2026年版・4-9

遮断器・断路器・開閉器の種類と役割の一問一答

第一種電気工事士「電気機器・材料工具・受電設備」から、遮断器・断路器・開閉器の種類と役割に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-9

高圧受電設備において、断路器(DS)と遮断器(CB)を操作する順序に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①開路も閉路も断路器を先に操作し、遮断器を後にする
  • ②開路は断路器を先に開き、その後で遮断器を開く
  • ③開路は遮断器を先に開き、その後で断路器を開く
  • ④開路は同時に操作し、閉路は遮断器を先に投入する
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正解 ③開路は遮断器を先に開き、その後で断路器を開く
解説
詳細解説
断路器は電流を切る能力をもたない機器なので、電流が流れている状態で開くと激しいアークが発生し、機器の焼損や短絡事故につながる。そのため回路を切るときは、まず遮断器を開いて電流をゼロにし、無負荷を確認してから断路器を開く。
逆に回路を入れるときは、先に断路器を閉じてから遮断器を投入する。すなわち「切るときは遮断器が先、入れるときは断路器が先」という順序になる。断路器が常に電流の流れていない状態で操作される点は共通している。
この誤操作を防ぐため、実際の設備では遮断器が投入されている間は断路器を操作できないインターロックを設けることが多い。順序を言葉で覚えるだけでなく、理由まで説明できるようにしておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
断路器を先に開くとする手順は、いずれも電流が流れたまま刃を開くことになり、激しいアークを生じる。同時に操作するという手順も、どちらが先に切れるかが決まらないので同じ危険がある。判断の基準は、刃が動く瞬間に電流が零になっているかどうかの一点である。実際の設備には、この順序を守らせるための鎖錠が設けられている。
問24-9

高圧受電設備に用いる断路器(DS)の役割として、正しいものはどれか。

  • ①負荷電流を切る能力はなく、無負荷で回路を切り離す
  • ②短絡電流を遮断して機器を事故から保護する装置である
  • ③負荷電流を頻繁に開閉するために用いる装置である
  • ④地絡電流を検出して自動的に開放する装置である
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正解 ①負荷電流を切る能力はなく、無負荷で回路を切り離す
解説
詳細解説
断路器は消弧のための装置をもたないため、負荷電流や短絡電流を切ることができない。その役割は、点検や修理をするときに回路を電源から確実に切り離し、開いていることを目で確認できる状態をつくることにある。刃の開閉状態が外から見えるのはこのためである。
短絡電流を遮断できるのは遮断器(CB)や限流ヒューズ(PF)であり、負荷電流を日常的に開閉するのは高圧交流負荷開閉器(LBS)の役目である。地絡電流を検出して自動で開くのは地絡継電装置付きの開閉器である。
断路器は「切り離すだけの機器」と割り切り、必ず遮断器で電流をゼロにしてから操作する、という運用とセットで覚えておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
アークを消す仕組みをもたない以上、短絡電流はもちろん、日常的に負荷電流を入り切りする役目も果たせない。そうした用途には、アークを消せる高圧交流負荷開閉器を用いる。また自動で開くには検出の装置と引外しの機構が必要であり、人が操作して開閉するこの機器には、地絡を自ら判断して動作する働きは備わっていない。
問34-9

