2026年版・5-6

家賃の収納実務・弁済の充当と時効・供託の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「金銭の管理」から、家賃の収納実務・弁済の充当と時効・供託に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-6

管理業者が家賃の収納方法として口座振替を採用する場合の実務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①口座振替の開始には、賃借人から事前に振替依頼の手続を受ける必要がある。
  • ②口座振替は賃貸人からの申出のみによって開始でき、賃借人の手続は不要である。
  • ③口座振替では振替の結果が通知されず、入金の有無は賃借人へ照会する。
  • ④口座振替が不能となった額は、翌月分と自動的に合算して引き落とされる。
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正解 ①口座振替の開始には、賃借人から事前に振替依頼の手続を受ける必要がある。
解説
口座振替は、賃借人が自らの預金口座から資金を引き落とすことを金融機関等に依頼する手続をとって初めて利用できる仕組みであり、賃借人の意思に基づく事前の申込みが前提となる。

管理業者は、振替日ごとに金融機関から届く結果データで振替の成否を確認し、残高不足等による振替不能が判明した場合には速やかに督促につなげる体制を整えておくことが求められる。振替日が金融機関の休業日に当たる場合の取扱いも、あらかじめ賃借人に周知しておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
「賃貸人からの申出のみによって開始でき、賃借人の手続は不要である」という記述は、他人の預金口座から資金を引き落とす以上、口座名義人である賃借人自身の依頼が欠かせない点を見落としており誤りである。

「振替の結果が通知されず、入金の有無は賃借人へ照会する」という記述は、口座振替では収納者に対して振替の成否が結果データとして返される仕組みになっており、賃借人への照会によって初めて把握するものではない点で誤りである。

「振替が不能となった額は、翌月分と自動的に合算して引き落とされる」という記述も、振替不能分の再請求は当事者間の取決めや個別の対応によって行われるものであり、当然に翌月分と合算されるわけではない点で誤りである。
問25-6

管理受託契約に基づき賃貸人から家賃の収納事務を受託した管理業者が、賃借人から家賃を受領する場合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①受領権限のある管理業者へ賃借人が支払えば、賃貸人への弁済として有効である。
  • ②管理業者へ賃借人が支払っても、賃貸人へ送金されるまで弁済の効力を生じない。
  • ③受領権限の有無にかかわらず、賃借人は賃貸人へ直接支払わなければならない。
  • ④管理業者が家賃を収納するには、賃借人から個別に受領の承諾を得る必要がある。
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正解 ①受領権限のある管理業者へ賃借人が支払えば、賃貸人への弁済として有効である。
解説
管理受託契約によって賃貸人から家賃の収納事務を委託された管理業者は、賃貸人のために家賃を受領する権限を有する。そのため、賃借人が管理業者の指定する口座へ振り込むなどして家賃を支払えば、その時点で賃貸人に対する賃料の弁済として効力を生じ、賃借人の賃料債務は消滅する。

管理業者から賃貸人への送金は、あくまで管理業者と賃貸人との間の内部的な精算の問題であり、送金が遅れたり管理業者が経営破綻したりしても、既に支払を終えた賃借人が二重に支払を求められることにはならない。この点は、管理業者が収納した家賃を自己の財産と分けて管理すべきものとされる趣旨とも結びついている。

他の選択肢が不適切な理由
「賃貸人へ送金されるまで弁済の効力を生じない」という記述は、受領権限のある者への支払によって弁済の効力が生じるという原則に反し、賃借人に不当な二重払いの危険を負わせるもので誤りである。

「受領権限の有無にかかわらず、賃借人は賃貸人へ直接支払わなければならない」という記述は、賃貸人が第三者に受領権限を与えることを認めないに等しく、収納代行や集金代行という実務の仕組みそのものを否定するもので誤りである。

「賃借人から個別に受領の承諾を得る必要がある」という記述は、受領権限が賃貸人からの委託によって生じるものである点を取り違えている。賃借人には支払先を通知して周知する実務上の必要があるが、それは承諾を得ることとは異なる。
問35-6

賃借人が滞納している複数月分の賃料の一部を支払った場合における弁済の充当に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①充当の順序について当事者間に合意があるときは、その合意した順序が優先する。
  • ②充当の順序は法律で定められており、当事者の合意によって変えることはできない。
  • ③充当すべき債務を指定できるのは、弁済を受領する賃貸人の側に限られている。
  • ④充当の順序についての合意は、賃借人が支払をした後に限って効力を生ずる。
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正解 ①充当の順序について当事者間に合意があるときは、その合意した順序が優先する。
解説
民法490条は、弁済をする者と弁済を受領する者との間に充当の順序に関する合意があるときは、その順序に従って充当すると定めており、この合意による充当が最優先される。

