2026年版・5-7

高圧屋内配線・高圧屋外配線の施工の一問一答

第一種電気工事士「電気工事の施工方法」から、高圧屋内配線・高圧屋外配線の施工に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問15-7

高圧屋内配線を施設する工事方法として、認められているものはどれか。

  • ①金属管工事または合成樹脂管工事に限られている
  • ②がいし引き工事またはケーブル工事に限られている
  • ③金属ダクト工事またはバスダクト工事に限られている
  • ④ケーブル工事または金属線ぴ工事に限られている
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正解 ②がいし引き工事またはケーブル工事に限られている
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈第168条は、高圧屋内配線をがいし引き工事またはケーブル工事によって施設することと定めている。ただし、がいし引き工事は乾燥した場所であって展開した場所に限られるため、実務ではほとんどがケーブル工事である。
金属管工事や合成樹脂管工事、金属線ぴ工事、金属ダクト工事、バスダクト工事は、いずれも低圧屋内配線のための工事方法であり、高圧には用いることができない。高圧では絶縁破壊のおそれが大きく、管に絶縁電線を収める程度の絶縁では不十分だからである。
ケーブル工事に用いるのは高圧ケーブルで、導体・絶縁体のほかに遮へい層をもつ構造になっている。
「高圧屋内はがいし引きかケーブルの二つだけ」と押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
挙げられている管やダクト、線ぴによる工事は、いずれも低圧屋内配線のための方法であり、収める電線も低圧用の絶縁電線である。高圧では絶縁破壊のおそれが大きく、管に絶縁電線を収める程度の絶縁では足りない。認められる二つのうち、がいしで支持する方法は乾燥した展開した場所に限られるため、実務では遮へい層をもつケーブルによることが多い。
問25-7

高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合、電線相互の間隔は何m以上としなければならないか。

  • ①0.05m以上
  • ②0.06m以上
  • ③0.08m以上
  • ④0.15m以上
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正解 ③0.08m以上
解説
詳細解説
解釈第168条は、高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合、電線相互の間隔を0.08m以上とすることを定めている。
高圧では電線相互が近いと、絶縁電線を用いていても、湿気やほこりが付着したときに沿面放電を起こして短絡に至るおそれがある。空間そのものに一定の距離を確保するのがこの規定の趣旨である。
0.05mは電線と造営材との離隔距離の値であり、混同しやすい。0.15mは高圧屋内配線と低圧屋内配線や弱電流電線等との離隔距離である。0.06mは規定に存在しない数値である。
「電線どうしは8cm、電線と造営材は5cm、ほかの配線とは15cm」と三つを組にして覚えると整理しやすい。

他の選択肢が不適切な理由
0.05mは電線と造営材との間に求められる値、0.15mは低圧の配線や弱電流電線、ガス管などとの間に求められる値であり、対象とする相手が違う。0.06mという数値は規定に現れない。三つの値は造営材が最も小さく他の配線が最も大きいという順に並ぶので、何と何の距離を問われているかを読み分けたい。
問35-7

高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合、電線と造営材との離隔距離は何m以上としなければならないか。

  • ①0.05m以上
  • ②0.08m以上
  • ③0.10m以上
  • ④0.15m以上
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正解 ①0.05m以上
解説
詳細解説
解釈第168条は、高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合、電線と造営材との離隔距離を0.05m以上とすることを定めている。
造営材は木材やコンクリートなどでできており、乾燥していれば絶縁物として働くが、湿気を含むと導電性をもつ。電線が造営材に近すぎると、そこを経路として地絡を起こすおそれがあるため、一定の空間距離が必要になる。がいしを用いるのは、電線を造営材から浮かせて支持するためである。
0.08mは電線相互の間隔の値であり、混同しやすい。0.15mは高圧屋内配線と低圧屋内配線などとの離隔距離である。0.10mは規定にない数値である。
数値が小さいものから順に、造営材が5cm、電線相互が8cm、他の配線が15cmと並ぶことを押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
0.08mは電線どうしの間隔、0.15mは低圧の配線やガス管などとの間隔であり、対象とする相手が違う。0.10mという数値は規定に現れない。造営材は乾いていれば絶縁物として働くが湿ると電気を通すため、一定の空間を空ける必要がある。がいしを用いるのは、電線を造営材から浮かせて支えるためである。
問45-7

高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合、電線を造営材の面に沿って取り付けないときの支持点間の距離は何m以下としなければならないか。

  • ①2m以下
  • ②3m以下
  • ③4m以下
  • ④6m以下
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正解 ④6m以下
解説
詳細解説
解釈第168条は、高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合の支持点間の距離を6m以下と定めている。ただし、電線を造営材の面に沿って取り付ける場合は2m以下としなければならない。
造営材の面に沿わせるときは、電線が造営材に近づいたり触れたりしやすいため、支持を細かくしてたるみを抑える必要がある。一方、造営材から離して空中に張る場合は、多少たるんでも接触の危険が小さいので、より広い間隔が認められている。
2mは造営材の面に沿って取り付ける場合の値であり、条件の読み違いで選びやすい。3mや4mは規定にない数値である。
問題文が「造営材の面に沿って取り付けるかどうか」をどう書いているかを必ず確認したい。

