2026年版・2-4

コンクリート構造物の劣化機構と補修・補強の一問一答

2級土木施工管理技士「専門土木」から、コンクリート構造物の劣化機構と補修・補強に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-4

コンクリートの中性化に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①空気中の二酸化炭素が侵入し、コンクリートのアルカリ性が失われる現象
  • ②空気中の酸素が侵入して、コンクリートのアルカリ性が強まっていく現象
  • ③塩化物イオンが侵入し、コンクリートのアルカリ性が強まっていく現象
  • ④凍結と融解が繰り返され、コンクリートの表面がはがれ落ちていく現象
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正解 ①空気中の二酸化炭素が侵入し、コンクリートのアルカリ性が失われる現象
解説
できたばかりのコンクリートは、内部に水酸化カルシウムを多く含む強いアルカリ性(水素イオン濃度指数でおよそ12から13)です。
このアルカリ性の環境では、鉄筋の表面に不動態被膜という薄い保護の膜ができ、さびの進行を止めています。
中性化とは、空気中の二酸化炭素がコンクリートの中へ侵入し、水酸化カルシウムと反応して炭酸カルシウムに変わることで、このアルカリ性が失われていく現象です。
中性化が鉄筋の位置まで達すると不動態被膜が壊れ、鉄筋がさび始めます。さびた鉄は体積がおよそ2倍以上に膨らむため、周囲のコンクリートを押し割り、ひび割れやかぶりの剥落を引き起こします。
進行の速さは、おおむね経過年数の平方根に比例して遅くなっていきます。
本試験では、原因物質を酸素や塩化物イオンに置き換えた記述で狙われます。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「酸素が侵入してアルカリ性が強まる」は誤りで、中性化の原因は二酸化炭素であり、アルカリ性は失われます。
「塩化物イオンが侵入しアルカリ性が強まる」も誤りで、それは塩害の原因物質です。
「凍結と融解が繰り返される」も誤りで、それは凍害の説明にあたります。
問22-4

コンクリート構造物の塩害に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①塩化物イオンが鉄筋の不動態被膜を破壊し、鉄筋の腐食を進行させる
  • ②海岸部の飛来塩分や、凍結防止剤の散布が原因となることがある
  • ③鉄筋が腐食すると体積が膨張し、かぶりのひび割れや剥落を招く
  • ④塩化物イオンは鉄筋の表面を覆って保護し、腐食を抑える働きを持つ
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正解 ④塩化物イオンは鉄筋の表面を覆って保護し、腐食を抑える働きを持つ
解説
塩害は、塩化物イオンがコンクリートの中の鉄筋の位置まで達し、鉄筋を腐食させる劣化現象です。
鉄筋はアルカリ性の環境で表面に不動態被膜という保護の膜をつくっていますが、塩化物イオンはこの膜を局所的に壊します。したがって、鉄筋を保護して腐食を抑えるという記述は誤りです。
膜が壊れた部分では腐食が集中して進み、断面が減って耐力が下がります。さらに、さびは体積が大きく膨らむため、かぶり(鉄筋を覆うコンクリートの厚さ)を内側から押し割り、ひび割れや剥落を招きます。
原因には、海からの飛来塩分、海水のかかる環境、除塩が不十分な海砂の使用、寒冷地でまかれる凍結防止剤などがあります。
対策としては、コンクリート中の塩化物イオンの総量を制限し、かぶりを厚くし、水セメント比を小さくして密実にすることが有効です。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編)、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の塩化物イオン量の規定)

他の選択肢が不適切な理由
「不動態被膜を破壊し腐食を進行させる」は正しく、塩害の基本的な仕組みです。
「飛来塩分や凍結防止剤が原因となる」も正しく、内陸部でも塩害は起こります。
「腐食すると体積が膨張しひび割れや剥落を招く」も正しい経過の説明です。
問32-4

