2026年版・5-8

接地工事の種類と施工方法の一問一答

第一種電気工事士「電気工事の施工方法」から、接地工事の種類と施工方法に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-8

A種接地工事の接地抵抗値は何Ω以下としなければならないか。

  • ①5Ω以下
  • ②10Ω以下
  • ③100Ω以下
  • ④500Ω以下
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正解 ②10Ω以下
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第17条は、A種接地工事の接地抵抗値を10Ω以下と定めている。A種は高圧用または特別高圧用の機器の金属製外箱、避雷器、高圧ケーブルの遮へい層など、高い電圧が現れるおそれのある部分に施す接地工事である。
接地抵抗が小さいほど、地絡が起きたときに金属部分に現れる電位が低く抑えられ、人が触れたときの感電の危険が小さくなる。高圧では地絡時の電位が高くなるため、もっとも厳しい値が求められている。
100Ω以下はD種接地工事の原則値、500Ω以下はC種やD種で地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置を施設した場合の緩和値である。5Ωという値は規定に存在しない。
「A種とC種は10Ω、D種は100Ω」と数値の組で覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
100Ωは使用電圧300V以下の低圧の設備に施す種別の原則の値、500Ωは低圧の電路で0.5秒以内に自動遮断する装置がある場合の緩和の値であり、いずれも高圧に触れる部分の基準にはならない。5Ωという値は規定に現れない。抵抗が小さいほど地絡時に金属部分へ現れる電位を低く抑えられる。
問25-8

D種接地工事の接地抵抗値は、原則として何Ω以下としなければならないか。

  • ①100Ω以下
  • ②10Ω以下
  • ③300Ω以下
  • ④500Ω以下
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正解 ①100Ω以下
解説
詳細解説
解釈第17条は、D種接地工事の接地抵抗値を100Ω以下と定めている。ただし、低圧電路において地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは、500Ω以下とすることができる。
D種は使用電圧300V以下の低圧機器の金属製外箱や、金属管・金属ダクトなどの配線設備に施す接地工事である。対象となる電圧が低いため、A種やC種に比べて緩やかな値になっている。
10Ω以下はA種およびC種の原則値であり、混同しやすい。300Ωという値は規定に存在しない。
実務では漏電遮断器を設けることが一般的なので、500Ω以下という緩和が適用される場面が多い。ただし緩和の条件は「0.5秒以内の自動遮断」であり、この条件を満たすかどうかを必ず確認する必要がある。

他の選択肢が不適切な理由
10Ωは高圧に触れる部分に施す種別と、300Vを超える低圧の機器に施す種別の値であり、対象とする設備が違う。300Ωという値は規定に現れない。500Ωは0.5秒以内に自動遮断する装置がある場合の緩和後の値であって原則ではないので、その装置があるかどうかを問題文で確かめる必要がある。
問35-8

C種接地工事において、当該電路に地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するとき、接地抵抗値は何Ω以下とすることができるか。

  • ①10Ω以下
  • ②100Ω以下
  • ③300Ω以下
  • ④500Ω以下
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正解 ④500Ω以下
解説
詳細解説
解釈第17条は、C種接地工事の接地抵抗値を10Ω以下としつつ、低圧電路において地絡を生じた場合に0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を施設するときは500Ω以下とすることができると定めている。この緩和はD種接地工事にも同じ値で適用される。
接地抵抗が大きいと、地絡時に金属部分の電位が高くなる。しかし電路が0.5秒以内に切れるなら、危険な電位が続く時間が極めて短く、人体への影響が小さく抑えられる。この考え方から緩和が認められている。
10Ω以下は緩和を適用しない場合のC種の値、100Ω以下はD種の原則値である。300Ωは規定にない数値である。
「C種もD種も、0.5秒以内に切れるなら500Ω」とまとめて覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
10Ωは緩和を適用しない場合の値であるから、条件の付いたこの問いの答えにはならない。100Ωは使用電圧300V以下の低圧の設備に施す種別の原則の値である。300Ωという値は規定に現れない。緩和が認められるのは、危険な電位が現れている時間が極めて短く抑えられるという理由による。
問45-8

高圧電路と低圧電路を結合する変圧器の低圧側中性点にB種接地工事を施す。高圧側の1線地絡電流が5Aで、高圧電路を自動的に遮断する装置がない場合、接地抵抗値は何Ω以下としなければならないか。

  • ①10Ω以下
  • ②20Ω以下
  • ③30Ω以下
  • ④60Ω以下
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正解 ③30Ω以下
解説
詳細解説
解釈第17条は、B種接地工事の接地抵抗値を「150を高圧側の1線地絡電流で除した値」以下と定めている。本問では1線地絡電流が5Aなので、150÷5=30となり、30Ω以下が答えである。
この150という数値は、混触が起きたときに低圧側に現れる対地電圧を150V以下に抑えるという考え方に基づいている。接地抵抗をR、地絡電流をIとすると、電位上昇はI×Rで表され、5×30=150Vとなることが確かめられる。
なお高圧電路を1秒を超え2秒以内に自動的に遮断する装置を設ける場合は300を、1秒以内に遮断する場合は600を1線地絡電流で除した値まで緩和される。それぞれ60Ω以下、120Ω以下となる。
60Ωは1秒を超え2秒以内に遮断する装置がある場合の値であり、条件の読み違いで選びやすい。