高圧真空遮断器(VCB)が電流を遮断する原理として、正しいものはどれか。

  • ①六ふっ化硫黄ガスを吹き付けてアークを消す
  • ②高真空中でアークを拡散させて消弧する
  • ③絶縁油の分解ガスの圧力でアークを消す
  • ④磁界でアークを引き伸ばして消弧室で消す
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正解 ②高真空中でアークを拡散させて消弧する
解説
詳細解説
真空遮断器は、真空バルブと呼ばれる密閉容器の中に接点を収めている。真空中には電流を運ぶ気体分子がほとんど存在しないため、接点が開いた瞬間に生じた金属蒸気によるアークは急速に周囲へ拡散し、交流電流がゼロになる点で確実に消える。この方式は消弧能力が高く、保守が簡単で小形にできるため、現在の高圧受電設備の遮断器はほぼ真空遮断器である。
六ふっ化硫黄ガスを用いるのはガス遮断器、絶縁油の分解ガスを使うのは油遮断器、磁界でアークを引き伸ばすのは磁気遮断器で、いずれも別の方式である。
「真空遮断器=真空中でのアークの拡散」と原理をひと言で言えるようにしておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
残る三つはいずれも実在する遮断方式の説明であるが、アークを消すために使う媒体がそれぞれ異なる。ガスを吹き付ける方式は主に特別高圧の系統で用いられ、絶縁油を用いる方式は古い設備で見られるもので、火災の危険から現在は避けられている。名称に含まれる語がそのまま消弧の媒体を表していると考えると取り違えにくい。
問44-9

高圧交流負荷開閉器(LBS)と高圧限流ヒューズ(PF)を組み合わせたPF付LBSにおける、それぞれの役割の分担として正しいものはどれか。

  • ①LBSが短絡電流を遮断し、PFは負荷電流を開閉する
  • ②PFもLBSもどちらも短絡電流の遮断を分担している
  • ③LBSが地絡電流を遮断し、PFが過負荷電流を遮断する
  • ④PFが短絡電流を遮断し、LBSは負荷電流を開閉する
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正解 ④PFが短絡電流を遮断し、LBSは負荷電流を開閉する
解説
詳細解説
PF・S形の主遮断装置に用いるPF付LBSでは、役割がはっきり分かれている。高圧限流ヒューズ(PF)は短絡電流が流れたときに溶断して電流を限流しながら遮断し、高圧交流負荷開閉器(LBS)は通常の負荷電流の開閉と点検時の回路の切り離しを受け持つ。LBS自身に短絡電流を遮断する能力はない。
PF付LBSには、ヒューズが1相だけ溶断したときに三相をまとめて開放するストライカ引外し装置が備えられている。これがないと欠相運転になり、三相電動機が焼損するおそれがあるためである。
限流ヒューズは溶断すると交換が必要で、再閉路ができない。この点がCB形との実務上の大きな違いになる。

他の選択肢が不適切な理由
負荷開閉器に短絡電流を切らせれば、その能力を超えて機器が損傷する。ヒューズは溶けて切れる素子であるから、通常の負荷を繰り返し入り切りする用途には使えず、二つの機器で短絡の遮断を分け合うこともできない。地絡を検出して開放する働きは、専用の変成器と継電器を備えた装置が受け持つ仕事であって、この組合せの役目ではない。
問54-9

高圧カットアウト(PC)の使用に関する記述として、適切なものはどれか。

  • ①300kV・A以下の変圧器の一次側の開閉と保護に使う
  • ②受電設備全体の主遮断装置として単独で用いられる
  • ③短絡電流を遮断できるので遮断器の代わりに使える
  • ④50kvarを超える高圧進相コンデンサの開閉に用いる
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正解 ①300kV・A以下の変圧器の一次側の開閉と保護に使う
解説
詳細解説
高圧カットアウトは、内部にヒューズを納めた磁器製の小形の開閉器で、高圧受電設備規程では容量300kV・A以下の変圧器の一次側、および50kvar以下の高圧進相コンデンサの開閉装置として使用できるとされている。安価で場所を取らない反面、遮断できる電流に限りがある。
主遮断装置として使うことは認められておらず、受電点全体の保護はCB形かPF・S形が受け持つ。
50kvarを超えるコンデンサには高圧交流負荷開閉器などを用いるので、この選択肢は容量の条件が逆になっている。
「変圧器は300kV・Aまで、コンデンサは50kvarまで」という2つの数字を対にして覚えておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
この機器に内蔵するヒューズは変圧器一台分の保護を想定した容量であり、受電点で生じる大きな短絡電流を切ることはできない。したがって受電設備全体を守る主遮断装置として単独で用いることは規程上も認められていない。またコンデンサについては、この機器で扱えるのは50kvar以下であるから、容量の条件が逆になっている。
問64-9

