2026年版・4-7

公共工事標準請負契約約款と設計図書の一問一答

2級土木施工管理技士「工学基礎知識・共通工学」から、公共工事標準請負契約約款と設計図書に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-7

公共工事標準請負契約約款において、設計図書に含まれるものの組合せとして、適当なものはどれか。

  • ①図面・仕様書・現場説明書・質問回答書
  • ②図面・仕様書・工事工程表・請負代金内訳書
  • ③図面・仕様書・施工計画書・工事写真帳
  • ④図面・仕様書・現場説明書・施工体制台帳
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正解 ①図面・仕様書・現場説明書・質問回答書
解説
公共工事標準請負契約約款では、設計図書を「別冊の図面、仕様書、現場説明書及び現場説明に対する質問回答書」と定義しています。この四つがそろって設計図書です。
それぞれの役割は次のとおりです。図面は形や寸法を示し、仕様書は材料や施工方法の要求を文章で示します。現場説明書は入札前の現場説明で示された条件を、質問回答書はそこで出た質問への回答をまとめたものです。
ここで大切なのは、施工計画書・工事工程表・請負代金内訳書・施工体制台帳などは、受注者が作成して提出する書類であって、設計図書には含まれないという点です。設計図書は発注者が示す契約の内容であり、受注者が作る書類とは性格が異なります。
工事の内容に疑義が生じたときは、この四つの書類の記載が判断の基準になります。
本試験では、受注者が作成する書類を設計図書に紛れ込ませた形で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第1条(総則)に定める設計図書の定義による)

他の選択肢が不適切な理由
「図面・仕様書・工事工程表・請負代金内訳書」の工事工程表と請負代金内訳書は、受注者が契約後に提出する書類であり、設計図書ではありません。
「図面・仕様書・施工計画書・工事写真帳」の施工計画書と工事写真帳も、受注者が作成する施工管理上の書類です。
「図面・仕様書・現場説明書・施工体制台帳」の施工体制台帳は、建設業法に基づいて受注者が作成する書類で、設計図書には含まれません。
問24-7

設計図書を構成する書類の記載内容に相違がある場合の一般的な優先順位として、適当なものはどれか。

  • ①図面 → 標準仕様書 → 特記仕様書 → 現場説明書 → 質問回答書
  • ②質問回答書 → 現場説明書 → 特記仕様書 → 図面 → 標準仕様書
  • ③標準仕様書 → 特記仕様書 → 図面 → 現場説明書 → 質問回答書
  • ④特記仕様書 → 標準仕様書 → 質問回答書 → 現場説明書 → 図面
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正解 ②質問回答書 → 現場説明書 → 特記仕様書 → 図面 → 標準仕様書
解説
設計図書の記載に食い違いがあるときは、原則として、その工事に固有の事情を後から具体的に示した書類ほど優先されます。一般的な順位は次のとおりです。
質問回答書 → 現場説明書 → 特記仕様書 → 図面 → 標準仕様書
理由は、示された時期と適用の範囲にあります。質問回答書は入札の直前に、その工事についての疑問に個別に答えたもので最も新しく具体的です。現場説明書はその工事の現場固有の条件を示します。特記仕様書はその工事にだけ適用される定めで、多数の工事に共通して適用される標準仕様書より優先されます。
ただし、これは慣行として広く用いられている考え方であり、契約ごとに順位が明示されることもあります。約款では、相違を発見したときは受注者が発注者に通知して確認を求めると定めており、自分の判断で処理しないことが原則です。
本試験では、標準仕様書を最上位にした順や、図面を最優先にした順を混ぜて出題されます。
(根拠:設計図書間に相違がある場合の優先順位に関する一般的な取扱い、および公共工事標準請負契約約款の条件変更等の規定による)

