2026年版・4-11

高圧限流ヒューズ・避雷器・保護継電器の一問一答

第一種電気工事士「電気機器・材料工具・受電設備」から、高圧限流ヒューズ・避雷器・保護継電器に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問14-11

高圧限流ヒューズの用途別の種類を表す記号のうち、記号Tが表す用途はどれか。

  • ①一般用
  • ②電動機用
  • ③変圧器用
  • ④コンデンサ用
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正解 ③変圧器用
解説
詳細解説
高圧限流ヒューズは、保護する機器の性質に合わせて溶断特性の異なるものが用意され、記号で区別されている。Gは一般用、Tは変圧器用、Mは電動機用、Cはコンデンサ用である。
変圧器用のTは、変圧器を投入したときに流れる大きな励磁突入電流で溶断しないよう、短時間の大電流に耐える特性をもつ。電動機用のMは始動電流に耐える特性、コンデンサ用のCは投入時の突入電流に耐える特性をもたせてある。
用途に合わない記号のヒューズを使うと、正常な運転中に不要な溶断を起こしたり、逆に事故のときに切れずに機器を焼損させたりする。取り替えのときは容量だけでなく記号も必ず合わせること。

他の選択肢が不適切な理由
一般用は特定の突入電流を想定していない標準的な特性で、投入の瞬間に大きな電流が流れる機器につなぐと不要に溶断することがある。電動機用は始動電流が長めに続くことを見込んだ特性、コンデンサ用は投入の瞬間に鋭く立ち上がる電流に耐える特性であり、いずれも励磁突入電流に合わせた特性とは曲線の形が異なる。
問24-11

高圧限流ヒューズが「限流」と呼ばれる理由を説明したものとして、正しいものはどれか。

  • ①短絡電流が波高値に達する前に切り電流を抑える
  • ②電流を一定の値に制限したまま長時間流し続ける
  • ③電流を検出して遮断器へ引外しの信号を送り出す
  • ④電流の周波数を下げてアークを消えやすくする
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正解 ①短絡電流が波高値に達する前に切り電流を抑える
解説
詳細解説
限流ヒューズは、短絡電流が流れ始めてから交流の波形が最大値に達するよりも前に溶断し、発生したアーク電圧によって電流の増加を押さえ込む。その結果、回路に実際に流れる電流の最大値は、ヒューズがない場合に流れるはずの値よりずっと小さくなる。この働きを限流効果という。
限流効果があるため、下流の機器に加わる電磁力や発熱が小さく抑えられ、遮断器よりも小形で高い遮断容量を得られる。
電流を流し続ける機能や、遮断器へ信号を送る機能はもたない。信号を送るのは継電器の役目である。
ただし一度溶断すると交換が必要であり、再閉路できない点がPF・S形の弱点になる。

他の選択肢が不適切な理由
電流を一定の値に保ったまま流し続ける働きは限流リアクトルなどの説明に近く、溶けて切れる部品には当てはまらない。ほかの機器へ信号を送るには、電流を検出する部分と接点が必要であり、この部品はどちらももたない。周波数は電源側で決まる量であるから、回路に入れた素子が変えられるものではない。
問34-11

高圧受電設備に施設する避雷器(LA)の動作に関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①常時から大地へ少しずつ電流を流して電位を下げている
  • ②雷が来ると内部で溶断して回路を永久に切り離す
  • ③雷の電流を蓄えておき、後でゆっくり放電させる
  • ④異常電圧のときだけ導通し、過ぎると絶縁を回復する
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正解 ④異常電圧のときだけ導通し、過ぎると絶縁を回復する
解説
詳細解説
避雷器は、雷や開閉に伴う異常電圧が加わったときだけ導通して電流を大地へ流し、機器に加わる電圧を制限する。異常電圧が去って通常の電圧に戻ると自動的に絶縁状態を取り戻し、続けて流れようとする商用周波の電流を速やかに切る。この一連の働きによって、変圧器や遮断器の絶縁破壊を防ぐ。
常時から電流を流しているわけではなく、ヒューズのように溶断して回路を切り離すものでもない。電流を蓄える機能もない。
効果を十分に発揮させるには接地線をできるだけ短く太くすることが重要で、引下げ線が長いと電圧降下によって保護できる電圧が上がってしまう。設置場所は引込口の近くとする。

