2026年版・3-7

建築基準法・都市計画法の基礎の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「賃貸住宅の維持保全」から、建築基準法・都市計画法の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-7

建築基準法に基づく建築確認制度に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①建築確認は工事が完了した後に受けるものであり、工事に着手する前に確認を受ける必要はない。
  • ②一定の建築物を新築するときは、建築主は工事に着手する前に確認を受け、確認済証の交付を受ける。
  • ③建築確認を要するのは新築の工事に限られ、増築や大規模の修繕・模様替えは対象に含まれない。
  • ④建築確認を行う権限は都道府県知事に専属しており、市町村の建築主事が確認を行うことは認められない。
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正解 ②一定の建築物を新築するときは、建築主は工事に着手する前に確認を受け、確認済証の交付を受ける。
解説
建築基準法は、一定の建築物を建築しようとする場合、建築主に対し、工事に着手する前に建築主事等又は指定確認検査機関の確認を受け、その計画が建築基準関係規定に適合する旨の確認済証の交付を受けることを義務付けている。

他の選択肢が不適切な理由
工事が完了した後に受けるとする記述は、手続の順序を取り違えたものである。工事の完了後に受けるのは完了検査であり、建築確認は着工前に受けなければならない。確認の対象を新築の工事に限るとする記述も誤りである。一定の増築や改築、大規模の修繕・模様替え、用途の変更なども確認の対象となり得る。建築主事は都道府県のほか一定の市町村にも置かれるため、確認の権限が都道府県知事に専属するという記述も誤りである。
問23-7

都市計画法に基づく用途地域に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①用途地域は市街化調整区域について定めるものとされ、市街化区域に指定されることはない。
  • ②用途地域は住居系・商業系・工業系等に区分され、地域ごとに建てられる建築物の用途が制限される。
  • ③工業専用地域に指定された区域であっても、共同住宅を含む住宅を建てることは制限されない。
  • ④用途地域の変更は既存の建築物にも遡って及ぶため、適合しない用途は直ちに変更しなければならない。
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正解 ②用途地域は住居系・商業系・工業系等に区分され、地域ごとに建てられる建築物の用途が制限される。
解説
用途地域は住居系・商業系・工業系の区分に応じて定められる地域地区であり、それぞれの地域の特性に応じて建築することができる建築物の用途に制限を課すことで、市街地の環境の保全と機能の適正な配置を図る制度である。

他の選択肢が不適切な理由
市街化調整区域について定めるとする記述は誤りである。用途地域は市街化区域については必ず定めるものとされる一方、市街化調整区域については原則として定めないこととされている。工業専用地域で住宅を建てることが制限されないとする記述も誤りである。工業専用地域は住宅や共同住宅の建築が認められない用途地域である。用途地域の変更が既存の建築物に遡って及ぶとする記述も誤りであり、これらは既存不適格建築物として扱われ、直ちに用途の変更を強いられるものではない。
問33-7

建築基準法上の容積率・建ぺい率に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①容積率は敷地面積に対する建築面積の割合をいい、建ぺい率は敷地面積に対する延べ面積の割合をいう。
  • ②建ぺい率と容積率の上限は建築基準法に画一的に定められ、用途地域による数値の違いは生じない。
  • ③前面の道路の幅員は建ぺい率の上限に影響するが、容積率の上限を算定する際には影響しない。
  • ④建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合をいい、容積率は敷地面積に対する延べ面積の割合をいう。
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正解 ④建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合をいい、容積率は敷地面積に対する延べ面積の割合をいう。
解説
建ぺい率は敷地面積に対する建築面積の割合であり、建築物が敷地を覆う水平方向の広がりを規制する指標である。これに対し容積率は敷地面積に対する延べ面積の割合であり、建築物の立体的な規模、すなわち延べ床の総量を規制する指標である。

他の選択肢が不適切な理由
容積率を建築面積の割合、建ぺい率を延べ面積の割合とする記述は、両者の定義を入れ替えたものであり誤りである。上限が建築基準法に一律に定められているとする記述も誤りであり、建ぺい率も容積率も用途地域の区分ごとに定められた選択肢の中から都市計画で数値が定められる。前面の道路の幅員は、その幅員が一定に満たない場合に容積率の上限を制限する要素となるため、容積率の算定に影響しないとする記述も誤りである。
問43-7

