2026年版・2-11

アスファルト舗装の品質管理・破損と補修の一問一答

2級土木施工管理技士「専門土木」から、アスファルト舗装の品質管理・破損と補修に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-11

アスファルト舗装の破損の名称に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①わだち掘れは、車輪の通る位置に沿って路面がへこむ破損である
  • ②ポットホールは、路面が全体に持ち上がって波を打つ破損である
  • ③コルゲーションは、路面に局部的な穴があいて広がる破損である
  • ④リフレクションクラックは、転圧の温度が高すぎて生じる破損である
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正解 ①わだち掘れは、車輪の通る位置に沿って路面がへこむ破損である
解説
わだち掘れは、車輪が繰り返し通る位置に沿って、路面が縦方向に細長くへこむ破損です。
原因は大きく2つあり、混合物が高温時に流動して横へ逃げる場合と、路床や路盤の支持力が不足して沈下する場合です。
前者は交差点付近や上り坂など、重い車が低速で通る場所に生じやすくなります。
わだちに水がたまると、走行中に水膜で滑るハイドロプレーニングの危険が高まるため、道路管理では重要な管理項目です。
ほかの破損の名称としては、局部的な穴があくポットホール、路面が波打つコルゲーション、下の層のひび割れが上の層に写るリフレクションクラックがあります。
本試験ではこれらの名称と現象を入れ替えた形で頻出です。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「ポットホールは路面が波を打つ破損」は誤りで、ポットホールは局部的に穴があく破損です。
「コルゲーションは局部的な穴があく破損」も誤りで、コルゲーションは進行方向に波状の凹凸ができる破損です。
「リフレクションクラックは転圧の温度が高すぎて生じる破損」も誤りで、それは初転圧の温度が高いときに表面へ現れるヘアクラックの説明です。リフレクションクラックは、下層のひび割れや目地の動きが上の層に写って生じるひび割れをいいます。
問22-11

アスファルト舗装の締固め度の管理値として、一般に用いられる値はどれか。

  • ①基準密度の80%以上
  • ②基準密度の94%以上
  • ③基準密度の70%以上
  • ④基準密度の100%以上
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正解 ②基準密度の94%以上
解説
アスファルト混合物の締固め度は、現場で測った密度を、あらかじめ室内で定めた基準密度で割って百分率で表した値です。
工事の施工管理基準では、この締固め度が基準密度の94%以上であることを求めています。
密度が不足すると混合物の中にすき間が多く残り、そこに雨水や空気が入ってアスファルトが劣化しやすくなるほか、わだち掘れやひび割れが早く進みます。
逆に基準密度の100%以上を常に求めるのは現実的ではありません。基準密度は室内で十分に締め固めた供試体の密度であり、現場でそれを常に上回ることは難しいためです。
測定は、切り取った試験体の密度を測る方法や、現場で密度を測る機器を用いる方法によります。
本試験ではこの94%という数値がそのまま問われます。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「基準密度の80%以上」は締固めが著しく不足した状態で、管理値としては低すぎます。
「基準密度の70%以上」はさらに低く、舗装として必要な強度も耐久性も得られません。
「基準密度の100%以上」は室内試験と同等以上を現場に求めるもので、管理基準として用いられていません。
問32-11

アスファルト舗装の品質管理に用いる試験に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①マーシャル安定度試験は、混合物の配合設計に用いる試験である
  • ②抽出試験は、混合物のアスファルト量と骨材粒度を調べる試験である
  • ③平板載荷試験は、アスファルト混合物の流動抵抗を調べる試験である
  • ④現場密度試験は、締め固めた混合物の締固め度を確かめる試験である
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正解 ③平板載荷試験は、アスファルト混合物の流動抵抗を調べる試験である
解説
平板載荷試験は、地面に置いた円形の載荷板に荷重を加え、沈下量から地盤の支持力を求める試験です。
路床や路盤の支持力を確認する目的で用いるもので、アスファルト混合物の流動抵抗(高温で変形しにくいかどうか)を調べる試験ではありません。
混合物の流動抵抗は、ホイールトラッキング試験(走行する車輪を繰り返し当てて、へこみの進み方から動的安定度を求める試験)で評価します。
アスファルト舗装の品質管理では、配合設計にマーシャル安定度試験(加熱アスファルト混合物の変形しにくさを調べる試験)、施工中の材料確認に抽出試験、締固めの確認に現場密度試験、仕上がりの確認に平たん性の測定を用います。
本試験では、試験の名称と目的を入れ替えた形が定番の出題です。
(根拠:舗装調査・試験法便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「マーシャル安定度試験は配合設計に用いる」は正しく、供試体に荷重を加えて安定度とフロー値を求めます。
「抽出試験でアスファルト量と骨材粒度を調べる」も正しく、混合物からアスファルトを溶かし出して確認します。
「現場密度試験で締固め度を確かめる」も正しく、締固め度94%以上の管理に用いられます。
問42-11