他の選択肢が不適切な理由
「図面 → 標準仕様書 → 特記仕様書 → 現場説明書 → 質問回答書」は順序が全体に逆で、最も一般的な標準仕様書が上位に置かれています。
「標準仕様書 → 特記仕様書 → 図面 → 現場説明書 → 質問回答書」も、共通の定めである標準仕様書を最優先としており誤りです。
「特記仕様書 → 標準仕様書 → 質問回答書 → 現場説明書 → 図面」は、標準仕様書を特記仕様書の次に置き、図面を最下位としている点が誤りです。
問34-7

公共工事標準請負契約約款に定める受注者の義務に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①受注者は、工事の全部を一括して第三者に請け負わせてはならない
  • ②受注者は、工事現場に現場代理人を置き、発注者に通知する
  • ③受注者は、発注者の承諾を得なくても契約上の権利を譲渡できる
  • ④受注者は、工事材料の品質について設計図書の定めに従う
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正解 ③受注者は、発注者の承諾を得なくても契約上の権利を譲渡できる
解説
約款では、受注者は契約から生じる権利または義務を、発注者の承諾を得なければ第三者に譲渡したり承継させたりできないと定めています。承諾なく譲渡できるという記述は誤りです。
これは、発注者が受注者の技術力や施工体制を評価して契約した以上、その相手が勝手に入れ替わっては契約の前提が崩れるためです。
同じ趣旨から、工事の全部または主たる部分を一括して第三者に請け負わせること(一括下請負)も禁止されています。建設業法第22条は一括下請負を禁止しており、公共工事については、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律により、発注者の書面による承諾があっても認められません。
現場代理人については、受注者がこれを定めて発注者に通知することとされています。現場代理人は工事現場の運営や取締りを行い、受注者の権限を代理して行使する立場です。
本試験では、権利の譲渡や一括下請負について、承諾があれば可能とする誤りの記述が繰り返し出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第5条(権利義務の譲渡等)・第6条(一括委任又は一括下請負の禁止)、建設業法第22条、および公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律による)

他の選択肢が不適切な理由
「受注者は、工事の全部を一括して第三者に請け負わせてはならない」は正しい記述で、公共工事では例外なく禁止されています。
「受注者は、工事現場に現場代理人を置き、発注者に通知する」も正しい記述です。主任技術者などを兼ねることもできます。
「受注者は、工事材料の品質について設計図書の定めに従う」も正しい記述です。定めがない場合は中等の品質を有するものとされています。
問44-7

工事の施工にあたり、設計図書に示された条件と実際の現場の状態が一致しない事実を発見した場合の措置として、適当なものはどれか。

  • ①受注者は、自らの判断で設計図書を変更して施工を進める
  • ②受注者は、監理技術者の判断だけで施工方法を決定してよい
  • ③受注者は、工期に影響しない範囲であれば通知しなくてよい
  • ④受注者は、直ちにその旨を監督員に通知し、確認を請求する
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正解 ④受注者は、直ちにその旨を監督員に通知し、確認を請求する
解説
約款の条件変更等の規定では、受注者が施工中に次のような事実を発見したときは、その旨を直ちに監督員に通知し、その確認を請求しなければならないと定めています。
設計図書どうしの記載が食い違っている場合、設計図書に誤りや脱落がある場合、設計図書の表示が明確でない場合、地質や湧水など現場の状態が設計図書に示された条件と異なる場合、そして設計図書で示されていない施工条件について予期できない特別な状態が生じた場合の五つです。
監督員は確認を請求されると、受注者の立会いのうえ直ちに調査を行います。発注者は受注者の意見を聴いて調査の結果をとりまとめ、定められた期間内に受注者へ通知します。事実が確認され必要があると認められれば設計図書を訂正または変更し、それによって工期や請負代金額に影響が出るときは、これらも変更します。
この手続きが定められているのは、施工条件の食い違いによる追加の負担を、受注者だけに負わせないためです。逆にいえば、通知せずに自分の判断で処理してしまうと、後から費用や工期の変更を求めることが難しくなります。
本試験では、受注者が独断で処理してよいとする記述で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第18条(条件変更等)第1項から第4項による)

