2026年版・5-9

安全管理:墜落・飛来落下・感電・酸素欠乏の防止の一問一答

2級土木施工管理技士「施工管理法」から、安全管理:墜落・飛来落下・感電・酸素欠乏の防止に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-9

労働安全衛生規則では、高さが( )以上の箇所で作業を行う場合、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てるなどの方法により作業床を設けなければならないとされている。( )に入る数値として正しいものはどれか。

  • ①1.5m
  • ②2m
  • ③3m
  • ④5m
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正解 ②2m
解説
労働安全衛生規則第518条は、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合において、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てるなどの方法により作業床を設けなければならないと定めています。
2mという高さは、頭から落ちた場合に死亡や重い後遺障害に至る危険が急に高まる境目として設定されたものです。建設業の死亡災害で最も多い原因が墜落であり、この規定は安全管理の中心に位置づけられます。
同条第2項は、作業床を設けることが困難なときは、防網を張り、労働者に要求性能墜落制止用器具を使用させるなどの措置を講じなければならないと定めています。
あわせて第519条は、高さ2m以上の作業床の端や開口部などに、囲い、手すり、覆いなどを設けることを定めています。こちらは、囲いなどを設けることが著しく困難なとき、または作業の必要上臨時に取り外すときに、防網と器具による措置に切り替えます。
この2mという値は、悪天候時の作業禁止(第522条)や、昇降設備を設ける「高さまたは深さが1.5mを超える箇所」(第526条)と混同しやすいため、数値と条文の対応を整理して覚えてください。

他の選択肢が不適切な理由
1.5mは、安全に昇降するための設備を設けなければならない高さまたは深さの基準(正確には「1.5mを超える箇所」)であり、作業床の設置義務の基準ではありません。
3mは、物体を投下するときに投下設備を設け監視人を置かなければならない高さの基準であり、別の規定です。
5mは、足場の組立て等作業主任者の選任が必要となる足場の高さなどに用いられる値で、作業床の設置義務の基準ではありません。
問25-9

労働安全衛生規則において、労働者が安全に昇降するための設備を設けなければならないとされる高さ又は深さとして、正しいものはどれか。

  • ①1.5mを超える
  • ②2mを超える
  • ③3mを超える
  • ④5mを超える
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正解 ①1.5mを超える
解説
労働安全衛生規則第526条は、高さまたは深さが1.5mを超える箇所で作業を行うときは、労働者が安全に昇降するための設備を設けなければならないと定めています。ただし、安全に昇降するための設備を設けることが困難なときは、この限りではありません。
この規定は、掘削した溝や基礎の底へ出入りする場面を想定しています。1.5mを超えると、飛び降りたり、土の壁に手をかけてよじ登ったりする動作に無理が生じ、着地時の転倒や、壁を崩して埋まる事故につながります。
昇降設備とは、はしご、階段、仮設の昇降階段などを指します。移動はしごを用いる場合は、幅30cm以上で、丈夫な構造とし、すべり止め装置を取り付けるなどの措置が求められます(第527条)。
なお、労働者にも、事業者が設けた昇降設備を使用する義務があります。近道をして掘削面をよじ登る行為は、この規定の趣旨に反します。
1.5mは昇降設備、2mは作業床と手すり、3mは投下設備、というように数値と対象を対で覚えると混同しません。

他の選択肢が不適切な理由
2mを超えるという基準は、作業床の設置義務や作業床の端の囲いなどに用いられる高さであり、昇降設備の基準ではありません。
3mを超えるという基準は、高所からの物体の投下に関する規定に用いられる値です。
5mを超えるという基準は、足場や構造物の規模に関する規定に用いられる値であり、昇降設備の基準ではありません。
問35-9