他の選択肢が不適切な理由
常に電流を流していれば損失が生じるうえ、対地の絶縁も保てなくなる。溶けて切れる仕組みであれば落雷のたびに取り替えが必要になり、繰り返し起こる雷から機器を守り続けられない。雷の電流は瞬間に非常に大きいため、いったん蓄えておいて後からゆっくり流すという仕組みも実現しない。
問44-11

高圧受電設備に施設する避雷器の接地線に施さなければならない接地工事の種類はどれか。

  • ①A種接地工事
  • ②B種接地工事
  • ③C種接地工事
  • ④D種接地工事
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正解 ①A種接地工事
解説
詳細解説
電気設備技術基準の解釈では、高圧および特別高圧の電路に施設する避雷器にはA種接地工事を施すと定めている。A種接地工事の接地抵抗値は10Ω以下である。雷による大きな電流を速やかに大地へ流す必要があるため、最も厳しい値が求められる。
B種接地工事は変圧器の高圧側と低圧側が混触したときの危険を防ぐために低圧側に施すもので、抵抗値は変圧器の設置場所ごとの計算で決まる。C種は300Vを超える低圧の機器の外箱に、D種は300V以下の低圧の機器や高圧計器用変成器の二次側に施す。
接地線は短く太くし、他の接地との共用や引き回しの長さにも注意する。「避雷器と高圧機器の外箱はA種」と覚えておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
接地の種別は、施す場所と目的によって決まる。高圧側と低圧側が触れ合ったときの危険を防ぐための接地は、抵抗値が設置条件ごとの計算で決まるもので、雷の大電流を速やかに逃がすという目的には合わない。低圧の機器に施す二つの種別は求められる接地抵抗が緩く、高圧の電路に必要な水準を満たさない。
問54-11

高圧受電設備の過電流継電器(OCR)がもつ限時要素と瞬時要素の役割の組合せとして、正しいものはどれか。

  • ①限時要素は短絡電流を、瞬時要素は地絡電流を受け持つ
  • ②限時要素は過負荷電流を、瞬時要素は短絡電流を受け持つ
  • ③限時要素は短絡電流を、瞬時要素は過負荷電流を受け持つ
  • ④限時要素は地絡電流を、瞬時要素は過負荷電流を受け持つ
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正解 ②限時要素は過負荷電流を、瞬時要素は短絡電流を受け持つ
解説
詳細解説
過電流継電器には2つの要素がある。限時要素は、定格をやや超える程度の過負荷電流に対して、電流が大きいほど短い時間で動作するように整定され、一時的な始動電流などで不必要に動作しないようにしてある。瞬時要素は、短絡のような極めて大きな電流が流れたときに時間を置かずに動作し、被害の拡大を防ぐ。
地絡電流の検出は零相変流器と地絡継電器の役目であり、過電流継電器は担当しない。
限時要素の整定は電流タップと時間レバー(ダイヤル)で行い、上位の配電用変電所の継電器より先に動作するよう保護協調をとる。
「小さな過電流はゆっくり、大きな短絡はすぐに」と対応づけて覚えるとよい。

他の選択肢が不適切な理由
地絡は電流が大地へ逃げる事故であるから、各相の電流を合わせて零からのずれを見る別の仕組みでなければ検出できず、この継電器の要素には割り当てられない。また短絡のように極端に大きい電流を、時間をかけてから切る整定にすれば被害が広がるので、二つの要素の担当を入れ替えた記述は保護の考え方と逆になる。
問64-11