他の選択肢が不適切な理由
「受注者は、自らの判断で設計図書を変更して施工を進める」は誤りです。設計図書を訂正・変更できるのは発注者であり、受注者にその権限はありません。
「受注者は、監理技術者の判断だけで施工方法を決定してよい」も誤りです。技術者の判断は現場の管理に関するもので、契約内容の変更にはあたりません。
「受注者は、工期に影響しない範囲であれば通知しなくてよい」も誤りで、影響の有無にかかわらず直ちに通知して確認を請求する必要があります。
問54-7

公共工事標準請負契約約款に定める監督員に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①監督員は、単独の判断で請負代金額の変更を決定できる
  • ②発注者は監督員を置いたときは、その氏名を受注者に通知する
  • ③監督員は、設計図書に基づく工事の施工の立会いを行う
  • ④監督員の受注者に対する指示は、原則として書面により行う
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正解 ①監督員は、単独の判断で請負代金額の変更を決定できる
解説
監督員が単独で請負代金額を変更することはできません。ここが誤りです。請負代金額や工期の変更は契約の内容そのものの変更であり、発注者と受注者の協議によって決められます。
監督員は、発注者が置く現場側の窓口であり、約款で与えられている権限は、設計図書に基づく指示・承諾・協議、工事の施工についての立会いや工程の管理、設計図書に基づく工事材料の試験や検査などです。
発注者は監督員を置いたときはその氏名を受注者に通知し、変更したときも同様に通知します。受注者からの発注者への意思表示は、原則として監督員を経由して行います。
監督員の指示や承諾は、原則として書面によって行うこととされています。口頭のやり取りだけでは、後から内容や時期をめぐって争いになりやすいためです。
本試験では、監督員に契約内容の変更権限があるとする記述や、指示を口頭で足りるとする記述で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第9条(監督員)による)

他の選択肢が不適切な理由
「発注者は監督員を置いたときは、その氏名を受注者に通知する」は正しい記述です。変更した場合も通知が必要です。
「監督員は、設計図書に基づく工事の施工の立会いを行う」も正しい記述で、約款が定める監督員の権限の一つです。
「監督員の受注者に対する指示は、原則として書面により行う」も正しい記述です。記録を残して後の争いを防ぐためです。
問64-7

公共工事標準請負契約約款に定める現場代理人および主任技術者に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①現場代理人は、請負代金額を変更する権限をもっている
  • ②現場代理人と主任技術者は、これを兼ねることができる
  • ③現場代理人は、工事現場に常駐しないのが原則である
  • ④主任技術者は、発注者が選任して受注者に通知する
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正解 ②現場代理人と主任技術者は、これを兼ねることができる
解説
約款では、現場代理人、主任技術者(監理技術者)、専門技術者は、これを兼ねることができると定めています。実際の現場でも、一人が現場代理人と主任技術者を兼ねる例は多くみられます。
それぞれの立場は次のとおりです。現場代理人は約款に基づいて受注者が置くもので、工事現場の運営や取締りを行い、受注者の権限を代理して行使します。
主任技術者は建設業法に基づいて置くもので、施工計画の作成、工程管理、品質管理、技術上の管理を担います。いずれも受注者が定めて発注者に通知するものであり、発注者が選任するものではありません。
現場代理人は工事現場に常駐するのが原則です。ただし、工事現場における運営や取締り、権限の行使に支障がなく、発注者との連絡体制が確保されると発注者が認めた場合には、常駐を要しないとする取扱いが定められています。あくまで例外であって、常駐しないことが原則なのではありません。
本試験では、兼務の可否や選任する者を入れ替えた記述で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第10条(現場代理人及び主任技術者等)による)

他の選択肢が不適切な理由
「現場代理人は、請負代金額を変更する権限をもっている」は誤りです。請負代金額や工期の変更、工事の中止などの権限は現場代理人にはありません。
「現場代理人は、工事現場に常駐しないのが原則である」も誤りで、常駐が原則です。発注者が認めた場合に限って緩和されます。
「主任技術者は、発注者が選任して受注者に通知する」も誤りです。主任技術者を置くのは受注者であり、その氏名を発注者に通知します。
問74-7