高さ2m以上の箇所で作業を行う場合の、悪天候時の措置に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①強風のときでも監視人を置けば作業できる
  • ②大雨のときは作業床を広げれば作業できる
  • ③強風や大雨、大雪のときは作業を中止する
  • ④悪天候の判断は作業員各自の判断に任せる
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正解 ③強風や大雨、大雪のときは作業を中止する
解説
労働安全衛生規則第522条は、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合において、強風、大雨、大雪などの悪天候のため当該作業の実施について危険が予想されるときは、当該作業に労働者を従事させてはならないと定めています。
条文には数値が書かれていませんが、行政通達では、強風は10分間の平均風速が毎秒10m以上、大雨は1回の降雨量が50mm以上、大雪は1回の降雪量が25cm以上という目安が示されています。
高所では、風にあおられて体勢を崩す、足場が濡れて滑る、視界が悪くなって足元や周囲の状況が見えない、といった危険が重なります。監視人を置いても、作業員本人が風にあおられて墜落することは防げません。
また、作業床を広げても、雨で滑る、風にあおられるという原因そのものは取り除けません。
そして、危険の判断を作業員個人に委ねてはいけません。作業を中止する義務を負うのは事業者であり、あらかじめ中止の基準と連絡の方法を定めておく必要があります。
強風時には、足場の倒壊やクレーンの転倒の危険もあるため、作業中止の判断は現場全体に及びます。

他の選択肢が不適切な理由
「強風のときでも監視人を置けば作業できる」は誤りで、監視人の配置は墜落そのものを防ぐ措置にはならず、規則は作業の中止を求めています。
「大雨のときは作業床を広げれば作業できる」も誤りで、滑りや視界不良という危険は作業床を広げても解消しません。
「悪天候の判断は作業員各自の判断に任せる」は誤りで、作業を中止する義務は事業者にあり、あらかじめ基準を定めて統一的に判断します。
問45-9

移動はしご及び脚立に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①移動はしごの幅は30cm以上とする
  • ②移動はしごにはすべり止め装置を設ける
  • ③脚立の脚と水平面との角度は75度以下とする
  • ④脚立の踏み面は幅10cm以上あれば足りる
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正解 ④脚立の踏み面は幅10cm以上あれば足りる
解説
移動はしごと脚立は、どの現場にもある身近な用具ですが、それだけに墜落災害の発生源にもなっています。
労働安全衛生規則第527条は、移動はしごについて次の基準を定めています。丈夫な構造とすること、材料に著しい損傷、腐食などがないこと、幅は30cm以上とすること、すべりや転位を防ぐために必要な措置を講ずることです。幅が狭いと、足を乗せたときに左右に揺れて安定しません。
同規則第528条は、脚立について次の基準を定めています。丈夫な構造とすること、材料に著しい損傷、腐食などがないこと、脚と水平面との角度を75度以下とし、折りたたみ式のものは角度を確実に保つための金具などを備えること、踏み面は作業を安全に行うため必要な面積を有することです。
ここで重要なのは、踏み面について「必要な面積」とだけ定められており、10cm以上といった具体的な数値は示されていないという点です。作業の内容に応じて安全に足を置ける広さが求められます。
75度以下という角度は、開きすぎて滑ることと、立てすぎて後ろへ倒れることの両方を防ぐための値です。

他の選択肢が不適切な理由
「移動はしごの幅は30cm以上とする」は、規則が定める数値どおりで適当な記述です。
「移動はしごにはすべり止め装置を設ける」も、すべりや転位を防ぐ措置として規定されています。
「脚立の脚と水平面との角度は75度以下とする」は、規則が定める角度と一致しており正しい記述です。
問55-9

物体の落下及び飛来による危険の防止に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①高さ5m以上から物体を投下するときは投下設備を設ける
  • ②飛来落下のおそれがある場所では保護帽を着用させる
  • ③物体の投下の際は監視人を置くなどの措置をとる
  • ④落下のおそれがある場所には防網を設け立入りを禁止する
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正解 ①高さ5m以上から物体を投下するときは投下設備を設ける
解説
高所から物が落ちてくる災害は、下で作業している人だけでなく、通行人にも及びます。労働安全衛生規則は、投下する側と受ける側の両面から規定を置いています。
第536条は、3m以上の高所から物体を投下するときは、適当な投下設備を設け、監視人を置くなどの措置を講じなければならないと定めています。投下設備とは、投下用のシュート(筒状の滑り台)などを指します。基準は3m以上であり、5m以上ではありません。
3mというのは、おおむね建物の1階分の高さです。この程度でも、落ちてくる物は人が避けられない速さになります。
第537条は、作業のため物体が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、防網の設備を設け、立入区域を設定するなどの措置を講じなければならないと定めています。
第538条は、物体が飛来することにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、飛来防止の設備を設け、労働者に保護具を使用させるなどの措置を講じなければならないと定めています。
そして第539条は、上方で他の労働者が作業しているところで作業を行うときは、飛来または落下による危険を防止するため、労働者に保護帽を着用させなければならないと定めています。
本試験では、この3mを2mや5mに入れ替える形で問われます。作業床の2m、昇降設備の1.5m超、投下設備の3mを、対にして覚えてください。

