2026年版・6-3

絶縁耐力試験の一問一答

第一種電気工事士「自家用電気工作物の検査方法」から、絶縁耐力試験に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

この分野の演習

全10問/解説つき・基本無料

アプリ形式で解く(全840問) 自家用電気工作物の検査方法の要点解説を読む
問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問16-3

公称電圧6600Vの高圧電路について、絶縁耐力試験の試験電圧を求める基礎となる最大使用電圧は。

  • ①6600V
  • ②6750V
  • ③6900V
  • ④7590V
答えと解説を見る
正解 ③6900V
解説
詳細解説
最大使用電圧は、公称電圧が1000Vを超え500000V未満の電路では、公称電圧×1.15÷1.1で求めます。
6600×1.15÷1.1=6900〔V〕となります。
公称電圧6600Vをそのまま使う、あるいは1.15倍した7590Vとするのは計算過程の誤りです。6750Vはどの式からも導かれません。
この6900Vという値は絶縁耐力試験の出発点になる重要な数字で、高圧の絶縁耐力試験の問題はほぼすべてここから始まります。公称電圧6600V→最大使用電圧6900V、という対応を数値のまま覚えておくと計算が速くなります。

他の選択肢が不適切な理由
答えを逆算すると、最大使用電圧は公称電圧のおよそ1.045倍にすぎません。1.15倍した7590Vでは7000Vを超えてしまい、6600Vの電路を7000V以下として扱う規定の枠組みそのものと食い違うため、この時点で誤りと分かります。6600Vのままとする答えは、公称電圧と最大使用電圧を区別する換算を行っていないことになり、この問いが成り立たなくなります。6750Vは6600Vと6900Vのちょうど中間にあたる数で、どの式からも導かれません。
問26-3

公称電圧6600Vの高圧ケーブル電路について、交流で絶縁耐力試験を行う場合の試験電圧は。

  • ①9900V
  • ②10350V
  • ③13800V
  • ④20700V
答えと解説を見る
正解 ②10350V
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第15条は、最大使用電圧が7000V以下の交流電路の試験電圧を最大使用電圧の1.5倍と定めています。
まず最大使用電圧は6600×1.15÷1.1=6900〔V〕。試験電圧は6900×1.5=10350〔V〕となります。
9900Vは公称電圧6600Vをそのまま1.5倍した値で、最大使用電圧への換算を忘れた場合の誤りです。20700Vは直流で試験する場合の電圧(交流試験電圧の2倍)です。13800Vは6900Vの2倍で、交流試験に用いる倍率ではありません。
「6600→6900→10350」という流れを一続きで覚えましょう。

他の選択肢が不適切な理由
最大使用電圧6900Vで割って倍率を確かめると、それぞれ約1.43倍、2倍、3倍となり、7000V以下の交流電路に定められた1.5倍と一致しません。特に約1.43倍にとどまる値は規定を下回るため、合格しても必要な絶縁強度を確認したことになりません。2倍にあたる値は最大使用電圧を単純に倍にしただけの数で、交流にも直流にも対応する倍率ではありません。3倍にあたる値は直流で試験する場合の電圧です。
問36-3

最大使用電圧7000V以下の高圧電路の絶縁耐力試験において、規定の試験電圧を加え続けなければならない時間は。

  • ①連続10分間
  • ②連続1分間
  • ③連続5分間
  • ④連続30分間
答えと解説を見る
正解 ①連続10分間
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第15条は、規定の試験電圧を電路と大地との間に連続して10分間加えたとき、これに耐えることを求めています。
短時間では見つからない絶縁物内部の欠陥や吸湿による劣化も、一定時間電圧を加え続けることで絶縁破壊として現れるため、10分間という時間が定められています。
1分間・5分間・30分間はいずれも条文の値ではありません。1分間は機器の一部の型式試験などで用いられる時間と混同しやすい値です。
「試験電圧は最大使用電圧の1.5倍、時間は10分間」を必ずセットで覚えてください。

