2026年版・2-3

鋼構造物の接合(溶接・高力ボルト)と防食の一問一答

2級土木施工管理技士「専門土木」から、鋼構造物の接合(溶接・高力ボルト)と防食に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-3

高力ボルト摩擦接合の力の伝達に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①ボルトの締付け力で生じた接合面の摩擦によって力を伝える
  • ②ボルトの軸部がせん断力を直接受けることで力を伝えている
  • ③ボルトの軸部が母材の孔に密着し、支圧によって力を伝える
  • ④ボルトの頭部と母材の溶着によって、一体化して力を伝える
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正解 ①ボルトの締付け力で生じた接合面の摩擦によって力を伝える
解説
高力ボルト摩擦接合は、鋼橋の現場継手で最も多く用いられる接合方法です。
強く締め付けたボルトの軸には大きな引張力(軸力)が生じ、その反力として板と板が強く押し付け合います。この押付け力によって接合面に摩擦が生じ、その摩擦で部材間の力を伝えます。ボルト自体がせん断力を受け持つのではない点が要点です。
摩擦で伝える以上、接合面の状態が性能を左右します。そのため摩擦面は黒皮(圧延時にできる酸化被膜)を除き、ブラスト処理や赤さび発生によって所定のすべり係数を確保します。油やペンキが付いていると摩擦が落ちるため、厳しく管理されます。
ボルトはF10Tなどの記号で表され、数字は引張強さの等級を示します。F10Tは引張強さ1000N/mm²級という意味です。
本試験では、摩擦接合と支圧接合の原理の入れ替えが定番の誤りです。
(根拠:道路橋示方書・同解説(鋼橋・鋼部材編))

他の選択肢が不適切な理由
「軸部がせん断力を直接受ける」のは、普通ボルトによるせん断接合の考え方です。
「軸部が孔に密着し支圧で力を伝える」のは支圧接合で、摩擦接合とは別の方式です。
「頭部と母材の溶着で一体化する」は誤りで、高力ボルト接合に溶着は関係しません。
問22-3

高力ボルトの締付け作業に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①締付けは、継手の中央のボルトから外側へ向かって順に進めていく
  • ②一次締めののちマーキングを行い、その後に本締めを実施していく
  • ③本締め後は、ナットの回転量やマークのずれによって締付けを確認する
  • ④締付けは、継手の外側のボルトから中央へ向かって順に進めていく
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正解 ④締付けは、継手の外側のボルトから中央へ向かって順に進めていく
解説
高力ボルトの締付けは、必ず継手の中央部のボルトから外側へ向かう順序で行います。
理由は板の密着にあります。外側から締めると、内側の板がまだ浮いたまま外周だけが固定され、あとから中央を締めても板の間にすき間が残ります。中央から順に外へ向かえば、浮きが外へ逃げていき、接合面全体を密着させられます。摩擦で力を伝える接合であるため、この密着が性能そのものを決めます。したがって外側から中央へ向かうという記述が誤りです。
この順序を守ると、締付けで生じる板のしわ寄せが拘束のない外側へ逃げるため、内部にひずみが残りません。
手順は、まず一次締めを行い、次にボルト・ナット・座金・母材にまたがるマーキングを施し、そのうえで本締めを行います。
本締め後は、マークのずれ具合とナットの回転量を目視で調べ、締め忘れや共回りがないことを確認します。
本試験では、この締付け順序が繰り返し問われます。
(根拠:鋼道路橋施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「中央のボルトから外側へ向かって順に進める」は正しい順序で、板の密着を確保できます。
「一次締めののちマーキングし本締めする」も正しい手順で、締め忘れの発見に役立ちます。
「回転量やマークのずれで確認する」も正しく、ナット回転法による検査の基本です。
問32-3

