2026年版・7-3

基礎-3 管理受託契約と管理業者の基本義務の一問一答

賃貸不動産経営管理士試験「最初に覚える土台知識」から、基礎-3 管理受託契約と管理業者の基本義務に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問17-3

管理受託契約の重要事項の説明は、いつ、誰に対して行うか。

  • ①契約を締結するまでに賃貸人に対して行う
  • ②契約を締結した後に遅滞なく賃貸人に行う
  • ③契約の締結から1か月以内に賃貸人に行う
  • ④契約を締結するまでに入居者に対して行う
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正解 ①契約を締結するまでに賃貸人に対して行う
解説
法第13条第1項は、賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結しようとするときは、管理業務を委託しようとする賃貸住宅の賃貸人に対し、その契約を締結するまでに、契約の内容およびその履行に関する事項のうち国土交通省令で定めるものについて、書面を交付して説明しなければならないと定めています。

「締結するまでに」という時期が決め手です。契約するかどうかを決める前に判断材料をそろえて渡す、というのがこの制度の目的だからです。説明すべき事項には、報酬の額とその支払の時期・方法、報酬に含まれない費用、管理業務の一部の再委託に関する事項、責任および免責に関する事項、委託者への報告に関する事項などが含まれます。
他の選択肢について

・締結後に遅滞なく:これは締結時書面の交付の時期で、重要事項説明は締結前に行います。
・締結から1か月以内:契約前に判断材料を示すという趣旨から外れており、そのような期限の定めもありません。
・入居者に対して行う:説明の相手方は委託しようとする賃貸人であって、入居者ではありません。
問27-3

管理受託契約を締結したときの書面について正しいものはどれか。

  • ①入居者に対し遅滞なく書面を交付する
  • ②委託者に対し遅滞なく書面を交付する
  • ③締結の日から3か月以内に交付すればよい
  • ④委託者から請求があったときだけ交付する
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正解 ②委託者に対し遅滞なく書面を交付する
解説
法第14条第1項は、賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結したときは、委託者に対し、遅滞なく所定の事項を記載した書面を交付しなければならないと定めています。ここでいう委託者とは、管理業務を委託する賃貸人のことです。

記載事項は、管理業務の対象となる賃貸住宅、管理業務の実施方法、契約期間に関する事項、報酬に関する事項、契約の更新または解除に関する定めがあるときはその内容、その他省令で定める事項です。約束した中身を文字にして双方の手元に残しておけば、後から「言った・言わない」の争いになりません。締結前の重要事項説明とは目的も時期も異なる、別個の義務だと整理してください。この書面を交付しなかった場合は30万円以下の罰金の対象になります。
他の選択肢について

・入居者に交付する:交付の相手方は管理業務を委託する賃貸人、すなわち委託者です。
・3か月以内に交付する:条文が求めるのは「遅滞なく」で、このような期間の定めはありません。
・請求があったときだけ:交付は請求の有無にかかわらず必要です。
問37-3

管理受託契約の重要事項説明と締結時書面の関係として正しいものはどれか。

  • ①重要事項説明をすれば締結時書面は不要
  • ②同一の書面なので1通の交付で足りる
  • ③目的も時期も違う別個の書面が必要だ
  • ④締結時書面を交付すれば説明は不要になる
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正解 ③目的も時期も違う別個の書面が必要だ
解説
締結前の重要事項説明は、賃貸人が契約するかどうかを判断するための情報を事前に提供するもので、法第13条に基づきます。締結時書面は、成立した契約の内容を後日確認できるようにするもので、法第14条に基づきます。目的も時期も違うため、それぞれ別個に必要です。

順番で覚えると分かりやすくなります。まず「決める前に渡す紙」、次に「決めた後に渡す紙」の二枚があるということです。前者は買い物でいえば商品の説明書、後者は契約書や領収書に当たります。なお、いずれについても相手方の承諾を得れば電磁的方法による提供が認められています。
他の選択肢について

・1通で足りる:交付する時期そのものが異なるため、1通にまとめて済ませることはできません。
・説明で締結時書面が不要:締結時書面の交付義務は別に定められており、免除されません。
・書面で説明が不要:契約前に判断材料を提供するという目的を果たせないため、免除されません。
問47-3

