2026年版・6-4

賃貸不動産経営管理士の役割・職業倫理・関連法令の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「管理業務の実務・資格者の使命」から、賃貸不動産経営管理士の役割・職業倫理・関連法令に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-4

賃貸不動産経営管理士の登録制度に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①賃貸住宅管理業法に基づく業務管理者の要件の一つとして位置づけられている。
  • ②資格の登録を受けた者は、宅地建物取引業の免許がなくても媒介を行うことができる。
  • ③この資格の登録を受けた者でなければ、賃貸住宅の管理業を営むことができない。
  • ④一度登録を受ければ、その後に更新の手続を要することなく効力が継続する。
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正解 ①賃貸住宅管理業法に基づく業務管理者の要件の一つとして位置づけられている。
解説
賃貸不動産経営管理士試験は国土交通大臣の登録を受けた試験であり、これに合格して資格の登録を受けた者は、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律に基づく業務管理者となるための要件の一つを満たすものとして位置づけられている。

他の選択肢が不適切な理由
この資格の登録を受けたことにより宅地建物取引業の免許が不要になるわけではなく、媒介を業として行うには別途宅地建物取引業の免許が必要である。また、賃貸住宅の管理業を営むこと自体がこの資格の登録の有無で一律に制限されるわけではなく、同法は一定の規模以上の管理業者に国土交通大臣の登録と、営業所又は事務所ごとの業務管理者の選任を義務付ける仕組みを採っている。資格の登録には有効期間が定められており、期間の満了後も業務管理者の要件を満たし続けるには更新の手続と講習の受講が必要であるため、更新を要しないとする記述も誤りである。
問26-4

賃貸不動産経営管理士の職業倫理に関する次の事例のうち、信用失墜行為に該当する可能性が最も高いものはどれか。

  • ①業務上知り得たオーナーの資産状況を、同意を得ずに業務と無関係な知人に話した。
  • ②オーナーの依頼に基づき、家賃相場に関する客観的な資料を提示して説明した。
  • ③入居者からの問い合わせに対しては、契約内容をきちんと確認した上で丁寧に回答した。
  • ④入居者本人の同意を得たうえで、緊急連絡先の親族に体調不良の事実を伝えた。
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正解 ①業務上知り得たオーナーの資産状況を、同意を得ずに業務と無関係な知人に話した。
解説
業務上知り得た秘密を正当な理由なく第三者に漏らすことは、資格者としての信用を損なう行為であり、信用失墜行為に該当する可能性が高い。

他の選択肢が不適切な理由
客観的な資料に基づく家賃相場の説明は、資格者として適切な情報提供であり信用失墜行為には当たらない。契約内容を確認した上での丁寧な回答も、誠実な対応として適切である。緊急連絡先の親族へ体調不良の事実を伝えた行為は、本人の同意を得た上での連絡であるから、正当な理由なく秘密を漏らしたことにはならず、信用失墜行為には当たらない。
問36-4

一般社団法人賃貸不動産経営管理士協議会の役割に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①賃貸不動産経営管理士試験の実施や、遵守すべき倫理に関する指針の策定などを行っている。
  • ②賃貸住宅管理業者の登録簿を備え、一般の閲覧に供する事務を所管する国の行政機関である。
  • ③管理業者に対する業務改善命令や登録の取消しを行う権限を法律上与えられている。
  • ④賃貸住宅の家賃の標準額を定め、管理業者に対してその遵守を義務付けている。
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正解 ①賃貸不動産経営管理士試験の実施や、遵守すべき倫理に関する指針の策定などを行っている。
解説
賃貸不動産経営管理士協議会は、試験の実施や資格者が遵守すべき倫理に関する指針の策定などを通じて、資格制度の運営や資格者の資質の向上を担う民間の団体である。

他の選択肢が不適切な理由
賃貸住宅管理業者の登録簿を備えて閲覧に供する事務を所管するのは国土交通省であり、同協議会は行政機関ではない。管理業者に対する業務改善命令や登録の取消しといった監督処分の権限も、法律上は国土交通大臣に与えられている。また、家賃は当事者間の合意により定まるものであり、同協議会が標準額を定めて遵守を義務付ける権限を有しているわけでもない。
問46-4

