます。
付随業務にも届出業務にも当たらない業務は、この承認を受けなければ営むことができません。
金融商品取引業から離れた業務を無制限に営むと、その事業で生じた損失が金融商品取引業の財務の健全性を損ない、顧客の財産の返還に支障が生じるおそれがあります。
そこで、個別に内容を審査したうえで、投資者保護に支障を生じないと認められる場合に限って承認するという仕組みが採られています。
承認は事前に受ける必要があり、営業を始めてから手続をすることはできません。

他の選択肢が誤りである理由
承認を行うのは内閣総理大臣であり、日本証券業協会の承認によって営めるという記述は誤りです。
事後の届出で足りるという記述も誤りで、承認は事前に受ける必要があります。
該当するかどうかを業者が自ら判断してよいという記述も誤りで、判断は当局の審査によります。

覚え方のポイント
「三つに当てはまらなければ承認」と、最後の受け皿として位置づけて覚えます。

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