2026年版・3-10

体温調節の一問一答

第二種衛生管理者試験「労働生理」から、体温調節に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-10

体温調節中枢に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①体温を一定に保つための調節中枢は、脳の間脳にある視床下部に存在し、温度情報を統合するとされている。
  • ②体温調節中枢は、視床下部ではなく専ら小脳に存在し、体温とは無関係な運動機能のみを調節するとされる。
  • ③体温は、いかなる中枢神経の働きも受けることなく、専ら皮膚のみによって自律的に調節されているとされる。
  • ④体温調節中枢は、脳ではなく心臓の内部に存在し、血液循環の働きと一体的に機能しているとされている。
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正解 ①体温を一定に保つための調節中枢は、脳の間脳にある視床下部に存在し、温度情報を統合するとされている。
解説
体温調節中枢は、脳の間脳に位置する視床下部に存在するとされ、体内外の温度情報を統合し、熱産生と熱放散のバランスを調節することで、体温をほぼ一定の範囲に保っています。

他の選択肢が不適切な理由
心臓の内部に存在するとする記述、皮膚のみで自律的に調節されるとする記述、小脳に存在し運動機能のみを調節するとする記述は、いずれも体温調節中枢の位置・機能と異なります。
問23-10

体内における熱の産生(熱産生)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①体内の熱産生は、筋肉や肝臓の代謝ではなく、専ら汗腺の働きによって行われるものであるとされている。
  • ②体内の熱は、専ら皮膚から吸収される外部の熱のみによって供給されており、代謝とは無関係であるとされている。
  • ③体内の熱は、主に筋肉や肝臓の代謝活動により産生され、寒冷環境ではふるえ等で熱産生が増加することがある。
  • ④寒冷な環境に置かれると、体内の熱産生はむしろ減少していき、体温が急速に低下していくとされている。
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正解 ③体内の熱は、主に筋肉や肝臓の代謝活動により産生され、寒冷環境ではふるえ等で熱産生が増加することがある。
解説
体内の熱は、主に筋肉や肝臓等における代謝活動(エネルギー代謝に伴う副産物)によって産生されます。寒冷な環境にさらされると、筋肉の不随意な収縮(ふるえ)によって熱産生量を増加させ、体温の低下を防ごうとします。

他の選択肢が不適切な理由
外部からの熱のみで供給されるとする記述、熱産生が汗腺の働きによるとする記述(汗腺は発汗によって熱を放散する器官であり、熱を産生するのは主に筋肉や肝臓です)、寒冷環境で熱産生が減少するとする記述は、いずれも熱産生の仕組みと異なります。
問33-10

体内からの熱の放散(熱放散)の方法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①熱の放散は、皮膚からの放射・伝導・対流によってのみ行われ、発汗による水分の蒸発とは無関係とされる。
  • ②熱の放散は、呼気からの水分の蒸発も含め、呼吸とは完全に無関係に生じる現象であるとされている。
  • ③体内からの熱の放散は、皮膚からの放射・伝導・対流に加え、発汗等による水分の蒸発によっても行われる。
  • ④熱の放散は、専ら発汗によってのみ行われる現象であり、放射や伝導等の他の方法は一切存在しないとされている。
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正解 ③体内からの熱の放散は、皮膚からの放射・伝導・対流に加え、発汗等による水分の蒸発によっても行われる。
解説
体内からの熱の放散は、皮膚表面から周囲へ熱が伝わる放射・伝導・対流に加え、発汗した汗が蒸発する際に気化熱を奪う「蒸発」によっても行われます。特に高温環境下では蒸発による熱放散の重要性が高まります。

他の選択肢が不適切な理由
発汗によってのみ行われるとする記述、放射・伝導・対流のみで蒸発は熱放散に含まれないとする記述(発汗した汗の蒸発も気化熱を奪う熱放散の一つです)、呼吸と完全に無関係とする記述(呼気からの水分の蒸発も熱放散の一部です)は、いずれも熱放散の仕組みと異なります。
問43-10

