2026年版・5-4

会計処理・仕訳の基礎の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「金銭の管理」から、会計処理・仕訳の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-4

複式簿記における「借方」「貸方」の基本的な考え方に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①複式簿記は一つの取引を借方と貸方の両側に記録し、資産・費用の増加は借方、負債等の増加は貸方に記帳する。
  • ②複式簿記では、一つの取引を借方のみに記録すれば足り、貸方への記帳は決算時にまとめて行えばよい。
  • ③複式簿記では、資産の増加は常に貸方に、負債の増加は常に借方に記帳するのが基本原則であり例外は存在しない。
  • ④複式簿記では、借方と貸方の金額が一致しなくても、最終的な残高試算表さえ作成できれば問題ない。
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正解 ①複式簿記は一つの取引を借方と貸方の両側に記録し、資産・費用の増加は借方、負債等の増加は貸方に記帳する。
解説
複式簿記は、一つの取引を借方・貸方の両面から同時に記録する方式であり、資産・費用の増加は借方に、負債・純資産・収益の増加は貸方に記帳するのが基本原則である。

他の選択肢が不適切な理由
「借方のみに記録すれば足り、貸方への記帳は決算時にまとめて行えばよい」という記述は、借方・貸方の両側への同時記帳を前提とする複式簿記の仕組みに反する。「資産の増加は常に貸方に、負債の増加は常に借方に記帳する」という記述は、記帳先を逆に説明しており誤りである。「借方と貸方の金額が一致しなくても、残高試算表さえ作成できれば問題ない」という記述も、貸借平均の原理に反する。
問25-4

管理業者が入居者から家賃を受領し、後日賃貸人へ送金するまでの一連の会計処理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理業者は家賃受領時にこれを預り金として負債計上し、賃貸人へ送金した時点で預り金を減少させるのが一般的である。
  • ②管理業者は、家賃を受領した時点でこれを自社の売上として収益計上し、送金額は経費として処理するのが一般的である。
  • ③管理業者は、家賃を受領した時点では何ら会計処理を行わず、賃貸人へ送金した時点で初めて収入として計上するのが一般的である。
  • ④管理業者は、家賃を受領した時点でこれを固定資産として計上し、送金時に減価償却費として費用処理するのが一般的である。
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正解 ①管理業者は家賃受領時にこれを預り金として負債計上し、賃貸人へ送金した時点で預り金を減少させるのが一般的である。
解説
管理業者が受領する家賃は賃貸人に帰属する金銭であるため、受領時に預り金として負債に計上し、賃貸人へ送金した時点でその預り金を取り崩す処理を行うのが一般的な会計処理である。

他の選択肢が不適切な理由
「受領した時点でこれを自社の売上として収益計上し、送金額は経費として処理する」という記述は、家賃が賃貸人に帰属する金銭であって管理業者の収益ではない点で誤りである。「受領した時点では何ら会計処理を行わず、送金した時点で初めて収入として計上する」という記述は、受領した時点で預り金としての計上が必要である点に反する。「受領した時点でこれを固定資産として計上し、送金時に減価償却費として費用処理する」という記述は、金銭の預り・送金という取引の性質に合わない勘定科目を用いており誤りである。
問35-4

敷金を預り金として受領した場合の仕訳に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①敷金受領時は借方に現金及び預金、貸方に預り敷金を計上し、返還時は借方に預り敷金、貸方に現金及び預金を計上する。
  • ②敷金受領時は借方に現金及び預金、貸方に受取家賃を計上し、返還時は借方に支払家賃、貸方に現金及び預金を計上する。
  • ③敷金を受領した際は、実務上、借方・貸方のいずれにも計上せず、簡便に備忘のためのメモ書きのみで足りる。
  • ④敷金を受領した際は、借方に固定資産、貸方に資本金を計上し、返還時には両者を同時に速やかに取り消す処理を行う。
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正解 ①敷金受領時は借方に現金及び預金、貸方に預り敷金を計上し、返還時は借方に預り敷金、貸方に現金及び預金を計上する。
解説
敷金は将来返還を要する担保金という性質を持つため、受領時には負債である預り敷金として計上し、返還時にはこれを取り崩す仕訳を行うのが基本的な会計処理である。

