2026年版・3-4

電熱と電気加熱の応用の一問一答

第一種電気工事士「電気応用」から、電熱と電気加熱の応用に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問13-4

抵抗20Ωの電熱線に5Aの電流を10分間流したとき、この電熱線が発生する熱量〔kJ〕は。

  • ①60
  • ②150
  • ③300
  • ④500
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正解 ③300
解説
詳細解説
抵抗に電流を流したときに発生する熱量(ジュール熱)は Q=I²Rt で求めます。tは秒で扱う点に注意します。
まず時間を秒に直すと 10分=600秒です。
Q=5²×20×600=25×20×600=500×600=300000J となり、1000J=1kJ なので 300kJ です。
60kJは電流を2乗し忘れた場合の値(5×20×600=60000J)、150kJは時間を5分と取り違えた場合の値、500kJは消費電力500Wの数値をそのまま熱量としてしまった誤りです。
電熱線の消費電力は P=I²R=25×20=500W なので、500W×600秒=300000J と考えても同じ答えになります。
電力〔W〕に秒を掛けると〔J〕、キロワットに時間を掛けると〔kWh〕になる、という単位の対応を押さえておきます。

他の選択肢が不適切な理由
熱量は電流の2乗に比例するので、2乗を落とすと答えは5分の1の60kJになります。150kJは時間を5分とした場合の値です。500kJは消費電力500Wという数値をそのまま熱量として書き写したもので、Wは毎秒のエネルギー、Jは総量という単位の違いを見落としています。分ではなく秒に直したかどうかを、代入の前に必ず確かめたいところです。
問23-4

150Lの水を20℃から60℃まで加熱する電気温水器がある。加熱効率を70%、水の比熱を4.2kJ/(kg・K)、水1Lを1kgとするとき、必要な電力量〔kWh〕は。ただし1kWh=3600kJとする。

  • ①7
  • ②4.9
  • ③10
  • ④14
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正解 ③10
解説
詳細解説
まず水に与えるべき熱量を求めます。熱量=質量×比熱×温度差なので、150×4.2×(60-20)=150×4.2×40=25200kJ です。
これをkWhに直すと 25200/3600=7kWh となります。これは効率100%のときに必要な量です。
実際は加熱効率が70%なので、投入する電力量は 7/0.7=10kWh となります。
7kWhは効率を考えずに終えた場合の値、14kWhは効率を50%とした場合の値、4.9kWhは効率で割らずに掛けてしまった場合(7×0.7)の値です。
効率は「投入した電力量のうち何割が水の温度上昇に使われたか」なので、必要熱量を効率で割る(増やす)向きになります。掛けると答えが小さくなり不合理です。

他の選択肢が不適切な理由
効率が100%を下回る以上、投入する電力量は損失を考えないときの7kWhより必ず大きくなります。この向きだけで7kWhと4.9kWhは除けます。4.9kWhは効率で割るところを掛けた値で、損失があるのに必要な電力量が減るという矛盾を含みます。14kWhは効率を50%としたときの値です。水1Lを1kgと置き換える指定を使い忘れていないかもあわせて確かめます。
問33-4

抵抗加熱に関する記述として、正しいものは。

  • ①電磁誘導で被加熱物に渦電流を流す
  • ②高周波電界で絶縁物の内部を温める
  • ③電極間のアーク放電の熱を利用する
  • ④電流による発熱を熱源として用いる
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正解 ④電流による発熱を熱源として用いる
解説
詳細解説
抵抗加熱は、導体に電流を流したときに生じるジュール熱を熱源として利用する方式です。電熱線を発熱させて周囲へ熱を伝える間接抵抗加熱と、被加熱物そのものに電流を流す直接抵抗加熱があります。
電磁誘導で渦電流を流すのは誘導加熱の原理で、被加熱物が導体であることが条件になります。
高周波電界で絶縁物の内部を温めるのは誘電加熱の原理で、木材の乾燥や食品の加熱に使われます。
電極間のアーク放電の熱を使うのはアーク加熱で、製鋼用の電気炉が代表例です。
電気こんろ、電気炉、電気温水器など身近な機器の多くは抵抗加熱であり、電気加熱の基本形といえます。

他の選択肢が不適切な理由
電磁誘導で渦電流を流すのは誘導加熱の原理で、被加熱物が導体であることが条件になります。高周波の電界で絶縁物の内部を温めるのは誘電加熱の原理で、木材の乾燥や食品の加熱に使われます。電極間のアーク放電の熱を使うのはアーク加熱で、製鋼用の電気炉が代表例です。三つとも電気加熱の方式ではありますが、電流そのものによる発熱を熱源とする方式ではありません。
問43-4

