2026年版・5-8

深層強化学習の一問一答

G検定(ジェネラリスト検定)「ディープラーニングの応用例」から、深層強化学習に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は多肢選択式で、問い方は問題ごとに異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問15-8

DeepMindが発表したDQN(Deep Q-Network)の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①Q学習の行動価値をディープラーニングで近似し、ゲームの画面から直接よい行動を学習した。
  • ②人間のプレイの記録を正解として、ゲームの操作を教師あり学習でうまくまねるように学習した。
  • ③盤面を入力とし、モンテカルロ木探索と組み合わせて囲碁の次の一手を選ぶように学習した。
  • ④方策をニューラルネットワークで直接表し、行動の確率を勾配で少しずつ更新して学習した。
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正解 ①Q学習の行動価値をディープラーニングで近似し、ゲームの画面から直接よい行動を学習した。
解説
DQN(Deep Q-Network)は、DeepMindが2013年に発表し、2015年に学術誌Natureで報告した深層強化学習の手法です。Q学習では、状態と行動の組ごとの行動価値(Q値)を表で管理しますが、ゲームの画面のように状態の種類がばく大な場合は表で扱えません。DQNは、この行動価値をCNNで近似することで、ゲームの画面の画素をそのまま入力として、よい行動を学習できるようにしました。2015年の論文では、Atari 2600の49本のゲームのうち半数以上で、人間のプロのテスターの得点の75%以上に達したと報告され、注目されました。

他の選択肢が不適切な理由
・人間のプレイの記録を正解としてまねる:これは模倣学習(行動クローニング)の考え方です。DQNは人間のお手本を使わず、ゲームの得点を報酬として試行錯誤で学びました。
・モンテカルロ木探索と組み合わせて囲碁の手を選ぶ:これはAlphaGoの説明です。
・方策を直接表し勾配で更新する:これは方策勾配法の考え方です。DQNは方策ではなく行動価値(Q値)を学習し、その値が最も大きい行動を選びます。

覚え方のポイント
「DQN=Q学習+ディープラーニング」。DQNの学習を安定させる工夫として「Experience Replay(体験再生)」と「ターゲットネットワーク」の2つがセットで問われます。
問25-8

DQNで用いられる「Experience Replay(体験再生)」の説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①直前に経験した行動だけを何度も繰り返し学習し、同じ行動を確実に覚えさせるようにする。
  • ②過去の経験を保存し、ランダムに取り出して学習に使うことで、データの偏りを減らす。
  • ③人間が対局した棋譜を再生し、その手を正解として教師あり学習を行うようにする。
  • ④学習した行動を実際の環境で再生し、その様子を人間が評価して報酬を与えるようにする。
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正解 ②過去の経験を保存し、ランダムに取り出して学習に使うことで、データの偏りを減らす。
解説
強化学習では、エージェントが時間の流れに沿って経験を積むため、連続した経験どうしは互いに似ており(相関が強く)、そのまま順番に学習すると、学習が偏って不安定になりやすくなります。Experience Replay(体験再生)は、「状態・行動・報酬・次の状態」といった過去の経験をメモリに保存しておき、そこからランダムに取り出したものを使って学習する手法です。経験どうしの相関を弱めて学習を安定させるとともに、同じ経験を何度も学習に使えるため、データを効率よく活用できます。

他の選択肢が不適切な理由
・直前の行動だけを繰り返し学習する:経験の偏りをむしろ強めてしまい、Experience Replayの考え方とは逆です。
・人間の棋譜を正解として教師あり学習を行う:これはAlphaGoの一部で使われた方法で、Experience Replayの説明ではありません。
・人間が評価して報酬を与える:これはRLHFなどの考え方に近く、Experience Replayではありません。

覚え方のポイント
DQNの2つの工夫は「Experience Replay=経験をためてランダムに学ぶ(相関を弱める)」「ターゲットネットワーク=学習の目標を計算するネットワークを一定期間固定する(目標のぶれを抑える)」です。
問35-8

