2026年版・3-3

労働安全衛生法(安全衛生管理体制・作業主任者)の一問一答

2級土木施工管理技士「法規」から、労働安全衛生法(安全衛生管理体制・作業主任者)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-3

労働安全衛生法に基づき、建設業の事業場で総括安全衛生管理者を選任しなければならない労働者数の規模として、適当なものはどれか。

  • ①常時50人以上
  • ②常時100人以上
  • ③常時200人以上
  • ④常時300人以上
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正解 ②常時100人以上
解説
労働安全衛生法第10条は、政令で定める規模の事業場ごとに総括安全衛生管理者を選任し、安全管理者や衛生管理者の指揮をさせるとともに、労働災害を防止するための業務を統括管理させることを求めています。
その規模は労働安全衛生法施行令第2条に定められており、建設業を含む屋外産業的業種では常時100人以上です。
製造業などの工業的業種は常時300人以上、その他の業種は常時1000人以上とされ、危険の大きい業種ほど小さい規模から選任が求められる仕組みになっています。
建設業が100人以上とされているのは、高所作業や重機作業など重篤な災害につながる作業が多く、現場全体を見渡して統括する責任者を早い段階から置く必要があるためです。
本試験では、100人・300人・1000人という3つの数字を業種と入れ替えた形で出題されます。

他の選択肢が不適切な理由
「常時50人以上」は誤りで、50人という規模は安全管理者、衛生管理者及び産業医を選任すべき事業場の規模です。
「常時200人以上」は誤りで、労働安全衛生法施行令第2条にこの規模の区分は置かれていません。
「常時300人以上」は誤りで、300人は製造業、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業などの業種で総括安全衛生管理者の選任が必要となる規模です。
問23-3

労働安全衛生法に基づく事業場の安全衛生管理体制に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①安全管理者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任する。
  • ②衛生管理者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場で選任する。
  • ③産業医は、常時300人以上の労働者を使用する事業場で選任する。
  • ④安全衛生推進者は、常時10人以上50人未満の事業場で選任する。
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正解 ③産業医は、常時300人以上の労働者を使用する事業場で選任する。
解説
労働安全衛生法第13条及び労働安全衛生法施行令第5条により、産業医を選任しなければならないのは常時50人以上の労働者を使用する事業場です。業種による違いはありません。
産業医は医師の中から選任され、健康診断の結果に基づく措置、長時間労働者への面接指導、作業環境の維持管理、健康教育などを担当します。
50人という規模で線を引いているのは、安全管理者や衛生管理者の選任義務、衛生委員会の設置義務、定期健康診断結果報告の義務など、健康管理に関する仕組みが一斉に始まる規模だからです。
なお常時1000人以上(有害業務がある場合は500人以上)の事業場では、専属の産業医を選任しなければなりません。
本試験では、50人・100人・300人・1000人という規模の数字を、選任すべき者と入れ替えた形で出題されます。

他の選択肢が不適切な理由
「安全管理者は常時50人以上」は施行令第3条のとおり正しく、建設業を含む一定の業種で選任が必要です。
「衛生管理者は常時50人以上」は施行令第4条のとおり正しく、業種を問わず選任が必要です。
「安全衛生推進者は常時10人以上50人未満」は法第12条の2及び労働安全衛生規則第12条の2のとおり正しく、管理者を置くほどの規模ではない事業場に、安全衛生の担当者を置かせる仕組みです。
問33-3

労働安全衛生法に基づく統括安全衛生責任者に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①特定元方事業者が、その労働者と関係請負人の労働者を含めて選任する。
  • ②ずい道等の建設の仕事では、常時30人以上となる場合に選任する。
  • ③その事業の実施を統括管理する者をもって充てなければならない。
  • ④橋梁の建設の仕事では、常時100人以上となる場合に選任する。
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正解 ④橋梁の建設の仕事では、常時100人以上となる場合に選任する。
解説
労働安全衛生法第15条は、特定元方事業者に統括安全衛生責任者の選任を義務づけ、その規模を労働安全衛生法施行令第7条が定めています。
建設業では、元請と下請の労働者を合計して常時50人以上となる場合が原則です。ただし、ずい道等の建設の仕事、圧気工法による作業を行う仕事、一定の橋梁の建設の仕事については、常時30人以上に引き下げられています。
したがって橋梁の建設の仕事について100人以上とする記述は誤りです。
これらの仕事だけ人数の基準が低い理由は、坑内や高所、気圧の高い環境など、いったん災害が起きると重大な結果につながりやすく、元請による一体的な管理の必要性が特に高いためです。
本試験では、30人と50人のどちらが適用される仕事かを入れ替えた形で出題されます。