賃貸住宅の管理業務における個人情報の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①入居者やオーナーの個人情報については、示した利用目的の範囲を超えて利用してはならない。
  • ②業務上取得した個人情報は、管理業者の判断のみで自由に第三者へ提供することができる。
  • ③個人情報保護法は、少人数の顧客の情報しか扱わない小規模な事業者には適用されない。
  • ④入居者から取得した個人情報は、利用目的にかかわらず無期限に保管し続けなければならない。
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正解 ①入居者やオーナーの個人情報については、示した利用目的の範囲を超えて利用してはならない。
解説
個人情報の取扱いに当たっては、あらかじめ利用目的を特定して示す必要があり、本人の同意等がない限りその範囲を超えて利用することはできない。

他の選択肢が不適切な理由
取得した個人情報を自由に第三者へ提供できるとする記述は、原則として本人の同意を要するという法の建前に反する。個人情報保護法は取り扱う個人情報の件数の多寡を問わず事業者に適用されるため、少人数の顧客情報しか扱わないことを理由に適用が除外されるものではない。個人情報を無期限に保管し続ける義務も定められておらず、利用する必要がなくなったときは遅滞なく消去するよう努めることが求められる。
問56-4

賃貸借契約に消費者契約法が関係する場面に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①事業者と消費者間の賃貸借契約では、消費者の利益を害する条項は無効となり得る。
  • ②消費者契約法は、賃貸人が個人である場合には、その適用対象から外れることになる。
  • ③消費者契約法が宅地建物取引業法よりも優先して適用されるということはあり得ない。
  • ④消費者契約法によれば、賃貸借契約に定める更新料の特約は無効と判断される。
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正解 ①事業者と消費者間の賃貸借契約では、消費者の利益を害する条項は無効となり得る。
解説
消費者契約法は、事業者と消費者との間で締結される契約において、消費者の利益を一方的に害する不当な条項を無効とする規定を設けており、賃貸借契約にも適用され得る。

他の選択肢が不適切な理由
同法にいう事業者には、事業として又は事業のために契約の当事者となる個人も含まれるため、適用の可否は賃貸人が個人か法人かという形式のみで一律に決まるものではない。消費者契約法と他の法令との適用関係は場面によって異なり、優先適用が決してないと言い切ることはできない。更新料の特約についても、直ちに一律に無効とされるものではなく、その内容が消費者の利益を一方的に害するものであるかどうかによって判断される。
問66-4

賃貸不動産経営管理士の公正・誠実な業務遂行に関する次の事例のうち、最も適切な行動はどれか。

  • ①オーナーからの提案依頼につき、自社の利益より依頼者の利益を優先する姿勢で助言した。
  • ②オーナーへの提案で、自社が関係する施工業者への発注額を増やすことのみを目的とした。
  • ③入居者からの苦情について、対応の手間を省くため事実確認をせずに苦情の内容を無視した。
  • ④管理受託契約の内容について、オーナーに十分な説明を行わないまま契約書へ署名を求めた。
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正解 ①オーナーからの提案依頼につき、自社の利益より依頼者の利益を優先する姿勢で助言した。
解説
資格者としての公正・誠実な業務遂行には、自社の利益よりも依頼者の利益を優先し、利益相反を避ける姿勢で助言を行うことが求められる。

他の選択肢が不適切な理由
自社が関係する施工業者への発注額を増やすことのみを目的として提案することは、依頼者の利益を害する利益相反の典型例であり不適切である。事実確認をせずに苦情を無視することは、誠実な業務遂行に反する対応である。契約内容の説明を尽くさないまま署名を求めることは、説明責任を果たしていない不適切な行為である。
問76-4

賃貸不動産経営管理士の秘密保持義務に関する次の事例のうち、最も適切な対応はどれか。

  • ①業務で知り得た家族構成については、必要な範囲を超えて第三者に話すことを控えた。
  • ②業務を通じて知り得た入居者の情報は、退職後であれば自由に公表してよいと判断した。
  • ③オーナーの資産状況について、SNS上で不特定多数へ向けて詳しく発信した。
  • ④入居者から得た連絡先を、本人の同意なく他の入居者募集の営業活動に利用した。
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正解 ①業務で知り得た家族構成については、必要な範囲を超えて第三者に話すことを控えた。
解説
業務上知り得た秘密は、正当な理由なく第三者に開示してはならず、業務上必要な範囲を超えて話すことを控えることは秘密保持義務にかなった適切な対応である。