他の選択肢が不適切な理由
この10分間という時間は、電圧の階級や交流か直流かを問わず共通に定められた値です。したがって条件によって時間の側を変えるという考え方自体が成り立ちません。1分間や5分間では、吸湿した絶縁物の内部で欠陥が進展して破壊に至る前に試験が終わってしまい、見逃しにつながります。30分間は規定にない長さで、健全な絶縁にも必要のない負担をかけ、かえって寿命を縮めるおそれがあります。
問46-3

公称電圧6600Vの高圧ケーブル電路について、直流で絶縁耐力試験を行う場合の試験電圧は。

  • ①10350V
  • ②13800V
  • ③15525V
  • ④20700V
答えと解説を見る
正解 ④20700V
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第15条は、ケーブルを使用する交流電路について、直流で絶縁耐力試験を行う場合は交流の試験電圧の2倍の直流電圧によることができると定めています。
まず交流の試験電圧は、最大使用電圧6900V×1.5=10350〔V〕。直流ではその2倍で、10350×2=20700〔V〕となります。
10350Vは交流の場合の試験電圧そのもの、15525Vは交流試験電圧の1.5倍で、これは回転機を直流で試験する場合の倍率と取り違えたものです。13800Vは最大使用電圧の2倍にあたる値です。
「ケーブルの直流試験は交流の2倍」と倍率で覚えます。

他の選択肢が不適切な理由
最大使用電圧6900Vを基準に見ると、他の値はそれぞれ1.5倍、2倍、2.25倍にあたります。交流の試験電圧と同じ値をそのまま直流で加える答えは、直流の方が絶縁物への負担が小さいことを考えると試験として緩すぎます。2倍にあたる値は最大使用電圧を単純に倍にしただけで、交流の試験電圧を経由していません。2.25倍にあたる値は交流の試験電圧をさらに1.5倍したもので、回転機に用いる倍率を重ねて掛けた誤りです。
問56-3

ケーブルを使用する交流の高圧電路について、直流で絶縁耐力試験を行う場合の試験電圧の大きさは。

  • ①交流試験電圧の1.1倍
  • ②交流試験電圧の1.5倍
  • ③交流試験電圧の2倍
  • ④交流試験電圧の3倍
答えと解説を見る
正解 ③交流試験電圧の2倍
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第15条は、ケーブルを使用する交流電路について、交流の試験電圧の2倍の直流電圧で試験してもよいと定めています。
直流では、交流のようにケーブルの静電容量を充電する電流が流れ続けないため、試験用電源の容量を小さくできるという実務上の利点があります。長いケーブルの試験で直流が選ばれるのはこのためです。
1.5倍という選択肢は、同解釈第16条が定める回転機を直流で試験する場合の倍率で、対象が異なります。1.1倍・3倍はいずれも条文にない値です。
「ケーブルは2倍、回転機は1.5倍」と対で整理しておきましょう。

他の選択肢が不適切な理由
交流電圧の波高値は実効値のおよそ1.41倍あるため、直流で同等以上の負担をかけるには少なくともこの倍率を上回る必要があります。1.1倍ではその水準に届かず、交流で行う試験より緩い確認になってしまいます。3倍では健全な絶縁物にも過大な電界がかかり、試験そのものが劣化を進める原因になりかねません。1.5倍は回転機を直流で試験する場合に用いる倍率で、ケーブル電路には適用されません。
問66-3

