2026年版・4-10

計器用変成器(VT・CT)の一問一答

第一種電気工事士「電気機器・材料工具・受電設備」から、計器用変成器(VT・CT)に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-10

高圧回路に用いる計器用変圧器(VT)の二次側の定格電圧として、一般に採用されている値はどれか。

  • ①100V
  • ②110V
  • ③150V
  • ④200V
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正解 ②110V
解説
詳細解説
計器用変圧器は高圧の電圧を計器や継電器で扱える大きさに下げるための変圧器で、二次側の定格電圧は110Vに統一されている。たとえば6600Vの回路に使う場合、変圧比は6600/110、すなわち60対1となる。電圧計の目盛りはこの比を前提に一次電圧で読めるように作られている。
110Vという値は、電圧計や継電器の定格に合わせて古くから標準化されてきたもので、100Vではない点に注意したい。単相のVTを2台V結線して三相の線間電圧を測る使い方が一般的である。
変流器の二次定格が5Aであることと合わせて、「VTは110V、CTは5A」と対にして覚えておくと、計算問題で迷わない。

他の選択肢が不適切な理由
150Vや200Vを二次定格とする計器用変圧器は標準として作られておらず、電圧計や継電器の定格ともそろわない。100Vとすると6600Vに対する比が66対1という半端な値になり、目盛りの換算が扱いにくくなる。標準の値であれば比が60対1となって計算しやすく、機器の互換性も保てる。
問24-10

高圧回路に用いる変流器(CT)の二次側の定格電流として、一般に採用されている値はどれか。

  • ①1A
  • ②3A
  • ③5A
  • ④10A
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正解 ③5A
解説
詳細解説
変流器は大きな一次電流を計器や継電器で扱える大きさに変換する機器で、二次側の定格電流は5Aが標準である。たとえば定格一次電流が100Aの変流器なら変流比は100/5、すなわち20対1になり、一次に100Aが流れているとき二次には5Aが流れる。
制御ケーブルが長い場合など、電流による電圧降下を抑える目的で二次定格1Aのものが使われることもあるが、高圧受電設備の一般的な標準は5Aである。
過電流継電器(OCR)の整定値も、この二次電流を基準にタップで設定する。
「一次電流=二次電流×変流比」という関係は計算問題で必ず使うので、変流比の分母が5であることを覚えておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
3Aや10Aを二次定格とする変流器は標準として作られておらず、電流計や継電器の定格ともそろわない。二次定格を大きくすると、二次側の配線での電圧降下と発熱が増え、接続できる機器の量の面でも不利になる。1Aのものは配線が長い場合に使われることがあるが、高圧受電設備で一般に用いられる値ではない。
問34-10

通電中の変流器(CT)の二次側を開放してはならない理由として、正しいものはどれか。

  • ①二次側に高電圧が生じ、絶縁破壊や焼損のおそれがある
  • ②二次側の電流が大きく増えて電流計が振り切れてしまう
  • ③一次側の電流が流れなくなり、負荷が停電してしまう
  • ④鉄心の磁束がなくなり、電流計の指示が小さくなる
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正解 ①二次側に高電圧が生じ、絶縁破壊や焼損のおそれがある
解説
詳細解説
変流器の一次電流は負荷によって決まり、二次側の状態に左右されない。通常は二次電流がつくる磁束が一次電流の磁束を打ち消しているが、二次側を開放すると打ち消しがなくなり、鉄心の磁束が急激に増えて飽和する。その結果、二次巻線には非常に高い電圧が誘導され、絶縁破壊や巻線の焼損、作業者の感電につながる。
一次電流は変わらないので負荷が停電することはなく、磁束が消えるわけでもない。むしろ磁束は増える方向に働く。
そのため二次側の電流計や継電器を通電中に外す場合は、必ず先に二次端子を短絡しておく。この短絡を忘れないことが、変流器を扱ううえで最も重要な安全上の約束である。

他の選択肢が不適切な理由
開いた回路には電流が流れようがないので、二次側の電流が増えて計器が振り切れるという説明は成り立たない。一次側の電流は負荷が決める量であり、二次側をどう扱っても変わらないから停電にもならない。磁束は打ち消し合う相手を失って増える方向に動くので、なくなって指示が小さくなるという記述は向きが逆である。
問44-10