他の選択肢が不適切な理由
「飛来落下のおそれがある場所では保護帽を着用させる」は、第539条が定める着用義務どおりで適当な記述です。
「物体の投下の際は監視人を置くなどの措置をとる」も、投下設備とあわせて求められる措置であり正しい記述です。
「落下のおそれがある場所には防網を設け立入りを禁止する」は、防網の設備と立入区域の設定を求める第537条に沿っており適当な内容です。
問65-9

墜落による危険の防止に関する次の文章の(イ)〜(ニ)に当てはまる語句又は数値の組合せとして、適当なものはどれか。労働安全衛生規則では、高さが(イ)以上の箇所で作業を行う場合、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならないとされている。また、その作業床の端や開口部等には、(ロ)、手すり、覆い等を設けなければならない。これらの設備を設けることが著しく困難なとき、又は作業の必要上臨時に取り外すときは、防網を張り、労働者に(ハ)を使用させる等の措置を講ずる。そして、この器具を使用させるときは、あわせてその(ニ)等を設けなければならない。

  • ①(イ)2m (ロ)囲い (ハ)要求性能墜落制止用器具 (ニ)昇降設備
  • ②(イ)1.5m (ロ)投下設備 (ハ)保護帽 (ニ)取付設備
  • ③(イ)1.5m (ロ)投下設備 (ハ)保護帽 (ニ)昇降設備
  • ④(イ)2m (ロ)囲い (ハ)要求性能墜落制止用器具 (ニ)取付設備
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正解 ④(イ)2m (ロ)囲い (ハ)要求性能墜落制止用器具 (ニ)取付設備
解説
墜落防止の措置は、危険な状態そのものをなくす、人を危険から隔てる、それでも残る危険に器具で備える、という順序で組み立てられています。
(イ)は2mです。労働安全衛生規則第518条は、高さが2m以上の箇所で作業を行う場合において、墜落により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは、足場を組み立てる等の方法により作業床を設けなければならないと定めています。1.5mを超えるという値は、昇降設備を設ける基準(第526条)であって作業床の基準ではありません。
(ロ)は囲いです。同規則第519条は、高さが2m以上の作業床の端、開口部等で墜落のおそれがある箇所には、囲い、手すり、覆い等を設けなければならないと定めています。投下設備は、3m以上の高所から物体を投下するときに必要となるもの(第536条)で、墜落防止の設備ではありません。
(ハ)は要求性能墜落制止用器具です。囲い等を設けることが著しく困難なとき、または臨時に取り外すときは、防網を張り、この器具を使用させる等の措置を講じます。以前は安全帯と呼ばれていたもので、原則としてフルハーネス型を用います。保護帽は落下物や墜落時に頭部を守るためのもので、墜落そのものを防ぐ器具ではありません。
(ニ)は取付設備です。同規則第521条は、高さが2m以上の箇所で要求性能墜落制止用器具等を使用させるときは、その取付設備等を設けなければならないと定めています。器具を支給しても、フックを掛ける親綱や金具がなければ使えず、掛ける場所がないまま墜落する災害が実際に起きています。事業者は、器具および取付設備の異常の有無を随時点検しなければなりません。
(根拠:労働安全衛生規則第518条・第519条・第521条による)