他の選択肢が不適切な理由
「特定元方事業者が労働者を合計して選任する」は正しく、元請だけでなく下請の労働者も含めた人数で判断します。
「ずい道等の建設の仕事では常時30人以上」は施行令第7条のとおり正しい記述です。
「その事業の実施を統括管理する者をもって充てる」は法第15条第1項のとおり正しく、現場を実際に取り仕切る立場の者、すなわち現場代理人や作業所長などがこれにあたります。
問43-3

労働安全衛生法に基づく建設現場の安全衛生管理体制に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者との連絡のため請負人が選任する。
  • ②元方安全衛生管理者は、下請負人がその事業場ごとに選任する。
  • ③統括安全衛生責任者は、作業場所の巡視を毎月1回行えばよい。
  • ④特定元方事業者は、協議組織を設置すれば定期的な会議の開催は要しない。
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正解 ①安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者との連絡のため請負人が選任する。
解説
労働安全衛生法第16条は、統括安全衛生責任者を選任すべき事業者以外の請負人、すなわち下請負人に対して、安全衛生責任者の選任を義務づけています。
その職務は、統括安全衛生責任者との連絡、連絡を受けた事項の関係者への伝達、自社が行う作業と他の請負人の作業との調整、作業に伴う危険の有無の確認などです。
元請だけに管理者を置いても、下請側に受け手がいなければ指示が末端の作業員まで届きません。連絡の受け皿を各社に置くことで、情報が途切れないようにする仕組みです。
建設現場では複数の会社が同じ場所で同時に作業するため、他社の作業を知らないまま起きる災害が少なくありません。安全衛生責任者はその情報伝達の要となります。
本試験では、誰が選任するのか、誰と連絡を取るのかを入れ替えた形で出題されます。

他の選択肢が不適切な理由
「元方安全衛生管理者は下請負人が選任する」は誤りで、法第15条の2により統括安全衛生責任者を選任した事業者、すなわち元請が選任します。
「統括安全衛生責任者の巡視は毎月1回でよい」は誤りで、労働安全衛生規則第637条により作業場所の巡視は毎作業日に少なくとも1回行わなければなりません。
「協議組織を設置すれば会議の開催は要しない」は誤りで、法第30条は協議組織の設置と運営の両方を求めており、定期的に会議を開く必要があります。
問53-3

労働安全衛生法に基づき、作業主任者を選任しなければならない作業として、該当しないものはどれか。

  • ①掘削面の高さが2メートル以上となる地山の掘削の作業
  • ②動力を用いず人力のみで行う土砂の積込み及び運搬の作業
  • ③高さが5メートル以上のコンクリート造の工作物の解体の作業
  • ④土止め支保工の切りばり又は腹起しの取付けの作業
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正解 ②動力を用いず人力のみで行う土砂の積込み及び運搬の作業
解説
労働安全衛生法第14条は、労働災害を防止するための管理を必要とする作業について、作業主任者を選任し、労働者の指揮その他の事項を行わせることを求めています。
対象となる作業は労働安全衛生法施行令第6条に限定列挙されており、崩壊、倒壊、墜落、酸素欠乏など、特定の重大な危険を伴う作業に絞られています。
人力による土砂の積込みや運搬は、この列挙のいずれにも当たらないため、作業主任者の選任は必要ありません。
すべての作業に作業主任者を置くのではなく、危険が類型化できる作業に限っている理由は、資格を持つ者が現場で直接指揮することの効果が特に大きい作業に人と手続を集中させるためです。
本試験では、施行令第6条に列挙された作業と、そうでない作業を混ぜて出題されます。

他の選択肢が不適切な理由
「掘削面の高さが2メートル以上となる地山の掘削の作業」は施行令第6条第9号に該当し、地山の掘削作業主任者の選任が必要です。
「高さが5メートル以上のコンクリート造の工作物の解体の作業」は同条第15号の5に該当し、コンクリート造の工作物の解体等作業主任者の選任が必要です。
「土止め支保工の切りばり又は腹起しの取付けの作業」は同条第10号に該当し、土止め支保工作業主任者の選任が必要です。高さや深さの条件はなく、取付け又は取外しの作業であれば対象となります。
問63-3