他の選択肢が不適切な理由
「貸方に受取家賃を計上し、返還時は借方に支払家賃を計上する」という記述は、敷金を収益・費用の勘定科目で処理している点で誤りであり、敷金は預り金であって収益や費用ではない。「借方・貸方のいずれにも計上せず、備忘のためのメモ書きのみで足りる」という記述は、金銭の授受がある以上、正式な仕訳が必要である点に反する。「借方に固定資産、貸方に資本金を計上する」という記述も、敷金の性質に合わない勘定科目を用いており誤りである。
問45-4

管理業者が受け取る管理手数料の会計処理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理手数料は、管理業者が提供する管理業務の対価であるため、管理業者の帳簿上は自社の役務収益として売上に計上される。
  • ②管理手数料は、賃貸人から預かった金銭であるため、管理業者の帳簿上は預り金として負債に計上され、収益計上は行われない。
  • ③管理手数料は、入居者が直接負担する費用であるため、管理業者の帳簿上は入居者に対する立替金として資産に計上される。
  • ④管理手数料は、賃貸人が将来支払う予定の金額であるため、管理業者の帳簿上は未収収益として資産にのみ計上され続ける。
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正解 ①管理手数料は、管理業者が提供する管理業務の対価であるため、管理業者の帳簿上は自社の役務収益として売上に計上される。
解説
管理手数料は、管理業者が賃貸人に対して提供する管理業務という役務の対価であるため、賃貸人に帰属する家賃等の預り金とは異なり、管理業者自身の役務収益として売上に計上される。

他の選択肢が不適切な理由
「賃貸人から預かった金銭であるため、預り金として負債に計上され、収益計上は行われない」という記述は、管理手数料が管理業者に帰属する対価であって預り金ではない点で誤りである。「入居者が直接負担する費用であるため、入居者に対する立替金として資産に計上される」という記述は、管理手数料が賃貸人から管理業者へ支払われる費用である点に反する。「未収収益として資産にのみ計上され続ける」という記述も、実際に収受された時点で収益として計上される点で誤りである。
問55-4

家賃収入から管理手数料を差し引いた残額を賃貸人へ送金する場合の実務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①送金明細書に家賃等の総額、管理手数料等の控除項目、差引送金額を明記し、収支内訳を確認できるようにするのが望ましい。
  • ②管理業者は、送金額のみを賃貸人に通知すれば足り、家賃総額や管理手数料の内訳を特段いちいち明示する必要はない。
  • ③管理業者は、管理手数料を控除せずに家賃全額を送金し、賃貸人から別途手数料を現金で受け取ることが唯一認められた方法である。
  • ④管理業者は、送金明細書の作成を賃貸人から依頼された場合に限り作成すれば足り、通常は簡単な口頭説明で代替してよい。
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正解 ①送金明細書に家賃等の総額、管理手数料等の控除項目、差引送金額を明記し、収支内訳を確認できるようにするのが望ましい。
解説
管理業者が家賃等を送金する際は、家賃等の総額、管理手数料等の控除項目、差引送金額を明記した送金明細書を作成し、賃貸人が収支の内訳を確認できるようにすることが望ましい実務とされている。

他の選択肢が不適切な理由
「送金額のみを賃貸人に通知すれば足り、家賃総額や管理手数料の内訳を明示する必要はない」という記述は、内訳の明示がなければ賃貸人が収支を把握できない点で不適切である。「管理手数料を控除せずに家賃全額を送金し、賃貸人から別途手数料を現金で受け取ることが唯一認められた方法」という記述は、そのような限定はなく、控除方式による送金も広く行われている点で誤りである。「送金明細書は依頼された場合に限り作成すれば足り、通常は口頭説明で代替してよい」という記述も、書面による明細の提供が望ましい実務とされている点に反する。
問65-4