誘導加熱の特徴として、正しいものは。

  • ①導電性の被加熱物に渦電流を発生させる
  • ②陶磁器やプラスチックの加熱にも適する
  • ③電熱線に電流を流して熱を発生させる
  • ④被加熱物の表面だけを放射熱で温める
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正解 ①導電性の被加熱物に渦電流を発生させる
解説
詳細解説
誘導加熱は、コイルに交流を流して生じる磁束の変化により、導電性の被加熱物の内部に渦電流を誘導し、その渦電流によるジュール熱で加熱する方式です。金属の表面焼入れや溶解、電磁調理器(IHクッキングヒータ)に使われます。
渦電流が流れるには被加熱物が導体である必要があるため、陶磁器やプラスチックのような絶縁物には適しません。絶縁物を内部から温めたい場合は誘電加熱を用います。
電熱線に電流を流すのは抵抗加熱、放射熱で表面を温めるのは赤外線加熱の説明です。
周波数を高くするほど渦電流は表面に集中し、表面だけを硬くする焼入れに応用できます。

他の選択肢が不適切な理由
渦電流が流れるには被加熱物が導体である必要があるため、陶磁器やプラスチックのような絶縁物には適しません。絶縁物を内部から温めたい場合は誘電加熱を用います。電熱線に電流を流して熱を出すのは抵抗加熱、放射熱で表面を温めるのは赤外線加熱の説明で、いずれもコイルと磁束の変化を利用するこの方式とは原理が異なります。
問53-4

誘電加熱に関する記述として、正しいものは。

  • ①金属だけを内部から加熱する方式
  • ②絶縁物を高周波電界で内部から温める
  • ③赤外線を当てて表面から乾燥させる方式
  • ④ニクロム線の発熱を空気に伝える
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正解 ②絶縁物を高周波電界で内部から温める
解説
詳細解説
誘電加熱は、木材・合成樹脂・食品などの絶縁物(誘電体)を電極の間に置き、高周波の電界を加える方式です。電界の向きが高速で反転すると、物質内部の分子が向きを変えようとして摩擦のような損失が生じ、これが熱になります。
金属は電界が内部に入らないため誘電加熱には適さず、金属を加熱する場合は誘導加熱を用います。
赤外線を当てて表面から乾燥させるのは赤外線加熱、ニクロム線の発熱を利用するのは抵抗加熱の説明です。
内部から一様に温まるので、木材の乾燥や合成樹脂の接着、食品の解凍などに向きます。電子レンジはさらに高い周波数を用いたマイクロ波加熱で、原理の系統は同じです。

他の選択肢が不適切な理由
金属は電界が内部まで入らないため、この方式では内部から温めることができず、金属を加熱する場合は誘導加熱を用います。赤外線を当てて表面から乾燥させるのは赤外線加熱で、熱が内部まで届きにくいという点で対照的です。ニクロム線の発熱を空気に伝えるのは抵抗加熱の説明で、電気こんろや電気炉がこれにあたります。
問63-4

電極間に発生させたアーク放電の高温を利用し、製鋼などで金属を溶解する加熱方式は。

  • ①誘電加熱
  • ②赤外線加熱
  • ③抵抗加熱
  • ④アーク加熱
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正解 ④アーク加熱
解説
詳細解説
アーク加熱は、電極と被加熱物の間、または電極どうしの間にアーク放電を発生させ、数千度に達する高温で金属を溶かす方式です。製鋼用のアーク炉やアーク溶接がその代表です。
誘電加熱は高周波電界で絶縁物を内部から温める方式で、金属の溶解には使えません。
赤外線加熱は放射熱で表面を温める方式で、塗装の乾燥など比較的低温の用途に限られます。
抵抗加熱はジュール熱を利用する方式で、電気炉として広く使われますが、アーク放電のような超高温は得にくい方式です。
アーク加熱は温度がきわめて高い代わりに、放電に伴う騒音や電源側の電圧変動(フリッカ)を生じやすい点が実務上の課題になります。

他の選択肢が不適切な理由
誘電加熱は高周波の電界で絶縁物を内部から温める方式なので、電界が内部に入らない金属の溶解には使えません。赤外線加熱は放射熱で表面を温める方式で、塗装の乾燥のように比較的低い温度の用途に限られます。抵抗加熱は電気炉として広く使われますが、放電で得られるような数千度の高温には届きにくく、金属を溶かす用途では不利です。
問73-4

赤外線加熱に関する記述として、正しいものは。

  • ①塗装面の乾燥や焼付けに適している
  • ②金属の内部を短時間で溶解できる
  • ③電界の向きの反転で内部から温める
  • ④被加熱物に必ず電流を流して用いる
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正解 ①塗装面の乾燥や焼付けに適している
解説
詳細解説
赤外線加熱は、赤外線ランプなどから放射される赤外線を被加熱物の表面に当て、吸収されたエネルギーを熱に変える方式です。熱は表面から入るため、塗装の乾燥や焼付け、繊維や紙の乾燥のように薄いものを短時間で温める用途に適します。
金属の内部を短時間で溶解するのはアーク加熱や誘導加熱の領分で、放射だけで溶解温度に達するのは困難です。
電界の向きの反転で内部から温めるのは誘電加熱の原理です。
被加熱物に電流を流す必要はなく、非接触で加熱できることが赤外線加熱の長所です。
「表面から温める、非接触、乾燥に強い」の三点で他の方式と区別します。