労働安全衛生法に基づく作業主任者の資格に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①地山の掘削作業主任者は、技能講習を修了した者から選任する。
  • ②型枠支保工の組立て等作業主任者は、技能講習修了者から選任する。
  • ③酸素欠乏危険作業主任者は、事業者が指名すれば資格は問われない。
  • ④高圧室内作業主任者は、都道府県労働局長の免許を受けた者から選任する。
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正解 ③酸素欠乏危険作業主任者は、事業者が指名すれば資格は問われない。
解説
労働安全衛生法第14条は、作業主任者を都道府県労働局長の免許を受けた者又は都道府県労働局長の登録を受けた者が行う技能講習を修了した者のうちから選任しなければならないと定めています。
酸素欠乏危険作業主任者も例外ではなく、酸素欠乏危険作業主任者技能講習又は酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習を修了した者から選任します。事業者が任意に指名できるものではありません。
資格を必須としている理由は、酸素欠乏が目にも鼻にも分からないまま進行し、異常に気づいた救助者まで倒れる二次災害が起きやすいためです。測定と換気の手順を身につけた者が現場で指揮する必要があります。
本試験では、免許が必要な作業主任者と技能講習で足りる作業主任者の区別、そして資格が不要であるかのような記述が狙われます。

他の選択肢が不適切な理由
「地山の掘削作業主任者は技能講習修了者から選任する」は正しく、地山の掘削及び土止め支保工作業主任者技能講習の修了者が対象です。
「型枠支保工の組立て等作業主任者は技能講習修了者から選任する」も正しい記述です。
「高圧室内作業主任者は免許を受けた者から選任する」も正しく、高圧室内作業主任者とガス溶接作業主任者は、技能講習ではなく免許が必要な数少ない例です。
問73-3

労働安全衛生法に基づき特定元方事業者が講じなければならない措置に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①協議組織を設置し、その会議を定期的に開催して運営すること。
  • ②関係請負人相互の作業について、連絡及び調整を行うこと。
  • ③作業場所の巡視を、毎作業日に少なくとも1回行うこと。
  • ④関係請負人の労働者に、雇入れ時の安全衛生教育を行うこと。
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正解 ④関係請負人の労働者に、雇入れ時の安全衛生教育を行うこと。
解説
労働安全衛生法第30条は、特定元方事業者が講ずべき措置として、協議組織の設置及び運営、作業間の連絡及び調整、作業場所の巡視、関係請負人が行う安全衛生教育に対する指導及び援助などを定めています。
ここで元請が担うのは教育そのものではなく、場所や資料の提供といった指導及び援助です。雇入れ時の安全衛生教育を行う義務は、法第59条により労働者を雇い入れた事業者、すなわちその労働者を雇っている下請負人にあります。
教育の実施主体を雇い主に置いているのは、その労働者の経験や担当作業を最もよく把握しているのが雇い主であり、内容を実態に合わせられるためです。
本試験では、元請の義務と下請の義務を入れ替えた形で出題されます。教育は雇い主、調整と巡視は元請、と整理してください。

他の選択肢が不適切な理由
「協議組織を設置し会議を定期的に開催して運営する」は法第30条第1項第1号のとおりで、元請と全ての関係請負人が参加する組織を作り、実際に運営する必要があります。
「関係請負人相互の作業について連絡及び調整を行う」は同項第2号のとおりで、他社の作業を知らないまま起きる災害を防ぐための中心的な措置です。
「作業場所の巡視を毎作業日に少なくとも1回行う」は同項第3号及び労働安全衛生規則第637条のとおりで、頻度が明示されている点が問われます。
問83-3

労働安全衛生法に基づく安全衛生教育に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①事業者は、労働者を雇い入れたときに安全衛生教育を行わなければならない。
  • ②作業内容を変更したときの教育は、6か月以内に行えば足りる。
  • ③つり上げ荷重1トン未満の移動式クレーンの運転には特別教育は不要である。
  • ④職長教育は、作業主任者を選任した作業についても行う必要がある。
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正解 ①事業者は、労働者を雇い入れたときに安全衛生教育を行わなければならない。
解説
労働安全衛生法第59条第1項は、事業者が労働者を雇い入れたときに、その従事する業務に関する安全又は衛生のための教育を行わなければならないと定めています。
教育の内容は労働安全衛生規則第35条に列挙されており、機械等や原材料等の危険性、安全装置や保護具の取扱い、作業手順、作業開始時の点検、整理整頓、避難などが含まれます。
雇入れ時に教育を義務づけている理由は、災害が経験の浅い時期に集中して発生するためです。その現場のきまりや危険箇所を知らないまま作業に入ることが、最も大きな危険要因になります。
同条第2項は作業内容を変更したときにも同じ教育を求めており、こちらは変更のときに行うもので、猶予期間は設けられていません。
本試験では、教育の時期と対象作業の範囲が問われます。