既存不適格建築物に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①建築の時から法令に適合していない違反の建築物をいい、直ちに是正の命令の対象とされるものをいう。
  • ②増築や改築等を行うかどうかを問わず、現行の基準への適合が常に強制される建築物のことをいう。
  • ③建築の時は適法であったが、その後の法令の改正等により現行の規定に適合しなくなった建築物をいう。
  • ④都市計画法に固有の概念であり、建築基準法にはこれに相当する取扱いは設けられていないものをいう。
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正解 ③建築の時は適法であったが、その後の法令の改正等により現行の規定に適合しなくなった建築物をいう。
解説
既存不適格建築物とは、建築された当時は適法であったものの、その後の法令の改正や都市計画の変更によって現行の規定に適合しない状態となった建築物をいう。適法に建てられたものである以上、直ちに違法とされるわけではない。

他の選択肢が不適切な理由
建築の時から法令に適合していない違反の建築物とする記述は誤りである。それは違反建築物の説明であり、既存不適格建築物とは区別される。現行の基準への適合が常に強制されるとする記述も誤りである。増築や改築、大規模の修繕等の一定の行為を行う場合に現行の基準への適合が求められるにとどまる。既存不適格の取扱いは建築基準法自体に定めが置かれているため、都市計画法に固有の概念であるとする記述も誤りである。
問53-7

建築基準法におけるシックハウス対策に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①ホルムアルデヒドを発散する建築材料は、その発散の量の区分を問わず使用が全面的に禁止されている。
  • ②常時換気の設備を要するのは新築の建築物に限られ、大規模の修繕や模様替えの場合には及ばない。
  • ③居室を有する建築物には、原則として機械換気設備等により常時換気を行う設備の設置が求められる。
  • ④居室の内装や換気に関するシックハウスの規制は、建築基準法ではなく消防法に定められている。
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正解 ③居室を有する建築物には、原則として機械換気設備等により常時換気を行う設備の設置が求められる。
解説
建築基準法は、シックハウス対策として、居室を有する建築物について原則として機械換気設備等により常時換気を行う設備を設けることを求めている。いわゆる24時間換気の仕組みであり、化学物質の室内の濃度を抑えることを目的とする。

他の選択肢が不適切な理由
発散の量の区分を問わず全面的に禁止されるとする記述は誤りである。ホルムアルデヒドを発散する建築材料は発散の速度の区分に応じて使用できる面積が制限される仕組みであり、区分によっては制限なく使用できるものもある。新築の建築物に限られるとする記述も誤りであり、増築や大規模の修繕・模様替えの際にも規制が及び得る。シックハウスの規制は建築基準法の定めであり、消防法に基づくものではない。
問63-7

建築基準法上の接道義務に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①建築物の敷地の接道の義務は、都市計画区域の内外を問わず日本国内のすべての建築物の敷地に画一的に及んでいる。
  • ②接道の義務にいう道路に私道は含まれないため、公道に接していない敷地に建築物を建てることはできない。
  • ③都市計画区域内の建築物の敷地は、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接することを要する。
  • ④接道の義務を満たさない敷地であっても、建築主事の裁量によって確認済証の交付を受けることができる。
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正解 ③都市計画区域内の建築物の敷地は、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接することを要する。
解説
建築基準法は、避難や消防の活動を確保する観点から、都市計画区域内等の建築物の敷地について、原則として幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接することを求めている。これを接道の義務という。

他の選択肢が不適切な理由
全国の敷地に一律に及ぶとする記述は誤りである。接道の義務は都市計画区域及び準都市計画区域内を対象とする規制であり、これらの区域外には原則として及ばない。私道が含まれないとする記述も誤りであり、一定の要件を満たす私道は建築基準法上の道路として扱われる。接道の義務を満たさない敷地について建築するには特定行政庁の許可等の手続が必要であり、建築主事の裁量のみで確認済証の交付を受けられるわけではない。
問73-7

防火地域及び準防火地域に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①防火地域内であれば、建築物の階数や規模を問わず木造の建築物を建てることが認められている。
  • ②準防火地域は都市計画法上の用途地域の一つであり、住居系・商業系・工業系のいずれかに分類される。
  • ③防火地域及び準防火地域は、建築基準法に基づき国土交通大臣が敷地ごとに個別に指定を行う。
  • ④防火地域は市街地の火災の危険を防ぐために定められ、準防火地域より建築物の構造の規制が厳しい。
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正解 ④防火地域は市街地の火災の危険を防ぐために定められ、準防火地域より建築物の構造の規制が厳しい。
解説
防火地域及び準防火地域は、市街地における火災の危険を防除するために都市計画で定められる地域地区である。両者を比べると、より市街地の中心部に指定される防火地域の方が、建築物を耐火建築物等とすべき範囲が広く、構造の規制は厳しい。

