2026年版・5-10

転移学習・ファインチューニング・マルチモーダルの一問一答

G検定(ジェネラリスト検定)「ディープラーニングの応用例」から、転移学習・ファインチューニング・マルチモーダルに関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全480問) ディープラーニングの応用例の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。本試験は多肢選択式で、問い方は問題ごとに異なりますが、ここでは4択で出題しています。

問15-10

転移学習とファインチューニングの違いの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①転移学習は学習済みの層の重みを固定して新たな出力層などだけを学習し、ファインチューニングは学習済みの重みも含めて調整する。
  • ②ファインチューニングは学習済みの層の重みを固定して新たな出力層などだけを学習し、転移学習は学習済みの重みも含めて調整する。
  • ③転移学習とファインチューニングはどちらも、学習済みの重みを使わずにネットワーク全体をゼロから学習し直す方法である。
  • ④転移学習は元の課題とまったく同じ課題にだけ使え、ファインチューニングは元とは異なる課題にだけ使える方法である。
答えと解説を見る
正解 ①転移学習は学習済みの層の重みを固定して新たな出力層などだけを学習し、ファインチューニングは学習済みの重みも含めて調整する。
解説
どちらも、大量のデータで学習済みのモデルを、別の課題に再利用する方法です。一般に、転移学習は、学習済みのモデルの重みを固定したまま、新たに付け加えた出力層など一部の層だけを、新しい課題のデータで学習させる方法を指します。ファインチューニングは、学習済みの重みを初期値として、ネットワークの全体(または一部)の重みも含めて、新しい課題のデータで学習して調整する方法を指します。どちらも、少ないデータと計算量で、高い性能のモデルを作れるのが利点です。

他の選択肢が不適切な理由
・ファインチューニングが重みを固定する:2つの説明が逆になっています。
・学習済みの重みを使わずにゼロから学習し直す:どちらも学習済みの重みを活用する方法です。
・同じ課題と異なる課題で使い分ける:どちらも、学習済みのモデルを新しい課題に再利用する方法です。違いは、学習済みの重みを固定するか、調整するかにあります。

覚え方のポイント
「転移学習=固定して付け足した部分だけ学ぶ」「ファインチューニング=全体を微調整(fine=細かく)」。ただし、2つの言葉の使い分けは文献によって異なることもあるため、「学習済みの重みを再利用する」という共通点をまず押さえましょう。
問25-10

大規模なモデルをファインチューニングする際に、元の重みは固定したまま、小さな行列(低ランク行列)を追加してその部分だけを学習することで、学習するパラメータの数を大幅に減らす手法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①蒸留
  • ②LoRA
  • ③量子化
  • ④プロンプトチューニング
答えと解説を見る
正解 ②LoRA
解説
LoRA(Low-Rank Adaptation)は、2021年に発表された、大規模なモデルを効率よくファインチューニングするための手法です。学習済みのモデルの元の重みは固定したまま、各層に、パラメータの少ない2つの小さな行列(低ランク行列)の積を追加し、その部分だけを学習します。モデル全体を学習し直す場合に比べて、学習するパラメータの数やメモリの使用量を大幅に減らせるため、大規模言語モデルや画像生成モデルを、目的に合わせて手軽に調整する方法として広く使われています。このように少ないパラメータだけを調整する手法をまとめて、PEFT(Parameter-Efficient Fine-Tuning)と呼びます。

他の選択肢が不適切な理由
・蒸留:大きなモデルの出力を手本に小さなモデルを学習させる軽量化の手法で、元のモデルに小さな行列を追加するものではありません。
・量子化:重みなどを少ないビット数で表してメモリと計算量を減らす手法で、追加部分を学習するファインチューニングの手法ではありません。
・プロンプトチューニング:元の重みは固定したまま、入力の先頭に付け加える学習可能なベクトル(ソフトプロンプト)だけを学習する手法です。LoRAと同じくPEFTの一種ですが、低ランク行列を追加する手法ではありません。

覚え方のポイント
「LoRA=元の重みは固定+小さな追加部分だけを学習=軽いファインチューニング」。大規模なモデルを手軽に調整する代表的な方法として押さえましょう。
問35-10