他の選択肢が不適切な理由
(ニ)を昇降設備とした組合せは、器具のフックを掛ける設備ではなく、掘削底などへ出入りするための設備を指しており、第521条の趣旨と一致しません。
(イ)を1.5m、(ロ)を投下設備、(ハ)を保護帽とした組合せは、昇降設備の基準の高さ、物体の投下時の設備、頭部の保護具をそれぞれ持ち込んでおり、三か所とも墜落防止措置の内容になっていません。
(イ)を1.5m、(ロ)を投下設備、(ハ)を保護帽とし、さらに(ニ)を昇降設備とした組合せは、四か所すべてが誤っています。
問75-9

工事現場における電気による危険の防止に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①架空電線に近接する作業では絶縁用防護具を装着する
  • ②可搬式の電動機械器具の電路に漏電しゃ断装置を設ける
  • ③架空電線は建設機械の運転者の判断で移設してよい
  • ④架空電線の近くでは監視人を置き接触を防ぐ
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正解 ③架空電線は建設機械の運転者の判断で移設してよい
解説
建設現場の感電災害で多いのが、クレーンのジブやダンプトラックの荷台が架空電線に触れる事故です。高圧線は直接触れなくても、近づくだけで放電して感電することがあります。
労働安全衛生規則第349条は、架空電線またはこれに近接する工作物に接触するおそれのある場所で工作物の建設、解体などの作業を行うときは、次のいずれかの措置を講じなければならないと定めています。当該充電電路を移設すること、感電の危険を防止するための囲いを設けること、充電電路に絶縁用防護具を装着すること、そしてこれらが困難なときは監視人を置き作業を監視させることです。
ここで重要なのは、架空電線の移設や防護具の装着は、その電線を管理する電力会社などに連絡し、その指示や作業によって行うという点です。運転者や現場の作業員が自らの判断で電線に触れたり動かしたりすれば、その行為自体が重大な感電災害になります。
また第333条は、対地電圧が150ボルトを超える移動式・可搬式の電動機械器具や、湿潤した場所・鉄板上など導電性の高い場所で使う移動式・可搬式の電動機械器具について、それが接続される電路に感電防止用漏電しゃ断装置を接続しなければならないと定めています。漏電しゃ断装置は、電気が本来の道筋から漏れたことを検知して瞬時に電気を切る装置です。

他の選択肢が不適切な理由
「架空電線に近接する作業では絶縁用防護具を装着する」は、規則が定める措置の一つであり適当な記述です。
「可搬式の電動機械器具の電路に漏電しゃ断装置を設ける」も、漏電による感電を防ぐための規定どおりで適当です。
「架空電線の近くでは監視人を置き接触を防ぐ」は、他の措置が困難な場合の措置として規定されており適当です。
問85-9

酸素欠乏症等防止規則における「酸素欠乏」の定義として、正しいものはどれか。

  • ①空気中の酸素濃度が16%未満
  • ②空気中の酸素濃度が18%未満
  • ③空気中の酸素濃度が20%未満
  • ④空気中の酸素濃度が21%未満
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正解 ②空気中の酸素濃度が18%未満
解説
酸素欠乏症等防止規則第2条は、酸素欠乏を「空気中の酸素の濃度が18パーセント未満である状態」と定義しています。
通常の空気に含まれる酸素は約21パーセントです。18パーセントを下回ると、体内に取り込める酸素が不足し始め、判断力の低下や動作の緩慢さが現れます。さらに濃度が下がると、ひと呼吸で意識を失って倒れることもあります。
怖いのは、酸素が薄い空気を吸っても本人には自覚がほとんどないという点です。息苦しさを感じる前に倒れるため、気づいたときには手遅れになります。また、倒れた仲間を助けようとして無防備に入った人が二次災害に遭う事例が非常に多く、救助時の空気呼吸器の使用が重要になります。
酸素欠乏危険場所とは、井戸、ずい道、暗きょ、マンホール、タンクの内部など、政令で定められた場所です。
あわせて、硫化水素中毒のおそれがある場所での作業を第二種酸素欠乏危険作業といい、硫化水素の濃度を10ppm以下に保つことも求められます。18パーセントと10ppmは対で覚えてください。