他の選択肢が不適切な理由
金属の内部を短時間で溶解するのはアーク加熱や誘導加熱の領分で、表面に当てた放射だけで溶解温度まで上げるのは困難です。電界の向きの反転で内部から温めるのは誘電加熱の原理で、熱の入り方が表面からではなく内部からになります。被加熱物に必ず電流を流すという記述も、非接触で加熱できるというこの方式の長所と正反対です。
問83-4

ヒートポンプ式給湯機の成績係数(COP)が4であるときの記述として、正しいものは。

  • ①入力電力の4分の1が熱になる量
  • ②入力電力の4倍の熱量が得られる
  • ③熱を電力に変える効率が4になる
  • ④外気からは熱を取り込んでいない
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正解 ②入力電力の4倍の熱量が得られる
解説
詳細解説
成績係数COPは、取り出せる熱量を投入した電力で割った値です。COPが4であれば、投入した電力の4倍の熱量が得られることを意味します。
これは電気を熱に変換しているのではなく、冷媒の圧縮と膨張を利用して外気の熱をくみ上げているためで、入力より大きな熱量を得ても熱力学の法則には反しません。
入力の4分の1しか熱にならないという記述は、COPの分子と分母を取り違えたものです。
熱を電力に変える効率という記述は、発電の効率と混同したもので向きが逆です。
外気から熱を取り込んでいないという記述は、ヒートポンプの原理そのものを否定するため誤りです。外気温が下がるとCOPは低下します。

他の選択肢が不適切な理由
入力の4分の1しか熱にならないという記述は分子と分母を取り違えたもので、それでは電熱器よりも効率の劣る機器ということになってしまいます。熱を電力に変える効率という記述は発電の話であり、エネルギーの向きが逆です。外気から熱を取り込んでいないという記述は、投入した電力より大きな熱量が得られるという事実そのものを説明できません。
問93-4

電気こんろや電気炉の発熱体に古くから用いられている、ニッケルとクロムを主成分とする合金は。

  • ①けい素鋼
  • ②はんだ
  • ③りん青銅
  • ④ニクロム
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正解 ④ニクロム
解説
詳細解説
ニクロムはニッケルとクロムを主成分とする合金で、抵抗率が高く、高温になっても酸化しにくいという性質があります。このため電熱線の材料として広く用いられ、電気こんろ、電気炉、ドライヤなどの発熱体になっています。
けい素鋼は鉄にけい素を加えた材料で、鉄損を減らす目的で変圧器や電動機の鉄心に使われるものです。
はんだはすずと鉛などの合金で、融点が低く電気接続の接合に用いられます。発熱体にすれば溶けてしまいます。
りん青銅は銅合金でばね性に優れ、コンセントの刃受など接触部品に使われます。
「抵抗が高く高温に耐える=ニクロム」と、材料と用途を結び付けて覚えます。

他の選択肢が不適切な理由
けい素鋼は鉄にけい素を加えた材料で、鉄損を減らす目的で変圧器や電動機の鉄心に使われます。はんだはすずなどの合金で融点が低く、発熱体にすれば溶けてしまいます。りん青銅は銅合金でばね性に優れ、コンセントの刃受のような接触部品に用いられるもので、抵抗率が低く発熱体には向きません。抵抗率が高く高温でも酸化しにくい、という条件で選び分けます。
問103-4

電力量1kWhを熱量に換算した値〔kJ〕は。

  • ①360
  • ②1000
  • ③3600
  • ④4200
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正解 ③3600
解説
詳細解説
電力量〔kWh〕は電力〔kW〕と時間〔h〕の積であり、これをエネルギーの単位であるジュールに直すには秒に換算します。
1kWh=1kW×1h=1000W×3600s=3600000J=3600kJ となります。
1000kJは1kWを1000秒使った量、360kJは時間を360秒とした場合の値です。
4200kJは水1kgを1K上げるのに要する熱量である比熱4.2kJ/(kg・K)を千倍した数字で、電力量とは別の量です。
電熱の計算では、水の加熱に必要な熱量をkJで求めたあと3600で割ってkWhに直す、という流れが定番です。「1kWh=3600kJ」と「水の比熱4.2kJ/(kg・K)」の二つは必ず覚えておきます。

他の選択肢が不適切な理由
1000kJは1kWという電力の数値をそのまま持ってきた形で、時間を秒に直して掛ける手順が抜けています。360kJは3600の桁を一つ落とした値です。4200kJは水1kgを1K上げるのに要する熱量に由来する数値で、電力量の換算とは別の量です。1kWは1000W、1時間は3600秒、と定義に戻って掛け合わせれば桁の取り違えは防げます。

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※本ページの問題・解説は、生成AI(人工知能)を活用して作成しています。