2026年版・10-3

基礎-3 電圧の種別と電気事故の基礎の一問一答

第一種電気工事士「最初に覚える土台知識」から、基礎-3 電圧の種別と電気事故の基礎に関する4択問題を10問。「答えと解説を見る」を開くと、正解とその理由がその場で読めます。会員登録は不要です。

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問題

上から順に解いてみてください。答えは各問の下で確認できます。

問110-3

電気設備に関する技術基準を定める省令において、交流の低圧と高圧を分ける電圧の値は。

  • ①600ボルト
  • ②750ボルト
  • ③1000ボルト
  • ④300ボルト
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正解 ①600ボルト
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第2条は、交流について600ボルト以下を低圧、600ボルトを超え7000ボルト以下を高圧と定めています。
この600ボルトという値は法令のあちこちに顔を出します。簡易電気工事の範囲(600ボルト以下で使用する自家用電気工作物)、電気工事士法施行規則の軽微な作業の切り分け、小規模発電設備の低圧の要件など、いずれもこの値が基準です。第一種電気工事士の学習では最初に暗記しておくべき数字といえます。
他の選択肢について

・300ボルト:絶縁抵抗の判定値や機器の外箱の接地工事の種別を分ける値で、低圧と高圧の境目ではありません。
・750ボルト:直流における低圧の上限で、交流の値と取り違えやすいので注意が必要です。
・1000ボルト:労働安全衛生に関する規定などで見かける値ですが、この省令の電圧の種別には用いられていません。
問210-3

電気設備に関する技術基準を定める省令における直流の低圧の上限として、正しいものは。

  • ①450ボルト以下
  • ②750ボルト以下
  • ③600ボルト以下
  • ④900ボルト以下
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正解 ②750ボルト以下
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第2条は、低圧を「直流にあっては750ボルト以下、交流にあっては600ボルト以下のもの」と定めています。
直流のほうが上限が高いのは、交流には最大値が実効値の約1.41倍になるという性質があり、同じ実効値でも絶縁にかかる負担が直流より大きいためです。高圧は、直流では750ボルトを、交流では600ボルトを超え、いずれも7000ボルト以下のものを指します。太陽光発電のように直流を扱う設備が増えたことで、直流側の電圧区分を意識する場面も多くなりました。「直流は750、交流は600」とセットで覚えてしまいましょう。
他の選択肢について

・600ボルト以下:交流の低圧の上限であり、直流と混同しやすい典型的な誤りです。
・900ボルト以下:この省令の電圧の種別には登場しない値です。
・450ボルト以下:低圧の中の対地電圧を論じる場面でも用いられない値で、条文に根拠がありません。
問310-3

配電線から6600ボルトで受電している需要設備について、この6600ボルトの電圧の種別は。

  • ①低圧
  • ②特別高圧
  • ③高圧
  • ④超高圧
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正解 ③高圧
解説
交流では600ボルトを超え7000ボルト以下が高圧なので、6600ボルトは高圧に当たります(電気設備に関する技術基準を定める省令第2条)。
日本の配電系統で広く使われている6600ボルトは、高圧の上限である7000ボルトのすぐ手前に置かれた電圧です。第一種電気工事士が扱う自家用電気工作物の多くはこの6600ボルトで受電しており、キュービクル式高圧受電設備の話も、絶縁耐力試験や保護継電器の話も、この電圧を前提に組み立てられています。
他の選択肢について

・低圧:交流の低圧は600ボルト以下なので、6600ボルトは大きく超えています。
・特別高圧:特別高圧は7000ボルトを超えるものを指し、6600ボルトはわずかに届きません。
・超高圧:送電の分野で慣用的に使われることのある言い方で、省令が定める電圧の種別には存在しません。
問410-3

交流で7000ボルトを超える電圧の種別はどれか。

  • ①超高圧
  • ②高圧
  • ③低圧
  • ④特別高圧
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正解 ④特別高圧
解説
交流でも直流でも、7000ボルトを超える電圧は特別高圧です(電気設備に関する技術基準を定める省令第2条)。
同省令は電圧を低圧・高圧・特別高圧の三つに分けています。低圧は直流750ボルト以下・交流600ボルト以下、高圧はそれを超えて7000ボルト以下、特別高圧は7000ボルトを超えるものです。境目の数字は、低圧の上限が直流と交流で違うのに対し、高圧と特別高圧の境目は7000ボルトで共通だという点が覚えどころになります。工場やビルの受電に多い6600ボルトは高圧で、大規模な工場や鉄道の受電に使われる22000ボルトや66000ボルトが特別高圧にあたります。
他の選択肢について

