2026年版・4-10

家賃債務保証業者の規制・実務判例と配偶者居住権等の特殊な承継の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「賃貸借契約」から、家賃債務保証業者の規制・実務判例と配偶者居住権等の特殊な承継に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-10

家賃債務保証業者登録規程に基づき、国土交通大臣が登録をしないこととされる場合に関する次の記述のうち、同規程の定めに照らして最も適切なものはどれか。

  • ①純資産額が一千万円に満たない者は、登録を受けることができない。
  • ②暴力団員でなくなった日から五年を経過した者は、登録を受けられない。
  • ③破産手続開始の決定を受けて復権を得た者は、登録を受けられない。
  • ④法人にあっては、業務を三年以上継続して行っていることが必要である。
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正解 ①純資産額が一千万円に満たない者は、登録を受けることができない。
解説
家賃債務保証業者登録規程は、国土交通大臣が登録をしない場合として複数の事由を列挙しており、その一つに純資産額が一千万円に満たない者を掲げている。保証債務を確実に履行できるだけの財産的な裏付けを求める趣旨である。この登録制度は法律に基づく許可制ではなく、登録を受けずに家賃債務保証業を営むこと自体は可能であるが、登録を受けようとする以上はこれらの要件を満たす必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
「暴力団員でなくなった日から五年を経過した者は、登録を受けられない」という記述は、五年を経過した者を拒否の対象としている点が誤りである。規程が拒否事由としているのは暴力団員でなくなった日から五年を経過しない者であり、五年の経過によりこの事由には当たらなくなる。「破産手続開始の決定を受けて復権を得た者は、登録を受けられない」という記述は、復権を得た者を対象としている点が誤りで、拒否事由に当たるのは復権を得ない者である。「法人にあっては、業務を三年以上継続して行っていることが必要である」という記述は、継続期間を三年としている点が誤りである。法人について求められるのは業務を五年以上継続して行っていることであり、これに代えて常務に従事する役員のうちに業務経験が三年以上の者がいることでもよい。
問24-10

家賃債務保証業者登録規程が、登録を受けた家賃債務保証業者に課している業務上の義務に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①賃借人から受領した賃貸人に支払うべき金銭は、固有財産と分別して管理する。
  • ②業務に関する帳簿は、主たる営業所に一括して備え付ければ足りるものとする。
  • ③登録を受けていない者であっても、規程が定める標識を掲げることができる。
  • ④求償権を他人に譲渡する場合であっても、その債務者への通知は不要である。
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正解 ①賃借人から受領した賃貸人に支払うべき金銭は、固有財産と分別して管理する。
解説
同規程は、家賃債務保証業者が賃貸人に支払うべき家賃その他の金銭を賃借人から受領した場合に、これを自己の固有財産と分別して管理すべきことを定めている。業者の経営が悪化した際に、賃貸人へ渡すべき金銭が業者自身の財産と混同して失われる事態を防ぐための規律であり、賃貸住宅管理業者に課される分別管理と同じ発想に立つものである。

他の選択肢が不適切な理由
「業務に関する帳簿は、主たる営業所に一括して備え付ければ足りるものとする」という記述は、備付けの場所を主たる営業所に限っている点が誤りで、帳簿は営業所又は事務所ごとに備え付けなければならない。「登録を受けていない者であっても、規程が定める標識を掲げることができる」という記述は、無登録の者による掲示を認めている点が誤りである。規程は、登録を受けていない者が同じ標識やこれに類似する標識を掲げることを禁じている。「求償権を他人に譲渡する場合であっても、その債務者への通知は不要である」という記述は、通知を不要としている点が誤りで、譲渡に当たっては譲り受ける者の商号、譲渡年月日、譲渡する求償権の額などを債務者へ通知しなければならない。
問34-10

家賃債務保証業者が賃借人との保証委託契約において、賃借人が支払を怠った賃料等の合計額が賃料三か月分以上に達したときは同業者が無催告で賃貸借契約を解除することができる旨を定めていた場合に関する次の記述のうち、最高裁判所令和四年十二月十二日判決の判断に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①この条項は消費者契約法十条により無効であり、その使用の差止めが認められた。
  • ②この条項は保証委託契約書に明記されていれば、有効な合意として扱われている。
  • ③この条項は賃料の滞納が六か月分以上に達する場合に限り、無効と判断された。
  • ④この条項は賃貸人が用いる場合には無効だが、保証業者は用いることができる。
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正解 ①この条項は消費者契約法十条により無効であり、その使用の差止めが認められた。
解説
最高裁判所は令和四年十二月十二日、適格消費者団体が家賃債務保証業者に対して提起した差止請求訴訟において、賃料三か月分以上の滞納を理由に保証業者が無催告で賃貸借契約を解除できるとする条項について、消費者契約法十条により無効であると判断し、その使用の差止めを認めた。賃貸人による解除であっても催告を要するのが原則であるうえ、賃貸借契約の当事者ではない保証業者が滞納額のみを基準に解除権を行使できるとすれば、賃借人が住まいを失うという重大な不利益を被るおそれがあると評価されたものである。