収支報告書の作成・提出に関する管理業者の実務についての次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理業者は、合意した頻度で入金・支出状況をまとめた収支報告書を作成し、賃貸人に定期的に提出することが望ましい。
  • ②管理業者は、収支報告書を賃貸人の請求があった場合に限り作成すればよく、通常は、そもそも特段作成する必要がない。
  • ③管理業者は、収支報告書を賃借人に対して提出する義務を負い、賃貸人への提出は法令上求められていない。
  • ④管理業者は、収支報告書の作成を税理士に委託しなければならず、自ら作成することは特に認められていない。
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正解 ①管理業者は、合意した頻度で入金・支出状況をまとめた収支報告書を作成し、賃貸人に定期的に提出することが望ましい。
解説
管理業者は、管理受託契約で定めた頻度等に応じて、家賃等の入金状況や支出状況をまとめた収支報告書を作成し、賃貸人に定期的に提出することが、説明責任と信頼関係の維持の観点から望ましい実務とされている。なお、賃貸住宅管理業法20条は、これとは別に、管理業務の実施状況等を記載した管理業務報告書を委託者へ定期的に交付して説明することを義務付けている。

他の選択肢が不適切な理由
「賃貸人の請求があった場合に限り作成すればよく、通常は特段作成する必要がない」という記述は、定期的な報告が望ましい実務とされ、法律上も委託者への定期報告が義務付けられている点に反する。「賃借人に対して提出する義務を負い、賃貸人への提出は法令上求められていない」という記述は、報告の相手方が委託者である賃貸人である点で誤りである。「収支報告書の作成を税理士に委託しなければならず、自ら作成することは認められていない」という記述も、管理業者自らが作成することが一般的である点で誤りである。
問75-4

未収家賃(滞納家賃)の会計上の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①未収家賃は入金期日を過ぎても回収できていない債権であり、帳簿上は未収金として計上し回収状況を管理する。
  • ②未収家賃は、入金期日を過ぎた時点で自動的に債権が消滅するため、帳簿上に計上する必要はないのが原則である。
  • ③未収家賃は、賃貸人の帳簿には計上されず、管理業者の帳簿にのみ負債として計上される取扱いである。
  • ④未収家賃は、発生した月の翌月には会計基準上自動的に貸倒れとして直ちに費用処理しなければならない。
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正解 ①未収家賃は入金期日を過ぎても回収できていない債権であり、帳簿上は未収金として計上し回収状況を管理する。
解説
未収家賃は、入金期日を経過しても回収できていない家賃債権であり、賃貸人の帳簿上は未収金等の資産として計上したうえで、その後の回収状況を継続的に管理していくことが必要である。

他の選択肢が不適切な理由
「入金期日を過ぎた時点で自動的に債権が消滅するため、帳簿上に計上する必要はない」という記述は、家賃債権が期日の経過によって当然に消滅するものではない点で誤りである。「賃貸人の帳簿には計上されず、管理業者の帳簿にのみ負債として計上される」という記述は、未収家賃が賃貸人に帰属する債権である点に反する。「発生した月の翌月には自動的に貸倒れとして直ちに費用処理しなければならない」という記述も、貸倒れの認定には回収不能が確実になったこと等の要件が必要である点で誤りである。
問85-4

原状回復工事費用を敷金から差し引く場合の会計処理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①預り敷金を取り崩す仕訳と併せ、実際に負担すべき費用の範囲をガイドライン等に照らして精算することが求められる。
  • ②原状回復工事費用を敷金から差し引く場合、賃借人の同意なく、管理業者が任意の額を差し引くことが認められている。
  • ③原状回復工事費用を敷金から差し引く場合は、預り敷金の帳簿残高を変更せず、別途借入金として処理する取扱いである。
  • ④原状回復工事費用は、通常損耗であっても賃借人が全額負担するのが会計処理上の原則であり例外は認められない。
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正解 ①預り敷金を取り崩す仕訳と併せ、実際に負担すべき費用の範囲をガイドライン等に照らして精算することが求められる。
解説
敷金から原状回復工事費用を差し引く場合は、預り敷金を取り崩す仕訳を行うとともに、国土交通省の原状回復をめぐるトラブルとガイドライン等に照らして賃借人が実際に負担すべき費用の範囲を精算し、その内容を賃借人に説明することが求められる。

