2026年版・2-7

食中毒の一問一答

第二種衛生管理者試験「労働衛生」から、食中毒に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-7

細菌性食中毒の分類に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①細菌性食中毒において、毒素型は体内で菌が増殖することで発症し、感染型は食品中で生じた毒素の摂取で発症するとされている。
  • ②細菌性食中毒は、原因菌の種類を問わず、食品を十分に加熱調理しさえすれば必ず発症を防止できるものとされている。
  • ③細菌性食中毒は、細菌が体内で増殖して発症する感染型と、食品中で細菌が産生した毒素を摂取して発症する毒素型に大別される。
  • ④細菌性食中毒は、原因菌の種類にかかわらず、潜伏期間が数分から数十分程度と極めて短いことで共通しているとされている。
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正解 ③細菌性食中毒は、細菌が体内で増殖して発症する感染型と、食品中で細菌が産生した毒素を摂取して発症する毒素型に大別される。
解説
細菌性食中毒は、サルモネラ属菌や腸炎ビブリオ、カンピロバクター等のように体内で菌が増殖して発症する「感染型」と、黄色ブドウ球菌やボツリヌス菌のように食品中で産生された毒素を摂取することで発症する「毒素型」に大別されます。

他の選択肢が不適切な理由
感染型と毒素型の定義を入れ替えた記述、食品を十分に加熱調理しさえすれば発症を防止できるとする記述(毒素型の一部は毒素が耐熱性のため加熱でも分解されないことがあります)、潜伏期間がいずれも数分から数十分程度と極めて短いとする記述(潜伏期間は原因菌により数時間から数日と幅があります)は、いずれも実際の分類・性質と異なります。
問22-7

黄色ブドウ球菌による食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①黄色ブドウ球菌が産生するエンテロトキシンは熱に強く、通常の加熱調理では分解されにくい。
  • ②黄色ブドウ球菌による食中毒は、主に加熱不十分な鶏肉の摂取で発生することが多いとされる。
  • ③黄色ブドウ球菌による食中毒の潜伏期間は、通常1週間程度と比較的長いことが知られている。
  • ④黄色ブドウ球菌による食中毒は感染型に分類され、原因菌自体が体内で増殖して発症する。
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正解 ①黄色ブドウ球菌が産生するエンテロトキシンは熱に強く、通常の加熱調理では分解されにくい。
解説
黄色ブドウ球菌食中毒は毒素型に分類され、菌が産生するエンテロトキシンという毒素は熱に強く、通常の加熱調理では分解されにくい性質があります。潜伏期間は1〜5時間程度と短いのが特徴で、手指の化膿創等を介して食品が汚染されることが多いとされています。

他の選択肢が不適切な理由
主に加熱不十分な鶏肉の摂取を介して発生するとする記述(これはカンピロバクター食中毒の特徴であり、黄色ブドウ球菌食中毒は主に手指の化膿創等を介した食品汚染によって発生します)、感染型に分類されるとする記述、潜伏期間が1週間程度と長いとする記述は、いずれも実際の性質と異なります。
問32-7

腸炎ビブリオによる食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①腸炎ビブリオは、真水を好む性質の菌であり、海産物ではなく淡水魚介類を介して発生するとされている。
  • ②腸炎ビブリオによる食中毒は、十分に加熱調理された肉類のみが原因で発生するものであるとされる。
  • ③腸炎ビブリオは、塩分濃度が高いほど増殖しにくく、真水中でこそ最もよく増殖する菌であるとされている。
  • ④腸炎ビブリオは好塩菌であり、主に生鮮魚介類の刺身等の生食を介して感染することが多いとされている。
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正解 ④腸炎ビブリオは好塩菌であり、主に生鮮魚介類の刺身等の生食を介して感染することが多いとされている。
解説
腸炎ビブリオは塩分を好む好塩菌であり、海産の生鮮魚介類(刺身、寿司等)の生食を介して感染することが多い感染型の細菌性食中毒の原因菌です。真水や熱に弱いという特徴もあり、真水での洗浄や加熱調理、低温保存が予防に有効です。

他の選択肢が不適切な理由
真水を好み海産物とは無関係とする記述、加熱調理された肉類のみを原因とする記述、塩分濃度が高いほど増殖しにくく真水中で最もよく増殖するとする記述(実際は逆で、腸炎ビブリオは塩分を好み、真水や低温には弱い性質があります)は、いずれも菌の性質と異なります。
問42-7

