2026年版・4-3

損益通算と損失の繰越控除の一問一答

FP2級試験「タックスプランニング」から、損益通算と損失の繰越控除に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-3

損益通算の対象となる所得の組み合わせとして、正しいものはどれか。

  • ①不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得に生じた損失が対象となる。
  • ②給与所得や一時所得に生じた損失も、他の所得と無条件に損益通算をすることができる。
  • ③雑所得に生じた損失も、他の所得と無条件に損益通算をすることができる。
  • ④損益通算の対象となる所得の種類には、特に限定は一切設けられていない。
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正解 ①不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の4つの所得に生じた損失が対象となる。
解説
損益通算の対象となるのは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得(頭文字から「ふじさん」と語呂合わせされる)の4つの所得に生じた損失に限られます。

他の選択肢が不適切な理由
給与所得や一時所得には、そもそも赤字(損失)という概念がなじまず損益通算の対象になりません。雑所得の損失は原則として他の所得と損益通算できません。損益通算の対象は上記4つの所得に限定されています。
問24-3

不動産所得の損失における損益通算の例外に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①土地等を取得するために要した借入金の利子に相当する部分の損失は、損益通算の対象から除かれる。
  • ②不動産所得の損失は、土地取得に係る借入金の利子部分も含め、いかなる場合も全額が損益通算できる。
  • ③建物の取得に要した借入金の利子も、土地取得分の利子と同様に、損益通算の対象から除かれる。
  • ④不動産所得の損失は、そもそも損益通算の対象となる4つの所得の種類に含まれていない。
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正解 ①土地等を取得するために要した借入金の利子に相当する部分の損失は、損益通算の対象から除かれる。
解説
不動産所得の損失のうち、土地等(借地権を含む)を取得するために要した負債の利子に相当する部分の金額は、他の所得と損益通算することができないという例外があります。

他の選択肢が不適切な理由
土地取得に係る借入金利子部分は除外される例外があります。建物の取得に係る借入金利子は、この例外の対象外であり損益通算の対象に含まれます。不動産所得は損益通算の対象となる4つの所得の一つです。
問34-3

上場株式等の譲渡損失に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得等と、その年の譲渡損失を損益通算できる。
  • ②一般に、上場株式等の譲渡損失は、給与所得等の総合課税の所得と自由に損益通算できる。
  • ③上場株式等の譲渡損失は、他のいかなる所得とも一切損益通算することができない。
  • ④一般に、上場株式等の譲渡損失は、確定申告不要制度を選択した配当所得と自動的に通算される。
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正解 ①申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得等と、その年の譲渡損失を損益通算できる。
解説
上場株式等の譲渡損失が生じた場合、確定申告により申告分離課税を選択した上場株式等の配当所得・利子所得等と損益通算することができます。

他の選択肢が不適切な理由
給与所得等の総合課税の所得とは損益通算できません(上場株式等の配当所得等との通算に限られます)。損益通算できないわけではなく、対象を限定した特例が設けられています。確定申告不要制度を選択した配当は申告していないため自動的に通算されるものではなく、通算するには申告分離課税を選択する必要があります。
問44-3

青色申告者に認められる純損失の繰越控除に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①損益通算しても控除しきれない損失を、翌年以後3年間にわたって各年の所得から控除できる。
  • ②純損失の繰越控除は、青色申告者ではなく白色申告者にのみ認められている特典である。
  • ③純損失の繰越控除の適用期間は、翌年以後10年間と法令によって定められている。
  • ④純損失の繰越控除は、連続した確定申告をしなくても、自動的に適用され続けていく制度である。
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正解 ①損益通算しても控除しきれない損失を、翌年以後3年間にわたって各年の所得から控除できる。
解説
青色申告者は、損益通算をしてもなお控除しきれない損失(純損失)を、翌年以後3年間にわたって各年分の所得金額から繰越控除できる特典があります。

他の選択肢が不適切な理由
この特典は青色申告者に認められるものであり白色申告者には原則として認められません(一部の損失を除く)。繰越期間は3年間であり10年間ではありません(上場株式等の譲渡損失の繰越控除も3年間です)。適用を受けるには、損失が生じた年分から連続して確定申告書を提出する必要があります。
問54-3

雑損控除の対象となる雑損失の繰越控除に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①災害や盗難等により生じた損失で控除しきれない金額を、翌年以後3年間繰り越して控除できる。
  • ②雑損控除は、生活用資産ではなく事業用資産に生じた損失にのみ適用される制度である。
  • ③雑損失の繰越控除は、白色申告者は対象外であり、青色申告者にしか認められていない。
  • ④雑損失の繰越控除の適用期間は、純損失の繰越控除と異なり、翌年以後5年間と定められている。
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正解 ①災害や盗難等により生じた損失で控除しきれない金額を、翌年以後3年間繰り越して控除できる。
解説
雑損控除は、災害・盗難・横領により生活用資産等に損害を受けた場合に適用される所得控除で、その年の所得から控除しきれない金額(雑損失)は、翌年以後3年間繰り越して各年の所得から控除できます。

他の選択肢が不適切な理由
雑損控除は主に生活用資産に生じた損失を対象とします(事業用資産のみが対象ではありません)。雑損失の繰越控除は白色申告者でも適用を受けられる点が純損失の繰越控除(青色申告者限定)との違いです。繰越期間は3年間であり5年間ではありません。
問64-3