コンクリートの凍害に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①内部の水分が凍結と融解を繰り返すことによって生じる劣化である
  • ②水セメント比を大きくして、内部の空隙を増やすことが対策となる
  • ③表面が薄くはがれるスケーリングや、微細なひび割れとして現れる
  • ④対策として、AE剤を用いて適切な量の微細な空気を連行させる
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正解 ②水セメント比を大きくして、内部の空隙を増やすことが対策となる
解説
凍害は、コンクリートの中の水分が凍って膨らみ、融けて戻るという繰返しによって、内部から壊れていく劣化です。
水は凍ると体積がおよそ9パーセント膨らみます。この力が繰り返し働くと、表面が薄くはがれるスケーリング、微細なひび割れ、骨材が浮き出るポップアウトなどが現れます。
水セメント比を大きくすると、余分な水が抜けた跡が大きな空隙として残り、そこに水がたまりやすくなるため、凍害はむしろ進みます。したがってこの記述が誤りです。正しくは、水セメント比を小さくして密実なコンクリートにします。
もう一つの有効な対策がAE剤の使用です。AE剤は、独立した微細な空気の泡を無数に連行させます。水が凍って膨らむときに、この泡が逃げ場となって内部の圧力を和らげます。
本試験では、空気量と水セメント比の向きが問われます。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「凍結と融解の繰返しによって生じる」は正しく、凍害の定義そのものです。
「スケーリングや微細なひび割れとして現れる」も正しい劣化の現れ方です。
「AE剤で適切な量の微細な空気を連行させる」も正しく、最も基本的な対策です。
問42-4

アルカリシリカ反応(アルカリ骨材反応)に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①骨材中の反応性シリカがアルカリと反応し、吸水して膨張する現象
  • ②骨材中の鉄分が空気と反応し、コンクリートを収縮させていく現象
  • ③セメントが硫酸と反応して、コンクリートを溶かしていく現象
  • ④骨材が繰返し荷重によってすりへり、表面が失われていく現象
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正解 ①骨材中の反応性シリカがアルカリと反応し、吸水して膨張する現象
解説
アルカリシリカ反応は、骨材(砂利や砂)の中に含まれる反応性のシリカ鉱物が、セメントなどに由来するアルカリ分と反応して生成物をつくり、それが水を吸って膨らむ現象です。
内部から押し広げられるため、拘束の少ない構造物では亀甲状(かめの甲羅のような網目状)のひび割れが現れ、鉄筋などで拘束された方向がある場合はその方向に沿ったひび割れになります。
抑制の対策は三つあります。第一に、コンクリート中のアルカリ総量を酸化ナトリウム換算で1m³あたり3.0キログラム以下に抑えること。第二に、高炉セメントB種やフライアッシュセメントB種など、抑制効果のある混合セメントを用いること。第三に、試験で無害と判定された骨材を使うことです。
いったん反応が始まると止めることが難しく、事前の抑制が重要になります。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編)、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)のアルカリ総量の規定)

他の選択肢が不適切な理由
「鉄分が空気と反応して収縮する」は誤りで、この反応は吸水による膨張が特徴です。
「セメントが硫酸と反応して溶かしていく」も誤りで、それは化学的侵食の説明です。
「繰返し荷重によってすりへる」も誤りで、それはすりへりや疲労による劣化です。
問52-4

コンクリート構造物の劣化機構とその主な原因との組合せとして、適当でないものはどれか。

  • ①中性化 - 空気中の二酸化炭素の侵入
  • ②化学的侵食 - 硫酸や硫酸塩などによる浸食
  • ③塩害 - 骨材中の反応性シリカ鉱物の膨張
  • ④疲労 - 繰り返し作用する大きな荷重
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正解 ③塩害 - 骨材中の反応性シリカ鉱物の膨張
解説
塩害の原因は、外から侵入した塩化物イオン、または材料に含まれていた塩化物イオンです。骨材中の反応性シリカ鉱物が原因となるのはアルカリシリカ反応であり、この組合せが誤りです。
劣化機構は、原因物質と現れ方をひとそろいで覚えると混乱しません。
中性化は、空気中の二酸化炭素が侵入してアルカリ性が失われ、鉄筋の保護膜が壊れて腐食に至ります。
化学的侵食は、硫酸や硫酸塩、酸性の水などがセメントの水和物と反応して組織を分解する現象です。下水道の施設では、下水から発生した硫化水素が微生物の働きで硫酸に変わり、コンクリートを激しく侵すことが知られています。
疲労は、繰返し作用する荷重によって微細なひび割れが進み、破壊に至る現象で、道路橋の床版で問題になります。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「中性化と二酸化炭素の侵入」は正しい組合せで、アルカリ性が失われていきます。
「化学的侵食と硫酸や硫酸塩」も正しく、セメント水和物が変質します。
「疲労と繰り返し作用する大きな荷重」も正しく、床版の抜け落ちなどにつながります。
問62-4