他の選択肢が不適切な理由
階数や規模を問わず木造の建築物を建てられるとする記述は誤りである。防火地域内では階数や延べ面積に応じて耐火建築物等とすることが求められる。準防火地域を用途地域の一つとする記述も誤りである。防火地域及び準防火地域は用途地域とは別に定められる地域地区であり、用途地域に重ねて指定される。指定は都市計画によって行われるものであり、国土交通大臣が敷地ごとに個別に指定するものではない。
問83-7

建築基準法上の高さ制限に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①日影規制は商業地域と工業専用地域に限って適用されるものであり、住居系の用途地域には適用されない。
  • ②建築物の高さに関する制限は建築基準法に専属しているため、都市計画によって内容を定めることはできない。
  • ③絶対高さの制限は、すべての用途地域で建築物の高さを10メートル又は12メートルに制限する。
  • ④道路斜線制限や隣地斜線制限は、日照・採光・通風等を確保するため建築物の各部分の高さを制限する。
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正解 ④道路斜線制限や隣地斜線制限は、日照・採光・通風等を確保するため建築物の各部分の高さを制限する。
解説
道路斜線制限や隣地斜線制限は、前面の道路や隣地の側における日照・採光・通風等の環境を確保することを目的として、敷地の境界からの距離に応じて建築物の各部分の高さを制限する規定である。

他の選択肢が不適切な理由
日影規制が商業地域と工業専用地域に限って適用されるとする記述は誤りである。日影規制はむしろ住居系の用途地域を中心に、条例で指定された区域に適用されるものであり、商業地域や工業専用地域は原則として対象外である。高さの制限の内容には高度地区のように都市計画で定められるものがあるため、都市計画で内容を定めることができないとする記述も誤りである。絶対高さの制限は低層住居専用地域と田園住居地域に適用されるものであり、すべての用途地域に及ぶものではない。
問93-7

都市計画法上の区域区分に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①市街化区域は市街化を抑制すべき区域とされ、原則として開発行為や建築物の建築が制限される。
  • ②市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域とされ、原則として開発行為や建築物の建築が制限される。
  • ③都市計画区域は市街化区域と市街化調整区域のいずれかに区分されており、区分を定めない区域は存在しない。
  • ④市街化調整区域のうち用途地域の指定を受けた区域では、建築物の建築に関する制限は課されない。
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正解 ②市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域とされ、原則として開発行為や建築物の建築が制限される。
解説
市街化調整区域は市街化を抑制すべき区域として位置付けられており、無秩序な市街化を防ぐ観点から、原則として開発行為や建築物の建築が制限され、これらを行うには許可が必要となる。

他の選択肢が不適切な理由
市街化区域を市街化を抑制すべき区域とする記述は誤りである。市街化区域は既に市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域であり、説明が市街化調整区域と入れ替わっている。必ず区分されるとする記述も誤りである。都市計画区域には区域区分を定めないいわゆる非線引きの区域も存在する。市街化調整区域には原則として用途地域を定めないうえ、仮に定めがあっても建築に関する制限が課されなくなるわけではない。
問103-7

建築基準法上の「特殊建築物」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①共同住宅は建築基準法上の特殊建築物とされ、防火や避難の規制が一戸建ての住宅より厳しくなる。
  • ②共同住宅は建築基準法上の特殊建築物には当たらず、一戸建ての住宅と同じ規制のみが適用される。
  • ③特殊建築物に当たる建築物は、用途地域による用途の制限を受けずに建築することが認められる。
  • ④共同住宅が特殊建築物に当たるかどうかは、賃貸人と賃借人が結ぶ賃貸借契約の内容により決まる。
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正解 ①共同住宅は建築基準法上の特殊建築物とされ、防火や避難の規制が一戸建ての住宅より厳しくなる。
解説
共同住宅は、多数の者が居住し不特定の者の出入りも想定される建築物であることから、学校や病院等と同様に建築基準法上の特殊建築物に位置付けられている。そのため防火や避難に関する規制が一戸建ての住宅より厳しく課される場合がある。

他の選択肢が不適切な理由
共同住宅が特殊建築物に当たらないとする記述は誤りである。共同住宅は特殊建築物として法律に明示されている典型例の一つである。用途地域による用途の制限を受けないとする記述も誤りである。特殊建築物であっても用途地域ごとの建築の制限は当然に適用される。特殊建築物への該当性は建築物の用途や規模により法令上決まるものであり、賃貸借契約の内容によって左右されるものではない。

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