DQNを改良した手法のうち、行動価値を「状態の価値」と「その状態で各行動をとることの優位性(アドバンテージ)」に分けて学習するネットワーク構造として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①Double DQN
  • ②Rainbow
  • ③Dueling Network
  • ④Actor-Critic
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正解 ③Dueling Network
解説
Dueling Networkは、DQNのネットワークの出力部分を2つに分け、一方で「その状態そのものの価値(状態価値)」を、もう一方で「その状態で各行動をとることが、平均と比べてどれだけ有利か(アドバンテージ)」を計算し、最後に組み合わせて行動価値を求める構造です。どの行動をとってもあまり結果が変わらない状態でも、状態の価値を効率よく学習できるようになります。

他の選択肢が不適切な理由
・Double DQN:行動の選択と、その行動の価値の評価を別々のネットワークで行うことで、行動価値を実際より大きく見積もってしまう(過大評価する)問題を抑えた手法です。
・Rainbow:Double DQN、Dueling Networkなど、DQNの複数の改良を組み合わせた手法です。
・Actor-Critic:行動を選ぶActorと、その行動を評価するCriticを組み合わせた手法で、ネットワークの出力を状態価値とアドバンテージに分ける構造そのものではありません。

覚え方のポイント
DQNの主な改良は「Double DQN=過大評価を抑える」「Dueling Network=状態価値とアドバンテージに分ける」「Rainbow=複数の改良を全部のせ」と、名前と工夫をセットで覚えましょう。
問45-8

DQNの行動価値の過大評価の問題を抑えるため、行動の選択と、その行動の価値の評価に、別々のネットワークを用いるようにした手法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①Dueling Network
  • ②Experience Replay
  • ③AlphaGo Zero
  • ④Double DQN
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正解 ④Double DQN
解説
DQNでは、学習の目標となる値を計算するときに、次の状態で最も価値が高い行動を選び、同じネットワークでその行動の価値を評価します。すると、推定の誤差によってたまたま大きく見積もられた価値が選ばれやすくなり、行動価値が実際より大きく見積もられる(過大評価される)傾向がありました。Double DQNは、行動を選ぶネットワークと、その行動の価値を評価するネットワークを分けることで、この過大評価を抑え、学習を安定させました。

他の選択肢が不適切な理由
・Dueling Network:行動価値を、状態価値とアドバンテージに分けて学習するネットワーク構造です。
・Experience Replay:過去の経験を保存し、ランダムに取り出して学習に使う手法です。
・AlphaGo Zero:人間の棋譜を使わず、自己対局だけで学習した囲碁のAIです。

覚え方のポイント
「Double(2つ)=選ぶ役と評価する役を分ける=過大評価の抑制」。Dueling Networkと名前が似ているので、何を分けるかで区別しましょう。
問55-8

人間の棋譜を一切使わず、自分自身との対局(自己対局)による強化学習だけで、それまでのAlphaGoを上回る強さに達した囲碁のAIとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①AlphaGo Zero
  • ②ディープブルー
  • ③AlphaGo Lee
  • ④ELIZA
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正解 ①AlphaGo Zero
解説
AlphaGo Zeroは、2017年にDeepMindが発表した囲碁のAIです。2016年にトップ棋士に勝利したAlphaGoが、人間の棋譜による教師あり学習を出発点としていたのに対し、AlphaGo Zeroは、囲碁のルール以外の人間の知識を使わず、自己対局による強化学習だけで学習しました。それにもかかわらず、以前のAlphaGoを大きく上回る強さに達しました。その後、同じ仕組みで囲碁・チェス・将棋に対応した「AlphaZero」も発表されています。

他の選択肢が不適切な理由
・ディープブルー:IBMが開発したチェス専用のコンピュータで、1997年に世界チャンピオンに勝利しました。
・AlphaGo Lee:2016年にイ・セドルに勝利した版のAlphaGoで、人間の棋譜による教師あり学習を出発点にしています。AlphaGo Zeroは、この版との対局で100戦全勝しました。
・ELIZA:1960年代に作られた初期の会話プログラムです。

覚え方のポイント
「AlphaGo(棋譜+自己対局)→ AlphaGo Zero(自己対局だけ)→ AlphaZero(囲碁・チェス・将棋に対応)」と、人間の知識への依存が減っていく流れで覚えましょう。
問65-8