ゴルフ会員権の譲渡損失に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①ゴルフ会員権の譲渡損失は、他の所得と損益通算することができない。
  • ②ゴルフ会員権の譲渡損失は、給与所得と自由に損益通算することができる。
  • ③ゴルフ会員権の譲渡損失は、事業所得の損失と同様に扱われる。
  • ④ゴルフ会員権の譲渡損失は、必ず山林所得の損失として扱われる。
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正解 ①ゴルフ会員権の譲渡損失は、他の所得と損益通算することができない。
解説
ゴルフ会員権や貴金属など、主として趣味・娯楽・保養等の目的で保有する「生活に通常必要でない資産」の譲渡損失は、他の所得と損益通算することができません。

他の選択肢が不適切な理由
給与所得との損益通算はできません。事業所得の損失(損益通算の対象となる4つの所得の一つ)とは扱いが異なります。山林所得の損失として扱われるものでもありません。
問74-3

生活に通常必要でない資産に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①別荘や貴金属、ゴルフ会員権等が該当し、譲渡損失は原則として他の所得と通算できない。
  • ②生活に通常必要でない資産とは、自宅として使用している持ち家を指す用語である。
  • ③生活に通常必要でない資産の譲渡益は、他の資産と異なり常に非課税として扱われる。
  • ④一般に、生活に通常必要でない資産の譲渡損失は、事業所得の損失と同様に無制限に通算できる。
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正解 ①別荘や貴金属、ゴルフ会員権等が該当し、譲渡損失は原則として他の所得と通算できない。
解説
生活に通常必要でない資産とは、主として趣味・娯楽・保養・鑑賞の目的で所有する別荘、貴金属(1個または1組の価額が30万円を超えるもの等)、ゴルフ会員権等を指し、これらの譲渡損失は原則として他の所得と通算できません。

他の選択肢が不適切な理由
自宅(生活に通常必要な資産)はこれに該当しません。譲渡益が生じた場合は原則として課税対象です。損益通算できない点がこの資産の譲渡損失の特徴であり、無制限に通算できるわけではありません。
問84-3

損益通算を行う際の一般的な順序に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①経常所得グループ内でまず通算し、それでも控除しきれない損失を譲渡所得・一時所得等と通算していく。
  • ②損益通算には所得税法上決まった順序というものがなく、納税者が任意の順序で自由に選ぶことができる。
  • ③山林所得の損失は、経常所得グループの損失よりも先に、他の所得と最初に通算しなければならない。
  • ④損益通算を行う順序は、所得の種類にかかわらず、所得の金額の大小のみによって機械的に決定される。
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正解 ①経常所得グループ内でまず通算し、それでも控除しきれない損失を譲渡所得・一時所得等と通算していく。
解説
損益通算には所得税法で定められた順序があり、まず利子・配当・不動産・事業・給与・雑所得等の「経常所得グループ」内で通算し、なお控除しきれない損失を譲渡所得・一時所得等と、さらに山林所得や退職所得と通算していく手順が定められています。

他の選択肢が不適切な理由
順序は法令で定められており納税者が任意に選べるものではありません。山林所得の損失を最初に通算する決まりではありません。所得の金額の大小のみで決まるものではなく所得の種類に応じた順序があります。
問94-3

上場株式等の配当所得と譲渡損失の損益通算に必要な手続きに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①確定申告不要制度を利用せず、確定申告で申告分離課税を選択することが必要である。
  • ②この損益通算は、確定申告不要制度を選択している場合であっても自動的に適用される。
  • ③この損益通算を受けるには、配当所得を総合課税で申告することが必須である。
  • ④この損益通算を行うには、確定申告における特段の申告手続きは一切不要である。
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正解 ①確定申告不要制度を利用せず、確定申告で申告分離課税を選択することが必要である。
解説
上場株式等の配当所得と譲渡損失を損益通算するには、確定申告不要制度を利用せず、確定申告書において配当所得について申告分離課税を選択して申告する必要があります。

他の選択肢が不適切な理由
自動的には適用されず確定申告の手続きが必要です。損益通算のためには総合課税ではなく申告分離課税を選択する必要があります。特段の手続きが必要であり不要ではありません。
問104-3

損益通算・繰越控除を適切に活用するための留意点に関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • ①純損失の繰越控除の適用を受け続けるには、損失が生じた年以後、連続して確定申告書を提出する必要がある。
  • ②一度純損失の繰越控除の適用を受ければ、その後は毎年確定申告をし続けなくても、自動的に控除が継続される。
  • ③純損失の繰越控除は、損失が生じた赤字の年だけ申告すればよく、黒字の年は申告そのものが不要である。
  • ④純損失の繰越控除の適用を受け続けるにあたり、申告を継続することという要件は一切要求されない。
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正解 ①純損失の繰越控除の適用を受け続けるには、損失が生じた年以後、連続して確定申告書を提出する必要がある。
解説
青色申告者が純損失の繰越控除の適用を受けるには、損失が生じた年分だけでなく、その後の各年においても連続して確定申告書を提出し続けることが要件とされています。

他の選択肢が不適切な理由
一度の申告で自動的に継続されるものではありません。黒字の年も含めて連続して申告する必要があります。申告の継続性はこの特典を受けるための重要な要件です。

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