合意がない場合には、まず弁済をする者が給付の時に充当すべき債務を指定でき、その指定がないときは受領する者が受領の時に指定できる(民法488条1項・2項)。ただし、受領者の指定に対して弁済をする者が直ちに異議を述べたときは、その指定は効力を持たない。いずれの指定もされないときに初めて、法律の定める順序による法定充当となる。実務では、賃貸借契約書に充当の順序を定めておくことで、滞納が長期化した際の処理を明確にできる。

他の選択肢が不適切な理由
「充当の順序は法律で定められており、当事者の合意によって変えることはできない」という記述は、合意による充当を最優先する民法490条の内容に真っ向から反しており誤りである。

「充当すべき債務を指定できるのは、弁済を受領する賃貸人の側に限られている」という記述は、第一次的な指定権が弁済をする賃借人の側にある点を取り違えており誤りである。

「合意は、賃借人が支払をした後に限って効力を生ずる」という記述も、合意の効力を支払後のものに限定する根拠はなく、契約時などあらかじめ定めた合意も当然に効力を持つ点で誤りである。
問45-6

賃借人が賃貸人に対して元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、その全部を消滅させるのに足りない額を弁済したときの充当の順序に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①別段の合意がない限り、費用、利息、元本の順に充当しなければならない。
  • ②別段の合意がない限り、元本、利息、費用の順に充当しなければならない。
  • ③別段の合意がない限り、利息、費用、元本の順に充当しなければならない。
  • ④別段の合意がない限り、元本、費用、利息の順に充当しなければならない。
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正解 ①別段の合意がない限り、費用、利息、元本の順に充当しなければならない。
解説
民法489条1項は、債務者が元本のほか利息及び費用を支払うべき場合において、その全部を消滅させるのに足りない給付をしたときは、順次に費用、利息及び元本へ充当しなければならないと定めている。

元本が最後に回されるため、一部の支払を繰り返しても元本がなかなか減らないという結果になりやすい。もっとも、この順序も当事者間の合意があればそれに従うことになる(民法490条)ため、滞納の解消を優先したい場合には、契約や和解の場面で元本から充当する旨を取り決めておくことが考えられる。

他の選択肢が不適切な理由
「元本、利息、費用の順に充当しなければならない」という記述は、法律が定める順序をちょうど逆に述べたもので誤りである。

「利息、費用、元本の順に充当しなければならない」という記述は、費用と利息の前後関係を入れ替えており、費用が最初に充当される点を誤っている。

「元本、費用、利息の順に充当しなければならない」という記述も、元本を最初に置いている点で法律の定める順序と異なり誤りである。
問55-6

賃借人が数個の賃料債務を負担している場合において、賃借人及び賃貸人のいずれも充当すべき債務の指定をしなかったときの充当に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①弁済期にある債務とない債務があるときは、弁済期にある債務に先に充当される。
  • ②弁済期にある債務とない債務があるときは、弁済期にない債務に先に充当される。
  • ③いずれの債務も弁済期にあるときは、額が最も大きい債務に先に充当される。
  • ④弁済の利益が相等しいときは、弁済期が後に到来する債務に先に充当される。
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正解 ①弁済期にある債務とない債務があるときは、弁済期にある債務に先に充当される。
解説
当事者双方が充当すべき債務の指定をしなかった場合には、民法488条4項の定める法定充当による。同項1号は、債務の中に弁済期にあるものとないものとがあるときは、弁済期にあるものに先に充当すると定めている。

その先の順序は、すべての債務が弁済期にあるとき等は債務者のために弁済の利益が多いものへ先に充当し(2号)、弁済の利益が等しいときは弁済期が先に到来したもの又は先に到来すべきものへ先に充当し(3号)、それらも等しいときは各債務の額に応じて按分して充当する(4号)と続く。滞納賃料の場合、古い月の分から順に充当されていくのが通常である。

他の選択肢が不適切な理由
「弁済期にない債務に先に充当される」という記述は、法律の定める1号の順序を逆に述べたもので誤りである。

「いずれの債務も弁済期にあるときは、額が最も大きい債務に先に充当される」という記述は、この場合の基準が債務者のために弁済の利益が多いかどうかであって、債務の金額の大小ではない点で誤りである。