低圧の三相誘導電動機の運転に用いる電磁開閉器の構成として、正しいものはどれか。

  • ①配線用遮断器と漏電遮断器を組み合わせたもの
  • ②電磁接触器と進相用コンデンサを組み合わせたもの
  • ③電磁接触器と熱動過負荷継電器を組み合わせたもの
  • ④電磁接触器と限時継電器を組み合わせたもの
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正解 ③電磁接触器と熱動過負荷継電器を組み合わせたもの
解説
詳細解説
電磁開閉器は、電磁接触器(コイルに電流を流して接点を開閉する装置)と、熱動過負荷継電器(サーマルリレー)を一体にしたものである。電磁接触器が電動機の入切を担い、熱動過負荷継電器が電流による発熱を利用して過負荷を検出し、制御回路を切って電動機の焼損を防ぐ。
電磁接触器だけでは過負荷保護ができないため、この組み合わせが電動機回路の基本となる。
限時継電器(タイマ)はスターデルタ始動の切り換えなどに使う別の部品であり、進相用コンデンサは力率改善のためのものである。配線用遮断器と漏電遮断器の組み合わせは電路側の保護であり、電磁開閉器ではない。
短絡保護は配線用遮断器などが別に受け持つ点も押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
進相用コンデンサは力率を良くするための部品であり、電流の大きさを見張って回路を切る働きはもたない。限時継電器は決められた時間の経過で接点を動かす部品であって、電流の大小を判断しない。電路側の遮断器どうしの組合せは分電盤で電線を守るための構成であり、電動機一台ごとの過負荷を検出して止める仕組みとは目的が異なる。
問74-9

低圧回路に用いる配線用遮断器と漏電遮断器の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①配線用遮断器は地絡を検出し、漏電遮断器は過電流を検出する
  • ②配線用遮断器は過電流を検出し、漏電遮断器は地絡を検出する
  • ③どちらも過電流だけを検出し、動作時間だけが異なっている
  • ④どちらも地絡だけを検出し、定格感度電流だけが異なっている
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正解 ②配線用遮断器は過電流を検出し、漏電遮断器は地絡を検出する
解説
詳細解説
配線用遮断器は、電線の許容電流を超える過負荷電流や短絡電流を検出して回路を切り、電線の過熱による火災を防ぐ機器である。一方、漏電遮断器は内部の零相変流器で行きと帰りの電流の差を検出し、その差が定格感度電流を超えたときに動作して感電や漏電火災を防ぐ。
両者は守る対象が違うため、どちらか一方があればよいというものではない。実際の分電盤では、過電流保護機能を内蔵した漏電遮断器を用いることが多い。
定格感度電流は人体保護を目的とする場合30mA以下、動作時間は0.1秒以内が目安である。
「配線用遮断器は電線を守り、漏電遮断器は人を守る」と対比して覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
行きと帰りの電流の差を見る仕組みと、線に流れる電流そのものの大きさを見る仕組みは構造から別物であるから、両方が同じ量を検出しているとする記述は成り立たない。守る対象も、一方は電線の過熱による火災、もう一方は人体への感電と分かれている。二つの働きを入れ替えた記述では、分電盤で両方を備える理由が説明できない。
問84-9

ガス遮断器(GCB)において、アークの消弧に用いられる媒体はどれか。

  • ①絶縁油
  • ②圧縮空気
  • ③窒素ガス
  • ④六ふっ化硫黄ガス
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正解 ④六ふっ化硫黄ガス
解説
詳細解説
ガス遮断器は、六ふっ化硫黄(SF6)ガスを消弧に用いる。このガスは絶縁性能と消弧性能が空気よりはるかに優れ、遮断時にアークへ吹き付けることで確実に電流を切ることができる。特別高圧や大容量の設備で広く使われている。
絶縁油を使うのは油遮断器、圧縮空気を吹き付けるのは空気遮断器で、いずれも古い方式である。窒素ガスは絶縁ガスとして使われることはあるが、遮断器の消弧媒体の代表とはされていない。
なお六ふっ化硫黄ガスは強力な温室効果ガスであるため、点検や機器の廃棄の際は大気へ放出せず回収する取り扱いが求められる。
遮断器は消弧媒体で分類されるという整理をしておくと、名称と原理が結び付けやすい。