発汗の種類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①発汗には、温熱性発汗と精神性発汗という種類の区分は医学的には全く存在せず、常に同一の仕組みで生じるとされている。
  • ②精神性発汗は、緊張や興奮ではなく、専ら体温が上昇した際に全身に生じる発汗のみを指す用語であるとされている。
  • ③発汗には、体温調節のために全身に生じる温熱性発汗と、緊張や興奮の際に手のひらや足の裏等に生じる精神性発汗がある。
  • ④温熱性発汗は、体温調節とは全く無関係な現象であり、専ら緊張時にのみ手のひらに生じる発汗を指すとされている。
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正解 ③発汗には、体温調節のために全身に生じる温熱性発汗と、緊張や興奮の際に手のひらや足の裏等に生じる精神性発汗がある。
解説
発汗には、暑熱環境下等で体温調節のために全身の皮膚に生じる「温熱性発汗」と、緊張や興奮等の精神的な要因により手のひらや足の裏、腋窩等に限局して生じる「精神性発汗」の2種類があります。

他の選択肢が不適切な理由
種類の区分が存在しないとする記述、精神性発汗を体温上昇時の全身の発汗とする記述、温熱性発汗を緊張時の手のひらの発汗とする記述(両者の定義が逆又は誤りです)は、いずれも発汗の分類と異なります。
問53-10

不感蒸泄に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①不感蒸泄は、いかなる状況においても水分の喪失を一切伴わない、体液量とは無関係な現象であるとされている。
  • ②不感蒸泄とは、皮膚から絶えず蒸発する水分ではなく、明らかに自覚できる大量の発汗現象のみを指す用語であるとされる。
  • ③不感蒸泄は、熱の放散とは全く無関係であり、体温調節には一切関与しない無意味な生理現象であるとされている。
  • ④不感蒸泄とは、発汗を自覚しない状態でも、皮膚や呼気から常に水分が蒸発する現象をいい、熱放散の一部として機能する。
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正解 ④不感蒸泄とは、発汗を自覚しない状態でも、皮膚や呼気から常に水分が蒸発する現象をいい、熱放散の一部として機能する。
解説
不感蒸泄とは、汗として自覚されない状態でも、皮膚表面や呼気を通じて絶えず水分が蒸発している現象をいい、目に見えない形で常に一定量の水分と熱が失われており、体温調節や体内の水分バランスに関わっています。

他の選択肢が不適切な理由
自覚できる大量の発汗現象のみを指すとする記述、水分の喪失を伴わないとする記述、体温調節に一切関与しない無意味な現象とする記述は、いずれも不感蒸泄の性質と異なります。
問63-10

高温環境下における皮膚血管の反応に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①皮膚血管の拡張・収縮は、体温調節とは全く無関係であり、専ら血圧の維持のみに関わる現象であるとされている。
  • ②高温環境下では、皮膚の血管が拡張して血流量が増加し、体表からの熱の放散を促進する反応が生じる。
  • ③低温環境下では、皮膚血管が収縮するのではなく拡張し、体表からの熱の放散を促進するとされている。
  • ④高温環境下では、皮膚の血管が拡張するのではなく収縮し、体表からの熱の放散を抑制する反応が生じるとされる。
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正解 ②高温環境下では、皮膚の血管が拡張して血流量が増加し、体表からの熱の放散を促進する反応が生じる。
解説
高温環境下では、体温調節中枢の指令により皮膚の血管が拡張し、体表近くを流れる血液量が増加することで、皮膚表面からの熱の放散(放射・伝導)が促進されます。逆に低温環境下では血管が収縮し、熱の放散を抑えて体温の低下を防ぎます。

他の選択肢が不適切な理由
高温環境下で血管が収縮し放散を抑制するとする記述、体温調節と無関係とする記述、低温環境下で血管が拡張するとする記述は、いずれも実際の反応(放熱の促進・抑制)と逆であり誤りです。
問73-10

体温調節における熱産生と熱放散のバランスに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①体温がほぼ一定に保たれているのは、熱産生量と熱放散量がバランスよく調節されているためである。
  • ②体温の調節には、熱産生のみが関与しており、熱放散は体温には全く関与しないとされている。
  • ③体温の一定維持は、熱産生と熱放散ではなく、血糖値と水分量のバランスによるものとされる。
  • ④熱産生量が熱放散量を上回る状態が長時間続いたとしても、体温には一切変化が生じないとされている。
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正解 ①体温がほぼ一定に保たれているのは、熱産生量と熱放散量がバランスよく調節されているためである。
解説
人の体温がほぼ一定の範囲に保たれているのは、体温調節中枢が体内外の温度情報を感知し、熱産生(代謝・ふるえ等)と熱放散(発汗・血管の拡張収縮等)のバランスを状況に応じて調節しているためです。