正解ラベルのないデータから、データの一部を隠して当てさせるなど、データ自身から作った課題で学習する方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①マルチタスク学習
  • ②教師あり学習
  • ③自己教師あり学習
  • ④半教師あり学習
答えと解説を見る
正解 ③自己教師あり学習
解説
自己教師あり学習(Self-Supervised Learning)は、人が付けた正解ラベルを使わずに、データそのものから疑似的な正解を作って学習する方法です。たとえば、文章の一部の単語を隠してその単語を当てる(BERTのMasked Language Model)、次の単語を予測する(GPTの事前学習)、1枚の画像から作った2つの変形画像が同じ画像に由来することを見分ける(対照学習)、といった課題を用います。ラベル付けの手間なく大量のデータで事前学習でき、基盤モデルの事前学習の中心的な方法になっています。

他の選択肢が不適切な理由
・マルチタスク学習:複数の課題を1つのモデルで同時に学習させる方法で、データ自身から疑似的な正解を作る方法ではありません。
・教師あり学習:人が付けた正解ラベルを使って学習する方法です。
・半教師あり学習:少量の正解ラベル付きデータと大量のラベルなしデータを組み合わせる方法で、人が付けた正解ラベルも使います。

覚え方のポイント
「自己教師あり学習=データ自身が先生になる」。教師なし学習の一種として分類されることもありますが、「疑似的な正解を作って教師あり学習の形で学ぶ」点が特徴です。
問45-10

少量の正解ラベル付きデータと、大量の正解ラベルなしデータの両方を組み合わせて学習する方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①強化学習
  • ②教師なし学習
  • ③自己教師あり学習
  • ④半教師あり学習
答えと解説を見る
正解 ④半教師あり学習
解説
半教師あり学習(Semi-Supervised Learning)は、少量の正解ラベル付きデータと、大量の正解ラベルなしデータを組み合わせて学習する方法です。ラベル付けには手間と費用がかかるため、ラベルなしのデータのほうが大量に手に入ることがよくあります。たとえば、まずラベル付きデータでモデルを学習させ、そのモデルでラベルなしデータに仮のラベルを付けて(疑似ラベル)学習データに加える、といった方法があります。

他の選択肢が不適切な理由
・強化学習:環境の中で行動し、報酬を手がかりに学習する方法です。
・教師なし学習:正解ラベルを一切使わずに、データの構造を学習する方法です。
・自己教師あり学習:ラベルなしのデータから疑似的な正解を作って学習する方法で、人が付けた正解ラベルは使いません。

覚え方のポイント
「教師あり(全部ラベルあり)」「半教師あり(一部だけラベルあり)」「教師なし(ラベルなし)」「自己教師あり(データ自身から疑似的な正解を作る)」と、ラベルの扱い方で整理しましょう。
問55-10

「マルチモーダル」なAIの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①画像・文章・音声などの、複数の種類のデータを組み合わせて扱うAI
  • ②1種類のデータだけを、1つの課題のためだけに扱うように作られたAI
  • ③複数のモデルの予測を多数決でまとめて、性能を高めるようにしたAI
  • ④複数の言語の文章を、それぞれ別々のモデルで翻訳するようにしたAI
答えと解説を見る
正解 ①画像・文章・音声などの、複数の種類のデータを組み合わせて扱うAI
解説
マルチモーダルとは、画像、文章(テキスト)、音声、動画など、性質の異なる複数の種類のデータ(モダリティ)を組み合わせて扱うことを指します。たとえば、画像を見てその内容を文章で説明する(画像キャプション生成)、画像についての質問に答える(VQA:Visual Question Answering)、文章の指示から画像を生成する、といった課題がマルチモーダルな課題にあたります。人間は、目や耳などの複数の感覚を組み合わせて世界を理解しているため、マルチモーダルなAIは、より人間に近い理解に向けた技術として注目されています。

他の選択肢が不適切な理由
・1種類のデータだけを扱う:これはシングルモーダル(ユニモーダル)なAIの説明です。
・複数のモデルの予測を多数決でまとめる:これはアンサンブル学習の説明です。
・複数の言語を別々のモデルで翻訳する:扱っているのは文章という1種類のデータであり、マルチモーダルの説明ではありません。

覚え方のポイント
「モーダル(モダリティ)=データの種類」「マルチ=複数」。画像と文章の両方を理解する基盤モデルの代表例として、CLIPをあわせて覚えましょう。
問65-10