「弁済の利益が相等しいときは、弁済期が後に到来する債務に先に充当される」という記述も、弁済期が先に到来したものへ先に充当するという3号の順序と逆であり誤りである。
問65-6

賃貸人が賃料の受領を拒んでいる場合における賃借人の供託に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①弁済の提供をしたのに受領を拒まれたときは、賃借人は賃料を供託できる。
  • ②受領を拒まれている場合、賃借人は弁済の提供をしないままでも供託できる。
  • ③受領を拒まれている場合でも、賃借人が賃料を供託する方法は認められない。
  • ④賃借人が供託をしても、賃貸人が受諾するまでは賃料債務は消滅しない。
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正解 ①弁済の提供をしたのに受領を拒まれたときは、賃借人は賃料を供託できる。
解説
民法494条1項1号は、弁済の提供をした場合において債権者がその受領を拒んだときに、弁済者が債権者のために弁済の目的物を供託できると定めている。したがって賃借人は、まず賃料の弁済を提供し、それでも賃貸人が受領を拒んだ段階で供託をすることができる。

同項後段により、供託をした時に賃料債務は消滅する。賃料増減額をめぐる争いなどで賃貸人が受領を拒む場面では、供託によって賃借人が債務不履行に陥ることを避けられる点に実益がある。なお、賃貸人が弁済を受領することができないとき(同項2号)や、過失なく賃貸人を確知できないとき(同条2項)も供託が認められる。

他の選択肢が不適切な理由
「弁済の提供をしないままでも供託できる」という記述は、受領拒絶を理由とする供託が弁済の提供を経ていることを前提とする点を見落としており誤りである。

「賃借人が賃料を供託する方法は認められない」という記述は、受領拒絶の場合を供託原因として明文で認める民法494条1項1号の内容に反し誤りである。

「賃貸人が受諾するまでは賃料債務は消滅しない」という記述も、供託をした時点で債権が消滅すると定められている点を誤っており、受諾を債務消滅の要件とするものではない。
問75-6

賃借人が賃料を供託する場合の方法及び供託後の取扱いに関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①供託は債務の履行地の供託所にし、賃借人は遅滞なく賃貸人へ通知を要する。
  • ②供託は賃借人の住所地の供託所にすれば足り、賃貸人への通知は必要でない。
  • ③供託の後は、賃貸人が受諾していない間であっても取戻しは認められない。
  • ④供託の通知は、賃貸人ではなく管理業者に対して行えば足りるものである。
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正解 ①供託は債務の履行地の供託所にし、賃借人は遅滞なく賃貸人へ通知を要する。
解説
民法495条1項は、供託を債務の履行地の供託所にしなければならないと定め、同条3項は、供託をした者が遅滞なく債権者へ供託の通知をしなければならないと定めている。賃料は債権者である賃貸人の住所において支払うべき持参債務が原則であるため(民法484条1項)、履行地は原則として賃貸人の住所地となる。

また民法496条1項により、債権者が供託を受諾せず、かつ供託を有効と宣告した判決も確定していない間は、弁済者は供託物を取り戻すことができ、この場合には供託をしなかったものとみなされる。

他の選択肢が不適切な理由
「賃借人の住所地の供託所にすれば足り、賃貸人への通知は必要でない」という記述は、供託所が債務の履行地を基準に定まる点と、供託者に通知義務が課されている点の双方を誤っている。

「賃貸人が受諾していない間であっても取戻しは認められない」という記述は、受諾前かつ有効宣告の判決確定前であれば取戻しができるとする民法496条1項の内容に反し誤りである。

「賃貸人ではなく管理業者に対して行えば足りる」という記述も、通知の相手方が債権者である賃貸人とされている点を取り違えており誤りである。
問85-6

賃料債権の消滅時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①権利を行使できることを知った時から5年間行使しないときは時効消滅する。
  • ②権利を行使できることを知った時から3年間行使しないときは時効消滅する。
  • ③権利を行使することができる時から20年間行使しないときは時効消滅する。
  • ④毎月の賃料債権の時効は、最後の支払期日から一括して進行を開始する。
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正解 ①権利を行使できることを知った時から5年間行使しないときは時効消滅する。
解説
民法166条1項は、債権は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年間行使しないとき(1号)、又は権利を行使することができる時から10年間行使しないとき(2号)に時効によって消滅すると定めている。