他の選択肢が不適切な理由
16%未満という値は規則の定義とは異なり、これに近い濃度では既に酸素欠乏の状態にあり、頭痛やめまいが生じる領域です。
20%未満という値も定義とは異なり、通常の空気に近い濃度であり、この値を基準とすると規制が過大になります。
21%未満は通常の空気の酸素濃度そのものを下回る状態を指すにすぎず、酸素欠乏の定義とは一致しません。
問95-9

酸素欠乏危険場所における作業の措置に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①換気には純酸素を用いて速やかに濃度を高める
  • ②作業開始前に空気中の酸素濃度を測定する
  • ③酸素濃度を18%以上に保つよう換気を行う
  • ④換気が困難なときは空気呼吸器等を使用させる
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正解 ①換気には純酸素を用いて速やかに濃度を高める
解説
酸素欠乏症等防止規則は、作業を始める前と作業中の措置を細かく定めています。
第3条は、その日の作業を開始する前に、作業場所の空気中の酸素濃度を測定することを求めています。第二種酸素欠乏危険作業では、硫化水素の濃度もあわせて測定します。測定した記録は3年間保存します。
第5条は、作業場所の空気中の酸素濃度を18パーセント以上(第二種では加えて硫化水素濃度を10ppm以下)に保つように換気しなければならないと定めています。
ただし同条第3項は、この換気にあたって純酸素を使用してはならないと明記しています。純酸素を吹き込むと、周囲の可燃物が着火しやすくなり、わずかな火花でも激しく燃え出す危険があるためです。換気は必ず空気を用いて行います。
第5条の2は、爆発や酸化を防止するため換気ができない場合、あるいは作業の性質上換気が著しく困難な場合には、同時に就業する労働者と同数以上の空気呼吸器、酸素呼吸器または送気マスクを備え、これを使用させることを定めています。防じんマスクや防毒マスクでは酸素は供給されません。

他の選択肢が不適切な理由
「作業開始前に空気中の酸素濃度を測定する」は、規則が定める測定の義務であり適当な記述です。
「酸素濃度を18%以上に保つよう換気を行う」も、規則が定める換気の基準と一致しています。
「換気が困難なときは空気呼吸器等を使用させる」は、換気ができない場合の措置として規定されており適当です。
問105-9

工事現場の安全管理に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①高さ2m以上の作業床の端には手すりを設ける
  • ②高さ2m以上での作業は保護帽を着用すれば足りる
  • ③第二種酸素欠乏危険作業では硫化水素濃度も測定する
  • ④酸素欠乏危険場所には関係者以外の立入りを禁止する
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正解 ②高さ2m以上での作業は保護帽を着用すれば足りる
解説
安全対策には優先順位があります。まず危険な状態そのものをなくし、次に人を危険から隔て、それでも残る危険に対して保護具を使う、という順序です。
高さ2m以上の箇所での作業では、労働安全衛生規則第518条により、まず作業床を設けます。次に第519条により、作業床の端や開口部に囲い、手すり、覆いなどを設けます。これらが著しく困難な場合に限り、防網を張り、要求性能墜落制止用器具を使用させます。
保護帽は、墜落した際や物体が落下した際に頭部を守るためのもので、墜落そのものを防ぐ設備ではありません。したがって、保護帽を着用したから手すりや墜落制止用器具は不要、という考え方は成り立ちません。
酸素欠乏危険場所については、酸素欠乏症等防止規則により、第二種酸素欠乏危険作業では酸素濃度に加えて硫化水素濃度も測定します。また同規則第9条により、酸素欠乏危険場所やこれに隣接する場所で作業を行うときは、酸素欠乏危険作業に従事する者以外の立入りを禁止し、その旨を見やすい箇所に表示しなければなりません。
あわせて同規則第8条により、労働者を作業場所に入場させる時と退場させる時に、人員を点検することも求められています。入場した人数と出てきた人数が合わなければ、中に倒れている人がいると分かるからです。

他の選択肢が不適切な理由
「高さ2m以上の作業床の端には手すりを設ける」は、規則第519条の定めどおりで適当な記述です。
「第二種酸素欠乏危険作業では硫化水素濃度も測定する」も、規則が求める測定項目と一致しています。
「酸素欠乏危険場所には関係者以外の立入りを禁止する」は、立入禁止と表示の義務を正しく述べており適当です。

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