賃貸住宅管理業者が委託者に行う定期報告の頻度はどれか。

  • ①入居者から苦情が生じたときだけでよい
  • ②締結した日から3年を超えない期間ごと
  • ③委託者から請求を受けたときだけでよい
  • ④締結した日から1年を超えない期間ごと
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正解 ④締結した日から1年を超えない期間ごと
解説
施行規則第40条第1項は、賃貸住宅管理業者は、管理受託契約を締結した日から1年を超えない期間ごとに、および管理受託契約の期間の満了後遅滞なく、管理業務報告書を作成して委託者に交付し、説明しなければならないと定めています。

起算点が「契約を締結した日」である点に注意してください。事業年度や暦年ではなく、その契約が始まった日を基準に1年以内ごとに区切ります。オーナーは自分の物件の状態を直接見ていないことが多いため、定期的に状況が届く仕組みがないと、修繕の必要にも苦情の積み重なりにも気づけません。報告書は書面のほか、委託者の承諾を得れば電磁的方法で提供することもできます。
他の選択肢について

・3年を超えない期間ごと:省令が定める周期は1年を超えない期間ごとです。
・請求を受けたときだけ:請求の有無にかかわらず、定期的に報告する義務があります。
・苦情が生じたときだけ:苦情の発生状況は報告事項の一つにすぎず、報告義務が生じる要件ではありません。
問57-3

管理業務報告書に必ず記載することとされているものはどれか。

  • ①入居者からの苦情の発生状況と対応状況
  • ②従業者ごとの給与の支給明細
  • ③周辺で成約した物件の家賃相場
  • ④賃貸人の融資の返済予定表
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正解 ①入居者からの苦情の発生状況と対応状況
解説
管理業務報告書の記載事項は、施行規則第40条第1項により報告の対象となる期間、管理業務の実施状況、管理業務の対象となる賃貸住宅の入居者からの苦情の発生状況および対応状況の三つです。

苦情については、何件あったかという数だけでなく、どのように対応したかまで書くことが求められています。ここが大切な理由は、苦情が建物や運営の不具合を映す鏡だからです。騒音や水漏れ、共用部の汚れといった声が積み重なっているのに賃貸人へ伝わらないままだと、退去が増え、やがて賃貸経営そのものが傾きます。報告は形式的な事務ではなく、賃貸人が次の手を打つための材料なのです。
他の選択肢について

・従業者の給与明細:管理業者の内部の情報であり、報告書の記載事項とされていません。
・周辺物件の家賃相場:提案の資料としては有用ですが、法定の記載事項ではありません。
・賃貸人の融資返済予定表:賃貸人自身の資金計画に属する事柄で、記載事項ではありません。
問67-3

賃貸住宅管理業者の財産の分別管理について正しいものはどれか。

  • ①家賃等を管理受託契約ごとに別口座で管理
  • ②家賃等の口座を自己の固有財産と区分する
  • ③家賃等を自己の固有財産と同じ口座で管理
  • ④家賃等は現金のまま営業所の金庫で保管する
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正解 ②家賃等の口座を自己の固有財産と区分する
解説
分別管理の方法は省令で定められています。管理業務で受領する家賃、敷金、共益費その他の金銭を管理するための口座を、自己の固有財産(=管理業者自身のお金)を管理するための口座と明確に区分し、かつ、その金銭がどの管理受託契約に基づくものかを自己の帳簿によって直ちに判別できる状態で管理する、という方法です。

つまり、口座を分けるのは自分のお金との間で必要であり、契約ごとの区別は帳簿の上で分かれば足ります。オーナーから預かったお金と会社の運転資金が混ざると、経営が傾いたときに預り金まで巻き込まれ、敷金が返せない事態を招きます。それを防ぐための決まりです。
他の選択肢について

・契約ごとに別口座:契約ごとに口座を開設することまでは求められておらず、帳簿による判別で足ります。
・同じ口座で管理:固有財産の口座と明確に区分することが分別管理の中心です。
・現金のまま金庫で保管:省令が求めているのは口座による区分管理です。
問77-3

賃貸住宅管理業者の秘密を守る義務は、廃業した後どうなるか。

  • ①廃業した後は従業者にだけ義務が残る
  • ②賃貸住宅管理業を営まなくなった時に消える
  • ③賃貸住宅管理業を営まなくなった後も続く
  • ④正当な理由の有無を問わず刑罰の対象となる
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正解 ③賃貸住宅管理業を営まなくなった後も続く
解説
法第21条第1項は、賃貸住宅管理業者は、正当な理由がある場合でなければ、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないとし、賃貸住宅管理業を営まなくなった後においても、同様とすると明記しています。