他の選択肢が不適切な理由
絶縁油は分解して生じるガスの圧力でアークを消すが、可燃物であるため火災の危険があり、現在は避けられている。圧縮空気を用いる方式は動作音が大きく、空気を圧縮する設備を別に備える必要がある。窒素は絶縁のために封入されることはあるものの、アークを消す能力が高くないため、遮断のための媒体としては用いられない。
問94-9

高圧遮断器の定格遮断電流が表す内容として、正しいものはどれか。

  • ①定格電圧のもとで遮断できる短絡電流の最大の実効値
  • ②定格電圧のもとで連続して流せる負荷電流の最大の値
  • ③遮断器が閉路したまま耐えられる短時間の電流値
  • ④遮断動作を始めてからアークが消えるまでの時間
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正解 ①定格電圧のもとで遮断できる短絡電流の最大の実効値
解説
詳細解説
定格遮断電流とは、定格電圧が加わった状態で遮断器が確実に切ることのできる交流電流の最大の実効値のことで、キロアンペア(kA)で表される。受電点で起こりうる短絡電流を計算し、それを上回る定格遮断電流をもつ遮断器を選ばなければならない。値が不足していると、遮断の途中で機器が破壊されて事故が拡大する。
連続して流せる電流は定格電流、閉路したまま短時間耐えられる電流は定格短時間耐電流と呼ばれ、別の項目である。遮断に要する時間は定格遮断時間として、サイクル数で表す。
短絡容量の計算とセットで問われることが多いので、電流と時間の用語を混同しないよう区別しておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
連続して流せる電流は定格電流として別に定められ、事故時の電流とは桁が違う。閉じたまま短時間耐えられる電流は、切る能力ではなく壊れずに持ちこたえる限度を表す別の項目である。時間を表す量を電流の名で呼ぶことはなく、単位も合わない。遮断に要する時間は交流の周期を単位として別に規定されている。
問104-9

高圧受電設備において、断路器と遮断器の間に機械的または電気的なインターロックを設ける目的として、正しいものはどれか。

  • ①断路器を開いた後でなければ遮断器を投入できなくする
  • ②地絡が起きたときに断路器を自動で開放させる
  • ③遮断器が投入されている間は断路器を操作できなくする
  • ④変圧器が過負荷のときに遮断器の投入を禁止する
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正解 ③遮断器が投入されている間は断路器を操作できなくする
解説
詳細解説
インターロックは、危険な順序での操作を機械的なかんぬきや制御回路によって物理的に禁止する仕組みである。断路器は電流を切る能力をもたないため、遮断器が投入されて電流が流れている状態で断路器を開くと大きなアークが生じ、重大な事故になる。そこで遮断器が入っている間は断路器を操作できないようにしておく。
断路器を開かないと遮断器を投入できない、という選択肢は操作の順序が逆であり、正しい運用そのものを妨げてしまう。
地絡時の自動開放は地絡継電器と開閉器の役目、過負荷での投入禁止は保護継電器の整定に関わる話で、いずれもインターロックの目的ではない。
操作の順序を人の注意力に頼らない仕組みにする、という考え方が保安の基本である。

他の選択肢が不適切な理由
断路器を開いた状態では回路がつながっていないので、その後に遮断器を投入しても送電できず、正しい手順そのものを妨げてしまう。断路器は電流を切れないのであるから、地絡のときに自動で開かせる仕組みにすれば、最も危険な操作を機械に行わせることになる。過負荷のときに投入を禁じるかどうかは、保護継電器の整定で扱う別の話である。

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