他の選択肢が不適切な理由
2mは電線を造営材の面に沿って取り付ける場合の値であり、問われている条件とは逆になる。3mや4mという数値は規定に現れない。面に沿わせるときは電線が造営材に近づきやすいため支持を細かくし、造営材から離して張る場合は多少たるんでも接触の危険が小さいので間隔を広くとることができる。
問55-7

高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合に使用できる電線はどれか。

  • ①高圧絶縁電線
  • ②600Vビニル絶縁電線(IV)
  • ③屋外用ビニル絶縁電線(OW)
  • ④引込用ビニル絶縁電線(DV)
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正解 ①高圧絶縁電線
解説
詳細解説
解釈第168条は、高圧屋内配線をがいし引き工事で施設する場合の電線について、直径2.6mmの軟銅線と同等以上の強さおよび太さの高圧絶縁電線、特別高圧絶縁電線または引下げ用高圧絶縁電線を用いることと定めている。
600Vビニル絶縁電線(IV)は名称のとおり600V以下の低圧回路用であり、絶縁体の厚さが高圧に耐えない。屋外用ビニル絶縁電線(OW)と引込用ビニル絶縁電線(DV)も低圧の架空配電線や引込線に用いるもので、高圧配線には使用できない。
高圧絶縁電線は絶縁体に架橋ポリエチレンなどを用い、低圧用より厚い絶縁を備えている。
「電圧の区分と電線の種類は必ず対応させる」という原則を、電線名から判断できるようにしておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つは、いずれも600V以下の回路のために作られた電線であり、絶縁体の厚さが高圧に耐えない。名称に600Vと付くもの、屋外用や引込用と付くものはすべて低圧用であるから、高圧の配線には選べない。高圧用の電線は絶縁体が厚く、太さについても軟銅線の直径で下限が定められている。
問65-7

高圧屋内配線をケーブル工事で施設する場合、ケーブルを収める管などの金属製部分や金属製の電線接続箱に施す接地工事はどれか。ただし、接触防護措置は施していないものとする。

  • ①B種接地工事
  • ②C種接地工事
  • ③D種接地工事
  • ④A種接地工事
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正解 ④A種接地工事
解説
詳細解説
解釈第168条は、高圧屋内配線をケーブル工事で施設する場合、ケーブルを収める防護装置の金属製部分、金属製の電線接続箱、およびケーブルの被覆に使用する金属体にA種接地工事を施すことを定めている。接触防護措置を施す場合に限り、D種接地工事によることができる。
高圧回路で地絡が起きたときに金属部分に現れる電位は低圧の場合よりはるかに高くなるため、もっとも厳しいA種接地工事が求められる。A種の接地抵抗値は10Ω以下である。
B種は変圧器の高圧側と低圧側の混触に備えて低圧側の中性点に施すもの、C種とD種は低圧の機器や配線設備に施すものであり、いずれも高圧配線の防護装置には原則として用いない。
「高圧に触れる金属はA種」と覚えておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
高圧の回路で地絡が起きたときに金属部分に現れる電位は低圧の場合よりはるかに高いので、低圧の機器や配線設備に施す二つの種別では抵抗値の基準が緩すぎる。変圧器の低圧側の中性点に施す種別は、高圧と低圧が触れ合ったときに備えるためのもので目的が異なる。緩和は人が触れられないようにする措置をとる場合に限られる。
問75-7

高圧屋内配線が低圧屋内配線、弱電流電線等またはガス管等と接近または交差する場合、原則として保たなければならない離隔距離は何m以上か。

  • ①0.1m以上
  • ②0.15m以上
  • ③0.3m以上
  • ④0.6m以上
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正解 ②0.15m以上
解説
詳細解説
解釈第168条は、高圧屋内配線が低圧屋内配線、管灯回路の配線、弱電流電線等または水管・ガス管等と接近または交差する場合、原則として0.15m以上の離隔距離を保つことを定めている。
高圧側で絶縁が損なわれると、近接した低圧配線や弱電流電線に高い電圧が移り、これらに接続された機器や、それを扱う人に重大な危険が及ぶ。ガス管に対しては火花による引火のおそれもある。
ただし、高圧屋内配線をケーブル工事で施設し、かつケーブルと他の配線等との間に耐火性のある堅ろうな隔壁を設ける場合や、ケーブルを耐火性のある堅ろうな管に収める場合には、この離隔を要しない。
0.3mは地中電線と地中弱電流電線等との離隔距離であり、混同しやすい数値である。

