2026年版・2-4

労働衛生統計の一問一答

第二種衛生管理者試験「労働衛生」から、労働衛生統計に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問12-4

労働災害の発生頻度を表す「度数率」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①度数率は、労働損失日数のみを延労働時間数で除して1000を乗じた数値であるとされている。
  • ②度数率は、労働災害による死傷者数を延労働時間数で除して100万を乗じた値で、頻度を表す。
  • ③度数率は、労働災害の重さの程度のみを表す指標であり、発生頻度は表さないとされている。
  • ④度数率は、1年間の死傷者数を平均労働者数で除して1000を乗じた値であるとされている。
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正解 ②度数率は、労働災害による死傷者数を延労働時間数で除して100万を乗じた値で、頻度を表す。
解説
度数率は「労働災害による死傷者数÷延労働時間数×1,000,000」で算出され、100万延労働時間当たりの労働災害による死傷者数を表す、災害発生の頻度を示す代表的な指標です。

他の選択肢が不適切な理由
労働損失日数を用いる計算式は強度率の説明であり、1年間の死傷者数を平均労働者数で除す計算式は年千人率の説明です。度数率が重さのみを表し頻度を表さないとする記述も誤りです。
問22-4

労働災害の重さの程度を表す「強度率」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①強度率は、労働損失日数を延労働時間数で除して1000を乗じた値であり、重さを表す。
  • ②強度率は、労働者1000人当たりでの1年間の死傷者数を表す指標であるとされている。
  • ③強度率は、災害の発生頻度のみを表し、災害の重さは表さない指標であるとされている。
  • ④強度率は、死傷者数を延労働時間数で除して100万を乗じた値であるとされている。
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正解 ①強度率は、労働損失日数を延労働時間数で除して1000を乗じた値であり、重さを表す。
解説
強度率は「労働損失日数÷延労働時間数×1,000」で算出され、1000延労働時間当たりの労働損失日数を表す、労働災害の重さの程度を示す指標です。

他の選択肢が不適切な理由
死傷者数を延労働時間数で除して100万を乗じる計算式は度数率の説明です。労働者1000人当たりの死傷者数を表すとする記述は年千人率の説明であり、発生頻度のみを表すとする記述も誤りです。
問32-4

「年千人率」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①年千人率は、100万延労働時間当たりの死傷者数を表す指標であり、実務上非常に頻繁に用いられている。
  • ②年千人率は、1年間の死傷者数を平均労働者数で除して1000を乗じた値で、1000人の死傷者数を表す。
  • ③年千人率は、延労働時間数を基準として算出される指標であり、実労働時間の正確な把握が不可欠であるとされる。
  • ④年千人率は、労働損失日数のみを基準として算出される、災害の重さのみを表す特殊な指標であるとされる。
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正解 ②年千人率は、1年間の死傷者数を平均労働者数で除して1000を乗じた値で、1000人の死傷者数を表す。
解説
年千人率は「1年間の死傷者数÷1年間の平均労働者数×1,000」で算出され、労働者1000人当たりの1年間の死傷者数を表します。実労働時間数を用いる度数率と異なり、平均労働者数を基準とするため、比較的把握が容易という特徴があります。

他の選択肢が不適切な理由
延労働時間数を基準とするとする記述、労働損失日数を基準とするとする記述、100万延労働時間当たりの死傷者数を表すとする記述は、いずれも度数率や強度率の説明であり、年千人率の説明とは異なります。
問42-4

健康診断結果における「有所見率」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①有所見率は、健康診断を全く受診しなかった労働者の割合のみを表す指標であるとされている。
  • ②有所見率とは、1年間に新たに疾病を発症した労働者の割合のみを表す指標であるとされる。
  • ③有所見率は、労働災害による死傷者数の割合を表す指標であると一般に理解されている。
  • ④有所見率とは、健康診断を受診した者のうち、異常所見があると判定された者の割合をいう。
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正解 ④有所見率とは、健康診断を受診した者のうち、異常所見があると判定された者の割合をいう。
解説
有所見率は、ある時点で健康診断を受診した労働者のうち、いずれかの検査項目で異常の所見があると判定された者の割合を示す統計指標であり、事業場の健康状態の把握や健康管理の評価に用いられます。

他の選択肢が不適切な理由
新たな疾病の発症者のみを表すとする記述、労働災害による死傷者の割合を表すとする記述、未受診者の割合を表すとする記述は、いずれも有所見率の定義と異なります。
問52-4

労働衛生統計における「相関関係」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①2つの事象に相関関係が認められても、それだけで一方が他方の原因とはいえず、因果とはいえない。
  • ②相関関係の有無は、統計的な分析を行わなくても、感覚的に判断すれば十分に足りるとされている。
  • ③相関関係とは、2つの事象の間に全く関連性が存在しないことを意味する統計用語であるとされる。
  • ④2つの事象に相関関係が認められれば、必ず明確かつ確実な因果関係が存在するといえるとされている。
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正解 ①2つの事象に相関関係が認められても、それだけで一方が他方の原因とはいえず、因果とはいえない。
解説
労働衛生統計を扱う上での基本的な留意点として、2つの事象の間に統計的な相関関係が見られても、それは必ずしも因果関係の存在を意味するものではなく、両者の関係を安易に断定してはならないとされています。

他の選択肢が不適切な理由
相関があれば必ず因果関係があるとする記述、相関関係が全く関連性がないことを意味するとする記述、感覚的判断で十分とする記述は、いずれも統計の考え方と異なります。
問62-4