ロボットの制御を強化学習で学ぶ際に、シミュレーションで学習した方策を現実のロボットに適用すると性能が下がる問題に対処するため、シミュレーションの物理条件や見た目などをランダムに変えながら学習させる手法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①ドメイン適応
  • ②ドメインランダマイゼーション
  • ③Teacher Forcing
  • ④勾配クリッピング
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正解 ②ドメインランダマイゼーション
解説
実物のロボットで強化学習を行うと、試行錯誤に時間がかかり、機械が壊れる危険もあるため、まずシミュレーションで学習させる方法がよく使われます。しかし、シミュレーションと現実の環境には違い(リアリティギャップ)があるため、シミュレーションで学んだ方策をそのまま現実に移すと、うまく動かないことがあります。この「sim2real(シミュレーションから現実へ)」の問題への代表的な対策が、ドメインランダマイゼーションです。摩擦や重さ、照明、物の色などをランダムに変えたさまざまなシミュレーションで学習させ、多少の条件の違いには影響されない方策を身につけさせます。

他の選択肢が不適切な理由
・ドメイン適応:学習に使ったデータと実際に使う場面のデータの性質の違いを埋めるようにモデルを調整する考え方の総称です。sim2realにも用いられますが、シミュレーションの条件をランダムに変えて学習させる手法そのものを指す名前ではありません。
・Teacher Forcing:系列を生成するモデルの学習で、正解を次の時刻の入力として与える方法です。
・勾配クリッピング:勾配の大きさに上限を設けて、勾配爆発を防ぐ手法です。

覚え方のポイント
「sim2real=シミュレーションで学んで現実へ」「ドメインランダマイゼーション=条件をばらつかせて、現実の違いにも強くする」。ロボット分野の深層強化学習の重要語です。
問75-8

あらかじめ集めておいた過去のデータだけを使い、学習中に環境と新たにやり取りをせずに方策を学習する強化学習として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①オンライン学習
  • ②多腕バンディット
  • ③オフライン強化学習
  • ④モンテカルロ木探索
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正解 ③オフライン強化学習
解説
通常の強化学習は、エージェントが環境の中で実際に行動し、試行錯誤しながら学習します。しかし、医療や自動運転のように、試行錯誤そのものが危険だったり費用が大きかったりする分野では、それが難しいことがあります。オフライン強化学習は、人間の操作の記録など、あらかじめ集めておいた過去のデータだけを使って方策を学習する方法です。学習中に新たな試行錯誤を行わないため安全ですが、データに含まれない状況での行動は正しく評価しにくいという難しさがあります。

他の選択肢が不適切な理由
・オンライン学習:データを1件ずつ使ってパラメータを更新する学習方法のことで、ここでの「過去のデータだけで方策を学ぶ強化学習」とは異なります。
・多腕バンディット:複数の選択肢の中から、報酬の合計が最大になるように選び方を学ぶ、探索と活用の基本的な問題です。
・モンテカルロ木探索:ランダムな試行(プレイアウト)の結果をもとに、有望な手を探索する方法です。

覚え方のポイント
「オフライン強化学習=ためたデータだけで学ぶ(新たに試さない)」。人間のお手本の行動をまねる「模倣学習」も、試行錯誤を減らすための関連する考え方です。
問85-8

DeepMindが開発し、リアルタイム戦略ゲーム「StarCraft II」でトップクラスのプレイヤーに匹敵する強さを示した深層強化学習のAIとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①AlphaFold
  • ②OpenAI Five
  • ③ワトソン
  • ④AlphaStar
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正解 ④AlphaStar
解説
AlphaStarは、DeepMindが開発した、リアルタイム戦略ゲーム「StarCraft II」をプレイするAIです。StarCraft IIは、相手の情報の一部しか見えない中で、多数のユニットをリアルタイムに操作する必要があり、囲碁などのボードゲームより複雑な判断が求められます。AlphaStarは、人間のプレイの記録による学習に加え、複数のエージェントどうしを競わせるマルチエージェントの強化学習を行い、2019年にトップクラスのプレイヤーに匹敵する強さに達したと報告されました。