他の選択肢が不適切な理由
体温の一定維持が血糖値と体内水分量のバランスによるとする記述(それらは別の生理機能に関わるバランスであり、体温を直接決めるのは熱産生量と熱放散量のバランスです)、熱産生が熱放散を上回っても体温に変化が生じないとする記述(実際には体温が上昇します)、熱放散が体温調節に関与しないとする記述は、いずれも体温調節の仕組みと異なります。
問83-10

体温の測定部位による違いに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①腋窩温は、身体の中心部からの距離にはかかわらず、常に直腸温や口腔温よりも高い値を示すものとされている。
  • ②体温は、腋窩温・口腔温・直腸温のいずれの部位で測定した場合であっても、常に完全に同一の値を示すとされている。
  • ③体温は測定する部位によって値が異なることがあり、一般に腋窩温より口腔温、口腔温より直腸温の方が高くなる傾向がある。
  • ④体温の測定は、直腸温のみが医学的に唯一正しい測定方法であるとされ、他の部位での測定は全く無意味であるとされている。
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正解 ③体温は測定する部位によって値が異なることがあり、一般に腋窩温より口腔温、口腔温より直腸温の方が高くなる傾向がある。
解説
体温は測定部位によって差があり、一般的には体の中心部に近い直腸温が最も高く、次いで口腔温、体の表面に近い腋窩温の順に低くなる傾向があるとされています。

他の選択肢が不適切な理由
測定部位にかかわらず常に同一の値とする記述、直腸温のみが唯一正しい方法とする記述、腋窩温が直腸温より常に高いとする記述(逆です)は、いずれも実際の傾向と異なります。
問93-10

熱中症等、高温環境下での体温調節の破綻に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①高温環境下であっても、発汗による熱放散には理論上いかなる限界もなく、体温は常に一定に保たれるとされている。
  • ②高温多湿な環境等で熱の放散が熱の産生に追いつかなくなると、体温調節機能が破綻し、体温が異常に上昇することがある。
  • ③体温調節機能は、高温多湿な環境等のいかなる状況下でも決して破綻することのない、絶対的な仕組みであるとされている。
  • ④体温調節機能の破綻という現象は、高温多湿な環境下ではなく、専ら低温の環境下でのみ生じるとされている。
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正解 ②高温多湿な環境等で熱の放散が熱の産生に追いつかなくなると、体温調節機能が破綻し、体温が異常に上昇することがある。
解説
高温多湿な環境下では、発汗による蒸発が妨げられる等して熱の放散が熱の産生に追いつかなくなることがあり、この場合、体温調節機能が破綻して体温が異常に上昇し、熱中症等の重篤な状態に至ることがあります。

他の選択肢が不適切な理由
体温調節機能がいかなる環境下でも破綻しないとする記述、発汗による熱放散に限界がないとする記述、破綻が低温環境下でのみ生じるとする記述は、いずれも実際の知見と異なります。
問103-10

発汗による水分・電解質の喪失と補給に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①大量に発汗すると、水分とともにナトリウム等の電解質も失われ、水分のみの補給では電解質のバランスが崩れる。
  • ②発汗による電解質の喪失は、量や発汗の状況にかかわらず、健康にいかなる悪影響も一切及ぼさないとされている。
  • ③汗には、ナトリウム等の電解質は一切含まれておらず、専ら水分のみが含まれている液体であるとされている。
  • ④大量の発汗後であっても、水分や電解質を一切補給しなくても、身体は常に自動的にバランスを回復するとされている。
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正解 ①大量に発汗すると、水分とともにナトリウム等の電解質も失われ、水分のみの補給では電解質のバランスが崩れる。
解説
汗には水分だけでなくナトリウム等の電解質も含まれており、大量に発汗した場合、水分のみを補給して電解質を補給しないと、体液中の電解質濃度が薄まり、熱けいれん等の症状を招くことがあるため、塩分を含む経口補水液等での補給が重要とされています。

他の選択肢が不適切な理由
汗に電解質が一切含まれないとする記述、電解質の喪失が健康に影響を及ぼさないとする記述、補給しなくても自動的にバランスが回復するとする記述は、いずれも実際の知見と異なります。

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