他の選択肢が不適切な理由
「この条項は保証委託契約書に明記されていれば、有効な合意として扱われている」という記述は、書面への明記によって有効になるとしている点が誤りである。契約書に記載されていても、信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項は無効となる。「この条項は賃料の滞納が六か月分以上に達する場合に限り、無効と判断された」という記述は、滞納月数の多寡によって結論が分かれるとしている点が誤りで、判決は条項そのものを無効としている。「この条項は賃貸人が用いる場合には無効だが、保証業者は用いることができる」という記述は、無効となる主体を取り違えており、判決が問題としたのはまさに保証業者が用いるこの条項である。
問44-10

家賃債務保証業者が、賃借人が賃料等の支払を二か月以上怠り、電気・ガス・水道の利用状況等から建物を相当期間利用していないと認められることなどの要件を満たす場合に、建物の明渡しがあったものとみなすことができる旨を定めた条項に関する次の記述のうち、最高裁判所令和四年十二月十二日判決の判断に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①賃借人が明渡義務の有無を争う機会を与えられない点で、無効と判断された。
  • ②要件が客観的に定められている以上、この条項は有効な合意であると判断された。
  • ③明渡しがあったとみなす効果は生じないが、条項自体は有効と判断された。
  • ④賃借人があらかじめ書面で同意していれば、有効な条項であると判断された。
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正解 ①賃借人が明渡義務の有無を争う機会を与えられない点で、無効と判断された。
解説
同じ最高裁判所令和四年十二月十二日判決は、賃料等の滞納が二か月以上に及び、電気・ガス・水道の利用状況等から建物を相当期間利用していないと認められることなどの要件を満たすときに、保証業者が建物の明渡しがあったものとみなすことができるとする条項についても、消費者契約法十条により無効であると判断した。この条項によれば、賃借人は明渡義務の有無を争う機会を与えられないまま、裁判等の法定の手続を経ずに明渡しが実現されたのと変わらない状態に置かれることになる点が重視されたものである。

他の選択肢が不適切な理由
「要件が客観的に定められている以上、この条項は有効な合意であると判断された」という記述は、要件の客観性を理由に有効としている点が誤りである。判決はむしろ、建物を再び使用しない意思が客観的に看取できるといった要件が明確でないことを問題としている。「明渡しがあったとみなす効果は生じないが、条項自体は有効と判断された」という記述は、条項自体を有効としている点が誤りで、判決は条項そのものを無効とし、その使用を差し止めている。「賃借人があらかじめ書面で同意していれば、有効な条項であると判断された」という記述は、事前の同意によって有効になるとしている点が誤りである。
問54-10

賃料の滞納が続く賃借人に対し、家賃債務保証業者から依頼を受けた管理業者が、深夜に繰り返し訪問して退去を迫り、玄関ドアに滞納の事実を記した貼り紙をした場合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①私生活の平穏を害する行為として、管理業者も不法行為責任を負うことがある。
  • ②保証業者からの依頼に基づく行為であれば、管理業者は責任を負わずに済む。
  • ③滞納の事実が真実である場合には、貼り紙による告知は正当な業務の範囲に入る。
  • ④賃借人に債務不履行がある以上、深夜の訪問も許される取立ての方法となる。
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正解 ①私生活の平穏を害する行為として、管理業者も不法行為責任を負うことがある。
解説
賃料の滞納という債務不履行があっても、私法上の権利の実現は裁判等の法定の手続によるべきであり、実力で退去を迫る行為は自力救済として許されない。深夜に繰り返し訪問して退去を迫る行為や、第三者の目に触れる場所へ滞納の事実を掲示する行為は、賃借人の私生活の平穏や名誉を侵害するものであり、これを行った管理業者自身が不法行為に基づく損害賠償責任を負うことがある。家賃債務保証業者登録規程も、賃借人その他の者の私生活や業務の平穏を害するような言動をしないよう業務処理の原則を定めている。

他の選択肢が不適切な理由
「保証業者からの依頼に基づく行為であれば、管理業者は責任を負わずに済む」という記述は、依頼を受けたことを免責の根拠としている点が誤りで、現に違法な行為を行った者は自ら責任を負う。「滞納の事実が真実である場合には、貼り紙による告知は正当な業務の範囲に入る」という記述は、内容が真実であれば適法になるとしている点が誤りである。滞納の事実を近隣の第三者が知り得る形で公示すること自体が、賃借人の名誉や生活の平穏を侵害するものと評価されうる。「賃借人に債務不履行がある以上、深夜の訪問も許される取立ての方法となる」という記述は、債務不履行があれば取立ての方法や時間帯が制約されないとしている点が誤りである。
問64-10