鋼構造物の溶接に関する用語の説明として、適当でないものはどれか。

  • ①突合せ溶接は、部材の端部どうしを開先を設けて溶接する方法である
  • ②余盛は、溶接部の強度不足を補うためのもので、大きいほど望ましい
  • ③すみ肉溶接は、直交する二つの部材の入隅部を三角形状に溶接する
  • ④開先は、溶着金属を十分に行きわたらせるため端部に設ける溝である
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正解 ②余盛は、溶接部の強度不足を補うためのもので、大きいほど望ましい
解説
余盛とは、溶接部の表面が母材より盛り上がった部分をいいます。
溶接の性能は開先の中まで健全に溶けているかで決まるので、表面の盛り上がりを大きくしても強度は上がりません。むしろ余盛が高いと、母材との境目である止端部の角度が急になり、そこに応力が集中して疲労の起点になります。したがって余盛は大きいほどよいという記述は誤りで、規定の範囲に収め、必要に応じて滑らかに仕上げます。
突合せ溶接は、部材の端部同士を開先を設けて突き合わせ、溶かした金属で一体化する方法です。開先は、溶けた金属を板厚の中まで行きわたらせるために端部に設ける溝で、V形やレ形などの形状があります。
すみ肉溶接は、直交する部材の入隅を三角形状に溶接する方法です。
本試験では、余盛と開先の目的の入れ替えが狙われます。
(根拠:鋼道路橋施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「突合せ溶接は開先を設けて端部どうしを溶接する」は正しい説明です。
「すみ肉溶接は入隅部を三角形状に溶接する」も正しく、断面の脚長で強度を管理します。
「開先は溶着金属を行きわたらせるための溝」も正しく、板厚に応じて形状を選びます。
問42-3

溶接欠陥の名称とその内容との組合せとして、適当でないものはどれか。

  • ①ブローホール - 溶着金属の内部に生じた球状の空洞
  • ②アンダーカット - 止端部の母材が溶けてできたくぼみ
  • ③オーバーラップ - 溶着金属が母材に融合せずかぶさった状態
  • ④スラグ巻込み - 溶接部の外側にできる規定以上の盛り上がり
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正解 ④スラグ巻込み - 溶接部の外側にできる規定以上の盛り上がり
解説
スラグとは、溶接のとき被覆材などが溶けてできる非金属のかすのことです。
これが溶着金属の中に取り込まれたまま固まった欠陥をスラグ巻込みといいます。内部に異物が残るため断面が欠損したのと同じ状態になり、強度低下や割れの起点になります。多層盛りの溶接で前の層のスラグを除去しないまま次の層を置くと生じやすく、各層ごとにスラグを除く作業が必要です。
したがって、規定以上の盛り上がりという説明は誤りで、それは余盛過大にあたります。
ブローホールは、溶けた金属に閉じ込められたガスが球状の空洞として残った欠陥です。
アンダーカットは、溶接の止端部で母材が溶けすぎてくぼみになったもので、応力が集中し疲労の起点になります。
オーバーラップは、溶着金属が母材と融合しないまま覆いかぶさった状態です。
本試験では、これら欠陥名の入れ替えが繰り返し出ます。
(根拠:鋼道路橋施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「ブローホールと内部の球状の空洞」は正しい組合せで、ガスの閉じ込めが原因です。
「アンダーカットと止端部のくぼみ」も正しく、電流過大などで生じます。
「オーバーラップと融合せずかぶさった状態」も正しく、電流不足などが原因です。
問52-3

鋼構造物の溶接施工に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①溶接の始端と終端の欠陥を避けるため、エンドタブを取り付ける
  • ②風の強い屋外では、風で溶接部が早く冷えるので予熱を省略できる
  • ③気温が低いときや板厚が大きいときは、母材を予熱してから溶接する
  • ④溶接材料は吸湿すると割れの原因になるため、乾燥させて管理する
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正解 ②風の強い屋外では、風で溶接部が早く冷えるので予熱を省略できる
解説
アーク溶接では、溶けた金属を空気から守るためにシールドガスやスラグの層が働いています。
強い風が吹くとこの保護の層が吹き飛ばされ、溶けた金属が空気中の酸素や窒素に触れてブローホール(内部の空洞)などの欠陥が生じます。急冷によって溶接部が硬くなり割れやすくもなります。そのため強風時は防風設備を設けるか作業を中止するのが原則です。
また、風で早く冷えることは予熱を省いてよい理由にはなりません。予熱は冷却が速すぎることによる硬化と割れを防ぐ措置なので、風で冷却が速まる状況では、むしろ予熱の必要性が高まります。したがってこの記述が誤りです。
気温が低い場合や板厚が大きい場合は、溶接後の冷却が速すぎて溶接部が硬化し、低温割れが生じます。これを防ぐため、あらかじめ母材を温める予熱を行います。
溶接材料が湿気を吸うと水素が入り込み、これも割れの原因となるため、乾燥した状態で保管し、必要に応じて乾燥器で再乾燥します。
本試験では、予熱の目的が繰り返し問われます。
(根拠:鋼道路橋施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「エンドタブを取り付ける」は正しい記述です。エンドタブ(溶接の始めと終わりに継ぎ足す捨て板)の上でアークを始め、また終えることで、欠陥が生じやすい始端と終端を本体の外へ逃がせます。
「低温時や厚板では予熱する」も正しく、急冷による硬化と割れを防ぎます。
「溶接材料は乾燥させて管理する」も正しく、水素による割れの防止が目的です。
問62-3