カンピロバクターによる食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①カンピロバクターは、加熱に対してきわめて強い抵抗性を持ち、十分な加熱調理を行ってもほとんど死滅することがないとされている。
  • ②カンピロバクターによる食中毒は、加熱不十分な鶏肉等が主な原因となることが多く、他の細菌性食中毒に比べ潜伏期間がやや長い傾向がある。
  • ③カンピロバクターによる食中毒は、十分に加熱済みの野菜サラダのみを原因として発生するものであり、食肉との関連は一切ないとされている。
  • ④カンピロバクターによる食中毒の潜伏期間は、他の細菌性食中毒と比較してもおおむね1〜2時間程度ときわめて短いとされている。
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正解 ②カンピロバクターによる食中毒は、加熱不十分な鶏肉等が主な原因となることが多く、他の細菌性食中毒に比べ潜伏期間がやや長い傾向がある。
解説
カンピロバクター食中毒は、加熱不十分な鶏肉や、調理過程での二次汚染等が主な原因となることが多く、潜伏期間は2〜7日程度と、他の細菌性食中毒に比べてやや長い傾向があります。

他の選択肢が不適切な理由
潜伏期間が1〜2時間程度と短いとする記述、加熱に対してきわめて強い抵抗性を持つとする記述(十分な加熱により死滅します)、野菜サラダのみを原因とする記述は、いずれも実際の性質と異なります。
問52-7

腸管出血性大腸菌(O157等)による食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①腸管出血性大腸菌は、毒素を産生することは一切なく、単なる感染により軽微な消化器症状のみを引き起こすにとどまる菌であるとされる。
  • ②腸管出血性大腸菌は、ベロ毒素を産生し、少量の菌数でも発症することがあり、重症化すると溶血性尿毒症症候群を引き起こすことがある。
  • ③腸管出血性大腸菌による食中毒は、よほど大量の菌数を一度にまとめて摂取しない限り、発症することは絶対にないとされている。
  • ④腸管出血性大腸菌による食中毒は、重症化した場合であっても消化器症状にとどまり、腎機能への影響は一切生じないとされる。
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正解 ②腸管出血性大腸菌は、ベロ毒素を産生し、少量の菌数でも発症することがあり、重症化すると溶血性尿毒症症候群を引き起こすことがある。
解説
腸管出血性大腸菌(O157、O111等)は、ベロ毒素(志賀毒素)を産生し、他の細菌性食中毒に比べ少量の菌数でも発症する可能性があります。重症化すると、腎機能障害を伴う溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こすことがあり、特に子供や高齢者では注意が必要です。

他の選択肢が不適切な理由
大量の菌数を摂取しない限り発症しないとする記述、毒素を産生しないとする記述、重症化しても腎機能への影響がないとする記述は、いずれも実際の性質と異なります。
問62-7

ノロウイルスによる食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①ノロウイルスによる食中毒は、専ら夏季にのみ発生する感染症であり、冬季には全く発生しないとされている。
  • ②ノロウイルスによる食中毒の予防には、食品を十分に加熱することによる対策は無意味であるとされている。
  • ③ノロウイルスによる食中毒は冬季に多く発生する傾向があり、感染力が強く、少量のウイルスでも発症することがある。
  • ④ノロウイルスは、細菌の一種に分類される病原体であり、抗生物質の投与により直接治療することができるとされている。
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正解 ③ノロウイルスによる食中毒は冬季に多く発生する傾向があり、感染力が強く、少量のウイルスでも発症することがある。
解説
ノロウイルスによる食中毒は、冬季(11月から翌年3月頃)に多く発生する傾向があり、感染力が強く、少量のウイルス量でも発症することが特徴です。二枚貝(カキ等)の生食や、感染者からの二次汚染が主な感染経路とされています。

他の選択肢が不適切な理由
夏季にのみ発生するとする記述、細菌の一種で抗生物質により直接治療できるとする記述(ウイルスであり抗生物質は効果がありません)、加熱による対策が無意味とする記述(中心温度85〜90℃で90秒以上の加熱が有効とされます)は、いずれも実際の性質と異なります。
問72-7

ボツリヌス菌による食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①ボツリヌス菌が産生する毒素は神経毒であり、重篤な麻痺症状を引き起こすことがある一方、菌の芽胞は熱に強い抵抗性を持つ。
  • ②ボツリヌス菌は、酸素が十分にある環境でのみ増殖することができる好気性菌であり、真空パック食品では増殖しないとされている。
  • ③ボツリヌス菌の毒素は、熱に対してきわめて強く、通常の加熱調理を十分に行っても絶対に分解されないとされている。
  • ④ボツリヌス菌による食中毒は、腸管出血性大腸菌のように、重症化すると溶血性尿毒症症候群を引き起こすことがあるとされている。
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正解 ①ボツリヌス菌が産生する毒素は神経毒であり、重篤な麻痺症状を引き起こすことがある一方、菌の芽胞は熱に強い抵抗性を持つ。
解説
ボツリヌス菌は嫌気性菌で、真空パック食品や缶詰、瓶詰等の酸素の少ない環境で増殖しやすく、産生する神経毒素により、視力障害や呼吸筋麻痺等の重篤な神経症状を引き起こすことがあります。毒素自体は熱に弱く加熱により失活しますが、菌の芽胞は耐熱性が高く、通常の加熱調理では死滅しにくいという特徴があります。

