2026年版・2-3

賃貸住宅標準管理受託契約書の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「管理受託契約」から、賃貸住宅標準管理受託契約書に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-3

国土交通省が公表する賃貸住宅標準管理受託契約書の位置づけに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①標準管理受託契約書は、物件に応じ当事者が加除修正して用いる想定の雛形である
  • ②標準管理受託契約書の内容は、当事者の合意によっても変更することができない
  • ③標準管理受託契約書の使用は、賃貸住宅管理業法上すべての管理業者に義務付けられている
  • ④標準管理受託契約書は、行政庁による認可を受けなければ使用することができない
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正解 ①標準管理受託契約書は、物件に応じ当事者が加除修正して用いる想定の雛形である
解説
国土交通省が公表する賃貸住宅標準管理受託契約書は、契約実務の指針として示された標準的な雛形であり、個々の物件の実情や当事者の合意に応じて加除修正して用いることが前提とされている。使用そのものが法律上義務付けられているものではない。

他の選択肢が不適切な理由
雛形である以上、当事者の合意による修正は当然に予定されており、一切変更できないとする点は誤り。標準管理受託契約書の使用は法律上義務付けられておらず、すべての管理業者に義務付けられているとする点は誤り。使用にあたって行政庁の認可を要するという制度は存在せず誤りである。
問22-3

賃貸住宅標準管理受託契約書における緊急時の業務に関する条項の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①管理業者は、災害等の緊急時であっても、事前に委託者の承認を得てから対応しなければならない
  • ②委託者の承認を受ける時間的余裕がない緊急業務は、承認なく実施でき、事後に書面で通知すればよい
  • ③緊急時の業務は、契約書に特段の個別の定めがなくても管理業者が独自の判断で行うことが禁止されている
  • ④緊急時に管理業者が支出した費用は、いかなる場合も管理業者が全額負担しなければならない
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正解 ②委託者の承認を受ける時間的余裕がない緊急業務は、承認なく実施でき、事後に書面で通知すればよい
解説
標準管理受託契約書では、災害又は事故等の事由により緊急に行う必要があり、委託者の承認を受ける時間的余裕がない業務については、承認を受けずに実施することができるとされている。この場合、管理業者は速やかに書面をもって業務の内容及び実施に要した費用の額を委託者に通知しなければならない。

他の選択肢が不適切な理由
緊急時に必ず事前承認を要するとすると迅速な対応ができず、緊急時業務の条項の趣旨に反するため誤り。標準管理受託契約書には緊急時業務に関する条項が置かれており、契約書に定めがなければ独自判断が一律に禁止されるとする点は誤り。緊急時業務の費用は原則として委託者が負担するものとされており、管理業者が常に全額負担するとする点は誤りである。
問32-3

賃貸住宅標準管理受託契約書に基づき管理業者が緊急時の業務を行った場合の費用負担について、最も適切なものはどれか。

  • ①緊急時に要した費用は、金額の多寡にかかわらず管理業者が負担するものと解されている
  • ②緊急時の業務に要した費用は、委託者に通知することなく管理業者が回収してよい
  • ③通知を受けた費用は原則委託者が支払うが、管理業者の帰責事由による場合はこの限りでない
  • ④緊急時の業務費用は、金額の多寡を問わず委託者と管理業者が折半して負担する取扱いである
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正解 ③通知を受けた費用は原則委託者が支払うが、管理業者の帰責事由による場合はこの限りでない
解説
標準管理受託契約書では、緊急時業務について管理業者から通知を受けた費用は、原則として委託者が支払うものとされている。ただし、その事故等が管理業者の責めに帰すべき事由による場合は、この限りでないとされ、管理業者が費用を負担することになる。

他の選択肢が不適切な理由
緊急時業務の費用は原則として委託者が負担するのであり、常に管理業者が負担するとする点は誤り。緊急時業務の費用は委託者への書面通知を前提とした清算の仕組みが定められており、通知なく回収できるとする点は誤り。費用負担を委託者と管理業者の折半とする定めは標準管理受託契約書には置かれておらず誤りである。
問42-3

賃貸住宅標準管理受託契約書における鍵の管理に関する条項の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①鍵の管理責任は常に管理業者に帰属し、委託者が関与することは想定されていない
  • ②管理業者は入居者の鍵を無期限に保管し続ける義務を負うと定められている
  • ③鍵の紛失に関する責任は、契約書に定めがなくても委託者が負うと考えられている
  • ④鍵の管理責任は委託者にあり、管理業者は業務に付随し一時的に預かることがある
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正解 ④鍵の管理責任は委託者にあり、管理業者は業務に付随し一時的に預かることがある
解説
標準管理受託契約書では、鍵の管理責任は委託者に帰属することが原則とされている。管理業者は、入居者への鍵の引渡しや、解約・明渡し業務に付随して鍵を一時的に預かることがあるにとどまり、恒常的な保管義務までは負わないとされている。

