2026年版・3-1

建物の構造(木造・鉄骨造・RC造・SRC造)・耐震の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「賃貸住宅の維持保全」から、建物の構造(木造・鉄骨造・RC造・SRC造)・耐震に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-1

建築基準法上の「新耐震基準」に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①新耐震基準は、昭和56年6月1日以降に建築確認を申請した建物に適用される
  • ②新耐震基準は、昭和56年6月1日以降に建物が完成した建物に適用される
  • ③新耐震基準は、平成7年に制定された耐震改修促進法と同時期に施行された基準である
  • ④新耐震基準は、震度5強程度の地震で建物が倒壊しないことのみを求めている
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正解 ①新耐震基準は、昭和56年6月1日以降に建築確認を申請した建物に適用される
解説
新耐震基準は昭和56年6月1日以降に建築確認を申請した建物から適用される基準であり、震度6強〜7程度の大地震でも倒壊・崩壊しないこと、震度5強程度の地震では軽微な損傷にとどめることを目標としている。

他の選択肢が不適切な理由
「建物が完成した時期」で判定するのは誤りで、基準の適用は建築確認申請の時期によって決まる。耐震改修促進法は平成7年制定だが、新耐震基準(昭和56年)とは制定時期も内容も異なる別の制度である。また新耐震基準が求める水準は震度5強程度での損傷防止にとどまらず、より大きな震度6強〜7程度の地震での倒壊・崩壊防止までを求めている。
問23-1

建物の地震対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

  • ①制震構造は、建物と基礎との間にダンパーを設置し、建物に伝わる地震動そのものを大きく低減させる構造である
  • ②免震構造は、建物と基礎との間に積層ゴム等の免震装置を設け、地震動が建物に伝わる量を低減させる構造である
  • ③免震構造は、建物内部に設置したダンパーが地震エネルギーを吸収することで、建物の揺れを抑える構造である
  • ④制震構造は、耐震構造と異なり、建物自体が持つ強度や粘り強さにはほとんど頼らずに地震動に耐える構造である
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正解 ②免震構造は、建物と基礎との間に積層ゴム等の免震装置を設け、地震動が建物に伝わる量を低減させる構造である
解説
免震構造は建物と基礎の間に積層ゴム等の免震装置を設置することで、地震動が建物本体に伝わる量そのものを低減させる仕組みであり、制震構造とは装置の設置位置も効果の現れ方も異なる。

他の選択肢が不適切な理由
建物と基礎の間にダンパーを設ける説明は免震構造の特徴であり、制震構造の説明として誤りである。建物内部のダンパーで地震エネルギーを吸収する仕組みは制震構造の特徴であり、免震構造の説明としては誤りである。また制震構造は建物自体の強度や粘り強さを土台としつつ揺れを抑制する構造であり、耐震性能にほとんど頼らないという説明は誤りである。
問33-1

木造軸組工法(在来工法)の耐震性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①軸組工法では、柱の本数を増やすことが水平力への抵抗力を高める最も有効な手段である
  • ②軸組工法は柱・梁の接合部にある仕口・継手の性能によらず、耐力壁の量のみによって耐震性が決まる
  • ③柱と梁で構成する軸組に、筋かいや構造用合板等を用いた耐力壁を配置することで水平力に抵抗する
  • ④軸組工法における筋かいは、圧縮力にのみ抵抗する部材であり、引張力には抵抗できない構造である
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正解 ③柱と梁で構成する軸組に、筋かいや構造用合板等を用いた耐力壁を配置することで水平力に抵抗する
解説
木造軸組工法は柱・梁による骨組みに、筋かいや構造用合板を張った耐力壁を適切に配置することで地震等の水平力に抵抗する仕組みであり、耐力壁の量とバランスの良い配置が耐震性を左右する。

他の選択肢が不適切な理由
柱の本数を増やすことよりも、耐力壁をバランスよく配置することが水平力への抵抗力を高める上で重要とされており、柱の本数のみを強調する説明は誤りである。また接合部の仕口・継手の金物補強等の性能も耐震性に大きく影響するため、耐力壁の量のみで耐震性が決まるという説明も誤りである。筋かいは部材の向きによって圧縮・引張のいずれの力にも抵抗しうる部材であり、圧縮力にのみ抵抗するという説明は不正確である。
問43-1