コンクリート構造物のひび割れの原因に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①乾燥収縮は、内部の水分が失われて体積が減ることで生じる
  • ②乾燥収縮は、外部から水が供給されて体積が増えることで生じる
  • ③温度ひび割れは、セメントの水和熱による温度差によって生じる
  • ④沈下ひび割れは、打込み後に骨材が沈む際に鉄筋の上部で生じる
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正解 ②乾燥収縮は、外部から水が供給されて体積が増えることで生じる
解説
乾燥収縮は、その名のとおり乾くことによって縮む現象で、水が供給されて膨らむものではありません。したがってこの記述が誤りです。
コンクリートは、内部の余分な水分が外へ抜けていくと体積が減ります。ところが部材は基礎や隣の部材に拘束されていて自由に縮めないため、引張りの力が生じてひび割れます。
温度ひび割れは、セメントが固まるときに出す水和熱が原因です。部材の内部は熱がこもって膨張し、外側は冷えて縮むため、温度差によって力が生じます。断面の大きいマスコンクリートで特に問題になり、打込み温度を下げる、発熱の小さいセメントを使うなどの対策をとります。
沈下ひび割れは、打込み直後にまだ軟らかいうちに骨材が沈み、鉄筋の上でせき止められることで、鉄筋に沿って表面に現れるひび割れです。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「乾燥収縮は水分が失われて体積が減る」は正しい説明で、拘束を受けてひび割れます。
「温度ひび割れは水和熱による温度差で生じる」も正しく、マスコンクリートで顕著です。
「沈下ひび割れは骨材が沈む際に鉄筋の上部で生じる」も正しい発生の仕組みです。
問72-4

コンクリート構造物のひび割れの補修工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①幅の小さいひび割れには、表面を樹脂などで覆うひび割れ被覆工法を用いる
  • ②幅の小さいひび割れには、Uカットして材料を詰める充てん工法を用いる
  • ③幅の大きいひび割れには、表面を塗るだけの被覆工法を用いるのがよい
  • ④幅が1.0ミリメートルを超えるひび割れは、注入工法によって充てんする
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正解 ①幅の小さいひび割れには、表面を樹脂などで覆うひび割れ被覆工法を用いる
解説
ひび割れの補修工法は、幅と深さに応じて選び分けます。
幅がおおむね0.2ミリメートル未満の小さいひび割れには、表面を樹脂などで覆うひび割れ被覆工法を用います。水や二酸化炭素、塩化物イオンの侵入口をふさぐことが目的です。
幅がおおむね0.2ミリメートルから1.0ミリメートル程度では、注入工法を用います。エポキシ樹脂などをひび割れの中へ低圧で注入し、内部まで充てんして一体化させます。
幅が大きい場合や深い場合は、充てん工法を用います。ひび割れに沿ってU字形やV字形に溝を切り、そこへ樹脂モルタルなどを詰める方法です。
いずれも、まずひび割れの原因を調べ、進行するものかどうかを見極めたうえで工法を選びます。
本試験では、幅と工法の対応が問われます。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「幅の小さいひび割れに充てん工法」は誤りで、Uカットを伴う充てん工法は幅の大きい場合に用います。
「幅の大きいひび割れに被覆工法」も誤りで、表面を塗るだけでは内部が補修されません。
「幅が1.0ミリメートルを超えるひび割れを注入工法で充てんする」も誤りで、その範囲はU字形などに溝を切る充てん工法の受け持ちです。
問82-4

コンクリート構造物の補修工法と補強工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①断面修復工法は、劣化した部分を除去して断面を復旧する補修工法である
  • ②表面被覆工法は、劣化因子の侵入を防ぐことを目的とした補修工法である
  • ③外ケーブル工法は、劣化因子の侵入を防ぐための表面処理の工法である
  • ④鋼板接着工法は、部材の耐力を高めることを目的とした補強工法である
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正解 ③外ケーブル工法は、劣化因子の侵入を防ぐための表面処理の工法である
解説
補修と補強は目的が違います。補修は、劣化して落ちた性能をもとの水準へ戻すこと、補強は、もとの水準を超えて耐力を高めることです。
外ケーブル工法は、部材の外側にPC鋼材を配置して緊張し、圧縮の力を与えることでひび割れを閉じ、曲げに対する耐力を高める補強工法です。表面処理の工法ではないため、この記述が誤りです。
断面修復工法は、劣化して脆くなった部分やさびた鉄筋の周囲を取り除き、断面修復材で埋め戻して断面を復旧する補修工法です。
表面被覆工法は、表面を樹脂やポリマーセメントで覆い、二酸化炭素、水、塩化物イオンといった劣化因子の侵入を防ぐ補修工法です。
鋼板接着工法や連続繊維シート接着工法は、部材の表面に鋼板や炭素繊維のシートを接着して耐力を高める補強工法です。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「断面修復工法は断面を復旧する補修工法」は正しい分類と説明です。
「表面被覆工法は劣化因子の侵入を防ぐ補修工法」も正しい説明です。
「鋼板接着工法は耐力を高める補強工法」も正しく、曲げやせん断に対して用います。
問92-4