管理業者は、入居者の勤務先や家族構成、家賃の滞納の有無など、きわめて立ち入った情報に触れます。廃業したとたんに口が軽くなってよいはずがありません。同条第2項により、代理人、使用人その他の従業者も同じ義務を負い、その地位でなくなった後も義務は残ります。違反した場合は30万円以下の罰金の対象です。
他の選択肢について

・営まなくなった時に消える:条文は廃業後も同様であると定めています。
・従業者にだけ残る:事業者本人にも従業者にも、いずれにも義務が残ります。
・正当な理由を問わない:裁判で証人として証言する場合など、正当な理由があるときは禁止の対象から外れます。
問87-3

賃貸住宅管理業者の従業者証明書について正しいものはどれか。

  • ①請求されても提示する義務は課されていない
  • ②希望した従業者にだけ交付すれば足りる
  • ③営業所に備え置けば携帯させる必要はない
  • ④携帯させなければ業務に従事させられない
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正解 ④携帯させなければ業務に従事させられない
解説
法第17条第1項は、賃貸住宅管理業者は、業務に従事する使用人その他の従業者に、従業者であることを証する証明書を携帯させなければ、その者を業務に従事させてはならないと定めています。また同条第2項により、従業者は、業務を行うに際し委託者その他の関係者から請求があったときは、その証明書を提示しなければなりません。

管理業務では、点検や修繕の立会いで入居者の住戸に立ち入る場面があります。身元の分からない人が「管理会社の者です」と名乗って玄関に立てば、入居者は不安になります。誰が来たのかをその場で確かめられるようにするための決まりだと考えると、携帯と提示の両方が義務とされている理由が腑に落ちます。違反は30万円以下の罰金の対象です。
他の選択肢について

・希望した者にだけ交付:業務に従事させるすべての従業者に携帯させる必要があります。
・備え置けば足りる:現場で身分を示せるようにする趣旨なので、携帯が求められます。
・提示する義務はない:関係者から請求があったときは提示しなければなりません。
問97-3

管理受託契約に基づく管理業者の注意義務の程度はどれか。

  • ①善良な管理者の注意をもって事務を処理する
  • ②自己の財産に対するのと同一の注意で足りる
  • ③無報酬のときだけ善管注意義務を負っている
  • ④民法の委任の規定は一切適用されていない
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正解 ①善良な管理者の注意をもって事務を処理する
解説
管理受託契約は、点検や清掃などの事務処理を引き受ける委任(正確には法律行為でない事務を扱う準委任)の性質と、修繕のように仕事の完成を目的とする請負の性質を併せ持つ契約と理解されています。委任の性質を持つ部分については、受任者は善良な管理者の注意をもって委任事務を処理する義務を負います(民法第644条)。

善管注意義務とは、その職業や立場にある人として通常期待される水準の注意のことです。管理業者であれば、その道の専門家として当然払うべき注意が求められます。報酬の有無でこの水準が下がらないのが民法の委任の特徴で、「ただでやってあげているのだから雑でよい」とはならないのです。
他の選択肢について

・自己の財産と同一の注意:これは無報酬で物を預かった受寄者などに認められる、より緩やかな基準です。
・無報酬のときだけ:委任における善管注意義務は、報酬の有無で軽くも重くもなりません。
・委任の規定が適用されない:事務処理の部分には民法の委任の規定が及びます。
問107-3

管理受託契約の締結時書面に記載する事項はどれか。

  • ①賃貸人が加入している生命保険の保険金額
  • ②報酬に関する事項と契約期間に関する事項
  • ③入居者の氏名と勤務先および年収の額
  • ④建物を建築した施工会社の決算書類の写し
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正解 ②報酬に関する事項と契約期間に関する事項
解説
締結時書面の記載事項は、法第14条第1項により、管理業務の対象となる賃貸住宅、管理業務の実施方法、契約期間に関する事項、報酬に関する事項、契約の更新または解除に関する定めがあるときはその内容、その他国土交通省令で定める事項です。報酬については、額だけでなく支払の時期および方法も含めて書く必要があります。

並べてみると、どの物件について、何を、どのように、いつまで、いくらで行うのかという契約の骨格がそのまま書面に残る作りになっていることが分かります。省令で追加されているのは、管理業者の商号と登録番号、管理業務の内容、一部の再委託に関する定め、責任および免責に関する定め、委託者への報告に関する事項などです。
他の選択肢について

・賃貸人の生命保険の保険金額:賃貸人個人の事情に属する事柄で、記載事項ではありません。
・入居者の氏名や年収:入居者の個人情報であり、法定の記載事項ではありません。
・施工会社の決算書の写し:管理受託契約の内容と直接の関係がなく、記載事項ではありません。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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