アスファルト舗装の平たん性の管理に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①3mプロフィルメータを用い、標準偏差2.4mm以下で管理する
  • ②3mプロフィルメータを用いて、標準偏差24mm以下で管理する
  • ③平たん性は、コア採取による密度の測定によって管理を行う
  • ④平たん性は、路面の色の濃さを目視で比べることで管理する
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正解 ①3mプロフィルメータを用い、標準偏差2.4mm以下で管理する
解説
平たん性は、路面の凹凸の少なさを表す品質で、走り心地と安全性に直結します。
測定には3mプロフィルメータという装置を用い、3mの区間の路面の高さの変化を連続して記録し、その値のばらつきを標準偏差で表します。
施工管理基準では、この標準偏差が2.4mm以下であることを求めています。単位はミリメートルで、24mmでは2.4cmもの凹凸を許すことになり、管理値としては大きすぎます。
平たん性が悪いと、走行中の上下動が大きくなるだけでなく、部分的に荷重が集中して舗装の傷みが早まります。
本試験では、この2.4mmという数値と、測定に用いる器具の名称が狙われます。
(根拠:舗装調査・試験法便覧、国土交通省 土木工事施工管理基準)

他の選択肢が不適切な理由
「標準偏差24mm以下」は誤りで、桁が1つ違います。正しくは2.4mm以下です。
「コア採取による密度の測定で管理する」は誤りで、それは締固め度の確認方法であり、平たん性の測定ではありません。
「路面の色の濃さを目視で比べる」も誤りで、平たん性は器具を用いて数値で管理する項目です。
問52-11

アスファルト舗装の破損の原因に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①わだち掘れは、大型車の通行や混合物の流動が原因で生じる
  • ②亀甲状のひび割れは、路床や路盤の支持力不足が原因で生じる
  • ③縦断方向の凹凸は、路面の水はけがよすぎることが原因である
  • ④ポットホールは、ひび割れからの浸水と交通の作用で生じる
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正解 ③縦断方向の凹凸は、路面の水はけがよすぎることが原因である
解説
縦断方向の凹凸は、道路の進行方向に沿って路面が波打つ破損で、その原因は路床や路盤の不均一な沈下、施工時の敷均しむら、既設舗装の変形の写り込み、埋設物の跡の沈下などです。
水はけがよいことは舗装にとって有利であり、破損の原因にはなりません。むしろ水はけが悪く舗装内部に水が滞留することが、はく離や支持力低下を通じて破損を早めます。
舗装の破損は、交通の作用と水の作用が重なって進むのが基本の考え方です。
ひび割れができる、そこから水が入る、路盤が軟らかくなる、支持力が落ちてさらにひび割れが広がる、という悪循環をどこで断つかが補修の考え方につながります。
本試験では、破損の名称と原因の組合せで問われます。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「わだち掘れは大型車の通行や混合物の流動が原因」は正しく、支持力不足による沈下も原因になります。
「亀甲状のひび割れは路床や路盤の支持力不足が原因」も正しく、面的に細かく割れるのが特徴です。
「ポットホールはひび割れからの浸水と交通の作用で生じる」も正しく、水が入った部分が交通ではじけ飛んで穴になります。
問62-11