他の選択肢が不適切な理由
「賃借人の同意なく、管理業者が任意の額を差し引くことが認められている」という記述は、負担範囲の精算と説明が求められる点に反する。「預り敷金の帳簿残高を変更せず、別途借入金として処理する」という記述は、敷金の取崩しという取引の性質に合わない誤った処理である。「通常損耗であっても賃借人が全額負担するのが原則」という記述も、通常損耗は原則として賃貸人が負担すべきものとされている点で誤りである。
問95-4

管理業者における現金出納帳の記帳実務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①現金出納帳は入出金を発生順に記帳し、帳簿残高と手許現金残高を照合し金銭管理の正確性を担保する。
  • ②現金出納帳は、決算期末にまとめて一括作成すれば足り、日々の記帳や残高照合は実務上不要である。
  • ③現金出納帳は、預金口座の入出金のみを記録する帳簿であり、現金の授受は記帳の対象外である。
  • ④現金出納帳は、管理業者ではなく法令上賃借人が作成・保管する義務を負う帳簿であるとの定めがある。
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正解 ①現金出納帳は入出金を発生順に記帳し、帳簿残高と手許現金残高を照合し金銭管理の正確性を担保する。
解説
現金出納帳は、現金の入出金を発生の都度記帳する帳簿であり、帳簿上の残高と実際の手許現金残高とを日々照合することで、金銭管理の正確性を担保し、不正や記帳漏れの早期発見にもつながる。

他の選択肢が不適切な理由
「決算期末にまとめて一括作成すれば足り、日々の記帳や残高照合は実務上不要である」という記述は、日々の記帳と照合が金銭管理の実効性を担保する点で不適切である。「預金口座の入出金のみを記録する帳簿であり、現金の授受は記帳の対象外である」という記述は、現金出納帳が現金の授受を記録する帳簿である点に反する。「管理業者ではなく法令上賃借人が作成・保管する義務を負う」という記述も、現金出納帳が管理業者自ら作成・管理する帳簿である点で誤りである。
問105-4

管理業者が扱う金銭のうち、消費税の取扱いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①居住用建物の家賃は原則として消費税が非課税とされる一方、管理手数料は役務提供の対価として消費税の課税対象となる。
  • ②居住用建物の家賃も管理手数料も、いずれも消費税が非課税とされ、課税対象となる金銭は契約上そもそも存在しない。
  • ③居住用建物の家賃は消費税の課税対象となる一方、管理手数料は実務上非課税として扱われるのが一般的な取扱いである。
  • ④消費税の課税・非課税の区分は管理業者が任意に選択でき、同一の取引について毎年異なる区分を適用してよい扱いとなっている。
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正解 ①居住用建物の家賃は原則として消費税が非課税とされる一方、管理手数料は役務提供の対価として消費税の課税対象となる。
解説
消費税法上、住宅の貸付けによる家賃は原則として非課税取引とされる一方、管理業者が提供する管理業務は役務の提供に当たるため、その対価である管理手数料は消費税の課税対象となる。

他の選択肢が不適切な理由
「家賃も管理手数料もいずれも非課税とされ、課税対象となる金銭は存在しない」という記述は、役務提供の対価である管理手数料が課税対象となる点で誤りである。「家賃は課税対象となる一方、管理手数料は実務上非課税として扱われる」という記述は、課税・非課税の区分を逆に説明しており誤りである。「課税・非課税の区分は管理業者が任意に選択でき、毎年異なる区分を適用してよい」という記述も、課税区分が取引の性質によって法令上定まるものである点に反する。

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