変流比が75/5の変流器と組み合わせた過電流継電器の限時要素を、二次側の電流で4Aに整定した。この整定値を一次側の電流に換算するといくらか。

  • ①15A
  • ②20A
  • ③60A
  • ④75A
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正解 ③60A
解説
詳細解説
変流器の変流比は、定格一次電流を定格二次電流で割って求める。
変流比=75÷5=15
継電器の整定値は二次側の電流で表されているので、一次側の電流に換算するには変流比を掛ける。
一次換算値=4×15=60[A]である。
15Aは変流比の数値をそのまま答えた誤り、20Aは二次定格の5Aを掛けてしまった誤り、75Aは定格一次電流をそのまま答えとした誤りである。
保護協調を検討するときは、継電器の整定値をこのように一次側の電流に直したうえで、上位の配電用変電所の保護と時間の余裕があるかを確かめる。変流比の異なる変流器に取り替えた場合、同じタップのままでは保護のレベルが変わってしまう点にも注意したい。

他の選択肢が不適切な理由
求めた一次換算値を変流比で割って、整定した4Aに戻るかどうかで検算できる。15Aなら二次は1A、20Aなら約1.3A、75Aなら5Aとなり、いずれも整定値に戻らない。整定を定格の二次電流5Aより小さい4Aで行っている以上、一次換算値も定格一次電流の75Aより小さくなるはずである、という見当も手掛かりになる。
問74-11

高圧受電設備に用いる地絡継電器(GR)と地絡方向継電器(DGR)の違いに関する記述として、正しいものはどれか。

  • ①GRは零相電圧も検出するのでもらい事故を防げる
  • ②DGRは零相電流を検出せず零相電圧だけで動作する
  • ③GRは方向を判別できるので構外の事故では動かない
  • ④DGRは零相電圧も検出して事故の方向を判別できる
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正解 ④DGRは零相電圧も検出して事故の方向を判別できる
解説
詳細解説
地絡継電器(GR)は零相変流器が検出した零相電流の大きさだけで動作する。そのため、同じ配電線につながる他の需要家や配電線側で地絡が起きたときにも、線路の対地静電容量を通って自分の設備に零相電流が流れ込み、無関係なのに開放してしまうことがある。これをもらい事故という。
地絡方向継電器(DGR)は、零相電流に加えて零相電圧を検出し、両者の位相の関係から事故点が構内側か構外側かを判別する。構外の事故では動作しないため、もらい事故を防げる。
零相電圧は零相電圧検出装置(コンデンサ形)で取り出すので、DGRにはこの装置が必要である。ケーブルの長い設備では特にDGRの採用が望ましい。

他の選択肢が不適切な理由
零相電圧を取り出すには専用の検出装置が必要であり、それを備えない機器に事故の方向を判別する働きはない。電流だけ、あるいは電圧だけでは事故点が構内側か構外側かを決められず、二つの位相の関係を見てはじめて方向が分かる。方向を判別できない側が構外の事故で動かないとする記述は、もらい事故が現に起きている事実と合わない。
問84-11

高圧受電設備に設ける不足電圧継電器(UVR)の主な用途として、正しいものはどれか。

  • ①過負荷を検出して主遮断装置を引き外すために用いる
  • ②停電を検出して非常用発電機の始動などに使われる
  • ③地絡を検出して区分開閉器を開放するために用いる
  • ④雷の異常電圧を検出して避雷器を動作させるのに使う
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正解 ②停電を検出して非常用発電機の始動などに使われる
解説
詳細解説
不足電圧継電器は、回路の電圧が整定した値を下回ったときに動作する継電器である。停電や大幅な電圧低下を検出し、非常用発電機の始動指令を出したり、電動機を回路から切り離して復電時の一斉再始動による過大な突入電流を防いだりする用途に使われる。
過負荷や短絡を検出するのは過電流継電器、地絡を検出するのは地絡継電器であり、それぞれ担当が異なる。避雷器は継電器の信号ではなく、加わった電圧そのものによって動作する。
逆に電圧が上がりすぎたことを検出するのは過電圧継電器(OVR)で、自家用発電設備の系統連系では両者を組み合わせて用いる。名称と動作する向きを対にして整理しておくとよい。