溶接部の非破壊検査の方法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①超音波探傷試験は、内部の欠陥の位置と大きさを調べることができる
  • ②放射線透過試験は、フィルムに写した像で内部の欠陥を調べられる
  • ③浸透探傷試験は、部材の内部深くにある欠陥を調べることができる
  • ④磁粉探傷試験は、表面および表面近くの欠陥を調べることができる
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正解 ③浸透探傷試験は、部材の内部深くにある欠陥を調べることができる
解説
非破壊検査は、部材を壊さずに欠陥の有無を調べる方法で、調べられる範囲が方法ごとに決まっています。
浸透探傷試験は、表面に浸透液を塗り、拭き取ってから現像剤をかけ、きずの中に残った液がしみ出すのを見て欠陥を見つける方法です。液が入り込めるのは表面に開いたきずだけなので、内部の欠陥は原理的に検出できません。したがってこの記述が誤りです。
超音波探傷試験は、超音波を送り込み反射の様子から内部の欠陥の位置と大きさを推定する方法で、現場でも扱いやすく広く使われます。
放射線透過試験は、エックス線などを透過させてフィルムに像を写し、内部の欠陥を調べる方法です。記録が残る利点がある一方、被ばく管理が必要です。
磁粉探傷試験は、磁化した部材に磁粉をかけ、表面および表面近くの欠陥を調べます。
本試験では、表面用と内部用の入れ替えが定番です。
(根拠:鋼道路橋施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「超音波探傷試験で内部の欠陥の位置と大きさを調べる」は正しい説明です。
「放射線透過試験はフィルムの像で内部を調べる」も正しく、記録性に優れます。
「磁粉探傷試験は表面および表面近くの欠陥を調べる」も正しく、強磁性体に限られます。
問72-3

鋼構造物の防食を目的とした塗装に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①素地調整は、黒皮やさび、油分を除去して塗料の付着を確保する
  • ②ブラスト処理は、研削材を吹き付けて素地を清浄にし粗さを与える
  • ③素地調整が不十分でも、上塗りを厚くすれば防食性能は確保できる
  • ④下塗り塗料には、防食性能の高いジンクリッチペイントが用いられる
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正解 ③素地調整が不十分でも、上塗りを厚くすれば防食性能は確保できる
解説
塗装による防食は、塗膜が水と酸素をさえぎることで鋼材のさびを防ぐ仕組みです。
この性能は塗膜が鋼材に密着していてはじめて発揮されます。黒皮(圧延時にできる酸化被膜)やさび、油分が残っていると、その上にいくら厚く塗ってもやがて塗膜が浮いてはがれ、その下で腐食が進みます。したがって上塗りを厚くすれば補えるという記述は誤りで、塗装の品質は素地調整(塗装の前に黒皮・さび・油分を落として表面を整える作業)でほぼ決まるといわれます。
素地調整の代表がブラスト処理で、研削材を高圧で吹き付けて表面を清浄にし、同時に塗料が食いつく適度な粗さを与えます。
塗装は下塗り・中塗り・上塗りの重ね塗りが基本で、下塗りには亜鉛の粉末を多く含むジンクリッチペイントが使われます。亜鉛が鋼より先に溶けて鋼を守る犠牲防食の働きがあります。
本試験では、素地調整の重要性が繰り返し問われます。
(根拠:鋼道路橋防食便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「素地調整で黒皮やさび、油分を除去する」は正しく、付着性確保の基本作業です。
「ブラスト処理で清浄にし粗さを与える」も正しい説明です。
「下塗りにジンクリッチペイントを用いる」も正しく、犠牲防食の効果があります。
問82-3