高圧受電設備の絶縁耐力試験を実施する際の手順として、最も適切なものは。

  • ①試験の前後に絶縁抵抗を測定し、試験後は残留電荷を放電する
  • ②試験の前後に絶縁抵抗を測定し、試験後は接地抵抗を測定する
  • ③試験の前だけ絶縁抵抗を測定し、試験後は直ちに送電する
  • ④試験の後だけ絶縁抵抗を測定し、試験前は残留電荷を放電する
答えと解説を見る
正解 ①試験の前後に絶縁抵抗を測定し、試験後は残留電荷を放電する
解説
詳細解説
絶縁耐力試験の前には絶縁抵抗を測定し、明らかな絶縁不良がないことを確かめてから高い試験電圧を加えます。不良のまま加圧すると事故を拡大させるおそれがあるためです。
試験後にも絶縁抵抗を測定し、試験によって絶縁が損なわれていないかを確認します。
さらに、ケーブルや機器には静電容量があり、試験電圧による電荷が残ります。特に直流試験では残留電荷が長く残るため、接地棒などで確実に放電してから作業者が触れます。これを怠ると重大な感電事故につながります。
接地抵抗の測定は接地極の性能を確認する別の試験で、絶縁耐力試験の後処理ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
試験の前だけ測って直ちに送電するという手順では、高い電圧を加えたことで絶縁が損なわれていないかを確かめる機会がなく、しかも残留電荷を放電しないまま作業を終えることになります。試験の後だけ測る手順では、もともと不良だったのか試験で悪化したのかを比べる基準がありません。接地抵抗の測定は接地極と大地との間の状態を調べるもので、電荷を安全に逃がす放電作業の代わりにはなりません。
問76-3

高圧の3心ケーブル電路について絶縁耐力試験を行う場合、試験電圧を加える箇所として正しいものは。

  • ①各心線と大地との間にだけ加え、心線相互間は省く
  • ②心線相互間にだけ加え、大地との間には加えない
  • ③接地線と大地との間、及び金属外装と大地の間に加える
  • ④各心線と大地との間、及び心線相互間の両方に加える
答えと解説を見る
正解 ④各心線と大地との間、及び心線相互間の両方に加える
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第15条は、多心ケーブルの絶縁耐力試験について、心線相互間および心線と大地との間に試験電圧を加えることを求めています。
ケーブルの絶縁は、導体と遮へい層(大地側)の間だけでなく、相と相の間にも必要だからです。片方だけでは、もう一方の絶縁不良を見逃します。
実務では、3心のうち1心に試験電圧を加え、残る2心と遮へい層・大地を接地して試験することを、心線を替えて3回繰り返します。この方法で心線相互間と対地間の両方が同時に確認できます。
接地線や金属外装と大地の間は絶縁を要求される箇所ではなく、試験の対象ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
各心線と大地との間だけに加える方法では、相と相の間の絶縁が確かめられず、相間短絡につながる欠陥を見逃します。逆に心線相互間だけでは、遮へい層や大地に対する絶縁の弱りを検出できません。接地線や金属外装は運用中も大地の電位に接続しておく部分であり、そこと大地との間に電圧を加えても、接地線を通って電流が流れるだけで絶縁の良否を判定することはできません。
問86-3

最大使用電圧が7000Vを超え60000V以下の中性点非接地式電路について、絶縁耐力試験の試験電圧は最大使用電圧の何倍か。

  • ①1.1倍
  • ②1.25倍
  • ③1.5倍
  • ④2倍
答えと解説を見る
正解 ②1.25倍
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第15条は、最大使用電圧が7000Vを超え60000V以下の電路について、試験電圧を最大使用電圧の1.25倍(ただし10500V未満の場合は10500V)と定めています。
7000V以下の電路が1.5倍であるのに対し、電圧が高くなるほど倍率が下がるのは、絶縁設計上の余裕の取り方が電圧階級によって異なるためです。
1.5倍という選択肢は7000V以下の高圧電路に適用される倍率で、電圧階級を取り違えたものです。1.1倍・2倍は条文にない値です。
「7000V以下は1.5倍、それを超えると1.25倍で下限10500V」と区切りで覚えましょう。

