2026年版・2-8

感染症対策の一問一答

第二種衛生管理者試験「労働衛生」から、感染症対策に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-8

感染症が成立するための3要因に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①感染症は、宿主の体力や免疫の状態にかかわらず、感染源にわずかでも曝露すれば例外なく発症するとされている。
  • ②感染症の成立要因は、気温と湿度という2つの環境要素の組み合わせのみによってすべて決まるとされている。
  • ③感染症の成立には、感染源のみが存在すれば足り、感染経路や宿主の状態は一切関係しないとされている。
  • ④感染症の成立には、感染源、感染経路、宿主(感受性のある人)の3つの要因がそろうことが必要とされている。
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正解 ④感染症の成立には、感染源、感染経路、宿主(感受性のある人)の3つの要因がそろうことが必要とされている。
解説
感染症は、病原体を排出する「感染源」、病原体が宿主に伝播する経路である「感染経路」、病原体に対する抵抗力が弱い「宿主(感受性者)」の3要因がそろって初めて成立するとされています。感染症対策は、この3要因のいずれかを断つことを基本とします。

他の選択肢が不適切な理由
感染源のみで成立するとする記述、感染源に曝露すれば必ず発症するとする記述、気温と湿度のみで決まるとする記述は、いずれも感染症成立の考え方と異なります。
問22-8

感染経路の分類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①感染経路は、病原体の種類や大きさを一切問わず、常に直接的な接触感染の1種類のみに限られると明確にされている。
  • ②飛沫感染と空気感染は、粒子の大きさや到達する距離に全く関係なく、実際には全く同じ現象を指す同義語であるとされている。
  • ③感染経路は、病原体の種類や性質にかかわらず、常に完全に同一であり、あえて区別すること自体に意味は全くないとされている。
  • ④感染経路には、咳やくしゃみによる飛沫感染、空気中を漂う飛沫核による空気感染、直接・間接的な接触による接触感染等がある。
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正解 ④感染経路には、咳やくしゃみによる飛沫感染、空気中を漂う飛沫核による空気感染、直接・間接的な接触による接触感染等がある。
解説
感染経路には、咳やくしゃみの飛沫を吸い込むことで感染する飛沫感染、飛沫の水分が蒸発した微小な飛沫核が空気中を漂い感染する空気感染、患者や汚染された物品との接触により感染する接触感染、汚染された食品や水を介する経口感染等があります。

他の選択肢が不適切な理由
接触感染のみとする記述、飛沫感染と空気感染を同義語とする記述、病原体の種類にかかわらず常に同一とする記述は、いずれも感染経路の分類と異なります。
問32-8

インフルエンザの主な感染経路に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①インフルエンザは、経口感染のみによって伝播し、飛沫感染は一切しないとされている。
  • ②インフルエンザは、主に咳やくしゃみ等による飛沫感染によって伝播するとされている。
  • ③インフルエンザの感染経路は、現在の医学水準でも科学的に解明されていないとされる。
  • ④インフルエンザは、空気感染(飛沫核感染)が主体で、飛沫感染はほぼ生じないとされる。
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正解 ②インフルエンザは、主に咳やくしゃみ等による飛沫感染によって伝播するとされている。
解説
インフルエンザウイルスは、主に感染者の咳やくしゃみによって飛散する飛沫を吸い込むことで感染する飛沫感染が主体とされ、接触感染も一部関与するとされています。

他の選択肢が不適切な理由
経口感染のみとする記述、空気感染が主体で飛沫感染がほとんど生じないとする記述、感染経路が未解明とする記述は、いずれも実際の知見と異なります。
問42-8

結核の感染経路に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①結核は、しばしば食品を十分に加熱せずに摂取することによる経口感染によって主に伝播する感染症であるとされている。
  • ②結核は、結核菌を含む飛沫の水分が蒸発した飛沫核を吸い込むことによる空気感染(飛沫核感染)が主な感染経路である。
  • ③結核は、感染しても体内の免疫の働きによって、いかなる場合も発症することはない疾患であるとされている。
  • ④結核は、患者との接触感染のみによって伝播する感染症であり、空気感染は一切生じないものとされている。
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正解 ②結核は、結核菌を含む飛沫の水分が蒸発した飛沫核を吸い込むことによる空気感染(飛沫核感染)が主な感染経路である。
解説
結核は、麻疹・水痘とともに空気感染(飛沫核感染)を起こす代表的な感染症とされ、感染しても多くの場合は体内の免疫によって発病を抑えられますが、免疫力の低下等により発病することがあります。