他の選択肢が不適切な理由
求めた値に1線地絡電流を掛けて150Vになるかどうかで検算できる。20Ωなら100V、10Ωなら50Vとなり、基準としている考え方に合わない。60Ωは1秒を超え2秒以内に自動遮断する装置がある場合の値であるから、遮断の装置の有無と動作の時間を問題文から必ず読み取りたい。
問55-8

変圧器の低圧側の中性点などに施すB種接地工事の目的として、正しいものはどれか。

  • ①高低圧の混触時に低圧側の電位上昇を抑えるため
  • ②低圧の機械器具の外箱に生じる電位を抑えるため
  • ③雷による異常電圧から変圧器の巻線を守るため
  • ④低圧電路の電圧降下を小さくして力率を改善するため
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正解 ①高低圧の混触時に低圧側の電位上昇を抑えるため
解説
詳細解説
B種接地工事は、変圧器の高圧側の巻線と低圧側の巻線が絶縁破壊などで接触(混触)したとき、低圧側の電路に高圧が加わって電位が異常に上昇するのを防ぐために施す。低圧側の中性点を大地につなぐことで、混触時の対地電圧を150V以下に抑えるのが基本の考え方である。
機械器具の金属製外箱に現れる電位を抑えるのはC種やD種接地工事の役割であり、B種の目的ではない。
雷による異常電圧から機器を守るのは避雷器の役割で、避雷器にはA種接地工事を施す。
接地は大地への経路を作るものであり、負荷電流の通り道ではないため、電圧降下や力率とは関係がない。
「A種は高圧の外箱、B種は変圧器の中性点、C種とD種は低圧の外箱」と役割で整理すると混同しにくい。

他の選択肢が不適切な理由
機器の金属製外箱に現れる電位を抑えるのは、低圧の設備に施す二つの種別の役目である。雷による異常電圧に備えるのは避雷器であり、そこには別の種別の接地を施す。接地の線は負荷電流の通り道ではないので、電圧降下や力率とはそもそも関係がない。種別ごとの役割で整理すると混同しにくい。
問65-8

A種接地工事およびB種接地工事の接地極は、地下何m以上の深さに埋設しなければならないか。

  • ①0.3m以上
  • ②0.45m以上
  • ③0.6m以上
  • ④0.75m以上
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正解 ④0.75m以上
解説
詳細解説
解釈第17条は、A種接地工事およびB種接地工事の接地極について、地下0.75m以上の深さに埋設することを定めている。
地表に近い部分の土は、乾燥や凍結によって電気の通りにくさが大きく変わる。深い位置は湿り気が安定しているため、接地抵抗値を年間を通じて低く保つことができる。また、人が誤って掘り返して接地極に触れる危険も小さくなる。
0.6mは直接埋設式の地中電線路で重量物の圧力を受けるおそれがない場所の埋設深さであり、混同しやすい。0.3mや0.45mは規定にない数値である。
あわせて、接地線の地下0.75mから地表上2mまでの部分は、合成樹脂管などで覆って保護することも求められている。C種およびD種の接地極には、この深さの規定はない。

他の選択肢が不適切な理由
0.3mや0.45mという数値は規定に現れない。0.6mは土中に直接埋める地中電線路で、重量物の圧力を受けるおそれがない場所に求められる深さであり、対象がまったく違う。地表に近い土は乾燥や凍結で状態が大きく変わるため、抵抗値を年間を通じて安定させるには一定の深さが必要になる。
問75-8

C種接地工事およびD種接地工事の接地線に軟銅線を用いる場合、その太さは直径何mm以上でなければならないか。

  • ①直径1.2mm以上
  • ②直径1.6mm以上
  • ③直径2.6mm以上
  • ④直径4mm以上
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正解 ②直径1.6mm以上
解説
詳細解説
C種接地工事およびD種接地工事の接地線には、引張強さ0.39kN以上の容易に腐食し難い金属線、または直径1.6mm以上の軟銅線を使用することとされている。
接地線は、地絡電流が流れたときに溶断せず、確実に大地へ電流を流す役割をもつ。低圧の機器に施すC種・D種では、想定される地絡電流がA種ほど大きくないため、比較的細い電線が認められている。
直径2.6mm以上はA種接地工事の接地線に求められる太さである。直径4mm以上はB種接地工事の接地線に原則として求められる太さであり、ただし高圧電路と低圧電路を変圧器で結合する場合は直径2.6mm以上でよいとされている。1.2mmという値は規定に存在しない。
「A種は2.6mm、B種は原則4mm、C種とD種は1.6mm」と対応づけて覚えると整理しやすい。

他の選択肢が不適切な理由
直径2.6mmは高圧に触れる部分に施す種別の接地線に求められる太さ、直径4mmは変圧器の中性点に施す種別で原則として求められる太さであり、いずれも想定する地絡電流がより大きい。1.2mmという値は規定に現れない。細すぎる接地線では、地絡電流によって溶断してしまうおそれがある。
問85-8