他の選択肢が不適切な理由
秘密保持義務は業務に従事しなくなった後も継続するものであり、退職後であれば自由に公表してよいとする判断は誤りである。オーナーの資産状況を不特定多数に発信することは秘密保持義務に明確に反する行為である。同意なく連絡先を別の営業活動に利用することも、目的外利用として秘密保持義務や個人情報の適正な取扱いに反する行為である。
問86-4

賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律における業務管理者に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理業務を行う営業所ごとに、要件を満たす業務管理者を選任することが求められている。
  • ②業務管理者は、賃貸住宅管理業者の本店に1名選任すれば、他の営業所には選任する必要がない。
  • ③業務管理者の選任は努力義務にとどまり、選任しなくても法令上の問題は生じない。
  • ④業務管理者になるための要件は、宅地建物取引士の資格を有することだけに限られる。
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正解 ①管理業務を行う営業所ごとに、要件を満たす業務管理者を選任することが求められている。
解説
賃貸住宅管理業者は、その営業所又は事務所ごとに、1人以上の要件を満たす業務管理者を選任し、管理受託契約の内容の明確性や維持保全の実施方法の妥当性などについての管理・監督に関する事務を行わせなければならない。業務管理者は他の営業所又は事務所の業務管理者を兼ねることができない点にも注意を要する。

他の選択肢が不適切な理由
本店に1名選任すれば足りるとする記述は誤りであり、営業所又は事務所ごとの選任が求められる。業務管理者の選任は努力義務ではなく法令上の義務であり、選任した者が全て欠けたときは、新たに選任するまでその営業所等で管理受託契約を締結することができない。業務管理者となるための要件は、管理業務に関する一定の実務経験を前提として、賃貸不動産経営管理士試験に合格し登録を受けた者のほか、宅地建物取引士で指定の講習を修了した者にも認められており、宅地建物取引士の資格を有することだけに限られるわけではない。
問96-4

賃貸不動産経営管理士に求められる継続的な自己研鑽に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①法改正や社会情勢の変化に対応し、資格取得後も知識を更新し続けることが求められる。
  • ②資格取得時点の知識のみがあれば、その後の法改正の内容を把握する必要は生じない。
  • ③資格の登録を更新する場合であっても、講習を受講することは求められていない。
  • ④自己研鑽の内容は、賃貸借契約に関する分野のみに限られ、税務や保険の知識は含まれない。
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正解 ①法改正や社会情勢の変化に対応し、資格取得後も知識を更新し続けることが求められる。
解説
賃貸住宅を取り巻く法制度や社会情勢は変化し続けるため、資格取得後も継続して知識を更新していくことが、資格者としての専門性を維持するために求められる。

他の選択肢が不適切な理由
資格取得時点の知識のみで足りるとする記述は、法改正等への対応を怠ることにつながり適切でない。資格の登録には有効期間が定められており、その更新に当たっては所定の講習を受講して修了することが必要とされているため、講習の受講は求められていないとする記述は誤りである。自己研鑽の対象は賃貸借契約に関する分野に限られず、税務や保険など経営支援に関わる幅広い知識が含まれる。
問106-4

賃貸不動産経営管理士がオーナーと入居者の双方に関わる場面での説明責任に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①契約内容やトラブルの経緯は、一方に偏ることなく双方へ公平かつ正確に情報提供すべきである。
  • ②説明責任は管理受託契約の相手方であるオーナーに対してのみ生じ、入居者に対しては生じない。
  • ③入居者に不利な事実があれば、オーナーの利益を優先し、入居者には伝えないことが望ましい。
  • ④オーナーと入居者の双方に対する説明は、口頭で一度行えば、以後は記録を残す必要がない。
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正解 ①契約内容やトラブルの経緯は、一方に偏ることなく双方へ公平かつ正確に情報提供すべきである。
解説
賃貸不動産経営管理士は、オーナーと入居者の間に立つ立場として、一方の利益のみを図ることなく、双方に対して公平かつ正確な情報提供に努めることが求められる。

他の選択肢が不適切な理由
入居者に対しても契約内容等について適切に説明する場面があり、説明責任がオーナーに対してのみ生じるとする記述は誤りである。入居者に不利な事実を伝えないことは公平性を欠き、資格者としての誠実な対応に反する。口頭のみで記録を残さない対応は、後日のトラブルを防止する観点からも適切でなく、必要な記録を残すことが望ましい。

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