他の選択肢が不適切な理由
・AlphaFold:同じくDeepMindが開発した、タンパク質の立体構造を予測するAIで、ゲームのAIではありません。
・OpenAI Five:OpenAIが開発した、対戦ゲーム「Dota 2」をプレイするAIで、2019年に世界王者のチームに勝利しました。
・ワトソン:IBMが開発した質問応答システムです。

覚え方のポイント
ゲームAIは「AlphaGo(囲碁)」「AlphaStar(StarCraft II)」「OpenAI Five(Dota 2)」と、ゲームと開発元の組み合わせで覚えましょう。
問95-8

深層強化学習のうち、Actor-Criticの考え方を用い、複数のエージェントを並列に動かして非同期に学習することで、学習を速く安定させた手法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①A3C
  • ②DQN
  • ③Double DQN
  • ④Dueling Network
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正解 ①A3C
解説
A3C(Asynchronous Advantage Actor-Critic)は、2016年にDeepMindが発表した深層強化学習の手法です。行動を選ぶActorと、その良さを評価するCriticを組み合わせたActor-Criticの考え方を用い、複数のエージェントをそれぞれ別の環境で並列に動かして、得られた経験から非同期に(互いに待ち合わせずに)共有のパラメータを更新します。エージェントごとに異なる経験が得られるため、DQNのExperience Replayを使わなくても、経験どうしの相関を弱めて学習を安定させることができます。

他の選択肢が不適切な理由
・DQN:Q学習の行動価値をディープラーニングで近似した手法で、Actor-Criticの手法ではありません。
・Double DQN:行動の選択と価値の評価を別々のネットワークで行い、行動価値の過大評価を抑えたDQNの改良です。並列のエージェントで学習する手法ではありません。
・Dueling Network:行動価値を状態価値とアドバンテージに分けて計算する、DQNのネットワーク構造です。アドバンテージを使いますが、Actor-Criticや並列の非同期学習の手法ではありません。

覚え方のポイント
「A3C=Asynchronous(非同期)・Advantage(アドバンテージ)・Actor-Critic」の3つのAとCです。並列化によって学習を速くした点が特徴です。
問105-8

深層強化学習の応用や課題についての説明として、最も不適切なものを1つ選びなさい。

  • ①ロボットの制御では、シミュレーションで学習した方策を現実に移す際に性能が下がることがある。
  • ②深層強化学習は報酬の設計を必要としないため、どのような課題でも目的に沿った行動を必ず学べる。
  • ③強化学習では、報酬の与え方によって、設計者の意図しない行動が学習されてしまうことがある。
  • ④ゲームだけでなく、ロボットの制御や、大規模言語モデルの調整(RLHF)などにも応用されている。
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正解 ②深層強化学習は報酬の設計を必要としないため、どのような課題でも目的に沿った行動を必ず学べる。
解説
強化学習では、エージェントは「報酬の合計を最大にする」ことを目指して学習するため、どのような報酬を与えるか(報酬設計)が、学習の結果を大きく左右します。報酬の与え方が不適切だと、報酬は増えても設計者の意図とは異なる、望ましくない行動を学習してしまうことがあります。したがって、「報酬の設計を必要とせず、必ず目的に沿った行動を学べる」という記述は誤りです。

他の選択肢が不適切な理由
※この問題は「不適切なもの」を選ぶ問題です。以下は深層強化学習の応用や課題として正しい記述です。
・シミュレーションから現実に移すと性能が下がる:sim2realの問題と呼ばれ、ドメインランダマイゼーションなどで対処します。
・報酬の与え方で意図しない行動が学習される:報酬の設計の難しさを示す、よく知られた課題です。
・ロボットの制御や大規模言語モデルの調整への応用:ゲーム以外の分野にも応用が広がっています。対話型の大規模言語モデルを人間の好みに合わせるRLHFも、強化学習の応用です。

覚え方のポイント
強化学習の成否は「報酬の設計」次第です。人間のお手本やフィードバックから望ましい行動を学ぶ方法(模倣学習、逆強化学習、RLHFなど)も、報酬の設計の難しさに対処する方法として研究されています。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

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