賃料は契約で支払期日が定められているのが通常であり、賃貸人はその期日の到来を当然に知っているといえるため、実際には1号の5年で時効が完成するのが一般的である。滞納が長期化している事案では、古い月の分から順に時効が完成していくことになるため、管理業者は督促や法的手続の時期を計画的に検討する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「知った時から3年間行使しないときは時効消滅する」という記述は、主観的起算点からの期間を3年としている点で誤りである。3年は不法行為による損害賠償請求権について定められた期間である。

「権利を行使することができる時から20年間行使しないときは時効消滅する」という記述は、客観的起算点からの期間を20年としている点で誤りである。20年は債権又は所有権以外の財産権について定められた期間であり、債権については10年である。

「毎月の賃料債権の時効は、最後の支払期日から一括して進行を開始する」という記述も、賃料債権が各月の支払期日ごとに個別に発生し、それぞれについて時効が進行する点を誤っている。
問95-6

滞納賃料の消滅時効の更新に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。

  • ①賃借人が滞納分の一部を支払うなど債務を承認したときは、時効は更新される。
  • ②賃借人が滞納分の一部を支払ったとしても、それは債務の承認には当たらない。
  • ③債務の承認があっても、それまでに経過していた時効期間はそのまま通算される。
  • ④債務の承認による時効の更新は、書面による承認がされた場合に限り生ずる。
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正解 ①賃借人が滞納分の一部を支払うなど債務を承認したときは、時効は更新される。
解説
民法152条1項は、時効は権利の承認があったときはその時から新たに進行を始めると定めている。滞納賃料の一部を支払う行為は、債務が存在することを前提とする行為であるから債務の承認に当たり得るものであり、これによって時効が更新される。

実務上、長期の滞納者から少額でも入金があった場合や、支払猶予の申入れ、残額を確認する書面の差入れがあった場合には、時効の更新につながることがある。なお、同条2項により、承認をするには相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受けていないことや権限があることまでは必要とされない。

他の選択肢が不適切な理由
「滞納分の一部を支払ったとしても、それは債務の承認には当たらない」という記述は、債務の存在を前提とする行為が承認となり得る点を否定するもので誤りである。

「それまでに経過していた時効期間はそのまま通算される」という記述は、更新の効果を取り違えている。更新があった場合、それまでの経過期間は意味を失い、その時から新たに時効が進行する。

「書面による承認がされた場合に限り生ずる」という記述も、承認の方式を書面に限る定めはなく、口頭の承認や一部弁済のような行為による承認でも更新の効果が生じる点で誤りである。
問105-6

甲が所有する賃貸住宅の一室を、乙及び丙の2名が共同賃借人として賃借している場合の賃料債務に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば最も適切なものはどれか。

  • ①賃料債務は性質上不可分であり、乙が全額を支払えば丙の債務も消滅する。
  • ②賃料債務は当然に分割され、甲は乙及び丙へ2分の1ずつしか請求できない。
  • ③賃料債務は不可分であるから、乙が全額を支払っても丙の債務は存続する。
  • ④賃料債務について、甲は乙及び丙の双方へ同時に請求する必要がある。
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正解 ①賃料債務は性質上不可分であり、乙が全額を支払えば丙の債務も消滅する。
解説
数人が共同して一つの建物を賃借する場合、賃貸人が目的物を使用収益させる債務が性質上不可分であることから、その対価である賃料債務も性質上不可分な債務になると解されている。

民法430条により、不可分債務には連帯債務の規定(混同に関する440条を除く)が準用される。弁済は債務を消滅させる絶対的な効力を有するから、乙が賃料の全額を支払えば、丙の賃料債務も併せて消滅する。支払をした乙は、内部の負担割合に応じて丙へ求償することになる。

他の選択肢が不適切な理由
「賃料債務は当然に分割され、甲は乙及び丙へ2分の1ずつしか請求できない」という記述は、共同賃借人の賃料債務を可分債務として扱っている点で誤りである。不可分債務であるため、甲は乙又は丙のいずれに対しても全額を請求できる。

「乙が全額を支払っても丙の債務は存続する」という記述は、債務の性質を不可分としながら弁済の効果を否定するもので、賃貸人が二重に賃料を受け取れることになってしまい誤りである。

「甲は乙及び丙の双方へ同時に請求する必要がある」という記述も、債権者が債務者の一人に対して全部の履行を請求できるという連帯債務の規定が準用される点を誤っている。

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