他の選択肢が不適切な理由
鍵の管理責任は原則として委託者に帰属するとされており、常に管理業者に帰属するとする点は誤り。管理業者が一時的に鍵を預かることはあっても、無期限の保管義務までは定められておらず誤り。鍵の紛失に関する責任の所在は、鍵を現に管理していた者の帰責事由等の個別事情により判断されるべきものであり、契約書の定めにかかわらず常に委託者が負うとする点は誤りである。
問52-3

賃貸住宅標準管理受託契約書に置かれる定期報告に関する条項の内容として、最も適切なものはどれか。

  • ①報告の期日や頻度は委託者との合意により定め、これに従い定期に報告する
  • ②定期報告は委託者から請求があった場合にのみ行えばよいと解されている
  • ③定期報告は口頭で行えば足り、報告書を作成する必要はないとされている
  • ④定期報告の頻度は管理業者が任意に定めてよく、法令上の基準は存在しない
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正解 ①報告の期日や頻度は委託者との合意により定め、これに従い定期に報告する
解説
賃貸住宅標準管理受託契約書は、管理業務に関する報告について、頭書に記載した内容に従い、委託者と合意して定めた期日に、合意した頻度に基づいて定期に報告する旨を定めている。頻度は当事者の合意事項であるが、賃貸住宅管理業法が管理業務の実施状況等について少なくとも1年に1回以上の頻度で報告することを求めているため、これを下回る頻度を合意することはできない。

他の選択肢が不適切な理由
定期報告は委託者からの請求の有無にかかわらず定期に行うべきものであり、請求があった場合にのみ行えばよいとする点は誤り。標準管理受託契約書では、これとは別に、委託者が必要と認めるときに報告を求めることができる旨が定められている。定期報告は管理業務報告書を作成して交付し説明することが求められており、口頭のみで足りるとする点は誤り。報告の頻度は委託者との合意により定めるべきものであり、かつ少なくとも1年に1回以上という法令上の基準があるため、管理業者が任意に定めてよく法令上の基準が存在しないとする点も誤りである。
問62-3

賃貸住宅標準管理受託契約書における管理業務の内容の記載方法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①管理業務の内容は「一切の業務」とのみ記載すれば足り、個別業務を列挙する必要はない
  • ②点検、清掃、修繕の手配など委託する業務の内容を具体的に特定して記載する欄が設けられている
  • ③管理業務の内容は委託者に開示せず、管理業者の内部資料としてのみ保管すればよいとされている
  • ④管理業務の内容の記載は、賃貸借契約書と重複するため契約書には設けられていない
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正解 ②点検、清掃、修繕の手配など委託する業務の内容を具体的に特定して記載する欄が設けられている
解説
標準管理受託契約書には、委託する管理業務の内容を具体的に特定して記載する欄が設けられており、点検・清掃・修繕の手配等、委託する業務を明確化することが想定されている。これにより委託者と管理業者の間で業務範囲の認識の齟齬を防ぐことができる。

他の選択肢が不適切な理由
「一切の業務」といった包括的な記載のみでは業務範囲が不明確となり、標準管理受託契約書が想定する具体的な特定の趣旨に反するため誤り。契約書は契約当事者双方が保有し内容を確認するものであり、委託者に開示しない内部資料とする点は誤り。管理業務の内容は賃貸借契約書とは別に管理受託契約書にも記載すべき事項であり、設けられていないとする点は誤りである。
問72-3

賃貸住宅標準管理受託契約書が想定する、緊急時の応急的な業務と通常の修繕発注との違いに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①通常の修繕発注も緊急時の応急業務も、いずれも委託者の事前承認を要しない点で共通する
  • ②緊急時の応急業務は事後報告で足りるが、通常の修繕発注は事前承認を要するとされる
  • ③通常の修繕発注は事後報告で足りる一方、緊急時の応急業務は事前承認を要する
  • ④応急業務と通常の修繕発注は、いずれも管理業者の裁量のみで実施の可否が決定される
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正解 ②緊急時の応急業務は事後報告で足りるが、通常の修繕発注は事前承認を要するとされる
解説
賃貸住宅標準管理受託契約書は、災害又は事故等の事由により緊急に行う必要がある業務で、委託者の承認を受ける時間的な余裕がないものについては、承認を受けずに実施することができるとし、この場合には速やかに書面で業務の内容と実施に要した費用の額を通知すべきものとしている。他方、管理業者が立て替える費用については、あらかじめ協議して定めた金額を超えるものは委託者と事前に協議すべきものとされており、通常の修繕発注のように時間的余裕のある業務は、原則として委託者の承認を経て実施することが想定されている。