アスファルト舗装の補修工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか。

  • ①パッチング工法は、局部的な穴やへこみを応急的に埋める工法である
  • ②打換え工法は、表層のみを削り取って新しい混合物を舗設する工法である
  • ③オーバーレイ工法は、路床まで掘り返して全体を作り直す工法である
  • ④シール材注入工法は、路面全体を薄く削って平たんに整える工法である
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正解 ①パッチング工法は、局部的な穴やへこみを応急的に埋める工法である
解説
パッチング工法は、ポットホール(局部的な穴)やへこみ、段差などに、常温または加熱の混合物を詰めて応急的に直す工法です。
短時間で交通を確保できるのが利点で、道路の維持作業として日常的に行われます。ただし応急的な処置であり、原因そのものを取り除くわけではないため、破損が広い範囲に及ぶ場合は本格的な修繕に切り替えます。
補修工法は、傷みの程度と深さによって使い分けます。表面だけの傷みには表面処理やシール材注入、ある程度の厚さに及ぶ傷みには切削オーバーレイ、路盤まで傷んでいる場合は打換えを選びます。
本試験では、それぞれの工法の適用範囲と深さの組合せで問われます。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「打換え工法は表層のみを削り取る工法」は誤りで、打換えは路盤やときには路床まで含めて作り直す工法です。
「オーバーレイ工法は路床まで掘り返す工法」も誤りで、既設の舗装の上に新しい混合物を重ねる工法です。
「シール材注入工法は路面全体を薄く削る工法」も誤りで、ひび割れの中に注入材を詰めて水の浸入を防ぐ工法です。
問72-11

アスファルト舗装の修繕に用いる工法に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①切削工法は、路面の凹凸を削り取って平たんな面に整える工法である
  • ②表面処理工法は、既設舗装の上に薄い封かん層を設ける工法である
  • ③路上路盤再生工法は、既設の路盤材を現位置で再利用する工法である
  • ④切削オーバーレイ工法は、切削を行わずに重ねるだけの工法である
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正解 ④切削オーバーレイ工法は、切削を行わずに重ねるだけの工法である
解説
切削オーバーレイ工法は、名称のとおり、まず路面を機械で削り取り(切削)、その上に新しい混合物を重ねる(オーバーレイ)工法です。
切削を行わずに重ねるだけでは路面の高さが上がってしまい、縁石や側溝、既設の構造物との取合いが合わなくなります。切削することで、もとの高さを保ったまま傷んだ層を取り除ける点が、この工法の要点です。
削り取った材料は、再生アスファルト混合物の原料として再利用されます。
維持修繕の工法は、傷みの深さで選ぶという考え方が基本です。表面だけなら表面処理、ある程度の厚さなら切削オーバーレイ、路盤まで及べば打換えとなります。
本試験では、工法の名称とその内容の組合せが狙われます。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「切削工法は路面の凹凸を削り取って平たんに整える」は正しく、わだち掘れの解消などに用いられます。
「表面処理工法は薄い封かん層を設ける」も正しく、ひび割れからの水の浸入を防いで劣化の進行を遅らせます。
「路上路盤再生工法は既設の路盤材を現位置で再利用する」も正しく、その場で安定材を混ぜて路盤を作り直します。
問82-11

アスファルト舗装に生じるひび割れに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①リフレクションクラックは、下層の目地やひび割れが上層に写る
  • ②亀甲状のひび割れは、疲労が進んだ段階で面的に細かく生じる
  • ③線状のひび割れは、路床の支持力不足が進んだ最終段階で生じる
  • ④ヘアクラックは、初転圧の温度が高すぎるときに生じやすい
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正解 ③線状のひび割れは、路床の支持力不足が進んだ最終段階で生じる
解説
線状のひび割れは、幅の狭い1本の線として現れるひび割れで、施工時の継目部の締固め不足、路盤の不均一な沈下、乾燥収縮などによって生じます。
これは傷みの初期の段階に現れるもので、路床の支持力不足が進んだ最終段階のしるしではありません。むしろ、この線から雨水が入って路盤を軟らかくし、やがて面的な亀甲状のひび割れへ進むきっかけになります。
そのため初期の線状ひび割れの段階でシール材を注入し、水の浸入を止めることが、舗装を長持ちさせる基本的な考え方です。
ひび割れの形は、傷みの進み方を読み取る手がかりになります。線状から亀甲状へ、さらにポットホールへと進みます。
本試験では、ひび割れの種類と発生の原因の組合せが問われます。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「リフレクションクラックは下層の目地やひび割れが上層に写る」は正しく、コンクリート版の上のオーバーレイで典型的に生じます。
「亀甲状のひび割れは疲労が進んだ段階で面的に生じる」も正しく、支持力不足を伴うことが多い破損です。
「ヘアクラックは初転圧の温度が高すぎるときに生じやすい」も正しく、その場合は転圧温度を下げて対応します。
問92-11