他の選択肢が不適切な理由
接触感染のみとする記述、経口感染によって主に伝播するとする記述、感染してもいかなる場合も発症しないとする記述は、いずれも結核の性質と異なります。
問52-8

標準予防策(スタンダードプリコーション)の考え方に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①標準予防策とは、感染症であるとの診断がすでに確定している患者に対してのみ限って実施すればよい対策をいうものとされている。
  • ②標準予防策は、医療機関等の専門施設にのみ限定して適用され、一般の職場とは全く無関係な考え方であるとされている。
  • ③標準予防策は、手指衛生を一切含まない、マスクや防護服等の着用のみに限定される特別な対策のことであるとされている。
  • ④標準予防策とは、すべての人の血液、体液、分泌物等を感染性のあるものとして取り扱い、手指衛生等の対策を講じる考え方をいう。
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正解 ④標準予防策とは、すべての人の血液、体液、分泌物等を感染性のあるものとして取り扱い、手指衛生等の対策を講じる考え方をいう。
解説
標準予防策(スタンダードプリコーション)は、感染症の有無にかかわらず、すべての人の血液、体液、分泌物、排泄物等を感染性のあるものとみなして取り扱い、手指衛生や必要に応じた防護具の使用等により、感染の伝播を防止する基本的な考え方です。

他の選択肢が不適切な理由
感染症と診断確定した患者にのみ実施するとする記述、手指衛生を含まないとする記述、医療機関にのみ適用されるとする記述は、いずれも考え方と異なります。
問62-8

職場における感染症の拡大防止対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①職場における感染症対策としては、発熱等の症状がある労働者の出勤を控えさせること、こまめな換気、手指消毒の徹底等が有効とされている。
  • ②本来、職場における感染症対策は事業者が関与すべき事項ではなく、労働者個人の判断と責任にのみすべて委ねられるべきであるとされている。
  • ③職場における感染症対策は、発熱等の症状があっても常に通常どおり出勤させることを唯一の基本方針とすべきであるとされている。
  • ④職場における感染症対策としては、終始徹底して換気を一切行わず室内を密閉した状態に保つことが最も有効であるとされている。
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正解 ①職場における感染症対策としては、発熱等の症状がある労働者の出勤を控えさせること、こまめな換気、手指消毒の徹底等が有効とされている。
解説
職場における感染症の拡大防止には、発熱等の症状がある労働者の出勤を控えさせる体制の整備、こまめな換気、手指消毒・手洗いの徹底、共用部分の清掃・消毒等の複合的な対策が有効とされています。

他の選択肢が不適切な理由
発熱があっても出勤させることを基本方針とする記述、密閉することが最も有効とする記述、事業者が関与すべき事項ではないとする記述は、いずれも対策の考え方と異なります。
問72-8

感染症法に基づく感染症の分類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①感染症法における感染症の分類は、1類から3類までの3区分のみで構成されており、4類・5類感染症の区分は存在しないとされている。
  • ②感染症法における分類の基準は、専ら当該感染症がかつて流行した年代の古さのみによって、常に一律に決まるものとされている。
  • ③感染症法では、感染力や罹患した場合の重篤性等の観点から、感染症を1類から5類等に分類し、それぞれに応じた対応が定められている。
  • ④実際には、感染症法における感染症の分類は、すべての感染症の種類を区別せず常に一律に扱う単一の区分であるとされている。
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正解 ③感染症法では、感染力や罹患した場合の重篤性等の観点から、感染症を1類から5類等に分類し、それぞれに応じた対応が定められている。
解説
感染症法(感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律)では、感染力や罹患した場合の重篤性等に基づき感染症を1類から5類感染症、新型インフルエンザ等感染症等に分類し、入院勧告や就業制限等、分類に応じた対応を定めています。