機械器具の金属製外箱に施す接地工事の種別について、正しいものはどれか。

  • ①使用電圧が200Vの低圧機器にはC種接地工事を施す
  • ②使用電圧が400Vの低圧機器にはD種接地工事を施す
  • ③使用電圧が高圧である機器にはA種接地工事を施す
  • ④使用電圧が高圧である機器にはB種接地工事を施す
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正解 ③使用電圧が高圧である機器にはA種接地工事を施す
解説
詳細解説
解釈第29条は、機械器具の鉄台および金属製外箱に施す接地工事の種別を、使用電圧の区分によって定めている。300V以下の低圧はD種接地工事、300Vを超える低圧はC種接地工事、高圧または特別高圧はA種接地工事である。
したがって、高圧の機器にA種を施すという記述が正しい。
使用電圧200Vは300V以下なのでD種であり、C種とする記述は誤りである。使用電圧400Vは300Vを超えるためC種であり、D種とする記述も誤りである。この二つは、C種とD種の境目を逆に覚えていると引っかかる。
B種は変圧器の低圧側の中性点に施すもので、機械器具の外箱に施すものではない。
「300Vより上か下か」で低圧のC種とD種を分け、高圧はA種と押さえるのが基本である。

他の選択肢が不適切な理由
低圧の二つの種別は使用電圧300Vを境に分かれるので、200Vと400Vを挙げた二つの記述は、その境目を逆に当てはめている。また変圧器の中性点に施す種別は、高圧と低圧が触れ合ったときに備えるためのものであり、機器の外箱に施すものではない。境目の値を一つ覚えておけば三つとも判断できる。
問95-8

低圧の機械器具の金属製外箱に施す接地工事を省略できる場合として、正しいものはどれか。

  • ①対地電圧150V以下の機器を乾燥した場所に施設する場合
  • ②対地電圧200V以下の機器を湿気の多い場所に施設する場合
  • ③定格容量5kVAの絶縁変圧器で二次側を接地する場合
  • ④機器の金属製外箱を金属管に接触させて施設する場合
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正解 ①対地電圧150V以下の機器を乾燥した場所に施設する場合
解説
詳細解説
解釈第29条は、機械器具の接地工事を省略できる場合をいくつか定めている。その一つが、交流の対地電圧が150V以下の機械器具を乾燥した場所に施設する場合である。感電時に人体に加わる電圧が比較的低く、乾燥していて人体の抵抗も高いため、危険が小さいと判断されている。
湿気の多い場所では人体の抵抗が下がり感電の危険が高まるため、省略は認められない。
絶縁変圧器による省略は、二次電圧が300V以下、定格容量が3kVA以下で、かつ二次側の電路を接地しないことが条件である。定格容量5kVAで二次側を接地するという記述は条件を満たさない。
外箱を金属管に接触させることは接地の代わりにならない。
ほかに、二重絶縁構造の機器や、定格感度電流15mA以下で動作時間0.1秒以下の漏電遮断器を施設する場合にも省略できる。

他の選択肢が不適切な理由
湿気の多い場所では人体の抵抗が下がって感電の危険が増すので、省略を認める方向へ働く条件にはならない。絶縁変圧器による省略は、容量と二次電圧の上限に加えて二次側の電路を接地しないことが条件であるから、接地するとした記述は条件を満たさない。外箱を管に触れさせることも、確実な接地の経路にはならない。
問105-8

接地工事の施工方法として、誤っているものはどれか。

  • ①A種接地工事の接地極を地下0.75m以上に埋設した
  • ②D種接地工事の接地線に直径1.6mmの軟銅線を用いた
  • ③C種接地工事の接地抵抗値を10Ω以下に仕上げた
  • ④A種接地工事の接地抵抗値を100Ω以下に仕上げた
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正解 ④A種接地工事の接地抵抗値を100Ω以下に仕上げた
解説
詳細解説
A種接地工事の接地抵抗値は10Ω以下でなければならない。100Ω以下はD種接地工事の値であり、A種としては規定を満たしていないため、この施工が誤りである。
A種接地工事の接地極を地下0.75m以上の深さに埋設するのは、解釈第17条が求める正しい施工である。
D種接地工事の接地線に直径1.6mm以上の軟銅線を用いるのも規定どおりである。
C種接地工事の接地抵抗値を10Ω以下とするのも原則どおり正しい。地絡時に0.5秒以内に自動遮断する装置がある場合は500Ω以下まで認められるが、10Ω以下であればいずれにしても規定を満たしている。
接地工事の問題では、抵抗値・接地線の太さ・埋設深さの三つが繰り返し問われる。種別ごとの数値を表にして覚えておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
接地極を地下0.75m以上の深さに埋設するのは定めのとおりの正しい施工である。使用電圧300V以下の設備に施す種別の接地線に直径1.6mmの軟銅線を用いるのも規定を満たしている。300Vを超える低圧の機器に施す種別の抵抗値を10Ω以下に仕上げることも原則どおりであり、いずれも適切である。

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