OpenAIが発表したCLIPの説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①画像だけを大量に使い、同じ画像を2回見分けるように学習した画像分類の専用モデル
  • ②大量の画像と説明文の組で、対応する画像と文章の特徴が近くなるよう学習したモデル
  • ③文章だけを大量に使い、文中の一部の単語を隠して当てるように学習した言語モデル
  • ④音声と文字の組を大量に使い、音声を文字に変換するように学習した音声認識のモデル
答えと解説を見る
正解 ②大量の画像と説明文の組で、対応する画像と文章の特徴が近くなるよう学習したモデル
解説
CLIP(Contrastive Language-Image Pre-training)は、2021年にOpenAIが発表したモデルです。インターネットから集めた約4億組の画像とその説明文を使い、対応する画像と文章の特徴ベクトルは近く、対応しない組は遠くなるように、画像の特徴を取り出す部分と文章の特徴を取り出す部分を同時に学習します(対照学習)。学習後は、「犬の写真」「猫の写真」といった文章を候補として与えるだけで、その課題専用の追加学習をしなくても画像を分類できる(ゼロショット分類)など、画像と言葉を結びつけたさまざまな用途に使えます。

他の選択肢が不適切な理由
・画像だけを使った画像分類の専用モデル:CLIPは画像と文章の組を使うマルチモーダルなモデルです。
・文章だけを使い、一部を隠して当てる:これはBERTの事前学習の説明です。
・音声を文字に変換する:これは音声認識のモデルの説明です。

覚え方のポイント
「CLIP=画像と文章を同じ空間で結びつける(対照学習)・ゼロショット分類」。文章から画像を生成するモデルなどでも、CLIPのように画像と文章を結びつける仕組みが活用されています。
問75-10

画像を入力し、その画像の内容を説明する文章を自動で生成する課題として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①物体検出
  • ②音声合成
  • ③画像キャプション生成
  • ④セマンティックセグメンテーション
答えと解説を見る
正解 ③画像キャプション生成
解説
画像キャプション生成(Image Captioning)は、画像を入力として、「公園で子どもがボールを蹴っている」のような、その画像の内容を説明する文章を自動で生成する課題です。画像の特徴を取り出す仕組み(CNNやVision Transformerなど)と、文章を生成する仕組み(RNNやTransformerなど)を組み合わせて実現します。画像と文章という2種類のデータを扱うため、マルチモーダルな課題の代表例です。視覚に障がいのある人への画像の説明などに役立っています。

他の選択肢が不適切な理由
・物体検出:画像の中の物体の位置を矩形で示し、その種類を判定する課題で、文章は生成しません。
・音声合成:文字から音声を作り出す課題です。
・セマンティックセグメンテーション:画像の各画素がどのクラスに属するかを判定する課題です。

覚え方のポイント
画像と文章にまたがる課題には「画像キャプション生成(画像 → 文章)」「VQA(画像+質問 → 答え)」「テキストからの画像生成(文章 → 画像)」があります。入力と出力の組み合わせで区別しましょう。
問85-10

1枚の画像から、切り取りや色の変更などで2通りの変形画像を作り、「同じ画像から作ったもの同士は近く、別の画像から作ったものとは遠く」なるように特徴を学習する方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①強化学習
  • ②オートエンコーダ
  • ③半教師あり学習
  • ④対照学習
答えと解説を見る
正解 ④対照学習
解説
対照学習(Contrastive Learning)は、データどうしを比べて(対照して)、「似ているもの(同じ由来のもの)は特徴の空間で近く、似ていないものは遠く」なるように学習する方法です。画像の例では、1枚の画像にランダムな切り取りや色の変更などを加えて2通りの変形画像を作り、それらを同じものとして近づけ、ほかの画像から作った変形画像とは遠ざけます。正解ラベルを使わずに、画像の本質的な特徴を学習できる自己教師あり学習の代表的な方法で、SimCLRなどの手法が知られています。CLIPも、画像と文章の組に対照学習を用いています。