他の選択肢が不適切な理由
すべての感染症を区別なく一律に扱うとする記述、1類から3類までの3区分のみで4類・5類感染症という区分が存在しないとする記述、分類の基準が流行年代の古さのみとする記述は、いずれも制度の内容と異なります。
問82-8

予防接種による感染症対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①予防接種は、既に発症した感染症の治療そのものを唯一の目的とするものであり、予防効果は一切期待されていないとされている。
  • ②予防接種は、ワクチンの接種によって当該感染症に対する免疫を獲得させ、発症や重症化を予防することを目的とする対策である。
  • ③予防接種を一度でも受ければ、その後は必ずいかなる感染症にも生涯にわたり100%罹患しなくなるとされている。
  • ④予防接種は、法律上定期接種のみが存在し、希望者が任意に受けられる任意接種という区分は一切存在しないとされている。
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正解 ②予防接種は、ワクチンの接種によって当該感染症に対する免疫を獲得させ、発症や重症化を予防することを目的とする対策である。
解説
予防接種は、ワクチンを接種することで身体に免疫を獲得させ、感染症の発症や重症化を予防する対策です。予防接種法には市町村長等が実施する定期接種と、希望者が受ける任意接種の区分があります。

他の選択肢が不適切な理由
治療そのものを目的とし予防効果が期待されないとする記述、100%罹患しなくなるとする記述、任意接種という区分が存在しないとする記述は、いずれも制度・効果の内容と異なります。
問92-8

血液媒介感染症(B型肝炎、HIV等)の職場における予防対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①血液媒介感染症は、特別な予防策を全く講じなくても、日常生活における握手や会話等の軽微な接触のみによって容易に感染するとされている。
  • ②血液媒介感染症の予防のためには、他人の血液や体液に不用意に触れないようにし、必要に応じて手袋等の防護具を使用することが有効である。
  • ③血液媒介感染症は、空気感染によって容易に伝播する疾患であるため、日常的なこまめな換気のみが唯一有効な対策となるとされている。
  • ④血液媒介感染症の予防対策は、専ら医療従事者にのみ必要不可欠であり、一般の職場では一切考慮する必要がないものとされている。
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正解 ②血液媒介感染症の予防のためには、他人の血液や体液に不用意に触れないようにし、必要に応じて手袋等の防護具を使用することが有効である。
解説
B型肝炎やHIV等の血液媒介感染症は、主に血液や体液を介して感染するため、応急手当等で他人の血液・体液に触れる可能性がある場合は、手袋の着用等の防護具の使用や、傷口を介した接触を避けることが有効な予防対策となります。

他の選択肢が不適切な理由
空気感染で容易に伝播し換気のみが対策とする記述、医療従事者にのみ必要とする記述、握手や会話のみで容易に感染するとする記述は、いずれも実際の感染経路や性質と異なります。
問102-8

咳エチケットに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①咳エチケットは、感染症が流行している時期にだけ実践すればよく、平常時には特に行う必要がないとされている。
  • ②咳エチケットとは、咳やくしゃみの際にティッシュや袖・肘の内側等で口や鼻を覆い、周囲への飛沫の拡散を抑える行動をいう。
  • ③咳エチケットとは、咳が出ても常に必ず手のひらで口を覆うことのみを推奨する昔ながらの考え方であるとされている。
  • ④咳エチケットは、感染症の予防対策とは全く無関係な、単なる古くからの礼儀作法上の慣習にすぎないものであるとされている。
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正解 ②咳エチケットとは、咳やくしゃみの際にティッシュや袖・肘の内側等で口や鼻を覆い、周囲への飛沫の拡散を抑える行動をいう。
解説
咳エチケットとは、咳やくしゃみの際にティッシュ・ハンカチや袖・肘の内側で口や鼻を覆う、あるいはマスクを着用することにより、周囲への飛沫の拡散を抑え、感染症の伝播を防止するための基本的な行動をいいます。

他の選択肢が不適切な理由
手のひらで口を覆うことのみを推奨するとする記述(手のひらは物に触れる機会が多く二次的な接触感染の原因となり得るため、推奨されません)、感染症対策と無関係な礼儀作法とする記述、感染症の流行時に限って実践すればよいとする記述(せきエチケットは流行の有無にかかわらず平常時から日常的に心がけることが推奨されます)は、いずれも考え方と異なります。

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