賃貸住宅を借りて配偶者と居住していた賃借人が死亡した場合における配偶者の居住の確保に関する次の記述のうち、民法の規定に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①配偶者居住権は被相続人の所有建物に成立するため、賃借物件には成立しない。
  • ②配偶者居住権は賃借していた住宅についても、相続開始と同時に当然に成立する。
  • ③配偶者居住権は賃貸人の承諾を得ることにより、賃借物件についても成立する。
  • ④配偶者居住権は遺産分割の対象となる賃借権について、家庭裁判所が設定する。
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正解 ①配偶者居住権は被相続人の所有建物に成立するため、賃借物件には成立しない。
解説
民法は、配偶者居住権について、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた配偶者が、遺産分割や遺贈によりこれを取得すると定めている。したがって被相続人が所有していた建物であることが前提であり、被相続人が賃借していたにすぎない賃貸住宅について配偶者居住権が成立する余地はない。この場合、配偶者は相続人として賃借権を承継することにより居住を続けることになり、相続人がいないときは借地借家法の同居者を保護する規定によって居住が維持される。

他の選択肢が不適切な理由
「配偶者居住権は賃借していた住宅についても、相続開始と同時に当然に成立する」という記述は、賃借物件に成立するとしている点に加え、相続開始により当然に生ずるとしている点でも誤りである。配偶者居住権の取得には、遺産分割、遺贈又は家庭裁判所の審判が必要である。「配偶者居住権は賃貸人の承諾を得ることにより、賃借物件についても成立する」という記述は、賃貸人の承諾により成立するとしている点が誤りで、承諾の有無を問わず所有建物以外には成立しない。「配偶者居住権は遺産分割の対象となる賃借権について、家庭裁判所が設定する」という記述は、権利の対象を賃借権としている点が誤りであり、対象となるのはあくまで被相続人が所有していた建物である。
問74-10

配偶者居住権を取得した配偶者と居住建物の所有者との関係に関する次の記述のうち、民法の規定に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①配偶者は、居住建物の所有者の承諾を得ずに第三者へ使用させることはできない。
  • ②配偶者は、財産的価値を有する配偶者居住権を第三者に譲渡することができる。
  • ③居住建物の所有者は、配偶者に対し配偶者居住権の登記を備えさせる義務がない。
  • ④配偶者居住権の存続期間は、別段の定めがない限り相続開始から十年間となる。
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正解 ①配偶者は、居住建物の所有者の承諾を得ずに第三者へ使用させることはできない。
解説
民法は、配偶者居住権を取得した配偶者が、居住建物の所有者の承諾を得なければ、居住建物の改築若しくは増築をし、又は第三者に居住建物の使用若しくは収益をさせることができないと定めている。配偶者居住権は配偶者本人の居住を保護するための権利であり、所有者の意思を離れて建物を他人に利用させることまでは認められていない。これに違反した場合、所有者は相当の期間を定めて是正を催告し、その期間内に是正されないときは、配偶者に対する意思表示によって配偶者居住権を消滅させることができる。

他の選択肢が不適切な理由
「配偶者は、財産的価値を有する配偶者居住権を第三者に譲渡することができる」という記述は、譲渡を認めている点が誤りで、配偶者居住権は譲渡することができないと明文で定められている。「居住建物の所有者は、配偶者に対し配偶者居住権の登記を備えさせる義務がない」という記述は、登記に関する義務を否定している点が誤りである。所有者は、配偶者に対し配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。「配偶者居住権の存続期間は、別段の定めがない限り相続開始から十年間となる」という記述は、期間を十年としている点が誤りで、存続期間は原則として配偶者の終身の間である。
問84-10

配偶者短期居住権に関する次の記述のうち、民法の規定に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①遺産分割をすべき場合、帰属確定日と相続開始から六か月経過日の遅い方まで存続する。
  • ②相続開始の時から一年を経過する日まで存続し、遺産分割がされた時期には左右されない。
  • ③被相続人と生前同居していた相続人であれば、配偶者でなくとも取得できる権利である。
  • ④居住建物を使用する対価として、相続開始時における賃料相当額を支払う必要がある。
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正解 ①遺産分割をすべき場合、帰属確定日と相続開始から六か月経過日の遅い方まで存続する。
解説
配偶者短期居住権は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に無償で居住していた配偶者を、短期間ではあるが確実に保護する制度である。居住建物について配偶者を含む共同相続人間で遺産分割をすべき場合には、遺産分割により居住建物の帰属が確定した日と、相続開始の時から六か月を経過する日とのいずれか遅い日まで、この権利が存続する。遺産分割が早期にまとまった場合でも、相続開始から少なくとも六か月間は居住が確保される仕組みとなっている。