枠組壁工法(いわゆる2×4工法)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①柱と梁を主体とする軸組によって建物を支える工法であり、木造軸組工法と構造的な原理は同じである
  • ②枠組壁工法は主として鉄骨を骨組みに用い、木材は仕上げ材としてのみ使用される工法である
  • ③枠組壁工法では耐力壁をほとんど設けず、床と屋根の剛性のみによって水平力に抵抗する工法である
  • ④規格化された木材で枠を組み、合板を張った壁・床・屋根という「面」全体で建物を支える工法である
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正解 ④規格化された木材で枠を組み、合板を張った壁・床・屋根という「面」全体で建物を支える工法である
解説
枠組壁工法は規格化された断面の木材で枠組みを作り、構造用合板等を張った壁・床・屋根という「面」全体で建物を支える工法であり、柱・梁の「軸組」で支える木造軸組工法とは構造上の原理が異なる。

他の選択肢が不適切な理由
枠組壁工法は面で支える構造であり、軸組工法と原理が同じという説明は誤りである。枠組壁工法は主として木材を骨組みに用いる工法であり、鉄骨を骨組みとする説明は誤りである。また壁も耐力壁として水平力に抵抗する重要な要素であり、耐力壁を設けず床と屋根の剛性のみに頼るという説明も誤りである。
問53-1

鉄筋コンクリート造(RC造)の構造的特徴に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①圧縮に強いコンクリートと引張に強い鉄筋を組み合わせることで、双方の短所を補い合う構造である
  • ②コンクリートは引張力に強く、鉄筋は圧縮力に強いため、双方を組み合わせることで強度を高めている
  • ③RC造は鉄骨造と比較して建物重量が軽く、地盤への負担が小さいことが最大の利点である
  • ④RC造は耐火性に乏しいため、共同住宅等の中高層建築物にはほとんど用いられていない
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正解 ①圧縮に強いコンクリートと引張に強い鉄筋を組み合わせることで、双方の短所を補い合う構造である
解説
RC造は圧縮力に強いが引張力に弱いコンクリートと、引張力に強い鉄筋とを組み合わせることで、互いの短所を補い合い高い強度を実現する構造である。

他の選択肢が不適切な理由
コンクリートと鉄筋それぞれが強い力の種類を入れ替えて説明しており誤りである(実際はコンクリートが圧縮、鉄筋が引張に強い)。RC造は鉄骨造よりも建物重量が重くなる傾向があり、重量が軽いことを利点とする説明は誤りである。またRC造は耐火性に優れる構造であり、中高層の共同住宅等に広く用いられているため、耐火性に乏しくほとんど用いられていないという説明も誤りである。
問63-1

鉄骨造(S造)の耐火性に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①鋼材は不燃材料であることから、耐火被覆を施さなくても建築基準法上の耐火構造の要件を満たすことができる
  • ②鋼材は高温にさらされると強度が急激に低下するため、耐火性能を確保するには耐火被覆等の措置が必要である
  • ③鉄骨造は木造と異なり、火災時に燃焼することがないため、耐火被覆は美観上の目的でのみ施される
  • ④鋼材は木材と比較して熱伝導率が低いため火災時に温度が上がりにくく、耐火被覆を要しないとされる
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正解 ②鋼材は高温にさらされると強度が急激に低下するため、耐火性能を確保するには耐火被覆等の措置が必要である
解説
鋼材は不燃材料ではあるが高温にさらされると強度が急激に低下する性質を持つため、建築基準法上の耐火構造等の要件を満たすには耐火被覆等の措置が必要となる。

他の選択肢が不適切な理由
不燃材料であることと高温時の強度低下は別の問題であり、耐火被覆なしで耐火構造の要件を満たせるという説明は誤りである。耐火被覆は構造の安全性確保を目的とするものであり、美観上の目的のみで施されるという説明も誤りである。また鋼材は木材よりも熱伝導率がはるかに高く、火災時には部材の温度が急速に上昇しやすいため、熱伝導率が低く耐火被覆を要しないとする説明も誤りである。
問73-1

鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①SRC造はRC造よりも施工期間が短く済み、工事費用も低く抑えられるため、近年の中高層建築の主流となっている
  • ②SRC造は鉄骨の柱と梁のみで構成される構造であり、鉄筋やコンクリートを併用しない点に大きな特徴がある
  • ③鉄骨の周囲に鉄筋を配してコンクリートを打設する構造で、S造とRC造双方の長所を併せ持つ構造とされている
  • ④SRC造はRC造と比べて粘り強さに劣るとされ、地震力を受ける中高層の建築物には適さない構造である
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正解 ③鉄骨の周囲に鉄筋を配してコンクリートを打設する構造で、S造とRC造双方の長所を併せ持つ構造とされている
解説
SRC造は鉄骨の周囲に鉄筋を配してコンクリートを打設する構造であり、S造の強度・靱性とRC造の耐火性・耐久性を併せ持つことから高い構造性能が期待できる工法である。