・高圧:交流では600ボルトを超え7000ボルト以下、直流では750ボルトを超え7000ボルト以下の範囲です。
・低圧:直流750ボルト以下、交流600ボルト以下で、住宅の屋内配線はここに入ります。
・超高圧:送電の分野で慣用的に使われることのある言い方で、この省令の区分には存在しません。
問510-3

電気設備における「短絡」の説明として、正しいものは。

  • ①電線どうしが負荷を通らずにつながる
  • ②電源と負荷の接続が外れ電流が止まる
  • ③定格を超える電流が長く流れ続ける
  • ④電線から大地へ電流が漏れ出す
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正解 ①電線どうしが負荷を通らずにつながる
解説
短絡とは、電位の異なる二つの電線どうしが負荷を介さずにつながってしまい、回路の抵抗がほとんどなくなって極めて大きな電流が流れる状態をいいます。
いわゆるショートです。電流の大きさは電源側の電源設備や電線のインピーダンスだけで決まるため、通常の負荷電流の何十倍にもなり、アークや火災、機器の破壊を招きます。これを瞬時に切り離すのが遮断器やヒューズの役目で、遮断器の定格遮断電流や受電設備の保護協調は、すべてこの短絡電流の大きさを前提に決められています。
他の選択肢について

・電線から大地へ電流が漏れ出す:これは地絡の説明です。短絡と地絡は原因も検出方法も異なるため、混同しないことが重要です。
・定格を超える電流が長く流れ続ける:これは過負荷(過電流)の説明で、短絡ほど急激な現象ではありません。
・電源と負荷の接続が外れ電流が止まる:これは断線の説明で、短絡とはまったく逆の現象です。
問610-3

電気設備における「地絡」の説明として、正しいものは。

  • ①電線どうしが直接つながってしまう
  • ②電路から大地へ電流が流れてしまう
  • ③三相の各相の電流がそろわなくなる
  • ④接地線が外れて外箱が大地から浮く
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正解 ②電路から大地へ電流が流れてしまう
解説
地絡とは、電路と大地との間の絶縁が損なわれ、電路から大地へ電流が流れてしまう状態をいいます。この電流を地絡電流といい、機器の外箱などを通じて流れる場合には人が触れると感電します。
高圧では地絡継電装置(GR)と零相変流器(ZCT)で検出し、低圧では漏電遮断器が検出して回路を切ります。地絡は短絡と違って電流が小さいことが多く、過電流遮断器では検出できません。だからこそ地絡専用の保護装置と、外箱の接地が必要になります。
他の選択肢について

・電線どうしが直接つながってしまう:これは短絡の説明で、検出する装置も保護の考え方も地絡とは異なります。
・接地線が外れて外箱が大地から浮く:接地の不良は地絡が起きたときの危険を高めますが、地絡そのものの定義ではありません。
・三相の各相の電流がそろわなくなる:これは不平衡や欠相の説明で、大地への電流の流出とは別の現象です。
問710-3

漏電遮断器が主に防いでいるものはどれか。

  • ①落雷による機器の絶縁破壊
  • ②過電流による電線の焼損
  • ③漏電による感電や漏電火災
  • ④電動機の欠相による焼損
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正解 ③漏電による感電や漏電火災
解説
漏電遮断器は、電気が回路の外へ漏れていることを検出して回路を切り、感電と漏電による火災を防ぐ機器です。
行きの電線を流れる電流と帰りの電線を流れる電流を常に比べ、その差から漏れを見つけます。正常であれば出ていった電気はすべて戻ってくるので差は生じませんが、どこかで大地へ漏れていると差が現れます。一方、電線に流れる電流の大きさそのものを見て、過負荷や短絡による過大な電流から電線を守るのが配線用遮断器です。守る相手が違うので、この二つは代わりになる関係ではなく、両方そろえて使う関係にあります。
他の選択肢について

・過電流による電線の焼損:これは配線用遮断器やヒューズなど、過電流遮断器が受け持つ役割です。
・落雷による機器の絶縁破壊:雷による過電圧から機器を守るのは避雷器やサージ保護デバイスです。
・電動機の欠相による焼損:欠相からの保護は、電動機用の保護継電器などが担当します。
問810-3