他の選択肢が不適切な理由
「相続開始の時から一年を経過する日まで存続し、遺産分割がされた時期には左右されない」という記述は、期間を一律に一年としている点が誤りで、法は遺産分割による帰属確定日と六か月経過日のいずれか遅い日を基準としている。「被相続人と生前同居していた相続人であれば、配偶者でなくとも取得できる権利である」という記述は、配偶者以外の相続人にも認めている点が誤りで、この権利を有するのは被相続人の配偶者に限られる。「居住建物を使用する対価として、相続開始時における賃料相当額を支払う必要がある」という記述は、対価の支払を要するとしている点が誤りである。配偶者短期居住権は居住建物を無償で使用する権利である。
問94-10

国土交通省及び法務省が公表した「残置物の処理等に関するモデル契約条項」の考え方に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①受任者は推定相続人が第一候補として望ましく、利益が相反する賃貸人は適さない。
  • ②受任者は賃貸人が務めることが想定されており、第三者に委託することはできない。
  • ③受任者は賃借人の死亡を知った時点で、直ちに残置物を廃棄することができる。
  • ④受任者は指定残置物と指定された動産から順に、換価して費用に充てることになる。
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正解 ①受任者は推定相続人が第一候補として望ましく、利益が相反する賃貸人は適さない。
解説
国土交通省及び法務省が公表したモデル契約条項は、単身高齢者の入居を促すため、賃借人の死亡後の賃貸借契約の解除に関する事務と残置物の処理に関する事務を、あらかじめ受任者に委任しておく仕組みを示したものである。受任者については、推定相続人が判明している場合にそのいずれかを第一の候補とすることが望ましいとされ、推定相続人を受任者とすることが困難な場合には、居住支援法人や管理業者などの第三者が想定されている。賃貸人は賃借人と利益が相反する立場にあるため、受任者となることは適切でないと整理されている。

他の選択肢が不適切な理由
「受任者は賃貸人が務めることが想定されており、第三者に委託することはできない」という記述は、賃貸人を想定された受任者としている点で考え方が逆であり、第三者への委託を否定している点も誤りである。「受任者は賃借人の死亡を知った時点で、直ちに残置物を廃棄することができる」という記述は、廃棄の時期を誤っている。廃棄は、賃借人の死亡から少なくとも三か月程度の一定期間が経過し、かつ賃貸借契約が終了した後に行うものとされている。「受任者は指定残置物と指定された動産から順に、換価して費用に充てることになる」という記述は、指定残置物の意味を取り違えている。指定残置物とは賃借人が廃棄しないよう指定した動産であり、賃借人が示した送付先へ送付されるべきものである。
問104-10

賃借人が死亡し、相続人のあることが明らかでない場合における相続財産の取扱いに関する次の記述のうち、民法の規定に照らして最も適切なものはどれか。

  • ①家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により相続財産の清算人を選任する。
  • ②賃貸人は、家庭裁判所の関与を経ずに相続財産の清算人を選任することができる。
  • ③相続人のあることが明らかでないときでも、相続財産が法人となることはない。
  • ④相続財産の清算人は、令和五年四月の改正前は相続財産保存人と呼ばれていた。
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正解 ①家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求により相続財産の清算人を選任する。
解説
相続人のあることが明らかでないときは相続財産は法人となり、家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって相続財産の清算人を選任しなければならない。賃借人が死亡し相続人の存否が明らかでない場合、賃貸人は未払賃料の債権者であり賃貸借契約の当事者でもあることから利害関係人に当たり、清算人の選任を申し立てて、契約の終了や残置物の引渡しについて協議することができる。清算人を選任したときは、家庭裁判所は、相続人があるならば一定の期間内に権利を主張すべき旨を公告し、その期間は六か月を下ることができないとされている。

他の選択肢が不適切な理由
「賃貸人は、家庭裁判所の関与を経ずに相続財産の清算人を選任することができる」という記述は、賃貸人が自ら選任できるとしている点が誤りで、選任の権限は家庭裁判所にある。「相続人のあることが明らかでないときでも、相続財産が法人となることはない」という記述は、相続財産法人の成立を否定している点が誤りで、民法は相続人のあることが明らかでないときは相続財産を法人とすると定めている。「相続財産の清算人は、令和五年四月の改正前は相続財産保存人と呼ばれていた」という記述は、従前の名称を誤っており、改正前は相続財産の管理人と呼ばれていた。

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