他の選択肢が不適切な理由
「作業内容変更時の教育は6か月以内でよい」は誤りで、法第59条第2項は作業内容を変更したときに教育を行うことを求めており、6か月といった猶予はありません。
「つり上げ荷重1トン未満の移動式クレーンの運転に特別教育は不要」は誤りで、労働安全衛生規則第36条第16号により、つり上げ荷重1トン未満の移動式クレーンの運転は特別教育の対象です。なお1トン以上5トン未満は技能講習、5トン以上は免許が必要です。
「職長教育は作業主任者を選任した作業についても行う必要がある」は誤りで、法第60条は作業主任者を選任すべき作業を除いた作業について職長等への教育を求めています。
問93-3

労働安全衛生法に基づく工事の計画の届出に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①一定の建設工事の計画は、工事開始日の30日前までに労働基準監督署長に届け出る。
  • ②一定の建設工事の計画は、工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に届け出る。
  • ③高さ100メートル以上の建築物の建設の計画は、都道府県労働局長に届け出る。
  • ④計画の届出をした事業者は、工事の完了後に結果を報告する義務がある。
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正解 ②一定の建設工事の計画は、工事開始日の14日前までに労働基準監督署長に届け出る。
解説
労働安全衛生法第88条第3項は、労働安全衛生規則第90条に掲げる建設業の仕事を開始しようとする事業者に対し、その計画を工事開始の日の14日前までに所轄労働基準監督署長へ届け出ることを義務づけています。
対象となるのは、高さ31メートルを超える建築物の建設、最大支間50メートル以上の橋梁の建設、ずい道等の建設、掘削の高さ又は深さが10メートル以上の地山の掘削などです。
着工前に届け出させる理由は、計画の段階で危険な工法や無理な工程を発見し、必要があれば工事の差止めや計画の変更を命じることができるようにするためです(第88条第6項)。
これに対し、高さ300メートル以上の塔や堤高150メートル以上のダムなど特に大規模な仕事は、第88条第2項により工事開始の30日前までに厚生労働大臣へ届け出ます。
本試験では、14日前と30日前、届出先の違いが問われます。

他の選択肢が不適切な理由
「30日前までに労働基準監督署長に届け出る」は誤りで、30日前という期限は厚生労働大臣へ届け出る大規模な仕事についてのものです。
「高さ100メートル以上の建築物の建設の計画は都道府県労働局長に届け出る」は誤りで、計画の届出先は労働基準監督署長又は厚生労働大臣であり、都道府県労働局長が届出先となることはありません。
「工事の完了後に結果を報告する義務がある」は誤りで、法第88条は着工前の届出を定めるもので、完了後の結果報告の義務は規定されていません。
問103-3

建設現場の安全衛生管理体制に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①元方安全衛生管理者は、統括安全衛生責任者を選任した事業者が選任する。
  • ②安全衛生責任者は、統括安全衛生責任者との連絡を行う職務を担う。
  • ③統括安全衛生責任者は、安全管理者の資格を有する者から選任する。
  • ④店社安全衛生管理者は、原則として毎月1回作業場所を巡視する。
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正解 ③統括安全衛生責任者は、安全管理者の資格を有する者から選任する。
解説
労働安全衛生法第15条第1項は、統括安全衛生責任者を「その事業の実施を統括管理する者」をもって充てなければならないと定めています。
つまり求められているのは資格ではなく立場であり、現場を実際に取り仕切る所長や現場代理人などがこれにあたります。安全管理者の資格の有無は要件ではありません。
立場で指定している理由は、統括安全衛生責任者の役割が元請と下請を通じた指揮命令にあるためです。工程、人員、作業手順を動かせる権限がなければ、危険を見つけても止めることができません。
これに対し、統括安全衛生責任者を補佐する元方安全衛生管理者(法第15条の2)は、大学等で理科系の課程を修めて3年以上の実務経験があることなど、規則第18条の4で資格要件が定められています。
本試験では、資格要件が必要な者と立場で指定される者の区別が問われます。

他の選択肢が不適切な理由
「元方安全衛生管理者は統括安全衛生責任者を選任した事業者が選任する」は法第15条の2のとおり正しく、選任するのは元請です。
「安全衛生責任者は統括安全衛生責任者との連絡を行う」は法第16条及び規則第19条のとおり正しく、下請側の連絡の受け皿となります。
「店社安全衛生管理者は原則として毎月1回作業場所を巡視する」は規則第18条の8第1号のとおり正しい記述です。ずい道等や一定の橋梁、圧気工法による工事、鉄骨造等の建築工事で、統括安全衛生責任者を置く規模には届かないものの常時20人以上となる現場に選任され、現場に常駐しない代わりに定期的な巡視を行います。

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