他の選択肢が不適切な理由
SRC造は施工が複雑になる分、RC造よりも工期が長くコストも高くなる傾向があり、工期が短くコストが低いという説明は誤りである。SRC造は鉄骨に鉄筋とコンクリートを組み合わせる構造であるため、鉄筋やコンクリートを併用しないという説明は名称の意味とも矛盾し誤りである。またSRC造は鉄骨を内蔵する分RC造よりも粘り強さ(靱性)に優れ、中高層の建築物に用いられてきた構造であるため、粘り強さに劣り中高層に適さないとする説明も誤りである。
問83-1

建築物の耐震改修の促進に関する法律(耐震改修促進法)に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①新耐震基準の施行と同時に制定された法律であり、旧耐震基準の建物の解体を義務付けるものである
  • ②耐震改修促進法は、木造の戸建住宅のみを対象とし、共同住宅や事務所ビルは対象に含まれていない
  • ③耐震改修促進法に基づく耐震診断は、建築物の所有者の意思にかかわらず、行政が強制的に実施するものである
  • ④平成7年の阪神・淡路大震災を契機に制定され、建築物の耐震診断・耐震改修を促進することを目的としている
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正解 ④平成7年の阪神・淡路大震災を契機に制定され、建築物の耐震診断・耐震改修を促進することを目的としている
解説
耐震改修促進法は平成7年(1995年)の阪神・淡路大震災における建物被害を教訓として制定された法律であり、既存建築物の耐震診断・耐震改修を促進することを目的としている。

他の選択肢が不適切な理由
新耐震基準の施行は昭和56年であり、平成7年制定の耐震改修促進法とは時期が異なるうえ、旧耐震基準の建物の解体を義務付ける法律でもないため誤りである。同法は木造の戸建住宅に限らず、共同住宅や事務所ビル等の幅広い建築物を対象とする制度であり、対象を限定する説明は誤りである。また平成25年の法改正により一定の大規模建築物等については所有者に耐震診断の実施と所管行政庁への結果報告が義務付けられているが、これは所有者が自ら診断を行う仕組みであり、行政が所有者に代わって強制的に診断を実施するという説明は誤りである。
問93-1

住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく住宅性能表示制度における耐震等級に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①耐震等級1は建築基準法の耐震基準を満たす水準であり、数字が大きいほど耐震性能が高いことを示す
  • ②耐震等級は全部で3段階に区分され、そのうち等級3が最も低い耐震性能を示す水準であるといえる
  • ③耐震等級は住宅性能表示制度における任意の評価項目ではなく、すべての新築住宅に取得が義務付けられている
  • ④耐震等級2は、耐震等級1の建物が想定する地震力のおおむね2分の1の地震力に耐えられる水準である
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正解 ①耐震等級1は建築基準法の耐震基準を満たす水準であり、数字が大きいほど耐震性能が高いことを示す
解説
耐震等級1は建築基準法が定める耐震基準を満たす水準を示し、等級2・等級3となるにつれて、より大きな地震力に対して倒壊・損傷しない水準となるよう数字が大きいほど高い耐震性能を意味する。

他の選択肢が不適切な理由
等級3は最も高い耐震性能を示す水準であり、最も低いとする説明は誤りである。住宅性能表示制度は任意の制度であり、すべての新築住宅に取得が義務付けられているという説明も誤りである。また耐震等級2は耐震等級1が想定する地震力のおおむね1.25倍の地震力に耐えられる水準とされており、2分の1に耐えられるとする説明は事実と逆で誤りである。
問103-1

制震構造で用いられる制震ダンパーの機能に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①制震ダンパーは、地震動が建物に伝わること自体を遮断し、建物をほとんど揺らさない状態にする装置である
  • ②地震等によって建物に生じる振動エネルギーを吸収し、建物の揺れ幅や損傷を効果的に低減させる装置である
  • ③制震ダンパーは基礎と建物本体との間に設置され、免震構造とほぼ同一の原理で機能する装置である
  • ④制震ダンパーは風による揺れの制御を目的とするものであり、地震動に対しては効果を持たない装置である
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正解 ②地震等によって建物に生じる振動エネルギーを吸収し、建物の揺れ幅や損傷を効果的に低減させる装置である
解説
制震ダンパーは建物内部の柱や梁の間等に設置され、地震等により建物に生じる振動エネルギーを吸収することで、建物の揺れ幅や損傷を低減させる装置である。

他の選択肢が不適切な理由
地震動を完全に遮断するのは免震構造の考え方に近く、制震ダンパーは揺れを低減はするが遮断するものではないため誤りである。制震ダンパーは主に建物内部に設置されるものであり、基礎と建物本体の間に設置し免震構造と同一の原理で機能するという説明も誤りである。また制震ダンパーは風揺れだけでなく地震動に対しても揺れを抑える効果を持つため、地震動には効果がないという説明も誤りである。

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