変流器(CT)の二次側に接続された電流計を、一次側に電流が流れている状態で取り外して交換するとき、必ず行わなければならない措置はどれか。

  • ①二次側の電線を開放したまま作業を行う
  • ②二次側の接地線を外してから作業を行う
  • ③一次側の断路器だけを開いてから作業する
  • ④二次側の端子を短絡してから作業を行う
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正解 ④二次側の端子を短絡してから作業を行う
解説
詳細解説
通電中に変流器の二次回路を開くと、鉄心が飽和して二次巻線に高電圧が生じ、絶縁破壊や感電の危険がある。そこで電流計や継電器を外す前に、専用の短絡端子や太い電線で二次端子どうしを確実に短絡し、二次回路が開かない状態にしてから作業する。短絡しても一次電流は変わらないため、設備の運転に影響はない。
二次側を開放したまま作業する選択肢は、まさに禁止されている行為そのものである。
接地線を外すのは、事故時に二次側へ高圧が侵入したときの保護をなくすことになり危険である。断路器は負荷電流を切れないため、これだけを開く操作もできない。
「CTの二次は短絡、VTの二次は短絡厳禁」と対にして覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
接地線は、絶縁が破れて高圧が二次側へ回り込んだときに人を守るためのものであるから、作業の前にわざわざ外すのは最も危険な手順になる。断路器は電流を切る能力をもたないので、通電中にこれだけを開く操作は行えない。二次側を開いたまま作業する手順は、この機器の取扱いで最も避けるべき状態そのものである。
問54-10

定格一次電流150A、定格二次電流5Aの変流器を用いた高圧回路において、二次側に接続した電流計が4Aを指示した。このときの一次電流はいくらか。

  • ①100A
  • ②120A
  • ③135A
  • ④150A
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正解 ②120A
解説
詳細解説
変流器の変流比は、定格一次電流を定格二次電流で割って求める。
変流比=150÷5=30
一次電流は二次電流に変流比を掛けたものになるので、
一次電流=4×30=120[A]である。
100Aは変流比を25と読み違えた値、135Aは定格一次電流の9割として概算した誤り、150Aは定格一次電流をそのまま答えとした誤りである。
実務では電流計の目盛りが一次電流で直接読めるように目盛られているため計算は不要だが、変流比の異なる変流器に取り替えると指示値の意味が変わってしまう。
「一次電流=二次電流×変流比」という関係は、過電流継電器の整定値を一次側の電流に換算するときにも同じ形で使う。

他の選択肢が不適切な理由
求めた一次電流を変流比で割って、指示された4Aに戻るかどうかで検算できる。100Aなら二次は約3.3A、135Aなら4.5A、150Aなら5Aとなり、いずれも指示値に戻らない。二次の指示が定格の5Aを下回っている以上、一次電流も定格の150Aより小さくなるはずである、という見当からも答えを絞り込める。
問64-10

高圧回路に接続する計器用変圧器(VT)の一次側に、高圧限流ヒューズを取り付ける目的として正しいものはどれか。

  • ①二次側の電圧を110Vに保つために電圧を調整する
  • ②雷による異常電圧を大地へ逃がして機器を守るため
  • ③VTが内部で短絡したとき高圧回路を切り離すため
  • ④電圧計の指示が振り切れないよう電流を制限するため
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正解 ③VTが内部で短絡したとき高圧回路を切り離すため
解説
詳細解説
計器用変圧器は高圧回路に直接つながっているため、内部の巻線が層間短絡などを起こすと、高圧回路に短絡電流が流れて受電設備全体を停電させる波及事故になりかねない。そこで一次側に小容量の高圧限流ヒューズを設け、変圧器の故障のときにその部分だけを切り離す。
電圧を110Vにするのは変圧器の巻数比の働きであってヒューズの役目ではない。雷の異常電圧を逃がすのは避雷器である。電圧計は電圧を測る計器であり、電流を制限する必要はない。
ヒューズが溶断すると電圧計の指示が下がったり、不足電圧継電器が誤動作したりするので、指示が異常なときはヒューズの状態を確認するとよい。

他の選択肢が不適切な理由
ヒューズは決められた電流で溶けて回路を切る部品であり、電圧をつくったり一定に保ったりする働きはない。雷の異常電圧を逃がす機器は、平常時は絶縁を保ち異常時だけ導通して元に戻るものであるから、一度溶けて切れる部品では役目を果たせない。電圧を測る計器はごくわずかな電流しか流さないので、電流を抑える必要もない。
問74-10

高圧受電設備の受電点に設ける計器用変圧変流器(VCT)の用途として、正しいものはどれか。

  • ①取引用の電力量計に電圧と電流を送るために用いる
  • ②地絡電流を検出して地絡継電器を動作させるために使う
  • ③変圧器の二次側の電圧を低圧に下げるために用いる
  • ④力率を改善するため進相コンデンサと組み合わせて使う
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正解 ①取引用の電力量計に電圧と電流を送るために用いる
解説
詳細解説
計器用変圧変流器(VCT)は、計器用変圧器と変流器を1つの箱に納めたもので、電力会社との取引に用いる電力量計に電圧と電流の信号を送るために受電点付近に設置する。料金の計算に直結するため、封印がされており需要家が勝手に触れることはできない。
地絡電流を検出するのは零相変流器(ZCT)、負荷に使う電圧をつくるのは受電用変圧器であり、いずれも別の機器である。力率改善は進相コンデンサと直列リアクトルの役目である。
単線結線図では、区分開閉器と主遮断装置の間の受電点付近にVCTと電力量計が描かれる。所有区分が電力会社側であることも合わせて押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
地絡を見つけるには、三相の電線をまとめて一つの窓に貫通させる構造の変成器が必要である。負荷に使う電圧をつくる変圧器は数十から数百キロボルトアンペアの容量をもつのに対し、この機器は計器へ信号を送るだけの小容量にすぎない。力率を良くするには無効電力を供給する機器が必要であり、信号を取り出す変成器にその働きはない。
問84-10