他の選択肢が不適切な理由
腸管出血性大腸菌のように溶血性尿毒症症候群を引き起こすとする記述(これは腸管出血性大腸菌感染症の特徴であり、ボツリヌス菌食中毒では神経の麻痺症状が特徴的です)、酸素が十分な環境でのみ増殖する好気性菌とする記述、毒素が熱に強く絶対に分解されないとする記述(毒素自体は比較的熱に弱い性質があります)は、いずれも実際の性質と異なります。
問82-7

自然毒による食中毒に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①フグの毒テトロドトキシンは神経毒であり、有効な解毒剤がなく、加熱調理でも毒性は失われない。
  • ②毒キノコによる食中毒は、色や形状を見ただけで有毒か無毒かを誰でも確実に判別できるとされている。
  • ③フグ毒は、十分に時間をかけて丁寧に加熱調理を行えば完全に無毒化されるものであるとされる。
  • ④自然毒による食中毒は、フグや毒キノコに限られ、二枚貝の毒による食中毒は含まれないとされている。
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正解 ①フグの毒テトロドトキシンは神経毒であり、有効な解毒剤がなく、加熱調理でも毒性は失われない。
解説
フグ毒(テトロドトキシン)は神経毒であり、現時点で有効な解毒剤はなく、通常の加熱調理によっても毒性が失われないという特徴があります。フグの調理は都道府県知事等の免許を有する者が行うことが定められています。

他の選択肢が不適切な理由
加熱調理で完全に無毒化されるとする記述、二枚貝の毒による食中毒は自然毒に含まれないとする記述(麻痺性貝毒等、二枚貝を原因とする自然毒食中毒も存在します)、キノコの色や形状だけで確実に判別できるとする記述(専門知識なしでの判別は極めて危険です)は、いずれも実際の性質と異なります。
問92-7

食中毒予防の三原則に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①食中毒予防の三原則は、食品に付着した細菌を「つけない」「増やさない」「消毒液に浸す」ことであるとされている。
  • ②食中毒予防の三原則には、食品を低温でしっかりと保存し、細菌の増殖を抑える対策は含まれていないとされている。
  • ③食中毒予防の三原則は、食中毒の原因菌を「つけない・増やさない・やっつける(殺菌する)」ことであるとされている。
  • ④食中毒予防の三原則は、飲食店等の大規模な調理施設にのみ適用され、家庭内での調理には通常適用されないとされている。
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正解 ③食中毒予防の三原則は、食中毒の原因菌を「つけない・増やさない・やっつける(殺菌する)」ことであるとされている。
解説
細菌性食中毒の予防の基本は、原因菌を食品に「つけない」(手洗い・調理器具の洗浄等)、食品中で菌を「増やさない」(低温保存等)、加熱等により菌を「やっつける」(十分な加熱)という三原則に整理されます。

他の選択肢が不適切な理由
「やっつける(殺菌する)」の代わりに消毒液に浸すことを三原則の一つとする記述、低温保存による対策が含まれないとする記述(「増やさない」には冷蔵・冷凍等の温度管理が含まれます)、飲食店等にのみ適用され家庭内での調理には適用されないとする記述は、いずれも三原則の内容と異なります。
問102-7

職場における食中毒予防のための衛生管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①事業場の食堂では、調理従事者本人の健康状態をあらかじめ特に確認せず、通常どおり調理業務に従事させてよいとされている。
  • ②事業場の食堂における衛生管理は、食品衛生法にのみ基づくものであり、労働安全衛生法令上は特段の規定が存在しないとされている。
  • ③事業場の食堂における食中毒対策は、専ら盛り付けの美しさをより一層向上させることのみを唯一の目的とするものであるとされている。
  • ④事業場に附属する食堂や炊事場では、調理従事者の健康状態の確認や手洗いの徹底等、食中毒を予防するための衛生管理が求められる。
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正解 ④事業場に附属する食堂や炊事場では、調理従事者の健康状態の確認や手洗いの徹底等、食中毒を予防するための衛生管理が求められる。
解説
事業場に附属する食堂や炊事場では、給食業務従事者への雇入れ時・配置替え時の検便の実施に加え、日常的な調理従事者の健康状態の確認、手洗いの徹底、食材の適切な温度管理等、食中毒を予防するための衛生管理を行うことが求められます。

他の選択肢が不適切な理由
健康状態にかかわらず通常どおり従事させてよいとする記述、食品衛生法にのみ基づき労働安全衛生法令上は特段の規定が存在しないとする記述(労働安全衛生規則には事業附属の食堂等に関する衛生上の規定が置かれています)、盛り付けの美しさの向上のみを目的とするとする記述は、いずれも衛生管理の考え方と異なります。

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