塩害を受けた鉄筋コンクリート構造物に対する電気化学的な対策工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①電気防食工法は、鉄筋に電流を流して腐食の進行を抑える工法である
  • ②脱塩工法は、電気の力で塩化物イオンを外部へ取り出す工法である
  • ③再アルカリ化工法は、失われたアルカリ性を回復させる工法である
  • ④脱塩工法は、塩化物イオンをコンクリートの内部へ集める工法である
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正解 ④脱塩工法は、塩化物イオンをコンクリートの内部へ集める工法である
解説
脱塩工法は、コンクリートの表面に仮設の陽極を設け、内部の鉄筋を陰極として直流の電流を流す工法です。
塩化物イオンはマイナスの電気を帯びているため、電流によって鉄筋から遠ざかる向き、すなわち表面の陽極側へ移動し、コンクリートの外へ取り出されます。内部へ集める工法ではないため、この記述が誤りです。内部へ集めれば鉄筋の腐食はかえって進みます。
再アルカリ化工法も同じ原理を使い、アルカリ性の溶液から成分を内部へ導いて、中性化で失われたアルカリ性を回復させる工法です。
電気防食工法は、鉄筋に持続的に微弱な電流を流し続けることで、鉄がイオンとなって溶け出す反応を抑える工法です。塩化物イオンを取り除くのではなく、腐食の進行そのものを止める点が脱塩工法との違いです。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「電気防食工法は電流を流して腐食の進行を抑える」は正しい説明です。
「脱塩工法は塩化物イオンを外部へ取り出す」も正しく、電流の向きがその根拠です。
「再アルカリ化工法は失われたアルカリ性を回復させる」も正しい説明です。
問102-4

供用中の鉄筋コンクリート橋で、桁の下面に鉄筋に沿ったひび割れとさび汁が確認された場合の対応に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①鉄筋の腐食が疑われるため、かぶりや中性化の深さ、塩化物量を調査する
  • ②劣化の原因を特定したうえで、断面修復や表面被覆などの工法を検討する
  • ③はく落のおそれがある部分は、第三者被害を防ぐ応急の措置を検討する
  • ④桁下面のさび汁は表面の汚れなので、高圧洗浄と塗装で対応を完了する
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正解 ④桁下面のさび汁は表面の汚れなので、高圧洗浄と塗装で対応を完了する
解説
鉄筋に沿った直線的なひび割れとさび汁は、内部の鉄筋が腐食して膨張していることを示す典型的な症状です。
さび汁は表面についた汚れではなく、内部の鉄筋から出てきた腐食の生成物です。洗い流して塗り重ねても内部の腐食は止まらず、塗膜の下で膨張が進んでやがてかぶりが落下します。したがってこの対応は誤りです。
正しい手順は、まず原因を特定することです。かぶりの厚さ、中性化の深さ、コンクリート中の塩化物イオン量を調べ、中性化によるものか塩害によるものかを見極めます。原因が違えば有効な工法も変わります。
そのうえで、劣化部分を除去して埋め戻す断面修復工法、劣化因子の侵入を止める表面被覆工法、塩害であれば脱塩工法や電気防食工法などを組み合わせます。
あわせて、はく落のおそれがある部分は、第三者被害を防ぐための応急措置を先行させます。
(根拠:土木学会 コンクリート標準示方書(維持管理編))

他の選択肢が不適切な理由
「かぶりや中性化の深さ、塩化物量を調査する」は正しく、原因の特定に必要な調査です。
「原因を特定したうえで工法を検討する」も正しい手順の考え方です。
「はく落のおそれがある部分に応急の措置を検討する」も正しく、安全確保が優先されます。

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