アスファルト舗装の破損とその主な原因の組合せに関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①交差点付近のわだち掘れ    大型車の低速走行と混合物の流動
  • ②路面のポットホール      ひび割れからの浸水と交通の作用
  • ③コンクリート版上の横断ひび割れ 下層の目地の動きによる写り込み
  • ④施工直後の表面の細かなひび割れ 交通開放を遅らせたことの影響
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正解 ④施工直後の表面の細かなひび割れ 交通開放を遅らせたことの影響
解説
施工直後に表面へ現れる細かなひび割れはヘアクラックとよばれ、主な原因は初転圧の温度が高すぎること、混合物の温度が適正でないこと、転圧の速度が速すぎることなどです。
交通開放を遅らせることは舗装が十分に冷えてから車を通すことを意味し、むしろ初期の変形を防ぐ側にはたらきます。したがって、この組合せは適当ではありません。
破損の原因を考えるときは、交通の作用(荷重と繰り返し)、水の作用(浸入と滞留)、温度の作用(高温での流動、低温での収縮)、施工の不良(締固め不足、温度管理の失敗)という4つの視点で整理すると、組合せ問題に強くなります。
本試験ではこの形式の組合せ問題が繰り返し出題されます。
(根拠:舗装施工便覧)

他の選択肢が不適切な理由
「交差点付近のわだち掘れと大型車の低速走行と流動」は正しい組合せで、停止と発進で荷重が長く作用するため生じます。
「ポットホールとひび割れからの浸水と交通の作用」も正しく、水が入った部分がはがれて穴になります。
「コンクリート版上の横断ひび割れと下層の目地の動き」も正しく、リフレクションクラックの典型的な発生の仕組みです。
問102-11

アスファルト舗装の維持修繕工法の選定に関する次の記述のうち、適当でないものはどれか。

  • ①路盤まで傷みが及んでいる場合は、打換え工法の採用を検討する
  • ②ひび割れが初期の段階では、シール材注入工法の採用を検討する
  • ③わだち掘れが表層に限られる場合は、切削工法の採用を検討する
  • ④路床の支持力が不足している場合は、表面処理工法で対応できる
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正解 ④路床の支持力が不足している場合は、表面処理工法で対応できる
解説
表面処理工法は、既設の舗装面に薄い封かん層を設けて、水の浸入を防ぎ表面の傷みの進行を遅らせる工法です。厚さが薄いため、舗装全体の支持力を高める効果はほとんどありません。
したがって路床の支持力そのものが不足している場合には、表面処理では原因を取り除けず、舗装は再び傷みます。この場合は、路盤・路床から作り直す打換え工法や、路床の改良を伴う工法を検討します。
維持修繕の基本は、傷みが「どの深さまで達しているか」を見きわめ、それに見合う深さの工法を選ぶことです。浅い傷みに深い工法を選べば無駄が大きく、深い傷みに浅い工法を選べばすぐに再発します。
本試験では、この深さと工法の対応関係が繰り返し問われます。
(根拠:舗装設計施工指針)

他の選択肢が不適切な理由
「路盤まで傷んでいる場合に打換え工法」は正しく、傷んだ層を取り除いて作り直します。
「初期のひび割れにシール材注入工法」も正しく、水の浸入を止めて劣化の進行を抑えます。
「表層に限られたわだち掘れに切削工法」も正しく、変形した部分を削って平たんに戻せます。

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