他の選択肢が不適切な理由
0.1mや0.6mという数値はこの規定に現れない。0.3mは地中の電線と通信のための配線との間で用いる値であり、場面が異なる。なおケーブル工事とし、他の配線との間に耐火性のある堅ろうな隔壁を設けるか、ケーブルを耐火性のある堅ろうな管に収める場合には、この距離を保たなくてよいという緩和がある。
問85-7

高圧屋側電線路の施設について、正しいものはどれか。

  • ①がいし引き工事により、湿気の多い場所にも施設できる
  • ②金属管工事により、展開した場所に限って施設できる
  • ③ケーブル工事により、展開した場所に限って施設できる
  • ④合成樹脂管工事により、点検できる隠ぺい場所に施設する
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正解 ③ケーブル工事により、展開した場所に限って施設できる
解説
詳細解説
解釈第111条は、高圧屋側電線路について、展開した場所に施設し、かつケーブル工事によることを定めている。屋外の建物の外壁に沿って高圧の配線を通す場合は、ケーブル以外の方法は認められていない。
屋側は雨や風にさらされ、また人や物が接触する可能性もあるため、導体が遮へい層と外装で保護されたケーブルでなければ安全を確保できないからである。
がいし引き工事は乾燥した展開した場所での高圧屋内配線に限って認められる方法であり、屋側には用いない。金属管工事や合成樹脂管工事は低圧配線のための工事方法である。
ケーブルの支持点間の距離は、造営材の側面または下面に沿って取り付ける場合は2m以下、垂直に取り付ける場合は6m以下とされている。

他の選択肢が不適切な理由
がいしで支持する方法が認められるのは、乾燥した展開した場所の屋内配線に限られ、雨のかかる屋側には用いない。管による二つの工事は、いずれも低圧配線のための方法である。屋側は風雨にさらされ、人や物が触れるおそれもあるため、導体が遮へい層と外装で守られた電線でなければ安全を確保できない。
問95-7

高圧ケーブルの端末処理においてストレスコーンを設ける主な目的はどれか。

  • ①遮へい層の端部に集中する電気力線を緩和するため
  • ②ケーブルの導体に流れる電流を計測しやすくするため
  • ③ケーブルの外装への雨水の侵入を防止するため
  • ④ケーブルの導体の許容電流を大きくするため
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正解 ①遮へい層の端部に集中する電気力線を緩和するため
解説
詳細解説
高圧ケーブルは、導体の周囲に絶縁体があり、その外側を遮へい層(銅テープなど)が包んでいる。この遮へい層は接地されているため、絶縁体の中の電界は円筒状に均一に分布している。ところが端末処理のために遮へい層を切り取ると、その切断端に電気力線が集中し、局部的に極めて高い電界が生じる。
ストレスコーンは、遮へい層の端部を円すい状に広げた形にすることで、電界の集中をなだらかにする部品である。これがないと、その部分から絶縁破壊が進行し、やがて地絡事故に至る。
電流の計測は計器用変流器の役割、雨水の侵入防止は屋外終端接続部の外被やゴムとう管の役割であり、いずれもストレスコーンの目的ではない。許容電流は導体の断面積と冷却条件で決まるもので、端末処理とは関係がない。

他の選択肢が不適切な理由
電流を測るのは電線を貫通させる変成器の役目であり、端末に取り付ける部品が担う仕事ではない。雨水の侵入を防ぐのは屋外用の終端部の外被やゴムとう管である。許容電流は導体の断面積と放熱の条件で決まるものであるから、端末の処理によって大きくできるものでもない。
問105-7

高圧屋内配線をケーブル工事で施設する場合の施工方法として、誤っているものはどれか。

  • ①ケーブルの遮へい銅テープにA種接地工事を施した
  • ②低圧屋内配線との離隔距離を0.15m以上とした
  • ③ケーブル相互の接続を接続箱の中で行った
  • ④造営材の側面に沿って3mの間隔で支持した
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正解 ④造営材の側面に沿って3mの間隔で支持した
解説
詳細解説
高圧屋内配線をケーブル工事で施設する場合、ケーブルを造営材の下面または側面に沿って取り付けるときの支持点間の距離は2m以下でなければならない。3m間隔での支持は規定違反であり、これが誤りである。なお、接触防護措置を施した場所で垂直に取り付ける場合は6m以下まで認められる。
ケーブルの被覆に使用する金属体、すなわち遮へい銅テープにA種接地工事を施すのは解釈第168条が求める正しい施工である。
低圧屋内配線との離隔距離を0.15m以上とするのも規定どおりである。
ケーブル相互の接続を接続箱の中で行うのも正しい。高圧ケーブルの接続部は電界が集中しやすく、点検できる状態にしておく必要がある。
支持点間隔は低圧のケーブル工事と同じ値である点を押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
ケーブルの外装の金属体に最も厳しい種別の接地を施すのは、定めのとおりの正しい施工である。低圧の屋内配線との距離を0.15m以上とするのも規定どおりである。ケーブルどうしの接続を接続箱の中で行うのも、電界が集中しやすい接続部を点検できる状態にしておくために必要な施工であり、いずれも問題はない。

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