電気設備に接地(アース)を施す目的の説明として正しいものはどれか。

  • ①機器での電圧降下を小さくする
  • ②電路の絶縁抵抗を高くして漏電を防ぐ
  • ③負荷電流の一部を大地へ逃がす
  • ④異常時の感電や火災の危険をなくす
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正解 ④異常時の感電や火災の危険をなくす
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第10条は「電気設備の必要な箇所には、異常時の電位上昇、高電圧の侵入等による感電、火災その他人体に危害を及ぼし、又は物件への損傷を与えるおそれがないよう、接地その他の適切な措置を講じなければならない」と定めています。
ここでのキーワードは「異常時」です。接地は普段の運転で電流を流すためのものではなく、地絡や高低圧混触といった異常が起きたときに、危険な電位が現れるのを抑え、保護装置を確実に動作させるために設けます。同省令第11条は、その際に電流が安全かつ確実に大地へ通じるようにすることも求めています。
他の選択肢について

・負荷電流の一部を大地へ逃がす:接地線に常時電流を流すのは目的ではありません。正常時に接地線へ電流が流れていれば、それ自体が異常の兆候です。
・電路の絶縁抵抗を高くして漏電を防ぐ:絶縁抵抗を確保するのは絶縁物の役割で、接地はむしろ大地と意図的につなぐ措置です。
・機器での電圧降下を小さくする:電圧降下の対策は電線の太さや配電方式の選定で行うもので、接地の目的ではありません。
問910-3

電気設備に関する技術基準を定める省令にいう「電線路」の説明として、正しいものは。

  • ①場所と場所をつなぐ電線とその支持物
  • ②電気が通じているところ全体を指す語
  • ③電気を使う場所の中に施設する電線
  • ④電線を支える鉄柱や鉄塔そのもの
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正解 ①場所と場所をつなぐ電線とその支持物
解説
電気設備に関する技術基準を定める省令第1条第9号は、電線路を「発電所、蓄電所、変電所、開閉所及びこれらに類する場所並びに電気使用場所相互間の電線(電車線を除く。)並びにこれを支持し、又は保蔵する工作物」と定義しています。場所と場所とをつなぐ電線と、その電柱などの支持物をひとまとめにした語です。
紛らわしいのが「配線」で、こちらは同条第18号により、電気使用場所の中に施設する電線(電気機械器具内の電線と電線路の電線を除く)とされています。つまり構内の屋内配線は配線であって、電線路ではありません。この区別は資格の範囲に直結します。簡易電気工事は電線路に係るものを除くと定められており、電線路の工事は認定電気工事従事者では扱えないからです。
他の選択肢について

・電気を使う場所の中に施設する電線:これは配線の説明で、電線路とは別の語です。
・電気が通じているところ全体を指す語:電路は通常の使用状態で電気が通じているところを指す語で、支持物を含む電線路とは意味が異なります。
・電線を支える鉄柱や鉄塔そのもの:これは支持物の説明で、電線路を構成する要素の一つにすぎません。
問1010-3

絶縁抵抗計(メガー)が測定している内容として、正しいものは。

  • ①電路に流れている漏れ電流をそのまま示す
  • ②直流の高い電圧を加えて絶縁の抵抗を測る
  • ③交流を加えて電線の導体の抵抗を測る
  • ④接地極と大地との間の抵抗を測る
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正解 ②直流の高い電圧を加えて絶縁の抵抗を測る
解説
絶縁抵抗計は、測定対象に直流の高い電圧(低圧回路では一般に250ボルトや500ボルト)を加え、そのときに絶縁物を通って流れるごくわずかな電流から抵抗値を求める測定器です。
絶縁物は本来ほとんど電流を通しませんが、劣化したり湿気を含んだりすると電流が増え、抵抗値が下がります。電気設備に関する技術基準を定める省令第58条は、低圧電路の絶縁抵抗として、使用電圧300ボルト以下で対地電圧150ボルト以下なら0.1メガオーム、300ボルト以下のその他は0.2メガオーム、300ボルトを超えるものは0.4メガオーム以上を求めています。
他の選択肢について

・交流を加えて電線の導体の抵抗を測る:導体の抵抗を測るのは回路計や低抵抗計の役割で、絶縁抵抗計の目的とは異なります。
・電路に流れている漏れ電流をそのまま示す:漏れ電流を測るのはクランプ形の漏れ電流計です。停電できない場合に絶縁抵抗の代わりに用いられます。
・接地極と大地との間の抵抗を測る:これは接地抵抗計で測る値で、測定の原理も端子の使い方も別の測定器です。

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