変流器(CT)の一次側端子K・Lと二次側端子k・lの関係について、減極性の変流器における記述として正しいものはどれか。

  • ①一次のK側から入った電流は二次のl側から出る
  • ②KとLは二次側、kとlは一次側の端子を表す
  • ③Kは接地端子、Lは非接地端子であることを表す
  • ④一次のK側から入った電流は二次のk側から出る
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正解 ④一次のK側から入った電流は二次のk側から出る
解説
詳細解説
計器用変成器は原則として減極性でつくられている。減極性とは、一次側のK端子に電流が入ったとき、二次側では同じ側であるk端子から電流が出る関係のことをいい、一次と二次の位相の向きがそろう。大文字のKとLが一次側、小文字のkとlが二次側の端子を表す。
この極性を誤って接続すると、三相回路の電流のベクトル和が正しく合成されず、方向性のある継電器や電力計、電力量計が誤った向きに動作する。地絡方向継電器では、極性の誤りがそのまま不動作や誤動作につながる。
単なる電流計を1台つなぐだけなら影響が出ないこともあるため、試験時に見落とされやすい。据付け時の極性確認は必須である。

他の選択肢が不適切な理由
一次と二次で電流の出入りする側が入れ替わる関係は加極性の説明にあたり、国内の計器用変成器の標準ではない。大文字と小文字の役割を入れ替える記述は、端子記号の決まりそのものに反する。接地を施すのは二次回路の側であって、一次側の端子記号が接地するかどうかを表しているわけでもない。
問94-10

三相高圧回路の線間電圧を測定するために、計器用変圧器2台をV結線して用いる場合の説明として、正しいものはどれか。

  • ①2台で3相分の相電圧をすべて測定できる
  • ②1台が故障しても残り1台で3線間の電圧を測れる
  • ③2台で三相の3つの線間電圧をすべて測定できる
  • ④2台では2つの線間電圧しか測定できず不便である
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正解 ③2台で三相の3つの線間電圧をすべて測定できる
解説
詳細解説
三相3線式の回路では3つの線間電圧の和がベクトル的にゼロになるため、2つの線間電圧が分かれば残りの1つも定まる。そこで計器用変圧器を2台だけV結線し、3つの線間電圧すべてを測定できるようにするのが一般的である。3台を用いる場合に比べて機器の数と設置面積を減らせる。
2つしか測れないという選択肢は、この関係を見落とした誤りである。1台が故障すれば残る1台では1つの線間電圧しか測れないため、故障時も全部測れるという記述も誤りとなる。
相電圧は非接地の高圧回路では基準が定まらないため、通常は測定の対象にしない。
変圧器のV結線が三相を扱えるのと同じ考え方であると押さえておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
非接地の高圧回路では相電圧の基準となる点が定まらないため、相電圧をすべて測るという使い方自体が成り立たない。1台になれば取り出せるのは一つの電圧だけであるから、故障しても全部測れるという記述は測定の原理と合わない。三つの線間電圧の和がベクトルとして零になる関係を使えば、二つ分かれば残りも定まる。
問104-10

計器用変成器の仕様に示される定格負担が表す内容として、正しいものはどれか。

  • ①二次側に接続してよい機器と配線の合計の皮相電力
  • ②一次側に加えてよい電圧の最大値を示したものである
  • ③二次側に流してよい電流の最大値を示したものである
  • ④変成器自身の鉄損と銅損の合計を示したものである
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正解 ①二次側に接続してよい機器と配線の合計の皮相電力
解説
詳細解説
定格負担は、計器用変成器が定められた精度を保ったまま二次側につないでよい負荷の大きさを、皮相電力[V・A]で表したものである。電圧計や電流計、継電器などの消費分に加えて、二次配線の抵抗による分も含めて考える。
接続する機器が多すぎて定格負担を超えると、二次側の電圧や電流が本来の値からずれ、計器の指示や継電器の動作が不正確になる。制御ケーブルが長い変流器回路では、配線の分だけで負担が大きくなることがあるので注意が必要である。
電圧や電流の最大値は定格電圧・定格電流として別に規定され、鉄損と銅損は変成器自身の損失であって負担ではない。
負担とは二次側につなげる量のこと、と押さえておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
加えてよい電圧の限度や流してよい電流の限度は、定格電圧・定格電流として別の項目に定められており、単位も電力ではない。また変成器自身の内部で失われる分は損失と呼び、外側につないでよい量を表すこの項目とは向きが逆の概念である。二次側につなげる機器と配線の合計を表す量である、と押さえておきたい。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。