塗装以外の鋼構造物の防食法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①溶融亜鉛めっきは、亜鉛が先に溶けて鋼材を守る犠牲防食の働きを持つ
  • ②溶融亜鉛めっきは、皮膜が水をはじく性質だけで鋼材を保護している
  • ③金属溶射は、めっき槽の大きさに制限されて現場での施工には向かない
  • ④電気防食は、鋼材を陽極とする電流を流して腐食を止める方法である
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正解 ①溶融亜鉛めっきは、亜鉛が先に溶けて鋼材を守る犠牲防食の働きを持つ
解説
溶融亜鉛めっきは、溶かした亜鉛の槽に鋼材を浸けて表面に亜鉛の層をつくる方法です。
亜鉛の層が水と酸素をさえぎるだけでなく、亜鉛は鉄よりイオンになりやすいため、傷がついて鋼材が露出しても亜鉛が先に溶けて鉄の腐食を肩代わりします。これを犠牲防食といい、塗装にはない大きな利点です。
金属溶射は、溶かした亜鉛やアルミニウムを吹き付けて皮膜をつくる方法で、槽に入れる必要がないため大型部材や現場での補修にも使えます。
電気防食は、防食したい鋼材を陰極とし、より溶けやすい金属を陽極として電流を流すことで腐食を止める方法です。海中の鋼管ぐいなど、水に浸かる部分に用いられます。鋼材を陽極にすると逆に腐食が進むため注意が必要です。
本試験では、犠牲防食の向きと電気防食の極性が狙われます。
(根拠:鋼道路橋防食便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「水をはじく性質だけで保護している」は誤りで、犠牲防食の働きが本質的な役割です。
「金属溶射はめっき槽の制限がある」も誤りで、槽が不要なため大型部材にも適用できます。
「鋼材を陽極とする」は逆で、正しくは鋼材を陰極、他の金属を陽極とします。
問92-3

鋼橋の現場継手の計画に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①高力ボルト摩擦接合の摩擦面は、所定のすべり係数を確保して管理する
  • ②現場溶接では、天候や姿勢の影響を受けやすいため品質管理を強化する
  • ③高力ボルト摩擦接合の摩擦面には、防せい塗料を厚く塗って管理する
  • ④同一の継手で溶接とボルトを併用する場合は、応力の分担を検討する
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正解 ③高力ボルト摩擦接合の摩擦面には、防せい塗料を厚く塗って管理する
解説
高力ボルト摩擦接合は、締め付けた板と板の間に生じる摩擦で力を伝える接合方法です。
したがって、摩擦面がどれだけ滑りにくいかを示すすべり係数の確保が決定的に重要です。摩擦面に一般の防せい塗料を厚く塗ると滑りやすくなり、設計で見込んだ摩擦力が得られません。したがってこの記述が誤りです。摩擦面は黒皮を除いてブラスト処理するか、自然に赤さびを発生させて所定のすべり係数を確保します。
現場溶接は、雨や風、低温、上向きなどの無理な姿勢の影響を受けやすく、工場溶接に比べて品質が安定しにくいという性質があります。そのため防風・防雨の設備、予熱、資格を持つ溶接工の配置など、管理を強化します。
溶接とボルトを同じ継手で併用する場合は、剛性が異なるため力の分担が偏りやすく、個別の検討が要ります。
(根拠:鋼道路橋施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「所定のすべり係数を確保して管理する」は正しく、摩擦接合の性能の根幹です。
「現場溶接は品質管理を強化する」も正しく、天候と姿勢の影響を受けやすいためです。
「溶接とボルトの併用時は応力の分担を検討する」も正しい配慮です。
問102-3

鋼構造物の接合と防食に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①溶接の止端部を滑らかに仕上げると、応力集中が減り疲労に有利になる
  • ②高力ボルトは、規定より大きく締め付けるほど接合の信頼性が高くなる
  • ③塗替え塗装では、旧塗膜の劣化部を残したまま上塗りするのが標準となる
  • ④異種金属を接触させて用いると、電位差がないため腐食は生じなくなる
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正解 ①溶接の止端部を滑らかに仕上げると、応力集中が減り疲労に有利になる
解説
溶接の止端部とは、溶着金属と母材が接する境目のことです。
ここは形状が急に変わるため応力が集中しやすく、繰返し荷重を受ける橋りょうでは疲労亀裂の起点になります。余盛を規定の範囲に収め、止端部をグラインダなどで滑らかに仕上げると、応力の集中がやわらいで疲労に対する耐久性が高まります。これが正しい記述です。
高力ボルトは、規定の軸力が得られるよう管理して締めるものです。締めすぎるとボルトが降伏したり破断したりして、かえって軸力が失われます。
塗替え塗装では、劣化した旧塗膜を残したまま上塗りしても、下から浮いてはがれるため、劣化部は必ず除去します。
異種金属を接触させると、電位の差によって卑な金属側の腐食が促進されます。これを異種金属接触腐食といい、絶縁材をはさむなどの対策が必要です。
(根拠:道路橋示方書・同解説(鋼橋・鋼部材編))

他の選択肢が不適切な理由
「大きく締め付けるほど信頼性が高い」は誤りで、規定の軸力を確保する管理が正しい方法です。
「劣化部を残したまま上塗りする」も誤りで、正しくは劣化した旧塗膜を除去してから塗ります。
「電位差がないため腐食は生じない」も誤りで、異種金属の接触はむしろ腐食を促進します。

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