他の選択肢が不適切な理由
・強化学習:環境の中で行動し、報酬を手がかりに学習する方法です。
・オートエンコーダ:入力と同じものを復元するように学習して特徴を得る方法です。正解ラベルは不要ですが、2つの変形画像を比べて近づけたり遠ざけたりする学習ではありません。
・半教師あり学習:少量の正解ラベル付きデータと大量のラベルなしデータを組み合わせる方法で、データどうしを比べて近づけたり遠ざけたりするものではありません。

覚え方のポイント
「対照学習=近いものは近く、遠いものは遠く」。距離学習(Triplet Lossなど)と同じ考え方を、ラベルなしのデータに応用したものと理解すると整理しやすくなります。
問95-10

学習データの環境(たとえば晴れの日の画像)と、実際に使う環境(たとえば雨の日の画像)とでデータの性質が異なるときに、その違いを埋めてモデルが実際の環境でも性能を発揮できるようにする考え方として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①ドメイン適応
  • ②次元削減
  • ③アノテーション
  • ④ハイパーパラメータ探索
答えと解説を見る
正解 ①ドメイン適応
解説
ドメイン適応(Domain Adaptation)は、学習に使ったデータの分野や環境(ソースドメイン)と、実際にモデルを使う分野や環境(ターゲットドメイン)とでデータの性質が異なる場合に、その違いを埋めて、ターゲットドメインでも性能を発揮できるようにする考え方です。転移学習の一種とされます。たとえば、晴れの日の画像で学習した物体検出のモデルを、雨の日や夜の画像でも使えるようにする、といった場面で必要になります。

他の選択肢が不適切な理由
・次元削減:データを少数の軸にまとめる処理で、環境の違いを埋めるためのものではありません。
・アノテーション:データに正解ラベルを付ける作業です。
・ハイパーパラメータ探索:学習率など、学習前に設定する値のよい組み合わせを探す作業です。

覚え方のポイント
「ドメイン=データの分野・環境」「ドメイン適応=環境の違いにモデルを合わせる」。ロボットのsim2real(シミュレーションから現実へ)も、同じ種類の課題です。
問105-10

学習済みのモデルを別の課題に再利用する「転移学習」や「ファインチューニング」の利点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

  • ①元の課題と新しい課題がまったく似ていなくても、常に高い効果が得られる。
  • ②少ないデータと計算量でも、ゼロから学習するより高い性能を得やすい。
  • ③元のモデルの偏りや誤りが、新しいモデルには決して引き継がれない。
  • ④元のモデルの著作権や利用条件を、確認しなくても自由に使えるようになる。
答えと解説を見る
正解 ②少ないデータと計算量でも、ゼロから学習するより高い性能を得やすい。
解説
大量のデータで学習済みのモデルは、画像なら線や形、文章なら言葉の使い方といった、さまざまな課題に共通して役立つ特徴をすでに身につけています。転移学習やファインチューニングでは、その知識を土台として再利用するため、新しい課題のデータが少なくても、また学習にかける計算量が少なくても、ゼロから学習する場合より高い性能を得やすくなります。

他の選択肢が不適切な理由
・課題がまったく似ていなくても常に効果がある:元の課題と新しい課題の性質がかけ離れていると、学習済みの知識が役に立たず、かえって性能が下がること(負の転移)もあります。
・偏りや誤りが決して引き継がれない:元のモデルが学習データから取り込んだ偏りなどは、新しいモデルにも引き継がれるおそれがあります。
・著作権や利用条件を確認しなくてよい:学習済みのモデルを使う場合も、そのモデルのライセンスや利用規約を確認する必要があります。

覚え方のポイント
転移学習の利点は「少ないデータ・少ない計算で高性能」。一方、「元のモデルの偏りの継承」と「ライセンスの確認」という注意点も、法律・倫理分野とつながる論点として押さえておきましょう。

G検定は一般社団法人日本ディープラーニング協会の登録商標です。本ページは一般社団法人日本ディープラーニング協会とは一切関係ありません。

G検定の対策問題(全480問)に戻る

非公式の資格試験対策サイトです。一般社団法人日本ディープラーニング協会とは一切関係ありません。

※本ページでは、アクセス解析(Googleアナリティクス)と、広告の配信・成果の計測(A8.net)のためにCookie等を利用し、閲覧に関する情報をGoogle LLC・株式会社ファンコミュニケーションズへ送信しています。詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。

【PR】