他の選択肢が不適切な理由
この継電器は電圧が下がったことを見るものであるから、電流の大きさで判断する保護とは見ている量そのものが違う。地絡を検出するには各相の電流の合計を見る仕組みが必要である。避雷器は継電器からの信号を受けて動くのではなく、加わった電圧そのものによって導通する機器であり、検出の信号を必要としない。
問94-11

PF付LBSに用いる高圧限流ヒューズに備えられているストライカ引外し装置の働きとして、正しいものはどれか。

  • ①1相が溶断したとき負荷開閉器の三相を同時に開く
  • ②溶断したヒューズを自動で新しいものに取り替える
  • ③溶断の際にアークを引き伸ばして消弧を助ける
  • ④ヒューズの温度が上がったとき警報だけを出す
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正解 ①1相が溶断したとき負荷開閉器の三相を同時に開く
解説
詳細解説
三相回路のうち1相のヒューズだけが溶断すると、残りの2相だけで電気が供給される欠相運転になる。この状態では三相誘導電動機の電流が偏り、巻線が過熱して焼損するおそれがある。
そこでヒューズが溶断すると同時に、内部のストライカと呼ばれるピンが飛び出して負荷開閉器の引外し機構を突き、三相をまとめて開放する。これがストライカ引外し装置である。
ヒューズを自動で交換する機能はなく、溶断したものは人の手で同じ規格の新品に取り替えなければならない。溶断表示は外から見える位置に出るので、点検時に確認する。
1相だけ切れた状態を残さない、という考え方が欠相事故を防ぐ要点になる。

他の選択肢が不適切な理由
溶けて切れた素子を機械が自動で入れ替える仕組みは備わっておらず、人の手で同じ規格のものに取り替える必要がある。アークを消す働きを受け持つのは、ヒューズの内部に詰められた消弧材である。また警報を出すだけでは残る2相での運転が続き、電動機の巻線が過熱するのを防げないため、開放まで行わなければ意味がない。
問104-11

過電流継電器の限時要素にみられる反限時特性の説明として、正しいものはどれか。

  • ①電流が大きいほど動作するまでの時間が長くなる
  • ②電流の大きさにかかわらず動作時間が一定である
  • ③電流が大きいほど動作するまでの時間が短くなる
  • ④電流が整定値を超えた瞬間に時間を置かず動作する
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正解 ③電流が大きいほど動作するまでの時間が短くなる
解説
詳細解説
反限時特性とは、流れる電流が大きいほど動作するまでの時間が短くなる特性のことをいう。電線や変圧器が電流による発熱で損傷するまでの時間も、電流が大きいほど短くなるため、この特性は機器の耐えられる限界にうまく沿った保護になる。
電流の大きさによらず一定時間で動作するのは定限時特性、整定値を超えた瞬間に動作するのは瞬時特性であり、いずれも別の特性である。
実際の継電器では、動作時間を決めるダイヤルを回して曲線全体を上下させ、上位の保護装置との間に時間の差をつくる。この差によって、事故点にいちばん近い保護装置だけが動作する保護協調が成り立つ。
特性の名称と曲線の形を結び付けて覚えておきたい。

他の選択肢が不適切な理由
電流が大きいほど時間が長くなるという特性では、危険な電流ほど長く流し続けることになり、保護の目的とまったく逆になる。電流の大きさによらず一定の時間で動く特性や、超えた瞬間に動く特性も実在するが、それぞれ別の名称が与えられている。機器が耐えられる時間が電流の増加とともに短くなることに合わせる、という点が要点である。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。