公共工事標準請負契約約款に定める工期の変更および不可抗力による損害に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①工期の変更は、発注者が一方的に決定すると定めている
  • ②受注者は、工期の延長変更を請求することができないとしている
  • ③不可抗力による損害は、一定額を超える部分を発注者が負担する
  • ④不可抗力による損害は、その全額を受注者が負担すると定める
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正解 ③不可抗力による損害は、一定額を超える部分を発注者が負担する
解説
暴風、豪雨、洪水、地震など、発注者と受注者のどちらの責任にもよらない事由を不可抗力といいます。
約款は、工事目的物の引渡し前に不可抗力によって工事目的物、仮設物、搬入済みの工事材料や建設機械器具に損害が生じたときの手順を定めています。まず受注者が、その事実の発生後直ちに状況を発注者に通知します。発注者は直ちに調査を行って損害の状況を確認し、その結果を受注者に通知します。
受注者はこの確認を受けたうえで、損害による費用の負担を発注者に請求できます。このとき、損害の額と取片付けに要する費用の合計額のうち、請負代金額の100分の1を超える部分を発注者が負担すると定められています。一定の額までは受注者が負いますが、それを超える大きな損害は発注者が引き受ける仕組みで、受注者だけがすべてを負う定めにはなっていません。
工期についても、天候の不良など受注者の責任によらない事由で工期内に完成できないときは、受注者は理由を明示した書面により、工期の延長変更を発注者に請求できます。工期の変更そのものは、発注者と受注者が協議して定めるのが原則です。
本試験では、損害の負担や工期の決定を一方の当事者に片寄せた記述で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第30条(不可抗力による損害)、第22条(受注者の請求による工期の延長)、第24条(工期の変更方法)による)

他の選択肢が不適切な理由
「工期の変更は、発注者が一方的に決定すると定めている」は誤りです。工期の変更は発注者と受注者が協議して定めるのが原則で、定められた期間内に協議が整わないときに限り、発注者が定めて受注者に通知します。
「受注者は、工期の延長変更を請求することができないとしている」も誤りです。天候の不良など受注者の責任によらない事由があるときは、理由を明示した書面により延長変更を請求できます。
「不可抗力による損害は、その全額を受注者が負担すると定める」も誤りです。損害の合計額のうち請負代金額の100分の1を超える部分は発注者が負担します。
問84-7

公共工事標準請負契約約款に定める工事の完成検査および引渡しに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①受注者は工事を完成したときは、発注者にその旨を通知する
  • ②発注者は、通知を受けた日から定められた期間内に検査を行う
  • ③検査に合格したときは、受注者は工事目的物を引き渡す
  • ④検査に合格しない場合でも、請負代金は全額支払われる
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正解 ④検査に合格しない場合でも、請負代金は全額支払われる
解説
検査に合格しないまま請負代金が全額支払われることはありません。ここが誤りです。
約款が定める手順は次のとおりです。受注者は工事を完成したときは、その旨を発注者に通知します。発注者はその通知を受けた日から定められた期間内(一般に14日以内)に受注者の立会いのうえ検査を行い、結果を受注者に通知します。
検査に合格しない場合は、発注者は期間を定めて修補または改造を請求できます。受注者はこれに応じて手直しを行い、あらためて検査を受けます。
検査に合格したときは、受注者は工事目的物を発注者に引き渡します。発注者は、引渡しを受けた後に受注者からの請求により、定められた期間内に請負代金を支払います。
この「完成通知 → 検査 → 引渡し → 請求 → 支払」という順序と、それぞれの期間が本試験で問われます。工事の完成イコール代金の支払いではない、という点が要点です。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第32条(検査及び引渡し)および第33条(請負代金の支払)による)

他の選択肢が不適切な理由
「受注者は工事を完成したときは、発注者にその旨を通知する」は正しい記述で、検査はこの通知を起点に始まります。
「発注者は、通知を受けた日から定められた期間内に検査を行う」も正しい記述です。期間を定めることで検査の遅れによる受注者の不利益を防いでいます。
「検査に合格したときは、受注者は工事目的物を引き渡す」も正しい記述です。引渡しによって目的物の管理の責任が発注者に移ります。
問94-7