生体データの分布に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①生体データは、集団で見ると平均値付近に多く分布し、左右対称に近い正規分布に従う傾向がある。
  • ②生体データの分布を把握する際、平均値のみを見れば十分であり、ばらつきを考慮する必要はない。
  • ③生体データは、個人差が全く存在しないため、集団内で常に完全に同一の値を示すものとされている。
  • ④生体データは、常に完全に一様に分布し、平均値付近に集中することは決してないものとされている。
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正解 ①生体データは、集団で見ると平均値付近に多く分布し、左右対称に近い正規分布に従う傾向がある。
解説
身長・体重等の多くの生体データは、集団として見ると平均値付近に最も多くのデータが集まり、左右対称に近い釣鐘型の分布(正規分布)に従う傾向があります。データのばらつきの程度は標準偏差等で表されます。

他の選択肢が不適切な理由
常に一様に分布するとする記述、ばらつきを考慮する必要がないとする記述、個人差が存在せず常に同一の値を示すとする記述は、いずれも生体データの性質と異なります。
問72-4

スクリーニングレベルに関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①スクリーニングレベルとは、健康診断等において正常と有所見をふるい分ける判定基準値をいう。
  • ②スクリーニングレベルを用いた判定では、偽陽性や偽陰性が生じることは理論上あり得ないとされる。
  • ③スクリーニングレベルとは、労働者の給与水準を評価するための基準値をいうとされている。
  • ④スクリーニングレベルは、一度設定されると、いかなる場合も変更できない絶対的な数値である。
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正解 ①スクリーニングレベルとは、健康診断等において正常と有所見をふるい分ける判定基準値をいう。
解説
スクリーニングレベルとは、健康診断等の検査結果から、正常と有所見(疾病の疑いあり)をふるい分けるために設定される判定基準値のことをいいます。このレベルの設定次第で、実際には疾病がないのに陽性と判定される「偽陽性」や、実際には疾病があるのに陰性と判定される「偽陰性」が生じ得ます。

他の選択肢が不適切な理由
給与水準を評価する基準値とする記述、絶対に変更できない数値とする記述、偽陽性・偽陰性が理論上あり得ないとする記述は、いずれもスクリーニングレベルの性質と異なります。
問82-4

労働衛生統計における「偽陽性率」と「偽陰性率」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①偽陽性率と偽陰性率は、常に同じ数値になるようあらかじめ統計学的に厳密に設計されているとされている。
  • ②偽陰性率とは実際に疾病を有していない者が必ず正しく陰性と判定される割合をいうものとされている。
  • ③偽陽性率は疾病がなく陽性と判定される割合をいい、偽陰性率は疾病があり陰性と判定される割合をいう。
  • ④偽陽性率とは実際に疾病を有している者が必ず正しく陽性と判定される割合であるとされているものをいう。
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正解 ③偽陽性率は疾病がなく陽性と判定される割合をいい、偽陰性率は疾病があり陰性と判定される割合をいう。
解説
スクリーニング検査の精度を評価する概念として、偽陽性率は疾病がない者を誤って陽性と判定してしまう割合、偽陰性率は疾病がある者を誤って陰性と判定してしまう割合をそれぞれ表します。

他の選択肢が不適切な理由
偽陽性率を「疾病がある者が正しく陽性と判定される割合」とする記述、偽陰性率を「疾病がない者が正しく陰性と判定される割合」とする記述は、いずれも正しい判定(真陽性・真陰性)の説明であり誤りです。偽陽性率と偽陰性率が常に同じ数値になるとする記述も誤りです。
問92-4

労働衛生統計における「静態データ」と「動態データ」に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①静態データと動態データは、いずれも実質的に全く同じ意味であり、区別する意味がないとされている。
  • ②ある時点の集団状態のデータを静態データといい、疾病発生の変化を表すデータを動態データという。
  • ③動態データとは、ある一時点における集団の健康状態のみを切り取ったデータをいうとされている。
  • ④静態データとは、労働者数の推移を長期間にわたって継続的に追跡した変化のデータをいうとされる。
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正解 ②ある時点の集団状態のデータを静態データといい、疾病発生の変化を表すデータを動態データという。
解説
労働衛生統計では、ある一時点における集団の健康状態(有所見率等)を表すデータを静態データ、一定期間(1年間等)における疾病の発生状況の推移を表すデータを動態データとして区別して捉えます。

他の選択肢が不適切な理由
両者が全く同じ意味とする記述、静態データを長期間の推移データとする記述、動態データを一時点のデータとする記述は、いずれも定義が逆又は誤りです。
問102-4

労働衛生統計を活用した職場の健康管理に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  • ①労働衛生統計は、集団のデータであるため、職場の健康管理には一切役立たないとされている。
  • ②労働衛生統計の分析結果を活用すれば、職場の健康課題の傾向を把握し、優先対策を検討できる。
  • ③労働衛生統計の活用は、あらゆる場合に健康診断の実施義務を免除する法的根拠となるとされる。
  • ④労働衛生統計は、個々の労働者の治療方針を医師に代わって決定するために用いられるものである。
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正解 ②労働衛生統計の分析結果を活用すれば、職場の健康課題の傾向を把握し、優先対策を検討できる。
解説
労働衛生統計は、個々の労働者の診断を目的とするものではなく、集団としての健康状態の傾向を数量的に把握し、職場全体としてどのような健康課題に優先的に取り組むべきかを検討するための基礎資料として活用されます。

他の選択肢が不適切な理由
個々の労働者の治療方針を決定するために用いるとする記述、健康診断の実施義務を免除する根拠になるとする記述、職場の健康管理に一切役立たないとする記述は、いずれも労働衛生統計の役割と異なります。

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