他の選択肢が不適切な理由
通常の修繕発注は原則として事前の承認や協議を要するものであり、事前承認を要しない点で共通するとする点は誤り。緊急時の応急業務こそ事前の承認を受ける時間的余裕がない場合の例外的な取扱いであるから、通常の修繕発注が事後報告で足り緊急業務が常に事前承認を要するとする記述は逆であり誤り。修繕の発注は委託者の財産と費用負担に関わる事項であり、管理業者の裁量のみで実施の可否を決定できるとする点は誤りである。
問82-3

賃貸住宅標準管理受託契約書に一般的に置かれる反社会的勢力の排除に関する条項の趣旨として、最も適切なものはどれか。

  • ①反社会的勢力の排除条項は、管理業者のみを対象とし、委託者には適用されない
  • ②反社会的勢力の排除条項は、賃貸借契約書にのみ置かれ、管理受託契約書には置かれない
  • ③反社会的勢力の排除条項は、賃料の減額を求める入居者を排除する目的で設けられている
  • ④反社会的勢力の排除条項は、当事者が暴力団等でないと相互に確認する趣旨で置かれる
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正解 ④反社会的勢力の排除条項は、当事者が暴力団等でないと相互に確認する趣旨で置かれる
解説
反社会的勢力の排除条項は、契約当事者が暴力団等の反社会的勢力に該当しないことを相互に確認し、該当する場合には催告を要せず契約を解除できるようにする趣旨で設けられる。健全な賃貸住宅管理の実現のため、標準管理受託契約書にもこうした条項が置かれることが一般的である。

他の選択肢が不適切な理由
反社会的勢力の排除条項は委託者と管理業者の双方を対象とするものであり、管理業者のみを対象とするとする点は誤り。管理受託契約書にもこの種の条項が置かれることが一般的であり、賃貸借契約書にのみ置かれるとする点は誤り。反社会的勢力の排除条項は暴力団等の該当性を問題とするものであり、賃料減額を求める入居者を排除する目的で設けられるとする点は誤りである。
問92-3

賃貸住宅標準管理受託契約書に置かれる損害賠償に関する条項の趣旨として、最も適切なものはどれか。

  • ①管理業者の故意又は過失で委託者に損害が生じた場合の賠償責任の所在を定める条項である
  • ②損害賠償に関する条項は、委託者の過失についてのみ規定し、管理業者の過失は対象としない
  • ③損害賠償に関する条項は、天災による損害についてのみ適用される特殊な条項である
  • ④損害賠償に関する条項を置くことは、管理業者に一方的に不利益であるため禁止されている
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正解 ①管理業者の故意又は過失で委託者に損害が生じた場合の賠償責任の所在を定める条項である
解説
賃貸住宅標準管理受託契約書は、管理業者に善良な管理者の注意をもって管理業務を行う義務を課したうえで、管理業者又はその従業員が管理業務の実施に関し委託者又は第三者に損害を及ぼしたときは、その賠償の責任を負うと定めている。もっとも、管理業者の責めに帰することができない事由によって生じた損害については責任を負わないとされており、責任と免責の範囲を明らかにする趣旨の条項である。

他の選択肢が不適切な理由
この条項は主として管理業者の義務違反による責任を対象とするものであり、委託者の過失のみを対象とするとする点は誤り。天災のみに適用される特殊な条項とする限定は本来の趣旨と異なり誤り。責任及び免責に関する定めは契約締結時の書面の記載事項としても求められている一般的な条項であり、管理業者に一方的に不利益であるため禁止されているとする点は誤りである。
問102-3

管理受託契約の締結にあたり、国土交通省の標準管理受託契約書の書式を用いることの位置づけについて、最も適切なものはどれか。

  • ①標準管理受託契約書以外の書式を用いた場合、その管理受託契約は無効となるとされる
  • ②標準管理受託契約書の使用は義務でなく、記載事項を満たせば独自の書式でもよいとされる
  • ③標準管理受託契約書を用いない場合、賃貸住宅管理業法違反として直ちに罰則が科される
  • ④標準管理受託契約書は賃貸人向けの書式であり、管理業者側が用いることは想定されていない
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正解 ②標準管理受託契約書の使用は義務でなく、記載事項を満たせば独自の書式でもよいとされる
解説
標準管理受託契約書はあくまで契約実務の参考として国土交通省が公表した雛形であり、その使用自体は法律上義務付けられていない。管理業者は、賃貸住宅管理業法が求める記載事項を満たしてさえいれば、独自に作成した書式を用いることができる。

他の選択肢が不適切な理由
標準管理受託契約書以外の書式を用いても、法定の記載事項を満たしていれば契約は有効に成立し、無効となるとする点は誤り。標準管理受託契約書の不使用自体を理由に直ちに罰則が科される制度はなく誤り。標準管理受託契約書は委託者・管理業者双方が利用することを想定した雛形であり、賃貸人のみを対象とする点は誤りである。

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