他の選択肢が不適切な理由
この階級には試験電圧が10500Vを下回らないという下限も定められており、1.25倍という倍率と下限が組み合わさって必要な強度が確保されています。1.1倍では最大使用電圧との差が小さすぎ、常時加わる電圧に対する余裕を確かめたことになりません。2倍では60000V級の電路で12万Vを超える電圧が必要となり、試験装置の面でも機器の負担の面でも現実的ではありません。1.5倍は7000V以下の電路に適用される倍率です。
問96-3

こう長の長い高圧ケーブル電路を交流で絶縁耐力試験する場合に生じやすい問題として、最も適切なものは。

  • ①ケーブルの充電電流が大きく、試験用変圧器の容量が不足する
  • ②ケーブルの充電電流が小さくなり、試験電圧が上がらなくなる
  • ③ケーブルの絶縁抵抗が下がり、試験電圧が加えられなくなる
  • ④ケーブルの導体抵抗が増え、試験用変圧器が過熱してしまう
答えと解説を見る
正解 ①ケーブルの充電電流が大きく、試験用変圧器の容量が不足する
解説
詳細解説
ケーブルは導体と遮へい層が絶縁物を挟んで向かい合う構造で、大きな静電容量を持ちます。交流の高い試験電圧を加えると、この静電容量を充放電する充電電流が流れ、こう長に比例して大きくなります。
充電電流が大きいと試験用変圧器の容量が足りなくなり、規定の試験電圧まで上げられません。対策として、補償リアクトルを並列に接続して充電電流を打ち消す方法や、充電電流が流れ続けない直流試験(交流試験電圧の2倍)を選ぶ方法がとられます。
充電電流はこう長が長いほど大きくなるので、小さくなるという説明は誤りです。導体抵抗や絶縁抵抗が原因ではありません。

他の選択肢が不適切な理由
充電電流は静電容量と周波数と電圧の積で決まり、静電容量はこう長に比例して増えます。したがってこう長が長いほど充電電流は大きくなり、小さくなるという説明は式の向きが逆です。絶縁耐力試験は負荷をつながない状態で行うため導体に大きな電流は流れず、導体抵抗が原因で変圧器が過熱することもありません。健全なケーブルであれば絶縁抵抗は十分に高く、電圧が上がらない原因にはなりません。
問106-3

絶縁耐力試験の目的として、最も適切なものは。

  • ①絶縁物の抵抗値を数値で読み取り、劣化の程度を測定する
  • ②接地極と大地との間の抵抗が基準以下かどうかを調べる
  • ③電路に流れる漏えい電流の大きさを通電状態で測定する
  • ④絶縁物が規定の電圧に一定時間耐えられることを確認する
答えと解説を見る
正解 ④絶縁物が規定の電圧に一定時間耐えられることを確認する
解説
詳細解説
絶縁耐力試験は、通常の運転電圧を大きく上回る試験電圧を規定時間加え、その間に絶縁破壊を起こさないことを確かめる試験です。合格・不合格の判定であり、絶縁の良否を数値で読み取る試験ではありません。
抵抗値を数値で測るのは絶縁抵抗測定(絶縁抵抗計を使用)、接地極と大地との間の抵抗を測るのは接地抵抗測定、通電したまま漏えい電流を測るのはクランプ形漏れ電流計による測定で、いずれも目的の異なる別の試験です。
竣工検査では絶縁抵抗測定と絶縁耐力試験の両方を行い、数値による確認と耐電圧の確認を組み合わせています。

他の選択肢が不適切な理由
これらはいずれも数値を読み取り基準値と比べる測定であるのに対し、絶縁耐力試験は破壊が起きたかどうかという合否の判定である点が根本的に異なります。絶縁抵抗の測定は運転電圧よりはるかに低い電圧で行うため、その電圧では現れない弱点を見つけられません。接地抵抗は接地極の性能を表す量で絶縁の良否とは無関係です。漏えい電流の測定は通電したまま行う日常的な監視の手法です。

第一種電気工事士の対策問題(全840問)に戻る

※本ページはアクセス解析のためCookieを利用し、その情報を外部(Google)へ送信しています。

※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。