公共工事標準請負契約約款に基づく設計図書の変更に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①設計図書を変更したときは、必要に応じ工期や代金を変える
  • ②設計図書の変更があっても、工期は変更しないと定めている
  • ③設計図書の変更は、受注者の判断だけで行うことができる
  • ④設計図書の変更による費用は、常に受注者の負担となる
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正解 ①設計図書を変更したときは、必要に応じ工期や代金を変える
解説
約款では、発注者は必要があると認めるときは設計図書の変更内容を受注者に通知して設計図書を変更することができ、この場合において、必要があると認められるときは工期または請負代金額を変更する、と定めています。
あわせて、受注者に損害を及ぼしたときは必要な費用を負担しなければならないともされています。つまり、変更を指示する権限は発注者にありますが、それによって生じる工期や費用の影響は発注者が引き受ける、という組み立てになっています。
この仕組みがあるため、受注者は現場の条件が設計図書と違うと気づいたときに、隠さず通知して確認を請求することができます。通知と確認、そして必要に応じた変更という流れが一体で機能しています。
受注者が独断で設計図書の内容を変えて施工することは認められません。契約の内容そのものを一方の当事者が変えることになるためです。
本試験では、変更に伴う工期や代金の扱いを固定した記述で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第19条(設計図書の変更)による)

他の選択肢が不適切な理由
「設計図書の変更があっても、工期は変更しないと定めている」は誤りです。必要があると認められるときは工期を変更します。
「設計図書の変更は、受注者の判断だけで行うことができる」も誤りで、設計図書を変更できるのは発注者です。
「設計図書の変更による費用は、常に受注者の負担となる」も誤りです。発注者の指示による変更で受注者に損害が生じた場合、その費用は発注者が負担します。
問104-7

公共工事標準請負契約約款に定める工事目的物の契約不適合に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①発注者は、契約不適合について受注者に修補を請求できる
  • ②契約不適合が軽微であるときも、発注者は契約を解除できる
  • ③契約不適合の責任を問う請求は、定められた期間内に行う
  • ④発注者の指示による不適合は、原則として受注者は責任を負わない
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正解 ②契約不適合が軽微であるときも、発注者は契約を解除できる
解説
契約不適合とは、引き渡された工事目的物が、種類・品質・数量について契約の内容に適合しない状態をいいます。かつて瑕疵と呼ばれていたものにあたります。
不適合があるとき、発注者は修補や代替物の引渡しなどの履行の追完、代金の減額、損害賠償、契約の解除を求めることができます。ただし、債務の不履行が契約および取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、契約の解除はできません。軽微であっても解除できるという記述は誤りです。
解除は相手方に最も大きな不利益を与える手段なので、それに見合う程度の不適合があることが前提になる、という考え方です。
また、不適合が支給材料の性質や、発注者もしくは監督員の指図によって生じた場合は、発注者はその不適合を理由として責任を問うことができません。ただし、受注者がその材料や指図が不適当であることを知りながら告げなかったときは、この限りではありません。
責任を問う請求には期間の定めがあり、引渡しから一定の期間内に行う必要があります。
本試験では、解除の要件や責任の所在を絶対的に述べた記述で出題されます。
(根拠:公共工事標準請負契約約款第45条(契約不適合責任)、第47条(発注者の催告による解除権)、第57条(契約不適合責任期間等)による)

他の選択肢が不適切な理由
「発注者は、契約不適合について受注者に修補を請求できる」は正しい記述で、履行の追完の請求にあたります。
「契約不適合の責任を問う請求は、定められた期間内に行う」も正しい記述です。期間を過ぎると請求できなくなります。
「発注者の指示による不適合は、原則として受注者は責任を負わない」も正しい記述です。ただし受注者が知りながら告げなかった場合は例外です。

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